恋愛と男性心理

「友達に戻ろう」という彼の本音とその男性心理解説。そしてその後の対処法。

考え込む男性
話し合う男女

彼が「友達に戻ろう、戻りたい。その方がいいと思うんだ」と伝えてきた。

どうする?私。

こんな状況を経験された方もいるんじゃないかなぁ、と思うんです。

もちろん「彼とは今までうまく行っていたのに、急転直下でこんな話に」というケースもあれば、実はなんとなーく「このままじゃ彼との関係、マズい方向に進むのでは?」という予感があってそれが的中したケースまで、いろいろあろうかと思います。

そこで今日は「友達に戻ろう」と伝えてくる男性心理について少しまとめておきたいと思います。

耳が痛い話から、そうではない話までいろいろ書きますけど、よろしけばどうぞ。

https://www.asanohisao.jp/archives/8166.html

「友達に戻ろう」という彼の言葉に込められた6つの意味

さて、実際のカウンセリングの現場にいますと、彼が伝えている「友達に戻ろう」という言葉にはいろんな意味が込められているものだと思います。

ただ一つ共通して言えることは「今のままでは関係を継続していくことが難しい」と感じているから「友達に戻ろう」と伝えているということですね。

これは「私はあなたのそばにいないほうがいいと思う」って言葉と似ていると解釈すれば、少し女性の皆さんにも捉えやすくなるのではないかなと思っています。

が、この言葉を話すとしても、そこには人それぞれ、様々な意味や気持ちを込めていると思いませんか?

そこで、「友達に戻ろう」という言葉に込められた意味について、僕が実際にカウンセリング活動の中で出会うことが多い事例をご紹介したいと思います。

もう別れたいと感じている・他に好きな人ができた

いわば「もう無理だ」「これ以上付き合うことはできない」って意味です。

一言で言えば「拒絶」を示しています。「君に愛想が尽きた」もしくは「他に好きな人ができた」というケースです。

この場合、今の関係をできれば穏便に関係を終わらせたいから「友達に戻ろう」という言葉を使っているわけですね。この場合、とても残念ですけどほぼ脈なしと言えるでしょう。

ただ、これは意外と思われるかもしれませんが、よほど揉めている場合、彼に他に好きな人ができた場合、女性側が依存的な態度を取り続けていたといったケースを除けば、僕のカウンセリング経験の中では比較的少ないケース言えます。

つまり、もう付き合えない、無理だと男性が感じているなら「友達に戻ろう」なんて女性を期待させるような表現は使わないことが多いようですよ。無理なものは無理というでしょうね、という感じですね。

ただ、直接感情を伝えるコミュニケーションが苦手な男性の場合、「もうウンザリ」と感じながらも「友達で」と言う可能性があるのです。

今後の責任を負えないと感じている(責任から逃げたいと感じている)

例えば「できるなら君のことを大切にしない。けれど今の自分には余裕がないし、君と合うと申し訳ない気がする」という意味で「友達に戻ろう」と伝える男性がいます。

いわば、あなたと付き合うことに後ろ向きなわけじゃないけれど、どこかあなたと付き合うと、男性が責任を感じたり、自分を責める理由が生まれてしまって辛い。

彼の中で自責感が強まっているケースです。人によっては「自由がほしい、責任は負いたくない」と思っている人もいますかね。

これは「僕が関わっても君の人生の責任まで負えない」と感じているわけで、いい意味で言えば「責任を背負い込むタイプ男性」、悪い意味で言えば「人にあまり興味がない男性」に多いケースです。

彼が「責任が負えないと感じる理由」はさまざまですよ。経済的な問題、仕事の問題、親との葛藤の問題、結婚や未来に対する不安、ホントいろいろです。

この場合、彼は「君ならもっと素敵な恋愛ができるし、俺よりもいい人がいるよ」「ホント僕が悪いんだ、君は悪くない」という言葉を使う可能性がありますよ。

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彼が我慢ばかりしていて、言いたいことが言えず苦しんでいる

例えば「君といれば幸せになれる気がするけれど、今はそれどころじゃない、自分のことで手一杯だ」なんて言葉がその典型例です。

この場合、彼の我慢が募っていて、「もうこれ以上の我慢は無理」「今のまま付き合うことはできない」と感じているでしょう。

こういった場合、彼は直接言葉にしていませんが「君といるといつも自分の気持ちを我慢してばかりになってしまうから辛い」と感じている場合が少なくないんです。人によっては「君といると自分らしく振る舞えなくてしんどい」と感じている場合がありますよ。

だから、この場合は、彼が「もっと自分のことを考えたい」と伝えてくる可能性がありますね。(それぐらい恋愛期間中の彼は自分のことを考える時間がなかったということです。)

ただ、この状態で「友達に戻ろう」と伝える男性がいるなら、おそらく彼女のことを傷つけたいとも思っておらず、だから「友達に」という言葉を使うのかもしれませんよ(それがいいことかどうかは別にしてね。)

もちろん言いたいことを言えずにいたのは彼であって、彼にも課題があるのかもしれませんが、彼が「もう限界だ」と感じている時点で、今までのような関わり方では関係を継続することが難しくなっているといえるんですよね。

本当は彼女に伝えたいことがあるけれど、それが言い出せない

実は彼が彼女に対して「本当は伝えたいことあるけれど、何かしらの事情で言い出せない」なんてときも、急に「友達に戻ろう」なんて伝えてくる場合があります。

これは彼が隠し事を持ったことによる「罪悪感」が強く影響しているケースです。

彼の過去、秘密、彼女への不満、未来への不安、様々なことを我慢して恋愛を続けていることで、彼の気持ちが苦しみに変わったり、彼女に対して嘘をついているような(騙しているような)気分になっているような感じですね。

彼自身、本気でもう無理だと思うほど別れたい気持ちはないけれど、しかし今のままでは付き合い続けることはできないから「友達に戻ろう」と話していることが多いでしょう。

この場合の特徴としては、彼の言動を見ていると「彼の迷い」を感じたり、「そもそも別れ話に一貫性がない」なんて状態になることが多いはず。彼女側からすると「別れたい理由がいまいち明確ではない」と思えることが少なくない、といいますか。それこそが「なにか隠している人」「言いたいことを言い出せない人」の特徴なんですよ。

また、この状態にある彼はものすごく困っている可能性が高いんです。スッキリ別れたいと思えているわけじゃない分だけ、彼自身もどうしたらいいかわからないと感じている可能性があるわけですよ。

でもここ何かしらアクションを起こさないと、自分の気持ちが置いてけぼりになってしまって辛いし、今の状態で恋愛関係を続けること自体苦しいので、迷いながらも「友達で」と伝えているような感じでしょう。

この場合はじっくりコミュニケーションしたほうがいいわけですし、彼の苦しさや彼の葛藤を分かってあげることで、もう一度関係を再構築することもできるかもしれません。

ときには、少し冷却期間を作ることも選択肢になりますけど、おそらくこのケースの彼は「あぁ言っちゃった、もう元には戻れない」と思ってしまうでしょうから、彼を完全に放置しちゃうとあまり良い結果は導かないかもしれないですね。

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フラられるのが怖い・愛されている自信がない

実は自分が愛されているは思えず(彼女から愛されているのに・・・)不安が募ってしまい、フラれたり関係が終わるのが怖くて、先に関係を終わらせようとする男性もいますね。

この場合、彼は怖れを感じていて、だから「別れよう」と伝えているわけです。

この怖れは「親密感への怖れ」とも言えますし、二人の関係がより親密になることで、普段は隠している自分がバレてしまうことから逃れたくなっている状態とも言えます。

このような怖れを感じている彼ほど、「友達に戻ろう」と伝えたあと、彼女を責めるような言動を見せやすいことが特徴なんです。まぁビビってる人ほど他罰的な言動を取りやすいのでねぇ。

例えば、「君のこういうところが受け入れられなかった」「君の〇〇さが嫌だった」と彼女を非難すること(自分の怖れの理由を相手のせいにすること)が意外と多いわけですよ。

これは、心から彼女を責めているわけでもなく、何かしらの罪悪感を補償したくなっているわけでもなく、ただ「ビビっている自分を隠そうとしている」だけです。

いいか悪いか別にして、多くの男性は「自分がビビってることを受け入れたり、認めることが苦手」なんですよね。それは弱さであって、隠したいことだと認識している人が少なくないんです。

この場合、彼は親密になることをかなり怖がっている可能性が高いので、女性が悩みながら近づくと余計に関係が重くなるかなーとは思います。「あぁ、彼は今ビビってんだな」と思いながら近づかないと、余計に揉めると言いますかね。

彼女が全く喜ばない・何をしても今の関係を楽しめない

これは彼の実感として「俺が何をしても彼女は喜ばない」と感じているケースです。

これは彼が「彼女の喜びになれていない」「自分がいてもいなくても一緒じゃないか」といいった無力感を感じているケースでもあります。

具体的には

「彼女はいつも文句ばかり言って求めるばかり」
「彼女は仕事ばかりしていて恋愛や結婚に積極的じゃない」
「彼女は(遠慮しているのか)何をしても『いいよいいよ』とばかり、全く喜んでくれない」

といったケースでしょうかね。分かりやすいケースは「彼女の文句や要求が止まらなくてウンザリ」という場合ですけど、実は「たしかに彼女はいい人だけど、何をしても遠慮される・喜んでくれないと辛い」という不満を抱える男性も少なくないんですよ。

この場合、彼は「別に僕じゃなくてもいいんじゃないか」といった言葉を伝えてくる可能性が高いですよ。

これ、結構こじれるケースの一つかな、と思います。彼女側に彼を好きだという気持ちがあっても、彼の気持ちを受け取らなかったことで彼が傷ついちゃっているケースなので、彼女側が彼の気持ちに気づかない限り、彼は首を縦に振らないだろうなーと僕は思ったりしますね。切ない話ですけど。

「友達に戻ろう」と言われたときの反応ってどうすればいいの?

さて、彼から「友達に戻ろう」と言われたとき、どのように反応すればいいのか?というご質問は多いんですよね。確かに分からなくなっちゃいますよね。

ただ、そもそも恋愛ってお互いの気持ちのやり取りや、相手の事を考える(与える)ということで成立ものですから、「コミュニケーションの基本に戻ること」が最もリスクのない考え方になるでしょう。

その観点からどのように接していくかを考えてみると、次のようになります。

相手の言い分は一旦受け止める姿勢を見せる

急に「友達に戻ろう」と言われればショックですよね。人によっては茫然自失と言った感じになることもあるかもしれませんしね。

ただ、ここはちょっとだけ理性的になって(頑張って)「あなたの気持ちは分かったよ」と先に伝えておくことが大切です。

そもそも人は、パートナーにNoと伝えるなど「とても言いづらいこと」「自分が言われたら傷つくような言動」を相手に見せるときに「怖れ」を抱いているものです。よほど自己中心的な人か、心が成熟している人ではない限り、「友達に戻ろう」と伝えている側も怖れを抱くはずなんです。

だから、そこで一旦相手の怖れを取り除くような反応、つまり「あなたの言いたいことは分かったよ、私に伝わったよ」と伝えることで、まだ話が続けやすい状況になりやすいと言えるわけです。

ここで「なんでそんなこと言うの?!」と言いたくなるお気持ちが悪いわけじゃないんです。が、それを言えば「彼の想定内」「彼のペース」に収まってしまう、と考えることもできないでしょうか?

もし恋愛関係がお互いに対等なもので、コミュニケーションで成立していると考えるなら、相手の意見もこちらの意見も、どちらも価値のあるものになるはず。その状態を崩すようなことはできれば避けたいかな、と僕は考えるのですよね。

やはり、どちらかが一方的に相手の意見を否定したり、受け入れない態度を取るとしたら、その後のコミュニケーション自体が難しくなってしまいます。

だから、ちょっと辛いし、しんどいし、悲しいし、訳わかんなし、めっちゃムカつくけど、相手の気持ちは一旦そう受け止めておくことがオススメではあります。

そこで感じたショックや悲しみなどは、その後でケアしましょう。信頼できる人に話すとか、信頼できる人に相談するなどして対処することがベターかな、と。

彼にその不安な気持ちを直接持っていっても、相手は加害者なんだから対処できないことのほうが多いはずです。

関係を続けたいならそう伝えてもいい

二人の関係を終わらせたくないなら、「私は関係を続けたい」と伝えてOKです。

ポイントは「1回言えば相手は分かる」ことと、先に書いた「相手の気持ちを受け止めているかどうか」です。

できれば「別れたくない」と何度も繰り返さない、ということも大切かな。

そもそも「別れたくない」は「別れる(彼の言い分)」の否定形だから、できれば使いたくない言葉かなーと僕は思います。また、別れたくないを繰り返し伝えることで「私はこんなにも傷ついた」というアピールをしているように彼に捉えられかねないので注意ですね。

もちろん「友達に戻ろう」と言われれば、反射的に(感情的に)反論したくなると思うんですけどね。相手の言い分を受け止めた上でそう伝えれば、まだ冷静に話し合えると思いますよ。

すぐに結論を出さなくてもいい

実は彼の「友達に戻ろう」という発言は、確かに「今のままでは付き合い続けることができない」という宣言なのですが、場合によっては「二人の今後について話し合うスタート」となる場合もあります。

もちろん先に書いたように、彼の気持ちが「もう無理」となっていて今すぐにでも別れたいのであれば話は別ですが、そうではなく彼の中に迷いや他の事情があるならば、彼としては何も言わずに関係を継続することが難しいと考えている可能性が高いわけですよ。

だから、今すぐに結論を出せる話ではなく、これからの話し合いや関わり方が重要になってくる、と考えてみるのも一つの方法です。

その上で、彼がどうして友だちに戻ろうと伝えているのかの理由をある程度検討をつけておく必要がありそうですね。

彼の言い分が一方的な場合は今後のこと自体を考え直す機会にする

これは僕のカウンセラーとしての実感なのですが、彼が悩んでいるにせよ、別れたがっているにせよ、その言い分があまりに一方的であなたのことを全く考えていない場合は、今後のことを少し考えたほうがいい場合もありますよ。

もしかするとあなたも無理をして彼に合わせていた、なんてこともあり得る話ですしね。

だからといって「もう別れたほうがいい」なんてお節介なことを僕からお伝えすることはありませんけど、じっくり自分の気持ちを整えながら、今後のことを考える機会にしてみてもいいかもしれませんね。

「友達に戻ろう」と言われて関係を戻すことはできるのか

さて、『彼に「友達に戻ろう」と言われて関係を戻すことはできるでしょうか』というご質問をいただくことも少なくないので、最後にそのあたりの話をまとめます。

ぶっちゃけ「ケースバイケース」です。

だから「お一人で悩まず、まずはお話を伺わせてくださいね」という感じなのです。

例えば、先に書いた事例「彼がもう別れたい」とか「他に好きな人ができた」といったケースの場合、切なすぎる話ですけど、今の時点では関係を戻すことは難しいかなと思います。

彼が別の人と付き合って、しかし、後になって彼に「あなたを選んでおいたほうが良かった」と思わせる何かを残すことがベターかな、って感じなんです。

まぁ、実際のご相談案件では、そのときにあなたが他の人と幸せになっちゃって、何を今更〜なんてケースも少なくないですし、実際のご相談でも「次の彼ができた途端、元カレからの連絡が来て」というお話は、もうめまいがするほどの数を伺っている案件です。

ホント不思議ですし、なぜそういったことが起きるのかの分析は未だできていないのですが、しかしこのようなことは頻発しています。

また、彼とあなたの間に何かしらの問題があって揉めているとか、彼が我慢し続けていたとか、彼の悩みが深かったといったケースの場合は、今後の関わり方一つで関係を取り戻すことができる場合もありますよ。

ただ、この場合、とても重要なポイントがあるんです。

それが「あなたが彼のどんな悩み・葛藤に気付いていなかったか」だけでなく、「彼に伝わっていないあなたの愛情や気持ち」にも検討をつけておく必要がある、ということでしょうか。

よくご相談を伺っていると「その気持ち、あなたはきっと彼に伝わっていると思っていらっしゃると思うのですが、僕の視点では彼に伝わっていないと思いますよ」とお伝えすることが多いわけでございます。

例えば、「好きだから彼に遠慮していたのに」という女性がいたとしてね。

彼も「彼女は遠慮する人なんだな」と理解していても、「でも僕が何をしても喜ばない」という不満の方が強くなれば、彼は「良さ」として「彼女の遠慮」を理解しなくなるし、その遠慮に込められた愛情なども理解できなくなるんです。

このあたりの「現状把握」がうまくできているかできていないかで、その後のコミュニケーションの中身も変わってくると思いませんか?

だから僕もお二人の今の状態をしっかり伺わないとそれに沿ったサポートができないわけでして。

これが話し合ったとしても、いい結果が出るか出ないかの違いを作る場合もありますしね。

 

ただ、そうはいえども、彼が「友達に戻ろう」と伝えてしまったことで心を閉ざす場合もああるんですよね。この場合は長期戦覚悟か、もしくは次のステップへ進むか、の選択になるかな、とは思います。(もちろん長期戦覚悟とおっしゃる方のサポートもさせていただいていますよ。)

どちらにしても、まぁ二人の関係にピンチがやってきたということは、今のままでは関係継続は難しいということではあるのでしょうね。

が、ここを乗り越えることができたら、二人がもっと深いレベルで繋がれることにもなるのでしょうし、そう考えると「友達に戻ろう」という彼の言葉を、どのように捉えるかは皆さん次第かな、と思っているところでございます。

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