「全部、自分が悪いんだと思ってしまいます」

「人のせいにするのは違う気がして、でもつらくて」

そんな声を、私はこれまでたくさん伺ってきました。

一見、まじめで責任感が強く、他人のせいにせずに生きている人。

でも実は、“何かあるとすぐに自分を責めてしまう”という心のクセに、ずっと苦しんできた人かもしれません。

今日は、その背景にある心理の構造と、少しだけ心がラクになる見方をお伝えします。

目隠しする女性
なぜ誠実な人ほど、他人の不安を自分のせいにしてしまうのか「誰かの機嫌が悪いだけで、自分が悪い気がする」 そんなふうに感じてしまうこと、ありませんか? 誠実で、共感力が高くて、周りをよく見て...

なぜ「自分のせい」と思ってしまうのか?

人は、失敗したときやうまくいかないとき、心のどこかで「誰かのせい」にすることでバランスをとろうとします。

でも、自責グセのある人は、その矛先を自分の内側に向けてしまうのです。

その背景には、いくつかの傾向があります

  • 完璧主義:「ちゃんとしなきゃ」「ちゃんとやれていない自分が悪い」と感じてしまう
  • 過去の後悔や失敗経験:ミスを何度も反芻し、自分の価値まで否定してしまう
  • 他人との境界が薄い:誰かの怒りや悲しみに敏感で、それを「自分のせいだ」と感じやすい
  • 怒りを外に出せない:本当は「悲しかった」「悔しかった」ことがあっても、それを怒りとして出せず、自分を責めることで処理してしまう

つまり、“自分を責める”という行為は、「怒り」や「悲しみ」などの感情の矛先を自分に向ける行動なんです。


それでも責める人は、「やさしい人」でもある

「誰のせいにもしない」って、ある意味、とても誠実でやさしい姿勢です。

でもそのやさしさが、時に**“自分だけが悪者になる構造”**をつくってしまうこともある。

誰かの怒りに共鳴してしまったり、誰かの気持ちを自分が“受け止めきれなかった”と感じたり。

それは、やさしい人にありがちな「責任感の過剰な背負い方」かもしれません。


心を守る“境界線”という考え方

自責をやめる、というのは難しいことです。

むしろ「すぐ自分を責める自分」に気づけたら、それだけで第一歩。

そのうえでおすすめしたいのが、「心の境界線」という考え方です。

境界線とは、心理学的には「どこまでが自分の責任か」「どこからは相手の課題か」を見極める感覚のこと。

こんなふうに問いかけてみてください

  • 「それって、ほんとうに私の責任?」
  • 「私がやるべきだったことって、どこまでだろう?」
  • 「相手にもできることはあったのでは?」

この問いを繰り返すことで、“全部自分のせい”という思い込みが少しずつほどけていきます。


自分をやさしく整える、5つのステップ

とはいえ、思考や感情のクセはそう簡単に変わるものではありません。

だからこそ、毎日の中でできる“整え方”を習慣にしてみてください。

自責グセをやわらげる5つの方法

  1. 「いい人でいよう」としている目的に気づく
    → それは「見捨てられないため」かもしれません。
  2. 自分をほめる習慣をもつ
    → 小さなことでもいい。「今日ちゃんと起きた」「ちゃんと食べた」などで十分。
  3. 感情を否定せず言葉にする
    → 「あのとき、つらかった」「悲しかった」と自分に声をかけてあげる。
  4. ちゃんと休む
    → 休むことはサボりではなく、“心の充電”。罪悪感を持たなくていい。
  5. 「できなかったこと」にある悲しみに気づく
    → 自責の奥にある“悲しさ”に触れることは、解放につながる。

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最後に:自分を責めないあなたへ

あなたが、誰のせいにもせずに、誠実に生きてきたこと。

それはきっと、誰かを守りたかったからであり、自分自身も守っていた方法でもあったはずです。

でも、もしも今、それがつらいのなら。

もう少し“自分にもやさしくしていい”という許可を、自分に出してあげてください。

あなたの“やさしい真面目さ”を、そのままの形で守るために──

まずは、あなた自身を責めることから、少し距離を置いてみませんか。

動画で解説!何もかも「自分のせいだ」と自分を責める人の心理とその改善法

 

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたはずなのに」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 個々のご相談を心理学の視点で整理して、明快に言葉にしていくカウンセリングが人気。 キャリア17年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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