こんにちは。浅野さんへの質問です。
男性に一途や、誠実を求めるのは無理なのでしょうか?
一般的に女性は、一途や誠実な恋愛を求めているように思います。
よく男性は種をばら撒く習性から1人の女を愛し続けるのは無理と聞きます。
もしそれが真実であるなら、恋愛って虚しすぎませんか?
必ずパートナーに裏切られる前提になりませんか?
それでも、信じて愛することが愛なのでしょうか?
天災と同じく避けられないものなのでしょうか?
どの様な心持ちで相手を受け入れれば、一途になれない男性を愛することができますか?
ネタ募集ネーム:みかんさん
みかんさん、おまたせしましたm(_ _)m
今日はあなたのご質問にお答えしたいと思います。
また、率直なご質問をいただいたからこそ、僕も率直にお答えしようと思います。
よろしければお付き合いください。
Index
もし男性が一人の人を愛せない生き物だとしたら?
確かに僕も「男性の本能が云々、だから浮気するものだ」といった話は聞いたことがありますよ。
これが真実だとしたら僕もちょっと切なくなりますかね。
ただ、僕は「男性全体」の話として「種をばら撒く習性から1人の女を愛し続けるのは無理」と言い切れるのか、よく分かっていないのです。
また「女性は、一途や誠実な恋愛を求めているように思います」という部分にも、女性全体としての話として言い切れることなのかどうかすら僕にはわからないのです。
もちろんみかんさんも「一般的に」とおっしゃってくださっているので、そうではない方もいらっしゃるとお考えなのかな、と思うのですけどね。
人は選択して刺激を知覚する
少し話はそれますが、ここで少しぶっちゃけた話をしましょう(^^;
一般的に、恋愛や結婚の中で問題となる事実が「浮気」ですよね。
この「浮気」の「種(浮気の理由となるであろう現実)」というものは、実はこの世界のそこかしこに存在するものだと僕は思います。
だからといって浮気を正当化する理由にはならないのですけども。
この「浮気の種」については、恋愛ではなく仕事でを考えてみるとわかりやすいのですよ。
例えば「今の仕事を続けたまま、転職先を探す」という状態があるとしましょう。
これ、おそらく現実では何ら問題にならないでしょうが、「仕事」からの視点で見れば「思いきり浮気されている」わけですよね。
それ、あんたの都合で勝手に二股かけてるだけやんって話になるわけですよ。
このように「浮気」という事実や「浮気の種」はそこかしこにあり、まぁまぁ僕たちは何かしら浮気をしたことがあるといえるかもしれませんね。
「知覚」の話
ただ、この「浮気の種」の意味については、もう少し詳しくお伝えせねばなりませぬ。
ここでの浮気の種とは
「僕たちが刺激を受けたり、興味を持つ対象はこの世にたくさん存在する」
という意味です。
また、僕たちは『外部から受けた刺激』に対してそのまんま反応するわけではないのです。
自らが受けた刺激を「どう知覚するか」は、自分で決めている部分があるのです。
有名な事例としては、カクテルパーティー効果です。
これは「僕たちは日常の中にあふれている様々な音という刺激の中で、目の前で会話している人の声を選択して話を聞くことができる」というもの。
もし人間が受けた刺激に対してそのまんま反応することしかできないのであれば、毎日めちゃめちゃ大変だろうと僕は思いますよ。
*
この考え方を応用するならば
恋愛でいうところの「一途」「一途になれない」というのは、個々の男性によって異なるであろう「刺激に対する知覚」である可能性がある。
ならば、一途になるのも浮気をするのも「男性個々の反応や選択の結果」となるのではないか、と僕は思うのですよ。
なんだか小難しい話を書いちゃってますが、素直にそう思うのです。
心理的に見た「浮気したでしょ!」「してないよ!」
更に話は脱線します(^^;
ここで恋愛のトラブル、その古典的事例を一つ取り上げてみます。
「カップルがデートで街を歩いていて、彼が他の女性に視線を送り、それを見た彼女が「ありえねー!」と怒り出し、彼が「何も見てないよ」と話す」
ねぇ、もう太古の昔から(ではないでしょうが)、今も変わらず語られる事例の一つです。
あまりにも以前から語られることが多いので
「うーん、こんな風に簡単に嫉妬するなんてキモい」と思い、あまりパートナーに興味を持たず過ごすことを心がけすぎてしまい、恋愛中に愛情を感じられなくなったり、表現できなくなっている人もいる?なんて皮肉まで生まれているとかいないとか(^^;
うーん、話がそれたので元に戻します・。
*
この古典的な「デート中に彼がよそ見した」ケース。
彼女さんが男性の視線の先をちゃんと確認したのであれば、男性は他の女性を見ている場合もありえるのでしょうね。
が、では男性が他の女性に「心から興味を持ったのか」
それとも「目の前に現れた刺激に反応しただけなのか」
そこはその人次第で違うだろうと思います。
いわば「ねぇ、あなた、今あの女性を見てたよね!」という反応も、女性側が「彼が向けた視線を見て、その刺激に対してどんな解釈をしたか」という話でもあるのです。
だから、「見たでしょ!」「見てないよ!」という話には、まぁ結論なんて出ないわな〜、と僕は思うのです。(気分が悪くなるのはよく分かりますけれども・・・)
そもそも他人の知覚なんて調べない限り理解できないでしょうからね。(調べてもわからんこともありますし・・・。)
だとしたら、ここでできることを考えるなら
「お互いに相手を信頼して、正直に、誠実に今起きたことを語り合う」
ぐらいじゃないでしょうか。
それこそ自分が愛する人の前でどんな自分でありたいかを選択する、ってことに繋がりませんか?
「帰属」の問題
このことに関しては次のようなことも言えるのです。
もし、自らの感じたことの原因を自分の外側だけに限定して求め続けているとしたら、それもまた問題を引き起こす理由になります。
これは「帰属(の問題)」と呼ばれるものです。
「帰属」とは「目の前で起きた出来事、他人や自分の行動の原因を説明する心的過程」のこと。
要は自分に起きたことの原因を外側に求めやすいのか、それとも内側に求めやすいのか、という話です。
ここでは「バランス」が重要です。
自分に原因がないこと(この判断基準も難しいですが)まで求める必要はないのですが、都合の悪いことを全て外側ばかりに求めると、いわゆる生きづらさが生じる場合がありますね。
愛することはその人の心の成熟で決まる
さて、話が随分それたのでもとに戻しましょう。
これは「もし」「万が一」「IF」の話です。
もし「男性は一途になれない」という事実が、いわゆる外的な要因として確定しているとしたら、どうなるでしょう。
おそらく僕も「恋愛なんて超虚しいものだ」と思い、恋愛カウンセリングをやめてしまうかもしれません。
ただ、僕は「確かに一途になれない事情を抱えた男性もいるかもしれない。同時に、愛する人を大切に扱う人もいるだろう」と考えているところです。
なぜなら「男性の一途さ」は、「男性」という要素で決まるものではなく、「個々の特性や心の成熟さで決まる」と考えているからです。
いわば、その人が「どんな体験・経験を積んできたか」「どんな特性をもっているか」などで、恋愛観も変わってくるだろうと考えるのです。
※もちろん自分の反応や価値観を変容させるのは、自分の意志と行動なのですけどね。
ここで最も厄介な存在が「対応バイアス」だと僕は思っています。
「対応バイアス」とは、その人の外的(環境的など)な状況を無視して、人の内的な特性に原因を求める心理傾向のことです。
いわば、よく分からないことは何でもかんでもその人の内面のせいにしてしまうようなイメージですよ。
これはどんな人の中にも生じるものなので注意が必要だと思いますよ。
*
例えば、どれだけ頑張っても勉強が苦手で困っている方がいたとしましょう。
こういった苦手意識・できないという困りごとに対しては、まずその方の特性などの理解や、その方にあった環境の調整や学習方法の模索が先にあっていいだろう、と僕は考えます。
もちろん環境的な問題や具体的な支援についても検討する必要があるのでしょう。
それと同時に心理的な支援があるといいのかな、と僕は考えるのです。
逆に、相手の様々な事情も支援の方法も考えないまま「勉強できないなんて何がヤバい問題があるんじゃないの」と判断してしまうなら、それこそ僕にとっての危機なのです。
こういった認知バイアスは信頼関係をぶち壊すような「誤解」となるだけでなく、いわゆる「二次被害」や「スティグマ」につながることも少なくないものです。
どんな人も、自分の真意や事情を理解されないまま、バカバカ批判されれば、自己肯定感が感じられなくなったり、無力感を学んでしまうケースは少なくないはずですからね。
これは恋愛においても同じことですよ、ホント。
ということで、あくまで僕は恋愛感情や人の興味などは「男性」というカテゴリで語れる話ではないだろうと考えています。
なので、この先はこの前提で話を続けさせていただきたいと思いますm(_ _)m
一途になれない男性をどう愛せばいい?の前に考えてみてほしいこと
さて、みかんさんがご質問の中で最後に書いてくださった言葉
「どのような心持ちで相手を受け入れれば、一途になれない男性を愛することができますか?」
についてお答えしたいと思います。
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まず、「全ての男性は一途にではない」という前提で人を愛することを考えるなら、僕はその方法を伝える言葉もアイデアも持ち合わせておりません。
同時に、あなたが無理をして報われない恋愛をする必然性はゼロだ、と僕は考えています。
また、あなたが得た「男性は一途になれない」という情報は外的なものであるならば、それはあなたの問題とはつながっていません。
ただ、その情報(刺激)をどのように解釈(知覚)するかはあなたの選択になると思うのです。
*
だとしたら、みかんさんが男性や恋愛をどう見たいのか、どう理解したいのかが重要になるのではないでしょうか。
あなたが望む恋愛、男性、幸せのイメージがないまま、様々な情報に振り回されると、ゴリ的で理性的な判断が難しくなるのではないでしょうか。
つまり
「あなたが男性や恋愛というものをどのように捉えたいと願っておられるのか」
また
「あなたが作り上げたい幸せ、恋愛などはどのようなものなのか」
そこをしっかり、そしてあなたらしくイメージすることが重要ではないかな、と思います。
ここでもし「それでも男性は一途になってはくれないのではないか」と思うなら、あなたの中に何らかのそう思い込む必然性(事情)があるのかもしれません。
繰り返しになっちゃうのですが、一生懸命人を愛した者が確実の傷つくと確定しているような視点でこの世界を見るならば、こんなに恐ろしいことはないと思います。
マジでしんどすぎる世界ですよ、それは。
ただ、「恋愛観は人それぞれ」と考えられるなら、あなたが出会う人を一人ひとりちゃんと見つめていくことで、「ちゃんと愛を持っている人もいるじゃんか」と思えるかもしれませんよ。
そもそもみかんさんがこのご質問を送ってくださっているという時点で、僕は「あなたは心から愛し合い、尊重しあえる関係を望まれているのではないか」と僕は感じていますよ。(間違っていたらすみません)
その僕の想像の上でお答えするならば
「あなたがちゃんと向き合い、愛せる男性と愛を育むこと」を何より優先していただくことが、あなたの思う幸せを実現する選択になるのではないでしょうか
なんて思います。
今日はそんな感じでございます。
かなり理屈っぽくなりましたけど、何か参考にしていただければ幸いです。
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