ちょっとした言い合いになったとき、私が彼に強い言葉を伝えてしまいました。
すると彼は笑わなくなり、何も言わなくなってしまったんです。
それから彼からの連絡が減り、二人で会っていても以前のように彼は楽しそうではなくて。
彼に「あのときはごめんなさい」と伝えても、彼の態度は変わりません。
浅野さん、一体どうしたら彼と昔のように関われますか?
どうすれば彼と仲直りできますか?
恋愛や夫婦間の中での言い合いやケンカで、パートナーを深く傷つけてしまった。
確かに実際のカウンセリングで扱わせていただく案件でもありますね。
ただ、ここで何もせず今まで通りの付き合い方をしていたことで、彼が次第に別れを考える事態になることもあるようですよ。
だから、「彼を傷つけた、悲しませた」と理解できているなら、その後の行動が非常に大切になってきます。
また、今後の行動次第で彼との絆を深めることも可能になっていきます。
そこで今回は「彼を傷つけてしまったときの対処法」を心理学と男性心理の視点から解説していきます。
よろしければどうぞ。
Index
彼を傷つけてしまう行為とは
意図せず大切な彼を傷つけてしまうと、深く後悔する事が多いものではないでしょうか。
そして反省しつつも、傷ついた彼に申し訳ない気持ちでいっぱいになりますよね。
ただ、実際に「どのような言動で彼を傷つけたのか」は人それぞれで違うもの。
まずは、「何をして相手を傷つけたのか」が明確になっていないと、仲直りの対処法を考えることも難しいわけですね。
そこで、彼を悲しませ傷つけてしまう行為について、いくつかご紹介します。
言葉によるもの
- 相手を責める言葉: 怒りに任せて、「それでも彼(男)?」「あなたに触れられたくない」「もう別れたい」「離婚したい」などの言葉を言ってしまった。
- 相手への悪口: 相手の仕事や趣味、価値観、家族などについて、愚痴や悪口を言ってしまった。
- 否定的な言葉: 相手の意見や考えを否定したり、批判したりするような言葉を言ってしまった。
- 無言: 怒ったときや悲しいとき、何も話さずに相手を無視してしまった。
態度によるもの
- 無視: 相手の話を聞かなかったり、目を合わせなかったりして、無視してしまった。
- 冷たい態度: 相手に冷たい態度を取ったり、意図的に突き放したりしてしまった。
- 体の関係を拒んだ:相手から求められてもNOという態度を示し続けた。
- 浮気: 相手を裏切って、浮気をしてしまった。
行動によるもの
- 約束を破る: デートや旅行の約束を破ったり、嘘をついたりして、相手を裏切ってしまった。
- 浪費:(彼との共同生活の場合) 家計を考えずに、お金を使いすぎてしまった。
- 家事をしない: (彼との共同生活の場合)家事を怠り、相手に負担をかけてしまった。
- 依存: 相手に依存しすぎて困らせてしまった。
傷ついた彼の深層心理を解説します
さて、女性が「彼を傷つけてしまった」と感じている彼の心理は、
「今、一番好きな人(つまりあなた)に傷つけられた」
という状態になっている事が多いものです。
ただ、このとき、彼が「彼女に傷つけられた」という認識を持つとしたら、それは「被害者意識」になるのですよね。
多くのオトナな男性ほど、この「被害者意識を持つこと(表現すること)」を避けようとします。
※被害者意識の解説は次のコラムにありますので、よろしければどうぞ。
なぜなら
「自分が被害者の立場に陥ると、完全に彼女(彼にとって最も大切な人)が悪者になるから」。
そして
「今の状況を自分の意志で変えることが困難になるから」。
よって、彼がオトナであればあるほど
「君に傷つけられた!君はひどい人だ!」なんて依存的な言動を取ろうとはしない。
むしろすべての気持ちを隠すように「沈黙する」のです。
彼の沈黙は怒りと被害者意識への抵抗だと言える
ただし、男性の中の「被害者意識を持たないように」という意識が
「彼女を理解したり、傷ついた気持ちを水に流す」という形になっているなら前向きですが
彼が「黙る」なら、そう思っていない可能性が高いもの。
むしろ
「今の関係を自分の意志とペースで進めたい」
「二人の関係が良くない方向に関係が向くぐらいなら、終わらせたほうがいいかもしれない」
そう思う男性が少なくないと言えます。
これが多くの男性の「沈黙の中で考えること」だと考えられます。
だから、彼が沈黙したならば、放置せず、できるだけ早く手を打つべきだ、と僕は考えるのです。
被害者意識を持とうとしない彼もまた苦しむことになる
また、被害者意識を持とうとしない彼もまた、苦しむことになるのです。
なぜなら、今、彼が傷ついていることは事実だからです。
ただ、繰り返しになりますが「被害者意識」を持ちたくはないと考える男性ほど
「もう別れようか・・・」
「もう一緒にいないほうがいいのかもしれない」
と考えることが多くなるはずなのです。
そして、別れを切り出す際には「これは僕の問題だから」と彼女に伝えるのです。
この「僕の問題だ」という言葉の意味は、結局のところ
「彼女との関係で自分が傷ついてしまい、その傷をどうすることもできずに、彼女を信頼しきれなくなった自分の問題」
という意味になることが多いです。
この状態の彼に対して、彼の葛藤や様子を理解しないまま
彼女さんが「ごめん、そんなつもりはなかったの」と許しを請うような言動を取るとしたら
まぁ彼は納得いかないし、若干ムカつくんです(^^;
なにより、彼だって、好きな人と積極的に別れたい、なんて思っていないんです。
でも、そうしないと自分の葛藤がおさまらないから、沈黙するし、別れを考えるのです。
と同時に、彼女がきちんと謝罪してくれているのに、気持ちを切り替えて許せない自分を「ちぃせぇなぁ・・・」とも思っちゃうんですよね。
彼を傷つけてしまったときの対処法
彼を傷つけてしまったから謝りたいと思っても
どう謝れば良いんだろうと、対処法に悩まれる方も多いようです。
ただ、あなたが「どう謝ればいいの?」と考えているうちは、おそらく彼の様子が見えていないときではないでしょうか。
(見えているなら誤り方は自ずと見えているはずなのです。)
逆に言えば
あなたが彼に傷つく言葉を投げかけられ、彼がゴメンと誤ってくれていたとしても、なぜこちらが傷ついたのかを彼が気づいていない様子なら、ちょっとやるせない気分になると思いませんか?
だから、彼を傷つけた、悲しませてしまった、と思うならば
相手にちゃんと興味を持ち、状況把握をすることが大切なのですね。
が、「それがなかなか難しい」というお声も伺っています。
そこで、ここからは彼を傷つけてしまった後の対処法についてご紹介します。
※うまく理解が進まないときなどは、上手にカウンセリングなどを使ってみてくださいね。
1. 状況を把握する
まずは今の二人の状況を把握することを進めていきましょう。
具体的には
- どのような言動で彼を傷つけてしまったのか、把握する。
- 自分がどのような気持ちでそのような言動をしてしまったのか、原因を見つめてみる。
- 彼の状況もきちんと見て、彼の様子を把握しておく。
このあたりをノートやメモにまとめてみてもいいかもしれません。
頭の中だけで考えていてもなかなか整理ができないことが多いので、きちんと書き出すことがオススメです。
2.きちんと誠実に謝罪する
また、彼には傷つけたことをきちんと誠実に謝罪したいですね。
- 自分の非をある部分は素直に認めて、誠実に謝る。
- 謝罪の言葉だけでなく、反省している態度を示すことも大切。
ただし、このとき「彼の様子」を把握できていないと、おそらく彼にはあまり響きません。
先に解説した彼の心理をあなたなりに理解していただいて、彼の気持ちに寄り添ったり
「彼があなたのことを大切な人だと認識している(していた)」
という事実にきちんと反応するように謝罪をしてみてください。
あまりよくない謝罪の方法は「相手に許してもらおう」とする態度。
これを繰り返すと関係が良くない方向に進むので、そのあたりは注意してくださいね。
3.彼の話に耳を傾ける
もし彼がなにか話すなら、彼の話は遮らずに耳を傾け、そのまま受け止めるように聞きましょう。
- 彼がどのような気持ちでいるのか、彼の話をしっかりと聞いてみましょう。
- 彼の気持ちを理解しようと努めましょう。
ただ、彼はおそらく「傷ついた」「嫌だった」と言う前に、彼女を拒絶したり「もういいよ」と心を閉ざすような行動に出てくることも多いでしょう。
そこで怯んではなりませんよ!
彼も本当はあなたとこんな関係になりたくはなかったのでしょう。
けれど、それが難しいと思うほど苦しい思いを抱えていると捉えてみましょう。
そして、多くのオトナな男性は
「大切な彼女に傷つけられた自分」ではなく
「この程度で傷ついている自分」が許せないのです。
つまり、自分を嘆いているのです。だから素直になれない。
だからこそ、ここでは「自分の痛みや不安」より「相手の痛みや不安」を優先する、がポイントです。
ときには一度の話し合いですべてを解決しないようにする姿勢も大切です。
また、一旦距離を置いたほうが、彼の気持ちが楽になるなら、期間を決めて一時的に距離を置く方法もあります(放置しすぎると自然消滅しがちなので注意ですが。)
それができるぐらい「あなたの味方を増やす」「自分自身の心にも余裕を作っておくこと」がおすすめです。
4.愛情表現を増やす
ある程度話ができるようになってきたら、彼に対する愛情表現を増やしましょう。
ここでのポイントも
「彼に好かれようと、一方的なこちらの好意を伝えるということではない」
という部分。(伝えたくなっちゃう気持ちはわかるんですけどね(^^;)
人を愛している状態とは
「私はあなたを大切にすることが嬉しいんだ」と感じている状態です。
だから、彼のために愛情表現をしてあげましょう。
「好き」と言葉で伝えたり、LINEや電話の頻度を上げてもOKです。
すると、彼もあなたに対して沈黙したり、距離を置こうとしたことを素直に謝りやすくなります。
また、男性にとって女性の愛情表現は一つの癒し、安心感を感じられる要素になります。
この安心感を感じる経験を、二人の間に増やすことで
彼の中で「今の関係が心地よい」という条件付けが起きやすくなります。
いわば、ケンカの後だからこそ、より二人が近くに感じる、絆が深くなるような感覚も覚えやすくなります。
特に、彼が真面目だったり優しい人の場合は、ちょっとやりすぎなくらい愛情表現をしてもOKです。
彼を傷つけてしまった経験を二人の絆や相互理解につなげていきましょう
僕たちは、愛情や好意を抱かない人と、傷つけ合うようなコミュニケーションをすることはあまりないですよね。
つまり、恋人同士、夫婦間のすれ違いやトラブルの多くは
相手への愛情や思いがあるから成立している、とも言えるんです。
もちろん責任だけでつながる関係もあるでしょうが
多くの場合は、相手のことを思う気持ちがあり、その思いが上手く伝わらないから傷つけ合ってしまうのでしょう。
だとしたら、お互いが傷ついた経験を、癒やして、乗り越えていくことで
よりお互いの心がオープンになり、深い絆、信頼を感じる関係になることもできます。
その際の最大の罠は「自己攻撃」。
相手を傷つけたならきちんと反省することは必要ですが、いつまでも自分を責めていたところで状況は改善しません。
また、いつまでも「相手は自分を責める人」として扱っていてもうまくはいきませんね。
二人の絆を深めるには、認めるべき非は認めて謝ること。
そして、お互いが「本来は愛し合いたいと願っていること」を忘れずに関わることではないでしょうか。
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