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「嫌いじゃないけど別れる」って意味分かんないんですけど?
彼(彼女)から「あなたのことが嫌いじゃないけど別れる」と言われてもう気が滅入っています。
こちらは別れたくないので必死に引き止めましたし、何度も話し合いました。
ただ、一向に前向きな話はできません。相手は「別れたい」一点張りで。
「私の(オレの)どこがダメなの?何がダメなの?」と聞いても『あなたはダメじゃない』というし。
「もう嫌いになったの?」と聞くと、『そうじゃない』とも言う。
「じゃ、別れなくていいじゃない。一緒にいればいいじゃない?」というと、「それは無理、わかってほしい」と言うばかり。
「私だって(オレだって)辛いんだよ」と言って、別れようとしかしないんです。
そんなこと言われても、こちらはそう簡単に受け止められません。
嫌いじゃないなら、どうして別れる必要があるんですか?
このまま話し合ってもいつまでも平行線でラチがあきません。お互い傷つけ合うだけだし。
でも、このまま別れるなんて嫌です。
なんとかお互いもう一度向き合って話し合いたいんですが、どうすればいいでしょうか?
今日はこのような「嫌いじゃないけど別れる」と伝える人の心理について解説していきたいと思います。
※今日の話とは別件ですが、パートナーに「嫌いではない」と伝えてくる人のコラムもございます。ご興味があればこちらもご覧くださいね。
「嫌いじゃないけど別れる」という人の心理
「嫌いじゃないけど別れる」と口にする人は「無力感」が強い傾向があります。
言い換えるならば「好きな人を愛し抜く自信がない人」です。
無力感とは「自分には力がない・意味がない」という感覚をもたらす感情。
だから無力感が強い人は
「今の自分では好きな人を喜ばせられないんじゃないかな」
と思うわけです。
ということは「このままだと相手に別れを告げられちゃうかも?」という不安を感じやすくなります。
なので、パートナーの気持ちを確かめる前に(確かめたとしても)
どこか自己完結的に「今、別れておかないとフラれる(傷つく)かも」という不安にかられるのです。
なので「嫌いじゃない」のだけど、「別れておいたほうが傷つかない」と考えて
「あなたのこと(君のこと)嫌いじゃないんだけど、別れたい」と言い始めるのです。
「嫌いじゃないけど別れる」と言えば、相手を傷つけず、自分のリスクを回避できそうな気がしちゃうんでしょうね。
ただ、この考え方の例外も存在します。
ただし、価値観が違いすぎて話し合いにならない場合もある
実は「嫌いじゃないけど別れる」という言葉は
二人の価値観が合わないことが多すぎて「もう一緒にいられない」と感じている人も使う言葉なんですね。
この場合は、相手に愛する自信がないわけではなく、お互いの価値観の衝突を起こしすぎていて、そこが問題となっている場合が多いです。
この場合の対処法や考え方については↓の記事にまとめていますので、こちらを参考にしてみてください。
「嫌いじゃないけど別れる」と伝える背景は人それぞれ
ただし、「好きな人を愛し抜く自信がない事情や理由は人ぞれぞれ」です。
さて、ここからは更に込み入った「嫌いじゃないけど別れたい」という人の心理に迫ります。
なお、ここからのテキストを読むと、「超うざい」「キモい」と思われるかもしれませんが、どうか理性を保ってご覧いただくことをおすすめしますm(_ _)m
深い理由はなく「嫌いじゃないけど別れる」と伝えている場合
実は、深い理由はなく「嫌いじゃないけど別れる」と伝える人がいます。
この場合はまさに「自分の思いつき」「気分の変化」で、そう言っているのです。
つまり、付き合う理由も、別れる理由も、よくわからないけれど「なんとなく」と思っている感じ。
深層心理的に見ると
「自分の思いつきや気分の変化で付き合うか、別れるか決める」という部分が、無意識的な無力感(本気で愛することができない・自分の幸せを決められない)を示す
そんなふうに見ることもできます。
これも個人の判断なのでなんとも言えないのですが
要は「自分の考え一つ」「気分の変化一つ」で相手との関係をどうしようか考えているのです。
ちなみに、この場合、しばらく相手と粘り強く交渉したり、一旦別れて時間が立つと
相手から「また付き合わない?」と連絡が来る場合も多いですよ。
その際、あなたがどうするかは、悩ましいところかもしれませんけども。
家庭事情や経済的事情で「嫌いじゃないけど別れたい」場合
これは、家庭事情や経済的事情、ときには身体的事情などで、自分の幸せを優先できないというケースです。
例えば
「まだ自分の稼ぎが十分じゃない」
「自分が働かないと家族が食べられない」
「病気や介護が必要な家族がいる」
「自分自身が病気や体調不良を抱えている」
など
この場合は「家族や経済的な事情」が「好きな人を愛せない理由」になっています。
「好きなんだけど、好きな人のために生きられなくてごめん」
いわば「今の自分は好きな人の迷惑になるだけ」と思っており、そんな自分に無力さを感じているのです。
よって、このような事情で「嫌いじゃないけど別れたい」という人は、そんなに悪い人じゃないかもしれません。
ただ、本人は「相手のことが好き」なので、二人が揉めたり口論になると傷ついてしまい
「そもそも好きじゃなかったんだ」
などと、相手を突き放す可能性があります。
まるでちょっとした悲恋ドラマっぽくなりますよ。
また、相手が自己不信が強いタイプや、家族と癒着しているタイプの場合、こちらとの関係をを選んでもらうことを考えるなら、それなりの忍耐と時間が必要になるでしょう。
つまり、こちら側にも「幸せにコミット」が必要になる場合が多いです。
幸せにコミットできないから「嫌いじゃないけど別れたい」場合
このケースは、これ以上親密な関係になる自信がない人たちなのです。
この場合の「嫌いじゃないけど別れたい」は、「愛することにも、愛されることが怖いと感じる人」が使う「自己防衛」です。
言い換えるなら
「僕は(私は)、自分が愛されることも、好きな人に大切にされることも、好きな人を大切にすることにも自信がないし、すごく怖い」
と言っているようなものです。
これは「恐れを超えて、好きな人にコミットメントできない」という、未だ未成熟な心理が残っていると見ることができます。(その人の人間性の問題、ということではありませんよ。)
このような人は
「好きなんだけど、ごめん、付き合えない」
「嫌いになったわけじゃないけど、今は一人がいい」
などと、彼や彼女の前で胸を張って伝えてしまうという、拒絶無双を発揮してしまう人でもあります。
つまり、この場合
「あなたを好きじゃなくなったわけじゃないけど、今は無理」と伝えていますが、
本当は「幸せにコミットできない」「幸せになることが怖い」と感じて、本人も苦しんでいたりします。
本人は悪気なんてないと思います。不安なだけなんだろうと思います。
ただ、相手の怖さは相手の問題。
こちらが強く愛情を訴えれば更に怖がるし、説得してもなかなか態度は変わりません。
むしろ余計に関係が悪化するでしょう。
「嫌いじゃないけど別れる」と言われたら、さてどうする?
さて、実際に「嫌いじゃないけど別れる」と言われたとしたら、どうしたらいいと思います?
これはあくまで僕の意見ですけれど、
- 相手の気持ちを理解した上で「自分の意志を明確に伝えること」
- こうなってしまったら、「ある程度時間がかかる覚悟をすること」
- 女神性を発揮して「なにか不安なことがあるの?」だとか「私はあなたの味方だから」としっかり伝え、「相手の不安を包んで待ってあげること」
そのあたりがいい選択になると思います。
*
また、こちらの態度としては
自分の幸せをホンキで考えて、その上で相手を選んでいるとコミットすること。
相手の言動であなたが「絶対に傷つかないと決めること」です。
とくに「好きな人が離れていくのが嫌」「自分が愛すれば相手も気持ちを変えるはず」という恋愛感情だけで関わると、ロクなことがありません。
だから、
- 好きな人が離れていくことで、焦って相手のご機嫌を取ろうとする
- 相手の様子をうかがうことなく、無理に愛そうとする
- 相手のご機嫌を取って気持ちを取り戻そうする
- 必死になって相手を説得しようとする
なんてことは基本NGです。
相手は愛し合うことに抵抗感を感じる心理状態なので、関係継続の意思を示すことはないでしょう。
こちらの存在価値を下げない行動を取りましょう
とはいえ、あなたが傷ついたり不安になることは仕方ないことです。
その不安は誰かに話を聞いてもらう、信頼できる人に相談するなどの方法で整えましょう。
ただ、このようなときほど
自分と相手の幸せにしっかりコミットして、どっしり構え、こちらの存在価値を下げない行動を取りましょう。(でもケンカはダメよ♡)
しばらくそんな態度を取っていれば、相手から譲歩を引き出せる場合もあります。
相手の無力感の度合いによっては、関係が終わってしまうこともあるかもしれませんけども。
とにかく「嫌いじゃないけど別れる」と言われたら、毅然とした態度でいましょう。
自分の気持ちを無理やり伝えたり、相手のペースに合わせたらただ振り回されるだけ、いや、あなたがムカつくか傷つくだけですから。
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