はじめまして、おゆと申します。お世話になります。
早速ですが浅野さんへのご質問があります。
先日3ヶ月を迎えようとする前に彼からラインでずっと思ってたことがあると言い、一方的に別れを告げられました。
私は27歳実家暮らし、コロナの影響で仕事を辞めることになり現在アルバイトをしながら再就職に向けて資格勉強に励んでいます。彼は30代一人暮らし歴10年以上です。
仕事のことや生活環境については彼に直接伝えましたが、別れたい理由の内に全て入っていました。
同棲するにも今の稼ぎでは難しい。18から一人暮らしを経験している身からしたらしてない人と一緒になるのはやっぱり厳しい。実はローンがあり、貯金も多くない中このままの状況が続くのはしんどい。=付き合うには凄く良いけど結婚を考えるとなるとこれからも一緒に歩むことはできない。
稼ぎが違う分交際費は負担をかけてしまっていたと思います。そもそも結婚を前提に付き合う話ではなかったし、ローンの件は初耳でした。色々言い訳じみたことを並べてますが、理由としてはなかったものの、私は好きな気持ちを伝えたり連絡を取り合うことを大事にしていたのでそれが鬱陶しくなり飽きたから別れたくなったのかなと思いました。
修復困難な内容であることくらい分かりますし、最後くらい話をして終わりにしたかったのにそれまでの間柄だったのかなとそこに一番傷付きました。
そこで質問です。
男の人は一番別れたい理由を隠すことってありますか?そして一方的に別れを告げて話も聞いてくれず去っていく人はどんなことを考えているのでしょうか。
男性である浅野さんに男性代表として教えていただきたいです。
ネタ募集ネーム:おゆさん
おゆさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m
おまたせしました。今日はあなたのご質問にお答えしますね。
今回のご質問は「男の人は一番別れたい理由を隠すことってありますか?」
そして「一方的に別れを告げて話も聞いてくれず去っていく人はどんなことを考えているのでしょうか。」
という2点ですね。
それではお答えします・・・という前に。
まずこの部分について僕なりの見解をお伝えしておかないとな−と思っています。
今回のご質問に答える前に。とても大切なことなので。
彼は本当に結婚を考えていたのだろうか
稼ぎが違う分交際費は負担をかけてしまっていたと思います。そもそも結婚を前提に付き合う話ではなかったし、ローンの件は初耳でした。色々言い訳じみたことを並べてますが、理由としてはなかったものの、私は好きな気持ちを伝えたり連絡を取り合うことを大事にしていたのでそれが鬱陶しくなり飽きたから別れたくなったのかなと思いました。
「そもそも結婚を前提として付き合う話ではなかった」
今回のご質問の中で、この言葉が最も引っかかった部分(僕がね)なんですね。
彼が伝えた言い分は言い分として僕も理解できるのですが、この「結婚する前提ではなかった」という言葉こそ、あなたと彼の「今の恋愛の受け止め方」の違いなのだろうな、と感じたのです。
たとえば、彼は「結婚を考えるとなるとこれからも一緒に歩むことはできない」と言っていますね。
あなたは「私は好きな気持ちを伝えたり連絡を取り合うことを大事にしていたのでそれが鬱陶しくなり飽きたから別れたくなったのかな」とおっしゃっています。
僕は「彼は、恋愛の先、つまり「結婚」のイメージを持っていたことはあったのではないか」と感じています。
確かにそもそも約束していなかったとしても、彼は恋愛を続けていく上で現実的な話、つまり結婚を考えたのではないか。だから、金銭的なことがネックだと感じたのではないか、と僕は思うのです。
僕の臨床経験上、男性が別れを告げる時、二人の未来のこと、つまり「結婚」について考えているケースって少なくないんですよ。
彼が本気で結婚したくなっているのかどうかは別なんですけど、「このまま関係を続けていっても結婚できるのか(自分が結婚する気になるのか)(結婚してもやっていけるのか)」と考える人ってかなりの確率でいる気がします。
いわば、未来のことを予測して、今の関係を考えている、みたいなものです。
これも一つの防衛(言い訳)のようなものだといえばそうかもしれません。
ただ、未来のことを考えることって、男性にとっては愛情表現だったりするので、なんとも言えない部分があるわけです。多くの男性は「責任」について考えることが正しいと思っているフシがありますからね。
そう考えると、あなたが「彼は私のことを鬱陶しいと感じた」とか「飽きたのだ」という風に考えることって、果たしてあなたにとって(あなたのお気持ちにとって)いい効果をもたらすのだろうか、と考えていたわけです。
実際のところは彼に聞いてみないとわかりませんけどね。
この前提の上で今からの話を読んでいただければと思います。
最も「別れたい理由」を告げるものなのか
男の人は一番別れたい理由を隠すことってありますか?そして一方的に別れを告げて話も聞いてくれず去っていく人はどんなことを考えているのでしょうか。
正直言いまして、人それぞれ違うものだと僕は思います。
その時の気持ちを正直に話す人もいれば、違う言葉、事象で表現する人もいるでしょうね。
ただ、人って「心の中にある最も『素直』な気持ちを表現しない」事が多いものではないでしょうか。
言い換えるなら「心のど真ん中にあることは言いにくい」。
逆に言えば「本心でない言葉は言いやすい」。
だから自分にとって「言いやすいこと」を話し、「言いにくいこと」を口にはしない人も少なくないでしょうね。
これは何も特別なことではなくて、誰にでも起き得ることだと思います。
こうなる理由をあえて考えるなら(必要もない気がしますが)、「怖れ」の影響でしょうか。
特に僕たちは本音を話すこと、知られることを恥ずかしがる人が少なくないんです。
「えーそんなことを思っていたの?」とか言われることを恐れてね。
恥ずかしさを抑圧すると「怖くなる」ものだから、僕たちはどこかで「本音を話すこと」を怖がっている部分があるといえますよ。
本当はその本音を理解されたいと思うものなのでしょうが、本音を知られて批判されると痛いので、どうしても隠してしまうことが少なくないのではないでしょうか。
また、「一方的に別れを告げて話も聞いてくれず去っていく人」の気持ちってどんな感じかを僕なりの表現すると、以下のようになりますよ。
本音を伝えないということは、下手をすれば自分の本音を誤解される場合もある。だから本当は自分の気持ちをちゃんと話したいし、相手にも理解してほしいと思うものでしょう。
ただ、それが難しいと感じている人の場合、「それでもいい」と思いながら本当の気持ちを隠したまま去っていく人もいます。
また、最後まで相手のことを思って、最後まで本音を見せず、悪役を引き受けたまま去っていく人もいます。
誤解されるのは嫌だけど、本当に気持ちを表現することが怖くて、そのまま去っていく人もいます。
まるで逃げるように(言いにくいことを伝える罪悪感が強すぎて)去っていく人もいます。
自分の無力感(相手に何もしてあげられない、自信がない)から、本音を言えず、相手に助けを求めることなく去っていく人もいます。
それがいいかどうかは別にしてね。
ただ、本音を相手のために言わない人って、ある意味で愛情深いかもしれないな、と僕は思いますよ。悪役を引き受ける人も同じ。「自分が誤解されるし、辛いって理解している」けれどあえて言わないわけですから。
一方、「言いたくても言えない人」の場合、「自分の気持ちはいつも分かってもらえないよな」と感じている可能性が高いですね。
人って自分の気持ちに共感してもらいたいものだし、共感によって安心感を感じるし、被受容感(それなりに受け入れられている感覚)を得るもの。
しかし、そもそも自分が怖がって本音を言わないなら、本音を言えた試しもなければ、分かってもらえた経験も少ないはず。
だから、いつも「分かってもらえないよな」と感じる傾向があるといえるんですよね。
まぁこれも自作自演の問題と言えますし、怖れの感情を引き受けられない人に起きるパターンだと言えますけどね。
彼の話した言葉は「言いやすいこと」か、それとも・・・
修復困難な内容であることくらい分かりますし、最後くらい話をして終わりにしたかったのにそれまでの間柄だったのかなとそこに一番傷付きました。
そうですね。
最後ぐらい話をして終わりたかった、ってその通りですよね。
最後に何も話あえず、相手の気持ち(本音)を知ることもなく、どうやって気持ちに整理をつけたらいいかわからないですものね。
自分が選んだ他いせつな人にそんな扱いをされれば、自分のこと(愛情を含めて)疑っちゃうことにもなりかねませんしね。
傷つく、って言葉はごもっともだと思います、僕は。
別れにも流儀があるなら、ちゃんと相手が別れを受け入れられる(であろう)言葉と気持ちは伝えておくべきなのかもしれませんね。
だから、まずはおゆさんの気持ちを丁寧に紡いで癒してほしいなと思います。
辛い時、気持ちの整理がつかないときは、信頼できる誰かに話す、相談することをおすすめします。
その上で、次のことを考えていただければいいのかな、と思います。
「彼が話した言葉は、彼の本音や愛情だったのか。そうではなかったのか。」
彼の言葉の真意は彼にしかわかりません。
ただ、彼のことをどのような人として扱うか、はあなたが決められます。
あなたが愛した人を、あなたはどう扱いたいでしょうか。
おゆさんのご質問を読んで、あなたはもしかしてこのように思っているのではないかと僕は感じたのです。
「彼にとって私ってなんだったんでしょうか」。
その疑問を持つだけの材料は確かに揃っていると思います。だからそう思うこと自体、どうのこうのいいたいわけじゃありませんよ。
でも、その答えはなかなか出ないものですよ。それは彼にしかわからないことでもありますから。
だから、「あなたにとって彼はどんな人だったのか」という答えで自分を癒やしていくほうが楽なんです。
あなたはきっと彼を大切に思った人なのですよね?だとしたら、あなたはどんな声を自分にかけ、彼にどんな気持ちを向けたいでしょうか。
無理をせず、じっくりと自分の気持ちを丁寧に見つめながら、自分の本音に気づいてみてください。
すると、あなた自身で、今回に質問の答えを出せると思うのです。
それでもよく分からなくなったら、また僕に聞いてみてください。話してみてください。なにかお役に立てることはあるかもしれませんから。
今回は以上です。なにか参考にしていただければ幸いです。
本当の幸せを見つめる・見つけるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。