浅野さんへの質問です。
謝らない彼との関係に悩んでいます。
浅野先生、いつもブログ読ませて頂いてます!とても勉強になります。
自立男性の記事をたくさん読んだりしたのですが、なかなか整理がつかずご相談させて下さい。
彼とは同い年で20代後半です。付き合って1年半程になります。
彼がデートで寝てばかり、連絡が少なくなってきて(既読無視も頻繁)、こないだデートの約束を忘れられたことによりわたしの中で彼への気持ちがわからなくなりました。
彼はお家デートでもゲームしてたり、寝てたり。最初はただ一緒に居れればいいと思っていましたが、元々わたしは出掛けるデートやドライブ、遠出が好きで付き合った彼とは楽しいことを一緒に共有したり思い出が欲しいんです。
一緒に家にいてどこかに行こうと誘えば、暑い。めんどくさい。寝たまま起きない。
一度寂しいと伝えた事がありますが、一緒に寝てるやん、会ったりしてるじゃん。気持ちがなければ会わないし何が寂しいの?と。。
彼は連絡も元々そんなに取らなくていいタイプ
わたしは程々に取っていたいタイプ
愛情表現はしないタイプ
わたしは言葉にしたりスキンシップなど表現するタイプ
本当に正反対で、恋愛に対する価値や考え方の差が付き合えば付き合うほど浮き彫りになります。
また、喧嘩や、少しのすれ違いで言い合いになった時。彼の過失があった時でも彼は絶対に謝らないです。
そんな彼との会う約束。彼が仕事が忙しかったこともあり、約束を忘れられた事にぷつんと糸が切れたようにもういい、という態度をとってしまいました。彼はわかった。とだけ言いました。
約束を忘れていた事に対してごめんの一言があれば許せました。
それから1週間ほど音信不通です。
ここで、今までならば私から折れて仲直りしようと連絡していたと思いますが今回はそんな気持ちになりません。
仲直りして、それでわたしは満足なのか?と。
わたしの家デートばかり寝られるのが嫌だとか愛情表現してほしいだとか一方的な要求を全て聞かせるのもなんか違うんです。
彼が、自発的に意識を変えないといけないのだと気づいて欲しい。
ただ、直ったところでわたしは本当に彼が好きなのか。彼と仲直りがしてこの先も過ごしたいのかわからなくなってしまいました。
彼と過ごす内に溜まっていったわたしは今幸せだろうか?という疑問が、どこかで燻ったままです。
仲直りを素直にできる気にもなれず、別れを言うほどの覚悟もなく、かといって自然消滅は嫌ですが今この状況からどう関わったらいいのかがわかりません。
自分の気持ちの見つけ方のヒントを教えて頂けたらと思います。
ネタ募集ネーム:naoさん
naoさん、いつもブログをご覧いただきありがとうございます!また、ネタのご協力まで。ありがとうございますm(_ _)m
しかし、naoさんの葛藤が伝わってくるようなご質問だなと感じています。
ただ、彼がどうしてこのような態度を取るのかって、悪意だとか、愛のなさだけとは限らないので、ホントケースバイケースなんですけどね。
では、僕なりにご質問にお答えしたいと思います。よろしければどうぞ。
「一緒にいるだけでいい」を、言葉のまま体現している彼
彼がデートで寝てばかり、連絡が少なくなってきて(既読無視も頻繁)、こないだデートの約束を忘れられたことによりわたしの中で彼への気持ちがわからなくなりました。
彼はお家デートでもゲームしてたり、寝てたり。最初はただ一緒に居れればいいと思っていましたが、元々わたしは出掛けるデートやドライブ、遠出が好きで付き合った彼とは楽しいことを一緒に共有したり思い出が欲しいんです。
一緒に家にいてどこかに行こうと誘えば、暑い。めんどくさい。寝たまま起きない。
一度寂しいと伝えた事がありますが、一緒に寝てるやん、会ったりしてるじゃん。気持ちがなければ会わないし何が寂しいの?と。。
まさに「一緒にいるんだからそれでいいやん」と伝えてくる彼、ですね。
い、いやー・・・なんだか身に覚えがあるようなないような(^^;
ま、かなり遠い記憶として、ということにしておいていただきたいのですけれど。僕も叩くとホコリが出そう、いや、基本失敗のほうが多い人生なので(笑)
もとい。
さて、このタイプの男性って、あえていい風に言えば「癒やし」を求めている人、といえます。楽しみよりも癒やし、出かけるよりも癒やし。
言い換えれば「なにもしたくない」「自分のペースで過ごしていたい」という気分が強いんでしょうね。
これを疲れていると取るか、停滞してると取るかは、人それぞれ違うもので、停滞していると思うと行動を起こそうと思えますが、疲れていると思うなら、現状維持、つまり「なにもしたくない気分」と理解するかもしれませんよ。
もちろんそれがいいか悪いかについて、僕は語れる立場にないのですけどね。
さて、このタイプの彼に「寂しい」と伝えると、彼女は「一緒にいられなくて寂しい」と伝えている寂しがりさん、と認識するでしょう。
それぐらい彼にとっての寂しさとは「一人ぼっち」というイメージが強いんでしょうね。「関わり合うことがない寂しさ」とまで、意識が向かないのでしょう。
それぐらい、誰かと関わることに対して、いいイメージがない男性なのかもしれません。一人でいることのほうが気が楽で、一人の時間を過ごすほうが快適で、と考えているのかもしれませんよ。
これこそ僕たちが「自立〜以下に傷つかないようにするか〜」と呼ぶものですけどね。
だから、「一緒にいるやん、それでええやん、それ以上なにを求めるの?」と言ってくるのです。もちろん彼としては悪気なく、なのでしょうが。
人によっては、「お互い相手に深入りすると、いろいろ嫌な部分も見えるし、関わられることで(干渉されるイメージでしょうが)嫌な気分もするから、やめておこうよ」みたいな発想を持っている人もいますよ。
相手に嫌がらせをしたいとまで思うわけではないけれど、しかしお互いに見せたくない一線、人に触れてほしくない部分があるでしょ、と。だから、それなりの適度な距離感の中で一緒にいれれば、それが快適なんじゃないの?みたいな。
それが彼の恋愛における距離感、ということなんですね。
そして、これは人それぞれ違うことではありますが、どこか「隠しておきたい自分(コンプレックスなど)」「隠しておきたい感情(一般的には依存時代に満たされなかった依存心や心の傷)」があればあるほど、心理的な距離のある恋愛をしたがるものなんですね。
だから、出かける、人と関わることに「意味を見いだせない」と思うので、積極的に関わることはない、ということ。
このような考え方が、恋愛において「彼女と積極的に関わらない」というスタンスが生まれる、と考えることができますね。
これはあくまで彼の防御であって、彼女に対して悪意を向けたり、あえて愛を与えないという意思の表れではないこともありますよ。
彼は彼の事情があってそうしてる、ということです。
ただ、そうである以上、彼が相手のためになにができるか、を積極的に考えるかというと、そうではないことも多い、とも言えそうで、ここがなんとも切ないところなわけですね。
自分から関わり、相手を愛することで癒やされるのは自分自身、でもあるのですけどね。
謝らない彼の心理
また、喧嘩や、少しのすれ違いで言い合いになった時。彼の過失があった時でも彼は絶対に謝らないです。
そんな彼との会う約束。彼が仕事が忙しかったこともあり、約束を忘れられた事にぷつんと糸が切れたようにもういい、という態度をとってしまいました。彼はわかった。とだけ言いました。
約束を忘れていた事に対してごめんの一言があれば許せました。
それから1週間ほど音信不通です。
なるほど、それは嫌ですよね。ゴメンの一言があれば許せた、というあたりにあなたの想いを感じるのですけどね。。。
では、代表的な「謝らない人の心理」についてご説明しますね。
謝らない人とは
- 謝っても許されると思っていない人
- 謝ると損する(自分の立場が弱くなる)と思っている人
- 自分の罪悪感を認めることをとかく嫌がり否認する人
とかく「謝っても許されると思えない」という認識は、とことん自分を追い詰めて罪悪感だけを感じさせるものなので、結構厄介です。
「自分のミスをきっと人は受け入れない、その事情も理解せず一方的に責めてくる」と思っているので、完璧主義になったり、気を使いまくる人になるのですよね。
いつも「自分は間違っていないだろうか」とばかり考えているので、誰かに喜んでもらえたり、感謝されても、すぐ「次も同じ結果を出さないと安心できない」と思い、疲れちゃいますし、自分を肯定できずにいることも多いでしょう。
それぐらい、過去の何かしらの出来事で生じた心の痛み、「大変なことをしてしまった」といった罪悪感が存在するということを暗に示すんですけどね。
この影響もあって、恋愛ではパートナーと深く関わらないというスタンスを取っている人もいますよね。
また、「謝ることを損だと認識している人」の場合、その内面で常に怖れを感じていることになるでしょう。
自分がいつ損するだろうか、もうこれ以上損したくない、と思うので、いわゆるメンツを潰されると激怒するような、自分が傷つけられることで憤慨しやすいタイプ、といいますか。
このどちらも「人にどう思われているか」を、ネガティブな意味で気にしているタイプと言えますね。
ただ、「人にどう思われているか」と気にしたくない、もういい、と開き直り始めると、今度は「そもそも悪いと認めなきゃいいんだ」と考える人もいるわけです。
そもそも悪くないと思えるなら、気にしなくていいだろう、と、自分の非をいっさい認めない「否認」という防衛方法を使う人もいますね。
これは一般的にめっちゃ固くて高いプライドのように感じると思いますよ。
もちろん心理的にみれば、「悪くない」は「悪い」という認識を強化するだけで、気分は良くならないのですけどね。
そもそも許しあうことや、「お互いさま」という成熟さ、対等さを感じにくくなるので、自立を強めざるを得なくなり、しんどいことも多くなるものですけどね。
まぁそれはそれ、これはこれ、といった感じでしょうか。
さて、彼はどのタイプに当てはまるでしょうね。
あなたの気持ちの見つめ方についてのご提案
ここで、今までならば私から折れて仲直りしようと連絡していたと思いますが今回はそんな気持ちになりません。
仲直りして、それでわたしは満足なのか?と。
わたしの家デートばかり寝られるのが嫌だとか愛情表現してほしいだとか一方的な要求を全て聞かせるのもなんか違うんです。
彼が、自発的に意識を変えないといけないのだと気づいて欲しい。
そう思っちゃいますよね、うんうん。
それぐらい今まであなたは彼を受け容れてきた、ということなんですよね?
それに、彼にあれこれ伝えてあなたの要求を聞かせるような「コントロール」はしたくないわけですよね?
いやー、うん、なんて言えばいいでしょうか。
「彼が自発的に・・・」と書いてくださってありますけど、そうでなくても、あなたは彼をまるっと受け容れちゃえるのかもしれませんね。
ただ、直ったところでわたしは本当に彼が好きなのか。彼と仲直りがしてこの先も過ごしたいのかわからなくなってしまいました。
彼と過ごす内に溜まっていったわたしは今幸せだろうか?という疑問が、どこかで燻ったままです。
仲直りを素直にできる気にもなれず、別れを言うほどの覚悟もなく、かといって自然消滅は嫌ですが今この状況からどう関わったらいいのかがわかりません。
自分の気持ちの見つけ方のヒントを教えて頂けたらと思います。
だとしたら、あなたに必要なものは癒やしであり、ご自分の気持ちを整理なんでしょう。
ざっくりと言えば「あなたがあなたの幸せをどう考えるか」ということにつきます。
きっとあなたは、自分と彼との違いを受け入れようともされたでしょうし、一生懸命彼のことをお考えだったのでしょうね。
だから、今までの自分を振り返って、自分をどう評価し、認めるかをお考えいただいくといいのかもしれませんよね。
特に、あなたの気持ちを認めること、自分の愛情の価値に気づくことは大切なことです。
あなたの気持ちは誰かの幸せを創造する力がある、と感じることですね。
もちろん人間だから完璧はないんですけど、自分は自分でいいと感じられるようになることがとても重要だと思います。
すると、今の関係もまた違った視点で見ることができるようになります。
それがあなたの気持ちの見つめ方の一つの方法、になるのではないでしょうか。
また、これは個人的な見解でしかないですけど、僕は「あなたの気持ちってすごいな」と思いますよ、本当に。そこまで受け容れられるんだな、と思っちゃいますけどね。
ただ、もし、未だ彼に伝わっていないような、伝えそびれているような、そんなあなたの想いにある「持て余している部分」があると、そこが未消化である分だけ、なかなか自分を認められずにいる、という女性もいらっしゃいますからね。
だから、ゆっくりと自分の気持ち、彼への気持ち、あなたが今まで彼に与えてきた気持ち、などを紡ぎながら、自分を見つめる時間を作られてはいかがかな、と思いますし、この部分に関してはカウンセリングがお手伝いできることはあるかな、とも思います。
最後に
今回のお話は、彼は彼なりに、あなたはあなたなりに、相手と向き合っている様子を僕は感じます。
それがいいかどうかは別にして、ですよ。
そして、より親密で、支え合う関係を望んだのはあなただ、ということのように思います。
これはあくまで僕の見解ですが、あなたは、一歩成熟した関係を持ちたかったのかもしれませんね。ただ彼に甘えたかった、というより、二人の時間を素敵なものにしたかったのではないでしょうか。
だとすれば、この関係に「対等さ」があったか、という部分は(ちょっと見るのは嫌かもしれませんけど)今の恋愛感情以上に、「イコールパートナーである」という大人の視点として欠かせないものにはなるとは思います。
その視点で、「あなたが、あなたの人生をどうつくるか」と考えることも、とても大切なことではないでしょうか。
その上で、彼を愛し、受け容れると決めるなら、それも素晴らしい選択ですし、そうではない選択をとることも、また素晴らしい選択です。
そして今回のご質問を読ませていただくと、きっとあなたはこの事をご理解されている方だと思います。だから、彼に自発的に気づいてほしいと願われている(けれど伝えていない)のですよね?
いわゆるニーズの罠、「自分が欲しい欲しいと依存的にねだって手に入れたものに、そんなに価値は感じない」という法則を、ご理解されているのかもしれません。
そして、あなたはあなたの手で、ちゃんとパートナーを愛したい人なのかもしれませんね。
ただ、そうなると、今はもう祈るしかないじゃないですか。彼に気づいて欲しい、と。
しかし、彼には彼なりの事情で今の恋愛への向き合い方があるのでしょうから、ぶっちゃけた話、できるかどうかは別にして、やはりお二人にはもっとコミュニケーションがあってもいいのかもしれませんよ。
また、だからこそ、あなたも一人で悩まなくてもいいのではないかな、と思いますよ。
自分の気持ちは自分でしかわからないものかもしれませんが、時には信頼できる人にご相談されたり、意見を聞いてみるのも、自分の気持ちを整理する一つの方法です。
自分で自分の未来を決めるとき、参考になる意見や、気持ちを支えてくれる人の存在は、あなたの選択に対する「納得感」を強めてくれますからね。
あなたの近しい人たちの多くは、あなたの彼への思いを否定することはないでしょうし、少なからず僕なら応援したいなと感じていますよ。
最後になりますが、「愛を与えたいものは愛が伝わらないことで苦しい思いをする」ものです。
これは「愛する意欲」を持つ人にはきっとご理解いただけることでしょう。
しかし、「愛が伝わらない苦しさを知るものは、お互いの気持ちを受け取ることの意味を知るもの」です。
僕たちはどこか「自分で全てを成し遂げたい」と感じている部分がありますけれど、実際は、自分の想いを汲み取って受け止めてくれる誰かに生かされている部分も多いものですよね。
だから、あなたが今まで彼という人を受け止めてきたのであれば、その自分自身と、彼の存在の意味を今一度見つめてみてはいかがでしょうか。
すると、今回の話は、あなたの気持ちが伝わらないという話ではない、と、ご理解いただけるかもしれません。
そして、今の関係についても、「あなたがどう彼を愛するか」と同時に、「今の関係からなにを学ぶか(受け取るか)」と考えてみることができるかもしれませんよ。
なんだか最後はボヤッとした話になってしまいましたが、なにか参考にしていただければ幸いです。
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