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依存嫌いの男性に愛を伝える方法
浅野寿和様へ
ネタ募集というほどでもないのですが、メッセージさせていただきます。
5/28のブログ記事「「甘えてくれたら嬉しい」という彼の言葉」に
「あ——!!彼はそんな感じだったわ!!」てのを思い出し、彼の態度が腑に落ちました。
そこで質問なのですが、先に受け止めてあげたい という思いがあっても、
相手は依存を嫌っているので、全然依存的な面をを出さず、まさに「取りつく島もない」て感じです。
そんな相手でも「私は依存されても問題ないし、2人でラクに幸せになろう」ていうのを伝える方法はありますでしょうか?
もしよろしければ小ネタでも伺えれば幸いです。よろしくお願いいたします。
ネタ募集ネーム:ひろさん
ひろさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m
先日ネタのご提供をいただいて書きましたコラム「甘えてくれたら嬉しいという彼の言葉」ですが、想像以上のご感想やご意見をいただいているところです。
やはり男性が伝える言葉の意味は、分かりにくいことがあるということでしょうか。
そして今回は「依存嫌いで取り付く島もない彼に、私は依存されても問題ないし、2人でラクに幸せになろう」と伝えるにはどうしたらいいか、というご質問ですね。
了解しました〜!では、よろしければどうぞ。
依存嫌いとは「痛み」によるものである
いわゆる自立男子(一人で頑張っちゃう男子)は、依存心が苦手で嫌いな人が少なくありません。
だから、女性の依存心だけでなく、ロマンスを欲する気持ちやお互いにいたわりあいたいという気持ちも「そんなの依存じゃん」と切り離そうとする場合もあるでしょう。
そもそも「依存嫌い」とは、その人が依存時代に抱えた痛みが大きい分だけ強まります。
本当は愛してほしかった、わかってほしかった、認めてほしかった、支えてほしかった。
そんな思いが満たされず、ときにはハートブレイクした分だけ
「こんなにつらいなら、理解も愛もいらぬ」
「こんなに残念な気持ちになるのは、誰かにわかってほしいと期待したからだ」
「これからは自分のことは自分で面倒を見て生きていこう」
と考えるようになるわけですね。
依存したくないのではなく、依存心を表現すること自体が難しい
だから、女性のみなさんが愛と思いやりを持って「私は依存されても問題ないし、2人でラクに幸せになろう」と伝えたとしても、この手の男性は素直にYESとは言わない事が多いでしょう。
もちろん、女性の皆さんの愛情や思いが間違っているとはお考えにならなくていい、と僕は思っています。
そもそも「二人で生きるんだから、お互い支え合って生きていこうよ」という気持ち自体に問題があるとは僕には思えないからですね。
そもそも依存嫌いの自立男子は、その深層心理にある「痛み」の影響で、自分の依存心をうまく表現できないのです。
だから、一言で言えば「人をアテにする(信頼する)」ことが難しい、と感じていることもありますよ。
実際、男性から「人を信じるとか愛するとか、実はよくわからないんです」というお話を伺うこともあるぐらいですし、例えばお金(料金)が発生しないと人に依存できないだとか、人と関われないという場合もあるぐらい。
もちろんその男性に、パートナーや仲間を愛し、信頼したい気持ちはあるでしょう。
しかし、自分がアテにすることができない分だけ、どうすりゃいいんだ?と考え込んでしまうわけですね。
その結果、相手の「役に立とう」「与えよう」とし、「依存すること」はとても傲慢で一方的で迷惑なことだと考えるようになるんです。
自分の中で「依存を禁止する」という目的のために。
そもそも依存心というものは私達の中から消えることはありませんし、依存が悪なわけでもありません。
だから、依存心があると困ると感じる人ほど、自分の中で「禁止する理由」を作るのです。
そして、それが正しい、と決め打ち(判断)するのですよ。
ただ、そもそも自立とは「受け取れない状態」そのものですから、そもそも誰かの思いや助けを受け取ろうと思っても上手に受け取れないものなのです。だからエネルギー不足になって燃え尽きを感じやすくなるんですよね。
しかし、そうであっても、パートナーであれ仲間であれ、誰かの思いを「受け取る」ことで、自分の中の感情が揺さぶられることが嫌なのです。
それほどまでに、自分の依存心にNGを出しているのが自立状態である、といえますね。
女性の愛情がよくわからない理由を考える
そもそも僕たちは相互に関わり合う中で、自分のポジション、座標というものを感じ取っている部分がありますよね。
社会の中で生き、人と関わるから、さらに自分の良さも、また課題も見えてくるものですし、その中でどんな自分を表現し、どう人と関わり合うかは、成熟した大人としてのテーマの一つです。
だから、例えば、支え合い、お互いさま、ロマンス、などなど、大人の成熟した依存(相互に依存)のカタチを学ばなければ、次に進むことが難しいのです。
一方、自立を強め、人との関わり合いを遠ざけていれば、「自分は自分のやり方で」という価値観が中心になるでしょう。
もちろんそれが悪いわけではないんですが、「自分は自分」「自分らしく」という部分で価値観が止まってしまい、誰か(社会)の評価の中で、人の思いの中でどう生きるか、という、ある意味ワンステップ先の感覚にまでたどり着けないこともあるわけです。
だから、自立を強めていると、感覚的に自分だけの世界で生きることになりますから、いったい自分はどんな存在で、どれだけ誰かの役に立っていて、どれだけ必要とされているのか、という部分が感覚的によくわからなくなるんですね。
その結果、男性が女性から「好きだよ」「一緒に生きていこうよ」と言われても、いまいちピンとこなくなる。
はぁ、ありがとう。そうなんだ、嬉しいよ。
言葉ではそう伝えますし、相手の気持を無碍に扱うほど社会性を失っているわけではないわけですが、女性の言葉の意味、そこにある想いがどういう意味なのかが、実感としてよくわからないんですね。
ここに自立男性に「私は依存されても問題ないし、2人でラクに幸せになろう」という言葉を伝えても、相手が動かない理由があるというわけです。
そんなときの処方箋を考える
自立男性は受け取ることが苦手である。
だからこそ「男性の行為」を褒める、上手に受け取るということが、よりよい関係への処方箋と考えることができます。
男性が、与え→上手に受け取ってもらい→自分が喜びを感じる、というところにブレイクスルーポイントがあるわけですね。
そう考えるなら、「私は依存されても問題ないし」と伝えるよりは、「あなたがいつも支えてくれているように、私も支えたい」的な発言が有効な場合があります。
受け取って与える、を、言葉として使う方法もあります。
また、こちらが先に感情のリーダーシップを取って、相手が感じられない感情を受け止めることができると、また状態が変化することもあります。
たとえば、彼が感謝できない人なら、「いつもあなたには感謝してるんだ」と先に手を打っておくのです。そこで彼は自分の意志とは別に肯定される経験をしますからね。
その彼がどんな態度をあなたにとっているかより、あなたがなにを伝えて彼を愛したいかより、先に受け取って与えるカタチにすると、意外と話が伝わる場合も少なくないんですよ。
ちなみに、自分に行為や感謝を率直に向けてくれる人にまで強いNOを出すなら、その場合は彼の事情も相当大きそうなので、今後のことを考えたほうがいい場合も多いものです。
また、この手の自立男性はなかなか手強いのも事実。
が、伝えておけば、少しづつ効果が出てくる場合もあります。(その男性が自分を隠すことで必死の場合は除く)
ただ、なかなか男性の気持ちが動かないことが続くならば、「自分が楽しんで」かつ「ある程度の時間を区切って」向き合われる方がいいのではないでしょうか。
女性の皆さんの幸せ、ハートの状態をより良くすることも大切なことですからね。といいつつ、なかなか会いたい気持ちを抑えることが難しい場合もありそうですけども。
そのあたりはまぁ、個別でお話を伺わせてください、と書いておきますね。
あと、最後になりますが、稀に「私って男を見る目がないのでしょうか」というお声を伺うことがありますけども。
実際、自分の思いを受け取ってもらえないとショックですし、自分を疑ってしまう気持ちも僕なりに理解できるんですけど、男を見る目がない、というより、相手が受け取れるかどうかよりも、自分が愛してあげたい気持ちが強いだけ、ではないでしょうか。
そんな自分を認めておけば、自尊感情を取り戻せますし、だからこそ「私の大切な気持ちをちゃんと受け取ってくれる人に与えたいな」と思えるものかもしれません。
自分を大切にすることが、ここでも役に立つ、という感じですね。
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