恋愛の心理学

不安をぶつけてしまい夫の態度が急変したとき

夫の態度が一変して悪い行動をとるようになりました。私にできることはなんでしょうか。

浅野さんへの質問

はじめまして、こんにちは。
いつも楽しくブログ読ませていただいてます。

年末年始、遠方の実家に妊娠中というのもあり私と子どもだけ1週間ほど帰省していました。その時に高校の同級生の女性と連絡を取り合っていた事が発覚しました。

話を聞くと「年末年始1人だった寂しさで連絡を取った。皆で飲み会をしようとなりその話をしていただけだ。」ということでした。

私も急激に自信をなくしてしまい、その内容なら見せられるだろ、見せろとすごく問い詰めてしまいました。
結局見せてはもらえず不安感は増すばかり…私もどんどん自信をなくし、話し合いをしてもその場しのぎにしかならず、自分の想いを伝えても不安は消えずなんの解決にもなりませんでした。

旦那はそんな私をはじめは抱きしめたり不安を消すような行動をとったり、今思うと愛をたくさん与えてくれていました。

それなのに私は受け取ることが出来ず、不安で不安で何度も何度も責めたり泣いたり怒ったりを繰り返してしまいました。そうするうちに旦那の態度は一変してしまい、よく飲み会だ遊びだと出かけたり、仕事が終わっても帰ってこなくなったり、連絡も無視したり、作ったご飯も食べない、挨拶もしないなど上げるとキリがないですが、いわゆる悪い行動をとるようになりました。

まずは自分を立て直そう自分を愛そう自信を取り戻そうと思い行動して、今は大分落ち着いてきました。ブログを読み、色々思い返して考えたりそういう気持ちだったのねと思うようにもなりました。

もともと優しい旦那です。今考えると本当に寂しさから飲み会の連絡取っただけだろうな。浮気したりできる人ではないな。と思います。

私が何か行動をすると、旦那の態度はどんどん悪くなる一方だ。だから放っておこう。と思いここ1、2週間放っています。その間、いい日もあったり悪い日もあったり繰り返しています。悪いことをされても怒ったり悲しんだりせず淡々とした態度をしています。

旦那がどうしてそんな行動をとるのかなと私なりに考えました。悪い行動をとるのは罪悪感からだよな。それと不安からかな。あとは拗ねてるのかな。と…

私の不安な気持ちが増して、一度だけ「もう嫌いになる。好きじゃなければこんな気持ちにならないから、嫌いになる。」といってしましました。そういうのもあってか、私は試されてるのかな。と思います。ほらこんな俺だからやっぱり嫌いになるんでしょ?ってそんな感じなんですかね。

今はどう動いていいのか全くわかりません。

もともと優しい人なので罪悪感は感じやすいのかなと思い、今距離を詰めようとすれば罪悪感を刺激するよな。でも不安になってるなら私の好きな気持ちは伝えるべき?矛盾だらけて頭の中は?でいっぱいです。

私が好きになって結婚した人だ。大丈夫。信じて待っていよう。そんな気持ちでいますが、旦那への態度がぎこちない、笑顔になれない、我慢しているよなと感じます。

正直、2歳と産まれたばかりの子の子育てと同時進行なので疲れてきました。

何かアドバイスお願いします。

ネタ募集ネーム:むつみさん

むつみさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m

なるほど、それは大変ですね。お子さんのこともありますし、大変お疲れではないでしょうか。ホント頑張られていますよね。

ただ、こういった状態になると、なにをどうしたらいいのかわからなくなっちゃう、という部分も本音かもしれませんね。

僕もなにかお役に立てればと思っています。

さて、ご質問を読ませていただくと、ご主人が今の状態になったのはこれが初めて、という理解でいいでしょうか。

何度もこのようなケンカになる場合と、初めての場合では、僕からお伝えしたいことが変わってくるのですよね。

今回は、こういった自体になったことは初めて、もしくは数回、という前提でコラムにしていきますね。

それでは本編へ。

まず「あなたらしく」いてください

先に答えを書いてしまいますが、今回の場合、あなたがどれだけ「私らしさ」を上手に見つめるかがポイントです。

相手に気を使いすぎたり、相手に寄り添うのはいいですが、不安から今までと違う行動に出るなら、それはきっと違和感になります。

そもそも夫婦なのですから、伝えるべきことを伝えればいいと思いますよ。

自分が申し訳ないな、と思う部分は素直にごめんなさい、と。
自分が夫を思う気持ちがあるなら、その気持ちを。

その上で、ご主人の気持ち、思いのあり方を理解されておき、受け止めていけばいいと思います。

そのために、どうぞあなた自身が、あなたを受け止めてあげてくださいね。

ただ、パートナーとの関係の中では、どんな気持ちも理解してほしいと感じるものですからね。

 

ついつい感情的になってしまうことも少なくないものですよね。

 

まぁそこは「しゃーない」といいますか、ね。

 

妊娠・子育て中に出会う不安は、今までになく響く

私も急激に自信をなくしてしまい、その内容なら見せられるだろ、見せろとすごく問い詰めてしまいました。

結局見せてはもらえず不安感は増すばかり…私もどんどん自信をなくし、話し合いをしてもその場しのぎにしかならず、自分の想いを伝えても不安は消えずなんの解決にもなりませんでした。

 

あなたは普段からご主人のことを問い詰めるタイプではない、ですよね?

多少のことがあっても我慢したり、理解されていませんか?

だから、ここまで感情的になることが問題になっているのではないでしょうか。

どうでしょうね。

まずこのあたりが僕は気になったところです。まいどまいど感情的なケンカをしているなら、もう少し違った関係性になるように思えましてね。

また、お子さんが小さい時期や、妊娠されている時期に起きる夫婦のトラブルやすれ違いって、普段以上に大きく感情を揺さぶるものになりやすい、と思いますよ。

そもそも家族、夫婦の形が変化している時期でもありますし、今まで一人で過ごしてきた生活スタイル、価値観のままではいられないし、なによりお子さんという「幸せ」があって、今の状況を失いたくない、守りたい、という思いも強くなるからです。

それだけ大切なものがあるからこそ、逆に少しの不安要素も許せなくなることも多いんです。

今のこの状況になって初めて、今までに感じたことがなかった不安、自信を失う感覚と出会うこともあるんですよね。

だから、今のこの状況から何を学び、何を変えて、何を今まで通り残すか、を見つめていかれるといいと思います。

辛いのはうまく愛せないこと、うまく受け取れないこと

また、今回の場合は、ご主人さんなりの「やらかした感」と、ご主人さんなりにあなたに対して気遣いを見せたのだけれど、それがことごとくうまくいかなかった失敗感や無力感が理由かな、と僕は思います。

パートナーが大変なときほど、役に立ちたいと思いません?

何より辛いのは「うまく愛せないこと」ですから。

自分が辛くてうまく愛せない、も。

自分なりに頑張ってもうまく愛せない、も。

同じぐらい辛いのですよ。

もし、その気持ちがなくなったとしたら関係は冷え込んじゃいますよね。
ただ、男性と女性では物事の捉え方が違うことが多く、男性の場合は「事実を中心」にして物事を見ます。

つまり、女性側にどんな事情があるにせよ、男性は「自分に何ができて、どのように状況が良くなったか」が全てなんですね。

何事も「現実がどうか」でお互いの状態を推し量っている人は多いのです。

例えば、奥さんを不安にさせたのは自分だから、という反省や罪悪感があって、だから奥さんに関わろうとしている自分がいるけど、ずっと奥さんの感情が収まらず、自分なりの思いを受け取ってもらえないと、いつまで立っても自分が許されていない、と感じるわけですね。

だから、許してもらえないなら(受け取ってもらえないなら)もういい、といった態度に出るんです。

これは誰にでも起こり得ることかもしれませんけどね。逆ギレ?と聞かれれば、まぁそうともいえる、とは思いますけど、心理的には防衛だ、といえそうですね。

これ以上嫌な気分(自分なりになにかしてもうまくいかない状態)になりたくないということかもしれませんよ。

ならば、シンプルに感謝を伝えたり、自分の気持ちを整理した上で、落ち着いて自分の気持ちを伝えていってみてもいいかもしれませんね。

自分のことを見つめて受け止めてみてください

それなのに私は受け取ることが出来ず、不安で不安で何度も何度も責めたり泣いたり怒ったりを繰り返してしまいました。

 

それぐらい不安だった、ということではないでしょうか。

それはある意味致し方ない事情もなかったでしょうか。

起きたことは事実としても、自分の心に余裕があればそこまで不安に苛まれなかったかもしれませんよね。

また、何度も相手のことを責める自分を慰められたり受け止めてもらっても、ぶっちゃけ相手の好意を受け取ることって相当に難しいことかもしれませんよ。

そもそも不安を感じている自分、相手を責めたり泣いたり怒ったりを繰り返す自分を、肯定することは難しいですからね。

自分自身が、今の自分ではいけない、と思うから、相手にどれだけ肯定されても自分から突っぱねたくなるものです。

このとき、何かしらの感情に流されている状態でしょう。

不安、怖れ、分離感、苦しさ・・・・。

実は「自分がそういった気持ちを感じているんだな」と冷静に受け止められると、感情に流されることは少なくなるのです。

が、普段から不安や怖れなどを我慢して頑張っている人ほど、何かしらのきっかけで感情が溢れてくるとそれが受け止めきれず、溢れ出してしまうのですね。

その感情のスイッチはいつ入るか、誰にもわかりません。

多くの場合、突然来ます。自分でもある意味、予測不可能なんです。

もちろん、感情が溢れている自分のことを「これはいつもの私じゃない」と分かっています。

が、溢れ出した感情は止まらない。

そうなってしまう理由は、今ではなく、今までの私の感情の扱い方にあることが多いのですよね。

急に感情的になる人って、妙なのではなくて、いつも気持ちを(知らず知らずのうちに)我慢している人に多いんです。

「自分が我慢したり、言いたいことをこらえていれば、きっとうまくいく」という期待と、自立(自分次第でなんとかなる)が、この状態を作るものです。

そこには、(相手の迷惑になるから)あまり人に頼らないでおこうといった、自立的な発想がある事が多いもの。

この状態で今回のような出来事と出会ったなら

「まだ私は(一人で頑張っていて)夫を頼っていないのに、夫の気持ちが外の向いた」

と感じてしまうことが多いのでしょう。

すると、瞬間的に「私のことなんてどうでもいいんだ」みたいな、グチャッとなった無価値感などの感情が溢れてきても不思議ではないんです。

このとき不安になったわけですけど、実際には「今まで隠していた不安が急に溢れて」いるというわけです。

が、なかなかその事実に気づけるわけではありません。

かつ、溢れてくる感情事態が、自分でも抑圧し感じないようにしている感情なので、なかなか受け止められず、扱いきれないわけです。

この気持ちが自分の中である程度おさまるまで、相手に感情をぶつけたくなるし、相手のことが見えなくなるわけです。

このとき、そもそも相手がどんな気持ちでいるのかに、気づけなくなっちゃうので、相手の思いを受け取れなくなっちゃうんですね。

まぁ、何をされても焼け石に水、みたいな感じになります。

だから、あとになって「何で受け取れなかったんだろう」と思うわけです。

ここでは「そもそも私が受け取れない状態だった」と考えてみるといいんです。

言い換えれば、与える側に回っていた、家族のために頑張っていた、でもいいかもしれません。

今回の場合で言えば、自分は不安を感じると相手の好意を受け取れない状態になるタイプだ、ということを受け止めてみる感じでしょうか。

いいも悪いもひっくるめて「私はいつも一人で頑張っちゃうタイプなんだ」と見つめてみるんです。

すると、なぜ私はそうするのだろう、と次に進めますし、それまで夫がどんな気持ちだったか、を想像しやすくなると思います。

 

だから、たしかに「受け取れなかった私に問題がある」と受け止めることに意味もありますが、ここでも「自分のことだけ」を考えてしまうと、どうにも手の施しようがなくなるものなのですよね。

二人の関係をより良いカタチへ、を考える

「自分が相手を傷つける→相手が傷つく→自分は許されないと感じる(罪悪感)→相手の状況が良くならない→自分も相手も苦しむ」

お互いがこのパターンから、いち早く抜け出すために何をするか、がポイントになります。

なぜならここには、罪悪感的発想、罰のやり取りがありつづけるから、ですね。

もし、お互いがお互いを愛しているのなら、自分にも相手に罰を与えることはないですよね。

お互いのミスは訂正する。それだけでいいはずです。

もちろんお互いに、傷つけたこと、傷ついたことも無視しません。

今、自分がどんな気分なのか、を伝えると同時に、相手が自分にとってどれだけ大切な存在なのか、も伝えていくでしょう。

しかし、そのとき自分の感情が整わないと、なかなか素直に相手に思いを伝えることは難しいものです。

その理由が「普段から自立的な考え方に偏ってませんでしたか?」ということなんです。

普段から、言いたいことを言えてましたか?(悪くないけど)

自分だけで頑張っていませんでしたか?(悪くないけど)

相手の気持ち、信頼していましたか?(遠慮してませんでした?)

なにより、自分が愛されていること、信じられていましたか?(遠慮してませんよね???)

もしそんな実感があるならば、もっと受け取っていいってことになります。

もっと自分の素晴らしさを実感していいし、家族の中で自分は欠かせない存在なんだ、と感じていってもいい。

これを頑張る理由(必要とされる・自分の意味)と捉えるよりは、「私はこの家族の喜びだ」ぐらい感じられるようになっていけるといいですね。

このように自分を見つめ直すと、「あぁ、そりゃー夫は寂しかろう、一週間も私がいないんだもの」と思えるようになるかもしれませんねぇ。

「私のことが愛せないなんて、さぞ辛いことだろう」と思えるようになれれば、なお素晴らしいですね。

こうなると、今回のような事態が起こっても「私のことなんてどうでもいいんだ」とだけ感じるわけではなくて、「ん?どうした?夫ちゃんよ?なにかあったの?」と、今の状況、起きたできごとにも意識が向けることもできるでしょう。

自分を責めることも、相手を疑いすぎることもない、といいますかね。

だから、パートナーとの関係で何かしらの感情が溢れたときほど、自分自身を整えるために、さまざまな手を尽くしたほうがいい結果は出やすいかもしれませんね。

以上です。なにか参考にしていただければ幸いです。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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