恋愛と男性心理

彼が何かと口うるさい&否定的な言い方を続けるときの処方箋

彼が何かと口うるさい&否定的な言い方を続けるときの処方箋

浅野さんこんばんは。

悩みがあると、いつもこちらのコラムで、対人関係のお勉強させていただいてます。
今日は、今の彼氏との付き合いについて相談したいと思いました。

お付き合い歴は3年になります。お互い独身の社会人です。

相談というのは、彼氏が何かと口うるさい&否定的な言い方をするので、一緒にいて楽しくなくなってしまいます。

もちろんはじめの数ヶ月はそんなところは見たことありません。

例えば、居酒屋に行ってオーダーする時、食べたい物頼んで、と言うのに、いざ私がオーダーしだすと、文句が飛び出すのです。

彼がそれを食べたくないということではなく、コスパが悪いだの、家で作ったらもっと安くておいしいだの、、結局、オーダーはやめるのですが、彼曰く、別に否定してるわけじゃないよ、と。

でも私としては、とても否定されている気持ちになります。

彼自身、おそらく完璧主義で、決定打に欠ける時は、決めることが出来ないようです。
妥協するという事が、彼自身許せないようです。神経質なんだな、と思う事も多々です。潔癖症ではないと思います。

彼の口出しのあと、必ず、落ち込むというか、今では半分、呆れ気味なのですが、後々思い出すと、彼はそういう人じゃん、と、その事を忘れていた自分を責めてしまう事もあります。(でも、彼が全て正論とは思っていません)

浅野さんにうまく伝わっているか自信がないのですが、彼とうまく付き合っていくために、心持ちをアドバイスいただけたらなと、思います。

また、初めに、付き合って3年と言いましたが、3年で恋は覚めるというのは、心理学的に当てはまるのですか?

よろしくお願いします!

ネタ募集ネーム:ももさん

 

ももさん、大変おまたせしましたm(_ _)m
ネタのご協力ありがとうございます。

なるほど、なるほどなるほど。彼がいちいち否定的な言動をするわけですね。それはももさん自身が否定された気分になることもありますよねぇ。

この話は「そもそも彼はそういう人」というところに着地させることもできるんですけど、ももさんがすでに答えを書いてくださってあるので、今日は別の視点で書いてみたいと思います!

※なお、この話は心理的DVやモラハラ的な話ではなく、パートナーとの上手なコミュニケーションを考えるなら、という前提で書きますので、あらかじめご了承くださいね。

ロマンスは本当に3年で終わるの?

付き合って3年と言いましたが、3年で恋は覚めるというのは、心理学的に当てはまるのですか?

 

はい。では「このロマンスの賞味期限は3年」という話からお答えしましょう。

 

この話にはいくつかの考え方がありましてね。

 

まず、「フェニルエチルアミン」という脳内ホルモンのことからお伝えしましょうか。

 

このホルモンは恋愛をし始めた頃に分泌され始め、胸が高鳴る恋をした時のときめきに関わるものだと言われているんですよね。

 

また、このホルモンの分泌は2~3年程度で無くなるとされていて、だから「恋愛のときめきは最長3年かな」みたいな話が出てくるわけです。
また「3年付き合えば緊張感もなくなるよね」という部分。

 

恋愛が始まった当初に感じる胸のドキドキの正体、感情としては「怖れ」だといわれています。

 

この怖れがなくなるということは、二人がお互いのことを理解し、良い部分もそうではない部分も知り合うことで、安心感が増して緊張感が薄らいできている、と考えることができるんです。

 

もちろん二人の間に安心感があることは良い要素ですが、逆に緊張感がなくなってしまうと、まぁ昔のように相手に気を使うことは少なくなりますね。

すると、いつもそばにいるパートナーに、自分や、自分の身近な人間を「投影」しはじめるようになるのですよね。

 

意識としては相手と自分は違うと分かっているですが、「自分ならこうするのに、相手はこうしてくれない」「なんでこんなこともできないの?」「どうして私の(僕の)ことが理解できないわけ」と、当たり前のように自分の価値観でパートナーを見つめるようになるわけです。

 

その結果、パートナーの嫌な部分や受け入れられない部分をやたらとネガティブに見たり、ニーズと呼ばれる「こうしたい・あーしてほしい」という要求や、相手に対する期待と不満を感じやすくなるわけですよね。
つまり、恋愛や夫婦関係などのパートナーシップでは、ロマンスや絆、安心感も大切ですが、いい緊張感を保ち続ける意識や、安心感と緊張感のバランスを意識することが大切なのですね。

 

二人の生活・関係が長くなって少しマンネリ感がある時ほど、自分自身が男である、女であるという部分は意識しておきたいですし、自分自身を磨いたり、いい意味で高めておくことには一定の緊張感を生むという意味で効果があります。

また、二人だけの特別な時間を作ってみたり、お互いがお互いを思いやる時間を作ったり、どこかお互いの間に男女を意識することで、少し背筋が伸びるような緊張感を取り戻し、改めてパートナーだ、という意識を持てるようになる場合も多いのです。

ただね。

この緊張感を、浮気・不倫といった事実や、相手に不満や文句を伝えるなどの「問題」を通じて作る場合もあるわけです。

この場合は、問題、つまり自分自身の罪悪感の影響が強まっているときに起きる、という見立てがあるんですよ。問題を使わないと緊張感を作れない(いい意味での男と女であることの緊張感を作れない)と感じていると、こういった自体になることが多いです。

できれば、自分自身を「誰かの喜びになれる存在」と見つめておき、「男女」という意識を持つことが前向きな関係を作る方法、というわけです。

自立している人が持つネガティヴな視点

例えば、居酒屋に行ってオーダーする時、食べたい物頼んで、と言うのに、いざ私がオーダーしだすと、文句が飛び出すのです。

彼がそれを食べたくないということではなく、コスパが悪いだの、家で作ったらもっと安くておいしいだの、、結局、オーダーはやめるのですが、彼曰く、別に否定してるわけじゃないよ、と。

でも私としては、とても否定されている気持ちになります。

彼自身、おそらく完璧主義で、決定打に欠ける時は、決めることが出来ないようです。妥協するという事が、彼自身許せないようです。神経質なんだな、と思う事も多々です。潔癖症ではないと思います。

なるほど。確かに「私の言動にケチをつける」みたいな感じと捉えられますよね。

ただ、彼は「否定しているわけじゃない」という。

もし、彼が本当に否定しているつもりじゃない(言動としては否定的でも)とするならば、彼の言いたいことって

・否定しているのはオーダーしたものであって、君のことじゃない
・目の前にあるものにデメリットがあるので、文句やケチを付けているけど、その存在を否定しているわけじゃない

かもしれませんねぇ。

ただ、どうやっても言葉や視点がネガティヴなので、伝わる意味は否定、みたいな感じでしょうか。

これは自立(何事も一人で頑張るタイプ)の人によくみられる言動の一つかな、と思います。

どこか、素直に褒められない、ポジティブな言動に慣れていない感じですね。

もちろん、その彼自体を否定的な意味合いで捉えているわけではないのですけどね。

一般的な例えを使うなら、なにか一言言わなきゃ気がすまないとか、物事や人のポジティブな面も実は知っているのだけど、先に目について、口から出てくるのはネガティヴな部分への指摘、みたいな感じです。

ではどうしてこのような言動が飛び出してくるのかというと、まぁ次の理由が最も有力なものになるでしょう。

自立とは「いかに傷つかないか」を学ぶことでもある

自立の人は、「いかに傷つかないか」を考えて生きていることが多いものです。

もちろん「いかに人とつながるか」「いかに人を幸せにするか」とも考えているのですが、それ以上に、「いかに自分が感情的なリスクを回避し、自分が嫌われず、傷つかないか」が優先されている部分が自立の人の特徴です。

だからこそ、一般的な対人関係の中では「ネガティヴな言動は避けるようにする」わけです。

一般的な関係性の中でネガティヴな言動をとれば、自分が傷つくリスクが高まりますものね。だから恋愛でも、付き合い始めは否定的な言動はあまり見られないわけです。好きな人に否定的に見られたら傷つくのは自分ですからね。

このとき、ネガティヴなものの見方は隠されるし、禁止されます。そうやって普段過ごしているということですね。

ただ、実際に彼女とお付き合いが始まったり、結婚生活が始まると、どうしても自分自身のニーズが出てくるもの。安心感や信頼関係が生まれ、緊張感が弱まった分だけ、「普段は禁止されている自分の一部」が出てくるのですよ。

すると、今まで表現されていなかった自分自身の考え方や感じ方の癖が表面化しやすくなります。

そこで「今の自分がいかに傷つかないか」という視点自体が変化してくるわけですね。

今までは、「ネガティヴな言動はあまりしないようにする」が傷つかない方法だった。

しかし、パートナーとの安心感のある関係の中では、「ネガティヴな言動を我慢せず、パートナーと共有し、批判されないようにすること」が傷つかない方法になるわけです。

言い方を変えれば「こんな自分も受け入れてね」という感じ。

だから、自立の人の価値観である「物事のいいところばかり見ていても仕方がない、ネガティヴな部分を見てリスクに備えないと」といった部分を、パートナーとの間で共有して、理解を得ようと、表現しはじめるようになるわけです。

このネガティヴな物事の見方・考え方自体は、一定の意味があるものだと僕は考えます。(究極的には手放せるものだとも思いますが、一般的には必要なものだと思うのです。)

日常の中で何も考えずにいては、リスクに備えられないですし、問題があっても解決できないことも増えますからね。

ただ、自分でも気づかないうちに「いかに傷つかないか」と考えすぎるあまり、物事を否定的な部分から見つめ続けると、自分自身も嫌な気分、ドヨーンとした気分が続いてしまうのです。

すると、パートナーに対しても、なんだかネガティヴなことを伝えたり、否定的な意見ばかり伝え始めることも起こるわけです。

その感覚がパートナーとの関わり合いの中で続くとすれば、本当は幸せや喜びを感じられる男女関係も、どんどん喜びのない感覚が強まるようになるわけですよね。

自分自身が(悪気がなくとも)パートナーを否定したり、ネガティブに評価するような言動を続けるわけですから、自分の気分はどんどんどんどん悪く一方なのですよ。

すると、更にパートナーとの関係で傷つかないようにネガティヴな視点が強まっていく、という。

まぁどこまでいっても「傷つかないように」という部分から逃れられない状態になることもあるんですよね。

ただし、彼がそうだからといって「私のことが嫌いなの?」とまで考えすぎる必要はあまりないかな、と僕は思います。むしろ「嫌いではない」という人が多いかな、と。普通に会えて、普通に付き合えている感じがするならば、ですけどね。

なぜなら、いかに傷つかないかを優先している人にとって、好意を持てないパートナーとの関係ほどリスクが高いものはないからです。

言い換えれば「自立の人も、好きな人のそばにいられないことでも傷つく」ということですね。

彼といい関係を作るための処方箋

僕たちにとっての自立のプロセスは、愛すること・与えることと、いかに傷つかないか、ということを同時に学ぶようなプロセスなんです。

 

だから、相手のために頑張りたいなぁ、という気持ちと、傷つきたくないしうまくやりたい、という気持ちが存在するものですね。

 

愛したいけど、失敗したくないな、とか。
好きだけと、拒絶されたくないな、とか。
リスクを取ってチャレンジしたいけど、しんどいんじゃないかな、とか。
素直に愛したいんだけど、めっちゃ恥ずかしくてダメ、とか。

そこで、よし!自分を磨こう!高めよう!と思えれば、とても前向きです。

ただ、何かしらの事情で「もう傷つくのは嫌だなぁ」と考えていると、愛すること・与えること・自分を高めること以上に、傷つかないように頑張るようになるわけですよ。

特に依存時代(子供時代)に、失敗や挫折を経験して立ち直れていないと、自立して傷つかないようにと考えがちになります。

そして、自分なりのやり方である程度傷つくことがない経験をすれば、それは一つの成功体験になるわけですよね。

だから、その方法を使い続けるようになる、という理屈ですね。

人によっては、人を信頼しない、自分だけで頑張る、という方法を使いますし。
人によっては、物事をネガティヴな視点で見る、という方法を使う、というわけです。
他にもいろいろありますけどね。

ここまでの話をサクッとまとめますと。

そもそも自立の人(健全な自立ではなく、何事も一人で頑張る自立ですね)は、ネガティブな視点、感じ方、物の見方が強くなっている可能性がある、と理解してみてください。

それは誰かへの批判、というより、自分自身が傷つかないために必要としている、と理解してみる感じです。

すると、相手がどれだけ傷つくことを怖れているか、見えてこないでしょうか?

この視点を使って、真正面から彼の言動を受け止めないようにすることも大切なことですね。

彼が「否定しているわけではない」と本当に思っているなら、彼の言動は彼が彼のために使っているわけであって、パートナーに向けているわけではないからですね。

(たまにガチで伝えたい不満が登場するので厄介ですけど。いや、普段から男性もポジティヴなコミュニケーションをしていれば、不満も困っていることも相手に伝わりやすくなるはずなんですけども。)

ただ、多く彼との関係での悩みや問題を作るのは、二人の関係性にもっと親密さが必要だと、女性が思っている場合ですよね。

今回のももさんのご相談も、そうではないでしょうか?

でなければ僕に「ロマンスの賞味期限は3年って本当?」というご質問をくださらないと思うので。

二人がもっともっと親密になって、もっともっと二人が安心できる関係になろうと思うなら、そりゃ~相手との距離も近づけたいし、好きな彼のことは受け止めてあげたいって思いませんか?

ねぇ、自立女子&愛したい女子&忍耐女子の皆さま♡

だから、彼との関係を大切にしたい気持ちが強まれば強まるほど、彼のネガティブなマインドに触れて、イラッとして、ときには傷ついて、しかしそれをも受け入れてあげたい、と思って頑張っちゃう、なんてことが起きるんですよね。

僕もカウンセリングの現場で、そういった女性みなさんの思いを知るたびに、ホント、頭が下がる思いがするといいますか、すごいなぁって思うんですよ。

ただ、彼側の気持ちを見つめていくなら、自分のネガティブなマインドや考え方をパートナーに全て受け止めてほしいとは思っていないことが多いものでしょうね。

そもそも多くの人が、パートナーを喜ばせたいわけであって、自分でも自覚できるようなネガティヴな部分に触れてほしいわけじゃないと思うんですよね。

自分の言動でパートナーを落ち込ませたり、傷つけてしまうなら、それこそ罪悪感!だし、加害者意識を持つわけですよ。

だから、「そこはまぁそっとしておいて」みたいな。
「分かってるから、そっとしておいて」みたいな。

そんなことを彼は思っていることも少なくないんじゃないでしょうか。

なので、ここで上手に彼と関わるなら、まさに王道なんですけど「彼のいいところを見て伝える」が、いい関係を作る方法になると思うんですね。

特に自立女子&愛したい女子&助けたい女子&忍耐女子の皆様ほど、なんとか彼の気持ちを前向きにしたくて、彼の心のなかの毒を取り除きたくて、彼の自立ゆえに生じているネガティヴなものの見方を我慢して飲み込んだり、逆に「なんでそんな風に思うのよ」的に戦っちゃう方も少なくないようです。

優しくて愛にあふれている方なら、彼のことをネガティヴに見ちゃった自分を責めちゃうようです。

もちろんそのお気持ちもわかるし、ごもっともだと思うんですけどね。

・・・そりゃーねぇ。彼に気づいてほしいですもんね、私の愛情や気持ちにね。どれだけ受け止めようとしているか、愛しているか気づいてほしいですもんね。

ただ、どんな人も「必要のないものは使わない」の法則で、彼のネガティブな視点も、今の彼にとっては必要なものなのでしょう。なくなると困るのは、今の彼なのでしょう。

だとしたら、そーっと、そーっと彼を見守っておくのです。

たまに(いつも?)イラっ!めんどくさっ!って思うけど、「ふーん」とスルーする感じです。

彼の考え方や意見にすべて同意するんじゃなく、真正面から相手にするのではなく、ふーん、と受け止めておくのです。

 

もちろんその間も、女性の皆さんの不満やイライラはたまるかもしれません。なんだかもどかしい気持ちになったり、彼の言葉がうっかり刺さって嫌な気分になることもあるかもしれません。

それも、ごもっともだ、と僕も思うんですよ。

ただ、こんなときほど、少し気持ちを落ち着けて考えてみてほしいんです。

彼は今日、どうしてあなたと会っているんだと思います?
彼は、ブツブツ言うかもしれないけど、どうしてあなたを選んでいるんだと思います?
彼はこの3年間、あなたと一緒にいられることで、どれだけ喜べたと思います?

そして

あなたは彼のどこを好きになっちゃったんでしょう。
彼のいいところってどこでしょう。
めんどくさいなぁって思っても、可愛いって思える彼ってどんな彼でしょう。

そういった事を考えながら、彼を褒めたり、いい気分になるようなことを伝えているといいんです。

同時に、あなたの価値や素晴らしさも受け取ってみてください。

何度もこのブログで書いていますけど、ホントに女性の愛情とは本当にすごいパワーがありますよ。だから、あなたに向けられていない言葉であなたが傷つく必要はありませんよ。

ちょっとものの見方を変えて、上手に彼と関わってみましょう。すると、徐々に彼の本音が見えてくることも多いですよ。

以上、なにか参考になりましたら幸いです。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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