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両親に恋愛の話ができないと感じるのはなぜ?
浅野さんへの質問
ご無沙汰しています。これまでに何度も回答してくださって、少しずつ自分を知っているところです。浅野さん、ありがとうございます。
今回は、母との関係についてお尋ねです。
彼との付き合いが半年を過ぎ、具体的な結婚の話がチラホラと出るようになりました。
その第1ステップは、それぞれが親に彼(彼女)話すことです。
ですが、問題がありまして…私は一度も両親にその手の話(恋愛の話)をしたことがありません。
話すことに何故だか抵抗があるのです。。
私の家は、少し複雑です。
父親がバツイチでわたしには腹違いのうんと年の離れた兄がいます。
再婚当初、その兄と父、母、私で、私が一歳になるまで暮らしたようです。
ですが、年頃の兄は母に酷く当たり、母はほぼ鬱病な状態でした。
また、父の母(祖母)も母に酷く当たり、状況は良くありませんでした。
このままでは母がおかしくなることもあってか、父・母・私は三人で暮らし始めました。
この事情を知ったのは、15歳の時です。それまでは何も知らずに、私はなに不自由なく暮らしてきました。
しかし、私が小学校の頃は母はよく寝込んでおり、理不尽な怒りや不満、涙をぶつけられることが多々ありました。
父はため息をつきながらそんな母を眺めるだけで、私は子供ながらに何かしらあるんだろうなぁと知らないふりをしてきました。
わたしが勉強を頑張ってテストで良い点を取ればよい、ピアノを頑張ってコンクールで優勝すればよい、そうすれば母は笑顔になると思って色々と感情を我慢してきたのかなぁと今は思います。
良い子でいなければならないという思いはつい最近までありました。
最近も母は精神的な調子が悪い時に、私に電話を掛けては理不尽な怒りや不満、悲しみをぶつけてきます。
昔は、その度に疲弊し、罪悪感のようなものが刺激され、母のために生きなければならないと思っていました。ですが最近は、「なに言ってんだ?」に近い感情があり、母は母、私は私という境地です。
私としては成長したと前向きに捉えてはいるんですが、彼がいることを(結婚する可能性が高いことを)伝えることに対してはものすごく抵抗があります。
具体的に言うと、母に怒られる気がするのです…何故だかわかりません。
母との関係を良くも悪くもステップアップするためには、どういう考え方あるいは自分でできるトレーニングとかあれば教えて欲しいです。
よろしくお願いします。
ネタ募集ネーム:カリンちゃんさん
カリンちゃんさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m
とてもいいご質問をくださったと思います。ではでは解説編へ!
どうして両親に恋愛の話をしたくないと感じるのか?
それぞれが親に彼(彼女)話すことです。
ですが、問題がありまして…私は一度も両親にその手の話(恋愛の話)をしたことがありません。話すことに何故だか抵抗があるのです。
うーん、なんか分かる気がします。
嫌だな、とか、話したくないな、思いますよね。
ただそれにも理由があるんですよ。
ではここで、「親に恋愛の話がしたくないと感じる理由」について
一般的な見解からお伝えしますね。
*
皆さんの中には「両親に恋愛の話?ないわー」と思った経験ってないでしょうか。
これ、例えば、思春期あたりの時期に
「母親に自分の部屋を勝手に掃除されて「いらっ」っとする感じ」と少し似てません?
「なんでよ!なんで勝手に部屋に入るのよ!」みたいな。
心理的に見て「自分の内面の聖域=自室」を示すわけですが
勝手に部屋に入られることで、自分の内面を知られてしまうような感じがして、なんとも嫌な気分を感じさせるのですよね。
それぐらい「自分を隠したい」「知られたくない」「恥ずかしい」と感じていると、まぁ両親に恋愛の話をすることに抵抗感を感じるんですよね。
どこか「相手・親」「私・子供」という意識が強いと、そう感じやすくなります。
子供の意識では「親とセックスを一致させる」がタブーなんです
さらにいえば
子供にとって「親」と「セックス」のイメージをつなげることってタブーなのです。
うわ、キモっ!って思っちゃうんです。
例えば、自分が子供の頃に、とイメージしてみると
多くの方が「親のセックス」って「気持ち悪っ!」「あー見てはいけないものだわ」と感じませんか?
大人になると、「まぁそうだよね、親も男と女だもんねー」と感じるようになると思うんです。
自分の意識も大人だから理解できるわけですよ。
しかし、子供にとってセクシャルな要素ってタブーだし、受け入れることが嫌なものなんですよね。
だから、僕たちは自分の体や心が大人になる思春期に、自分は大人に変化していくことで強烈な自己嫌悪を感じるようになるのです。
この自己嫌悪が「投影」されるので、とくに異性の親に対して嫌悪感をいだきやすくなるわけですよ。
「もう!パパのパンツと一緒に洗濯しないで!」と言いたくなるのもそのため、といえます。
もう一つの「親に恋愛話ができない理由」
昔は、その度に疲弊し、罪悪感のようなものが刺激され、母のために生きなければならないと思っていました。ですが最近は、「なに言ってんだ?」に近い感情があり、母は母、私は私という境地です。
私としては成長したと前向きに捉えてはいるんですが、彼がいることを(結婚する可能性が高いことを)伝えることに対してはものすごく抵抗があります。
具体的に言うと、母に怒られる気がするのです…何故だかわかりません。
なるほど。だとすると
これは深層心理レベルでの「母親を見捨てちゃうのでは?」という怖れかもしれませんね。
もちろん一つのの可能性としてですけどね。
カリンちゃんさんのお母さんにとって、最も身近で、絆が深く、信頼できる人って誰になると思います?
つまり、自分にとって身近で、最も信頼できる人に、僕たちは愚痴や不満を含めた本音、普段話せない気持ちを話すことが多い、ということなんです。
まぁ、聞いている方も、話している方も、どんな気分になるかは別にして、ですけどね。
母のために娘でいることもオトナになれない理由
わたしが勉強を頑張ってテストで良い点を取ればよい、ピアノを頑張ってコンクールで優勝すればよい、そうすれば母は笑顔になると思って色々と感情を我慢してきたのかなぁと今は思います。
良い子でいなければならないという思いはつい最近までありました。
カリンちゃんさん自身、お母さんをたくさん支えようとされてきたのかな?
そう僕は想像していたりもしますよ。
だとしたら、あなたにとって恋愛の話をお母さんに伝える、ということは
今までの「母と子」の関係性・絆を自分から切って、大人同士の関係性に向かうことになると思いませんか?
少なからず今までのお母さんを支える立場を自分から切り離すことになる、と思いませんか?
もしそう感じているのだとしたら
「お母さんが傷つく「お母さんに怒られる感じがする」と思うのです。
どこか大人になるとダメな気がするのかもしれない。
だから、両親に恋愛の話をすることが嫌だと思うのかもしれませんよ。
両親に恋愛の話ができるようになるには?
ということで
両親に恋愛の話ができるようになることを考えるなら
あなたとお母さん(両親)との心の関係性を、「親子」が「大人同士」に変化させればいいんです。
私がオトナになること
いわば
「違いが分かるオ・ト・ナ♡」
になればいいのです。
僕たちは次第に大人になっていく過程で、自分のいい面もそうではない面も、受け入れていくわけですよね。
すると、自分の内面を過剰に隠さなくても済むようになり、セクシャルなものに関しても表現できるようになっていきますね。
こうなると自分をオープンにしても平気なことが増えますので、親に彼や彼女の話をしても、そんなに抵抗感は感じなくなるんです。
そして母をオトナの女性として理解すること
そして、お母さんを母ではなく「一人のオトナの女性」と見ることです。
これは、親子の絆が、親子だけど大人同士の絆に変化する
いわば「自立」にプロセスでもあり、「絆の架替え」のプロセスだと僕は思うんです。
今までずっと親を愛してきた子が、一人の大人として愛する人を選ぶ。
これは僕たちの心の成長プロセスそのものです。
ただ、この「絆の架替え」が起きるとき、罪悪感を感じやすいものなんですね。
どうしても子の自立と、親の子離れには、大切な人を傷つけるような、裏切るような感覚が伴うものです。
でも、いつかは卒業しないといけないんです。
お母さんの娘、お父さんの娘、からね。
そして大人になる。
私、という大人になる。
カリンちゃんさんがおっしゃっているように、これも一つの心のステップアップです。
どこか「お母さんに悪いなあ、怒られるかな」という自分の内面の意識より、「お母さん、今まで本当にありがとうね」という気持ちで、今までの親子関係を卒業するイメージを持たれるといいかもしれませんね。
以上、なにか参考にしていただければ幸いです。
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