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自分を受け容れるとは
「自分自身の感情を受け容れられるところから、受け入れましょう」
最近、特にそんな話をさせていただくことが増えました。
「自分を受け容れる」とは、自分自身、そして自分の感情を受け容れる、ということ。
「受け容れること」で、個人の問題や悩みが解決する、そんな仕組みがあるのです。
今日はその仕組み
「自分を受け容れること」でどうして個人の問題が解決するのか
について解説していきます。
自分を受け入れると選択できる。だから個人の問題が解決するという考え方
では、自分を受け入れると問題が解決するという考え方を、具体例をつかって書いてみます。
自分・自分の気持ちを受け入れないと悩むことになる
例えば、僕は高いところが怖いと感じる人間です。
その僕が、なぜか10mの高さがあるプールの飛び込み台から飛び込むことになったとします。
ここで、もし「高いところが怖い」と感じる自分を、僕が受け入れることができなかったならどうなるでしょうか。
高いところが苦手な僕は超恐ろしい思いを抱えながら、しかし「本当は高いところが怖い」とも言えず。
しかし、飛び込み台から飛ぶことも恐ろしくて、まぁまぁ追い込まれてしまいますよね。
つまり、僕は今の自分や、怖いという感情を受け入れようとしていないので、追い込まれたわけです。
認めない、受け入れたくない。
そう思うだけ僕は高さ10mの飛び込み台の上で打ち震えながら、悩み続けるわけです。
想像するだけで「もうヤダ」って思いますけどね。
自分・自分の気持ちを受け入れないと更に余計な問題が起きる
そんな時に、周囲の仲間が「大丈夫だって」「頑張ってね」と言う声をかけてくれたとしましょうか。
ただ、高いところが怖いと感じている自分を受け入れたくない僕は、その応援の声も応援として受け入れることができないわけです。
「今まで隠していた高所恐怖。バレたら、ハズいなぁ・・・」
そう思えば素直になることもできないでしょう。
そして、声をかけ僕に注目する仲間に「もう止めてくれ」「気休めなんていらないよ」「オレの気持ちなんてしらないでよく言えるよな」と思うかもしれない。
ここで「素直じゃない、周囲に批判的な自分」が登場するのです。
そして、そんな自分を「なんだかなぁ」「心が狭いなぁ」「ショボいなぁ」と思ったり。
そんな自分の人間性を疑うようになるかもしれない。
自分を受け入れると「自分で選ぶことができる」
ただ、よくよく考えてみると
高いところが怖いという問題
飛び込み台から飛び込めない問題
周囲の声を受け入れないという問題
そんな自分を心が狭いと感じる問題は
そもそも「僕の人間性」や「僕の背負った宿命」から生じている問題ではないんですよ。
ただ、「高いところが怖いと感じている自分を受け入れていないから」なのです。
今、怖いという感情を感じていること、そして怖がっている自分をね。
だから「あわわわわ、ヤバい」と悩み、怖れ、苦しみ、葛藤するのです。
そう思えば思うほど苦しくなるのはお分かりですよね。
これが、問題と呼ばれるものであり、悩みと呼ばれるものなのです。
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一方、僕が「高いところが怖い」という気持ちや「怖がっている自分」をただただ認めて受け入れたとしましょう。
何も否定せず、嫌わず、「まぁしゃーないよな」と思えるならば、周囲の「大丈夫だって」「応援しているよ」という人の声も、素直に人の声にも耳を傾けることができるというわけです。
ここで飛び込んでもいいし、やめてもいい、と選べるわけです。
まぁ、僕は「うーん、やっぱ無理」と笑って飛び込み台の階段の方から降りていくでしょう。
もしくは、一度でいいから飛んでみたいと思うならば「怖い怖い!」と絶叫しながら、目をつぶって飛び込むかも?
どちらにしても自分が自分自身や今の感情を受け入れただけ、自分が楽になっていくということですね。
「自分で選ぶことができる状態」が問題を解決できる状態
つまり、今の自分、そして今感じている感情を受け容れることができるなら、僕は自分でどうするか選べるようになるんです。
言い方を変えれば、葛藤がなくなる、ともいえますし、何もできない・選べない状態ではなくなるのです。
この「自分で選ぶ」、つまり「選択」というものが、悩みや問題を解決する強力なメソッドなんです。
逆に「自分で選択できないこと」が、苦しいし、つらく、悩ましいのです。
個人の問題・悩みとは自分と感情を隠し、受け容れ拒否している状態
つまり、個人の問題・悩みとは
自分と感情を隠し、受け容れ拒否している状態だから起きること、ともいえます。
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例えば、「今までいい恋愛をしたことがない」というお悩みがあったとしましょう。
この「いい恋愛をしたことがない事実」は、ご本人様にとって切ないことかもしれませんし、そのお気持ちは僕なりに大切に扱わせていただきたいと思うのです。
ただ、「いい恋愛をしたことがない事実」は、実は問題ではありません。
それは悪いこと・人の権利を害することではないからです。
ただ、「本当はいい恋愛をして、幸せな結婚をして、温かい家庭を持ちたいのに」と望まれているとしたら
「今までいい恋愛をしてきたことがないこと」は、個人の切実な問題となるんです。
だからどうか「今までいい恋愛をしてきたことがないこと」で、自分の価値や女性としての魅力などを疑っていただきたくないわけですね。
そういう問題ではないからです。
が、もし「今までいい恋愛をしてきたことがないこと」を受け容れたくないだとか。
既に「自分の価値や女性としての魅力などを疑っている」としたら。
自分と感情を隠したり、今の自分自身をまるっと受け容れているわけではないので(自分のいい部分も・そうではない部分も含めて)
なかなか個人の悩み・問題が解決しない、ということになるんです。
だから、丁寧に自分と向き合い、自分自身、そして自分の気持ちを受け容れて行く方向に進むと、幸せな選択肢を自ら選べるようになるんですよね。
https://www.asanohisao.jp/archives/anshinkan_touei.html
ゆっくり丁寧に「自分を受け容れること」に取り組んでいきましょう
ただし、自分が受け入れたくないと思う自分、感情と向き合う事は
言葉で言うほど簡単なことでは無いことが多いです。
人は、自分や自分の感情のすべてをすぐに受けられるわけではないです。それはとても自然なことで、問題ではないのです。
そもそも、それが難しいから悩むことも多いのですしね。
僕自身、今までたくさんの方の
「今までと違う自分になりたい」
「こんな自分を変えたい」
というお声をうかがってきました。
ときには、事故、死別、失恋、離婚、リストラ、仲間の裏切り・・・
自分の身に起きた現実が受け入れられないで、立ち尽くされている方とも出会ってきました。
すると、どうしても「今の自分と向き合うことが苦しい」と思うときがあると思います。
とにかく私達の個人の悩み、問題は複雑です。
ある特定の要因だけで生じていることはほぼないといえます。
だからこそ、やはり無理は禁物なのです。
「自分を受け容れる」というプロセス、そして個人の問題解決方法は
丁寧に、そして慎重に、受け入れられない自分を否定することなく向き合っていくことですからね。
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ただ、どんな自分も嫌わない。これも自分なんだなと受け容れること。
そのように自分と向き合うことで、自分自身を解放し、個人の問題、将来の不安から前向きな毎日にシフトすることができます。
もし、どうしても自分自身の感情を受け容れることが難しいと感じたら、信頼できる、受け止めてくれる人に話してみるといいですよ。
人に話すことで、随分感情が軽くなりますから、一人で取り組むより受け入れやすくなっていきます。
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