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浮気した夫の心理にはいろいろな形があるのです
さて、今日は夫婦再生の話。
夫の浮気問題や離婚問題など、切実なお悩みに対する1つの考え方をご紹介したいと思います。
このコラムが、今、夫婦の関係でお悩みの方に届き、少しでも不安が取り除くことにつながれば、と願いつつ。
よろしければどうぞ。
浮気した夫の心理を「好き」の意味の違いから紐解く
浮気した夫
多くの方が、幸せな恋愛や愛する人が大好きなのです。
しかし、「幸せな恋愛や愛する人が好き」という気持ちは
・幸せな恋愛や愛する人と一緒にいられると、私がいい気分を感じるから好き
・幸せな恋愛や愛する人のことに興味があって、より深く知りたいと思うほど好き
この2つに意味が分かれると思います。
「好き」という同じ言葉も、人によって意味に違いがあるのです。
好きなものに対して興味があるかどうか。
この違いはとても大きいのです。
夫の浮気と「あの人が好き」という言葉の意味
辛いことですが、夫の浮気など夫婦問題が起きると、浮気をされた側は、ものすごい不安を感じますね。
そんな時、浮気をした夫から「あの人のことが好きなんだ」「あの人はちゃんと僕のことを愛してくれた」「自分のことを愛してくれたあの人を見捨てられない」といった、浮気をされた側にとってはとてもショッキングな言葉が飛び出すこともあるようです。
実際に、そういったお話もたくさん伺いますし、こういった言葉で自信をしなったり、自分自身を喪失してしまうような感覚を覚える方も少なくないようです。
そして、浮気をした夫が伝えた「浮気相手が好き」といったニュアンスの言葉が脳裏から離れず、何度も何度も反芻されて、とても辛い気持ちになったり、パートナーのことが絶対に許せないといった気持ちになる方も少なくないようです。
本当は今の夫婦関係を壊したくない、と思っても、夫の言葉がショッキングで思い出すだけで辛い気持ちになることも起こり得ることですよね。
それはとても辛いことですし、できる限り早く癒されるべき感情だと僕は思います。いつもカウンセリングでサポートさせていただいてます。
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ただ、先のチャーハンの事例でお伝えしたように、浮気をした側の「好き」の意味も、大きく分けて2つあるものです。
・自分によくしてくれたから相手のことが好き(自分を信頼し頼ってくれたから相手のことが好き)
・本当に浮気相手の女性に深く興味を持って、好きだと感じている
信じられないかもしれませんが、浮気をした夫の心理を心理分析すると、なぜか「前者」の確率が多いというのが僕の実感です。
自分によくしてくれた相手。自分のことを信頼し頼ってくれた相手。
だから好きなんだ、と感じている男性は意外と多いぞ、ということです。
しかし、女性のみなさんにとっては、浮気をした夫の発言が「後者」の意味として、心に響くことが多いのではないでしょうか。
愛のスイッチがオンになった女性の皆さんにとっての「好き」は、良いも悪いもなく相手の全てに興味を持ち、受け入れて愛する、という意味であることが多いものです。
自分自身がそう感じているわけですから、浮気した夫の口から飛び出した「浮気相手が好き」という言葉も同様に解釈されるはずです。
浮気した夫は、私ではなく、相手の女性に強い興味を持ち、心から相手のことを受け入れようと思っているに違いない。
そう捉えてしまうということです。
自分の解釈を使って相手を理解する。自分の感情を使って相手を見る。
心理学でいう「投影の法則」がここで起きるわけです。
ただ、実際に浮気の問題や、夫婦再生のカウンセリングを扱っていると、浮気をした側の心理として、そこまで浮気相手に深く興味を持っているケースの方が稀、かもしれません。
なぜなら、そもそも浮気の問題は、「罪悪感を溶かしたい」「普段抱えているストレスや我慢を他の女性との関係で解放したい」といった動機で行われることがとても多いからです。
浮気関係のような「自分の気持ちを緩め、解放したい」という動機で行われる男女関係が、深く相手の女性に対して興味を持っている関係なのかというと、僕は甚だ疑問に感じるのです。
ただ、浮気には必ずと言っていいほど、罪悪感が伴いますから、この罪悪感が浮気相手との心の距離感が近くなりすぎてしまう、いわゆる心理的癒着が起きることが多く、こうなるとなかなか離れられない関係になってしまうというわけです。
しかし、浮気をされた側にとっては、そこまで強固に心理的に癒着している夫と浮気相手との関係を見て、お互いに愛し合い信頼しあっているような絆を感じ、また打ちひしがれることもあるようです。
ここはしっかり今起きていることを心理的に見つめ、事実を事実として解釈していくことが求められているのです。
が、浮気の問題というのは常に感情的な要素が絡み合いますから、今本当に起きている事を取り違え、浮気された側は、そこで感じる痛み以上に、自分自身を信頼できなくなってしまうこともあるようですね。
この話がお伝えしたかったがために、今日はチャーハンをネタにしたというわけです。
恋愛に興味を持って生きてきてる人の方が稀だから
このような話は、男性心理と女性心理、双方を理解していないとなかなかわからないことかもしれません。
多く、男性は、恋愛に興味を持って生きてきてる人の方が稀です。
恋愛に興味を持って生きている男性は全体として1~2割と少数ですが、いつも恋愛上手ですし、恋多き男性になることがとても多いんです。
だから、女性の気持ちを熟知していますし、女性を愛する、好きになるということも、女性に興味を持つこととして表現されることが多いのです。
もちろんそれが男性の本気の場合もあれば、女性を喜ばせるための手段として使われることもありますが、少なからず恋愛観として女性と似たような部分を持つことが多いものです。
しかし、恋愛に興味を持って生きてこなかった男性にとっての「好き」という気持ちは
「女性と実際に触れ合って良い気分を感じたから」「その相手の女性をいとおしいと思えたから」と言う意味で使われることがとても多いのです。
もちろんその気持ちは否定されるべきことではないのですが、「相手に深く興味を持つ好き」とは違うということをお伝えしたいわけですね。
これを僕は「おいしいチャーハンを食べたから、このチャーハンが好き」という意味とよく似ているよと表現しているわけです。
こういった根拠もあって、「女性と違って、男性の恋愛感情が変わる可能性が高いよ」なんて話が出てくるというわけですけれども。
その前提条件には、その男性が表現している「好き」が、「深い相手の興味なのか」それとも「相手と触れ合っていい気分を感じたから好き」なのか、事前に見極めておく必要があると考えることができますね。
いわゆる夫の浮気などからの夫婦再生や復縁の問題も、その夫の心理状態次第で、どのように向き合っていくかが変わってくるというわけです。
むしろ、この夫の「好き」という言葉の意味を履き違えて関わってしまうと、相手との関係がこじれたり、復縁を望んでいるにもかかわらず、さらにわかりあえない関係のほうに進んでいくことも少なくないようです。
僕はカウンセリングの中で、クライエント様のお気持ちが最も大切にさせていただきつつ、お話の中で登場する「夫側の心理状態」も丁寧に見つめてご提案させていただいているところです。
妻の自尊感情を回復させるために
少なからず僕のもとにご相談に来てくださる奥さんの多くは、パートナーに対して深く興味を持ち、しっかり愛そうと思われている方が多いです。
だから、夫の発言で深く傷ついたり、自分自身を見失ってしまうこともあるやもしれません。
僕は、どうか自分自身の愛にケチをつけないでいただきたいと心から願っています。
男性と女性の心理は異なり、同じ言葉でも全く違う意味として使われることがあります。
やはり見たいようにものを見るもの、ですからね。
しかし、夫の発言
を自分なりに解釈して、深く傷つくことがあるならば、それはあなたが本気でパートナーを愛せる人だという証明にはなりはしないでしょうか。
きっとあなたはとても素晴らしい女性なのです。愛の大きな女性なのです。
だからどうか、自分自身の愛を信頼できず苦しい感情の中にいるのではなくて、本当に自分自身を信頼していくプロセスを、歩んでいただければなと願っています。
どんなに暗い夜も、明けない夜はありません。
自分自身をもう一度信頼していくために、男性の気持ち女性の気持ち、いろいろ知りながら、自分の気持ちを整えていってみてくださいね。
今回のコラムが皆さんのなにか参考になればと思っています。
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