恋愛の心理学

彼に好かれたいと思うほど彼への疑いが強まる理由

彼に好かれたいと思うほど彼への疑いが強まる理由

浅野さんに質問です

2年半付き合った彼がいましたが最近別れを告げられました。

彼は真面目でとても自立した考えの人ですが自由な性格で少し怒りっぽい所もありましたが私に対してはこうしてなどは一切言わず連絡もマメで最後までとても優しく接してくれていました。

付き合って数ヶ月経った時、彼がつく小さな嘘や彼がSNS上で特定の女性を特別扱いしていた事、彼が自分の理想の女性像が自分と全く違うと言われた事で(自立している方がいい、ふくよかな方がいい、○○ちゃんの顔は整ってるわけじゃないけれど何か可愛いよね など)人前に立つ職業という事もあり自信のある彼に対して私はどんどん自分に自信を無くしてしまいました。

彼に対しては本当に申し訳ないのですが「他に気になる人がいるのではないか」「彼はズルイ人」「嘘をついているのではないか」という考えが頭から離れず2年半信じたいけど信じられなくて毎日が苦しい、逃げ出したいほど怖いと思いながら過ごしていました。

待っているはずの彼からのLINEもいざ来るとなぜか怖くなって数時間空けて返したり、逆に返信が遅いと彼に対して冷たくしてしまう事もありました、、

今まで彼とは何度も別れては戻っての繰り返しをしていましたが、私が不安を伝える度に「もういい、2度と連絡してこないで」と言われ

その後どちらかが(ほぼ私から)戻りたいと連絡をし数週間で元に戻るの繰り返しでした。

しかし今回は「もうこれ以上は出来ません。頑張ってきたのは全て無駄だった。君が昔からみたいに笑えなくなったのは自分のせいだからもう戻れない」と長文のLINEが送られてきてお別れに至りました。

毎日心理学について調べどんなに頑張っても「嘘をつかれたくない、傷つきたくない」という思いが消えずここまで彼を疑ったり、自ら彼を遠ざけてしまったのはなぜなのでしょうか?

今回の事でどれだけ彼に我慢させてしまっていたか、自分の寂しさを伝え過ぎてしまった事で彼自身を否定してしまっていた事に反省しましたが、それでも彼の事が大切なので自分の依存心を解放し、復縁したいと思っています。

男性にここまで言わせてしまった場合、もう彼の気持ちを取り戻すことは難しいのでしょうか?

いつも浅野さんのブログや配信を楽しみにしています。
お時間がある時にお答え頂ければ幸いです。

ネタ募集ネーム:まるちゃんさん

 

まるちゃんさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m

なるほど、彼から別れを切り出されてしまった、ということですよね・・・。

大変なときに、ネタ募集にご協力いただきありがとうございます。

できる限りのことはお答えしたいと思います。

ただ、今は、自分のために時間を使ってみていただくほうがいいかもしれませんよね。ちょっと無理したくない時期だと思いますし、どうぞ自分を大切にしてみてください。

では、今回いただいたご質問は2つありますので、それぞれご質問にお答えしてまいります。

引き下げの心理が働き始めると、相手を疑い続けることになる

ではさっそく

毎日心理学について調べどんなに頑張っても「嘘をつかれたくない、傷つきたくない」という思いが消えずここまで彼を疑ったり、自ら彼を遠ざけてしまったのはなぜなのでしょうか?

 

このご質問からお答えしたいと思います。

付き合って数ヶ月経った時、彼がつく小さな嘘や彼がSNS上で特定の女性を特別扱いしていた事、彼が自分の理想の女性像が自分と全く違うと言われた事で・・・私はどんどん自分に自信を無くしてしまいました。

 

なるほど。彼の言葉を真に受けちゃうとしたら、自信を失っちゃいますよね。

ただ、もしこれが理由で

「他に気になる人がいるのではないか」「彼はズルイ人」「嘘をついているのではないか」という考えが頭から離れず2年半信じたいけど信じられなくて毎日が苦しい、逃げ出したいほど怖いと思いながら過ごしていました。

 

こういった苦しさ、恐ろしさを感じているとしたら、まるちゃんさんも本当に大変だったのではないか、と思います。

彼と付き合うことであなたの怖れを刺激されてしまうわけですから。

まさに「逃げ出したい」という言葉がその状態を示していると思うんですよね。

 

ただ、本当は彼とお付き合いしていきたいのに

「逃げ出したいほどのつらい気持ちや怖れ」を感じていたならば

1つの可能性として「引き下げの心理」が働いていた

と考えることができそうです。

「引き下げの心理」とは

相手の価値を、自分が感じている自分の価値と同等、もしくはそれいかに下げることで、安心感を感じようとするココロの動きです。

「自分の安心感」を満たすために、「相手を疑う」という心の動き。

もしそういったココロの動きがあるならば

あなたが安心して彼と付き合っていくために、彼を疑うしかなかった

といった状態にならざるをえなくなるんですよね。

ただ、この主体は自分ではありませんから、いくら相手を疑っても安心感は得られません。一時的に安心できても、継続的な安心感は手に入らないわけです。

なぜなら、相手の価値を下げようとしていくら疑っても、相手の価値は変わらないからです。

疑わなきゃいけないほど相手に価値を感じているのは、自分ですからね。

むしろ、相手を疑うことで、自分の価値がどんどん感じられなくなることも少なくないんです。

引き下げの心理にハマっているならば

こんな状況を打破するには、「弱さと本音を見せること」が有効だともいえます。

関係性があまりに深刻なものになる前に、ですね。

例えば「あなたは素敵だから、そばにいるとなんか自信なくなっちゃうけど、それぐらい大好きなんだよね」ぐらい言えると、相手にはネガティブなイメージは伝わらず、好意が伝わりそうです。

ただ、今回の場合は彼に先手を打たれていますよね。

彼の「理想の彼女じゃない」的発言を聞いていますから、「自信がなくなっちゃうな~」ではなく、「むしろ自信を持って彼と向き合わなきゃ」という気持ちのほうが強くなると思うんですよね。

自分の弱さに入れないし、表現もできない状態になりやすいと思うんです。弱さやダメな部分を隠したくなることが多いものかもしれませんね。

しかし、そのように頑張っているときほど、なぜか「私は今のままではダメなんだ」という意識が強まってしまうんです。

自分らしさや、自分のプラスの部分に意識が向くのではなく、マイナスの部分に意識が向く。

なぜなら、そのマイナスを修正しなきゃと考えるからです。だから、彼のために頑張っちゃうし、自立的な人にならなきゃとも思うでしょうし。

ただ、「もっと頑張らないと」と思えば思うほど、自分らしさから遠ざかり、不安から彼を疑う理由が必要になり・・・と、引き下げの心理が気づかないうちに作用してしまうものなんです。

そもそも「引き下げの心理」を必要とする自分って、本当の自分ではないのです。

自分らしさから遠ざかっている自分、といえます。

ただ、この心理状態で恋愛をすると、いくら相手が愛してくれていたり、受け容れてくれていても、そう感じられない。

まるで自分を喪失した状態になるので、どんどん不安が大きくなることが多いですね。

 

好きじゃな彼女と付き合い続ける男性ってそんなにいない

ただ、いくら彼が「理想の彼女じゃない」的発言をしていたとしても(その発言にデリカシーがあるかどうかは別にして)

付き合いたくない人と付き合い続ける男性ってそんなにいないものですよ。

「絶対にムリ」と思う人と付き合い続けられる人って「ほぼいない」

と考えていいと思います。

また、良識ある男性ほど、「理想」と「現実」を区別して分けて考えているものですし、自分が選んだパートナーならば、ちゃんと愛して受け入れようと考える人のほうが多いはず。

彼もそうだったんじゃないでしょうか。

なぜなら彼はこう伝えているから。

「もうこれ以上は出来ません。頑張ってきたのは全て無駄だった。君が昔からみたいに笑えなくなったのは自分のせいだからもう戻れない」

「頑張ってきた」けど「もうできない」ということは、彼は彼なりにあなたになにか伝えよう、受け容れようとしていたということを暗に示していませんか?

僕の経験上、このような発言をする男性って、良かれと思って女性の能力を高めたくなって、あれこれ刺激的な発言をする場合があるんですよ。

「君のここが〇〇だったらいいのにな~」とか。
「〇〇課の△△さんって、すごく仕事ができて魅力的だと思う」とか。

まぁ、女性のココロをかきむしるような言葉を使うことがあります。(その言葉にデリカシーがあるかどうかは別にして、アゲイン♡)

たしかにこの発言は「え?今の私じゃダメってこと?」と女性の皆さんに伝わる言葉だと思うのです。

そもそも「付き合う、愛し合う」とは、「相手のいいところも、そうではないところも受け容れること」と女性のみなさんほど理解されていますものね。

ただ、男性がもしお付き合いしている女性に、先に書いたような発言をするならば、「そもそもお付き合いしている時点で、彼女を受け容れている意識がある」場合が多いのです。

彼の発言はそのことを示していると、僕は感じるのですよね。(もちろん彼の言い訳じゃなかったとしたら、ですが。)

※例外は、男性が自分のことしか考えていない場合で、実際にお付き合いしていれば分かります。彼の言動だけでなく、普段のデートや関わり方がものすごく自分中心になると思いますので。

もちろん、男性も普段から「愛しているよ」とか「めっちゃ好きやで」と言わなきゃね、とも思いますよ。

気持ちは言わなきゃわからないから。黙って頑張るだけでは、思っているだけでは伝わりませんから。

男性にも男性なりの事情があるとは思いますが、お互いに頑張りたいところですよね。

判断という心理作用の話

女性を受け入れ、パートナーだと思っているから、手厳しい発言や、女性の不安を煽る発言をする。

自立的な男性が良く見せる言動の1つです。

それはまるで、男性が自分に向けている言葉や観念をパートナーに向ける、というココロの動き。

これを、心理学では「判断」といいます。

この「判断」から生じる言動は、「自分が相手に強く求めるもの」という意味合いで強く伝わるんです。

例えば、恋愛や夫婦関係の中で「どうして君は(あなたは)いつも〇〇なんだ」という言葉も判断の1つですが、この言葉ば、ほとんど本当の気持ちを伝えているわけではありません。

隠れている言葉は

「自分は相手のために頑張っているのに(パートナーとして大切に思っているのに)」

という言葉が抜けているんです。

僕の学ぶ心理学では「判断は本音ではない」と考えます。

自分が「本当の気持ち」を受け容れる瞬間に感じる何かしらの感情を感じることが苦手なので、「判断」が使われるものなんです。

だから、今回のご質問のように「別れ」のタイミングで、本音を伝えてくる人はとても多いんです。

今まで判断ばかり伝えていたことを思い出し、最後の最後に本音をボロっと吐き出すというわけです。

これもひとつの感情の影響です。

本当の気持ちを表現すると、恥ずかしい、怖い、痛い、苦しい・・・そう感じる人ほど、バンバン使うわけです。

ちなみに、判断の多い自分から「本音が言える自分」に進化するには、「感情のトレーニング」が欠かせないのです。いくら考えても判断が強まるばかりです。

本格的な感情のトレーニングはカウンセリングや癒やしのセミナーで積むことができます。

また、日常でできるエクササイズならば、「自分が感動できること」に触れ続けることなどが有効ですね。

自分が喜べること、安心できること、感動できることに触れ続けることで、心を動かすことができますから。

復縁の可能性を探るなら・・・

男性にここまで言わせてしまった場合、もう彼の気持ちを取り戻すことは難しいのでしょうか?

 

今回はブログのネタ募集なので、あなたのご様子も詳しくわかりませんし、二人の経緯もわからないので、正確なことをお伝えできないのが申し訳ないのですけども。

一般的な事例から考えるに、今回、復縁の可能性を高めるならば

「彼の気持ちの理解」+「彼への感謝」+「手放し」

この3つを上手に行うことが有効ではないでしょうか。

例えば、彼が「もう頑張れない」と言うほど、あなたに捧げた頑張りって何でしょう?

もちろん、彼の頑張りは彼の意志でなされたことで、あなたの責任ではありません。

ただ、彼が頑張りを真に理解することや、彼の思いを受けて、あなたが何を受け取り、表現するかは、あなたの選択になりますね。

彼があなたに向けた思いを心から感じ取れるとしたら、自然と感謝したくなるものだと思いますし、そうなれれば、彼とももう一度関われるようになりやすいですよね。

特に彼は「君が昔からみたいに笑えなくなったのは自分のせい」と伝えているようですから、その言葉が彼の本音なら、彼はあなたの変化に気づいていたということになりますよね。

そして、あなたの笑顔を取り戻したかったのかもしれない。

しかし、どうしてあなたが昔みたいに笑えなくなったのか、その理由が見えていなかったということも、その言葉は暗に示しているようです。

もちろん彼の愛し方の問題もあるのかもしれません。

あなたが不安や恐れを感じていたことも事実ですし、あなたも苦しかったし、頑張られたのだろうと思います。

ただ、ここでは「どちらも悪くない」という前提で捉えないと、愛し合うのではなく裁きあう関係になります。許し合うよりも判断を迫る関係になってしまう。

この状態で復縁を求めても、お互いに無力感を感じることになるでしょう。

だから、ここでは一旦、彼を理解し、自分を見つめながら、今までの関係を手放すほうが復縁の可能性は高まります。

自分のこと以上に、彼のことを愛せるか。

この選択は、彼なりにあなたを思っていてくれた気持ち・・・

つまり、「自分以上に自分のために頑張ってくれた人がいた事を、あなたが受け取れるか」ということにかかっています。

今から欲しがるのではなく、今まであったものを受け取れるか、という意味ですね。

ここで相手の気持ちが受け取れれば、癒やすべきテーマ

「自分の価値や相手の好意がなぜ受け取れなかったのか・感じ取れなかったのか」

が、よりクローズアップされてきます。

愛されなかった私ではなく、受け取れなかった私。

そう考えていけるかどうか、なんです。

「愛されなかった」と感じてしまうことって、ある意味致し方ないことだし、とてもつらい気持ちが伴うので苦しいですよね・・・。

ただ、ここで自己否定を強めたり、被害者意識の罠に飲み込まれてしまうと、更に自分も辛いし、相手も辛くなり、お互いに向き合えないし、首がまわらなくなっちゃいます。

ここで、自分のつらい気持ちを癒やしつつ、自分が何かしらの理由で「相手の思いを受け取れなかった」と考えるなら、受け取れる私になる道を模索することで、前に進んでいけます。

例えば、寂しさが強すぎて受け取れなかったのは私、というふうに。

その理由を徹底的に癒やすことが、自分のためにもなり、次に繋がるプロセスのようです。

そもそも自分自身には愛される価値がある。

そう「自分を信じるプロセスを進もうと思うかどうか」です。

復縁のご相談もたくさん伺うのですが、自分のためにワンチャン狙う意味で、相手に感謝を伝えても、悲しいかな驚くほど相手の心は動きません。

また、「私のこんなところがダメなんだろう」という自分の判断にとらわれてしまうと、相手の気持ちを置き去りにし、「彼に気に入られる私になろう」としてしまって、復縁がより遠のくケースも多いです。

ただ、今まであった相手の思いを理解し受けとり、一旦、その関係を手放せたときほど、次、あなたが彼に伝える言葉は説得力を持ち、その真意が伝わることが多いのです。

どんな人も「愛される価値がある」と感じている人と向き合いたいんです。

なぜなら、選び自分が愛した人には「愛される価値がある」と感じるものだから。

「今までの彼女と違う、な」

彼がそう思えたとき、彼のタイミングで向き合いはじめるケースもあります。

まずはそのように取り組んでみるのも一つの方法かもしれませんね。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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