ほぼ30代からの”仕事に活かせる”心理学

時間と自分のリソースの使い方と自立の問題についてあれこれ考えてみた

時間と自分のリソースの使い方って大切です

カウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。

いつもありがとうございます。

さてはて今日はいつもと違うテイストのコラムです。

ほぼほぼ僕の体験談でもあり、心理学の話も入ってます。

最近の浅野はこーんなことを考えてカウンセリングやセミナーをしてますよ、なんて部分も垣間見ていただけるやもしれません。

よろしければどうぞ。

 

僕はカウンセリングで時間を買った

長い間カウンセリングの現場にいさせていただくと、悩みなんてないほうがいいけれど、強力に悩んでしまったり、辛い気持ちにあふれてしまって身動きが取れない、という状態がやってくるのかもしれないな、と思うんですね。

失恋も、離婚も、対人関係も、ビジネスの問題も、悩みたくないけれど悩んでしまうことがあるのかもしれませんね。

僕も悩むということに関しては、相当な時間を使ってきましたし、自分なんてなーと思っていた時間なんて、現時点で人生の半分以上費やしてきたという妙な自信はあるわけです。

まぁ、僕は、たとえばビジネスなんてかっこいい?問題で追い詰められてこの業界に来たわけではなくて、自分が嫌いすぎて、その結果「生きづらすぎ」て、何もかもうまくいかなくなってカウンセリングを受けてみるかと思ったわけですよ。

そして、そもそも僕は「カウンセリングなんてものは受けるものじゃない」と考えていたわけです。

そりゃ恥だ、と。

その当時僕は27歳で、まだまだ若くてですね(ピッチピチ・笑)

この程度で潰れるなら自分はその程度の人間だろう、と自分を扱っていたわけですな。

よって、ほぼほぼ自尊感情~自分は誰かの喜びだ・誰かのためになっている~なんて感覚、感じたことがなかったわけでして、ただただ食うために仕事に行く、しかし悩む、という生活を送っていた、というのが実情でしょうかねぇ。

自分にとって楽しみは、もう音楽以外なかったわけですよ。それが唯一の救いではありました。

が、なにより驚くのは、人って気持ちが追い詰められると楽しみすら遠ざけるようで、一時期は毎日触れていた音楽ですら聴きたいとは思わなくなっていくわけですよ。

朝起きて、仕事して、帰って、ご飯食べて、お風呂入って、寝る。

このループ以外なにもなかったですねぇ。

そのときにふっと思ったんですね。

このまま生きていくなら、こりゃどれだけの時間を苦痛とともに生きなければいけないのだろう、と。

僕が「未来なんていらねー」と感じていた、ちょっとだけ遠い昔の話ですねぇ。

そこで、実際にどうにもならなくなって、カウンセリングや癒やしのセミナーというものを試してみたわけですが、僕の場合は驚くほど心を癒やすこと・カウンセリングがあっていたようで、メキメキ自分が生きやすさを感じ始めたんですねぇ。

あぁ、そもそも僕は自分が体験して「いい」と思ったものだけ採用する、という信念がありまして(そりゃそうですよね)

あくまで僕はカウンセリングの効果、その実感があったからカウンセラーをしてる、って感じなんですよ。

そして、これは今思う結果論ですけど

ちょっとだけ遠い昔に「このまま生きていくなら、こりゃどれだけの時間を苦痛とともに行きにゃいかんのだろうか」という僕の思いは

「これ以上、自分の時間を無駄に使うわけにはいかないな」という気付きだったのかな~と思うんです。

その当時は実感としての生きづらさのほうが上回っていて、時間への意識など皆無でしたけど、今となっては「あぁ、自分は気づいたんだ」と思うんですね。

自分の時間の使い方は自分で決める。ならば、どんな時間の使い方したい?(どんな未来に時間を投資したい?)と考えたんだろうな、と。

もちろん僕も昔は「ワラをも掴む気持ちで」としか思っていませんでしたし、お会いするクライエント様のその気持ちは僕なり大切ににさせていただきたいと思っています。

が、最近、「時間を買う」なんて話をたくさん聞くようになって、ハッとしたんですね。

あぁ、僕はカウンセリングという手段を通じて「自分の時間を買った」

あのまま一人で生きづらさを感じて生きていくとして、僕が最低現状維持のために消費するであろう時間を考えたら、僕はずいぶん安い買い物をしたのではないか、と思っちゃたわけです。

「時間はみんなに平等」って言葉は、たしかにそうだなと思いませんか。

もちろん毎日辛すぎた当時の僕には、時間は平等って言葉自体が残酷な言葉のようにしか思えなかったですけど、今は時間の使い方ってめちゃめちゃ大事やん、と思うようになったわけです。

「あれもやりたい」「こんなアイデアもある」「もっとカウンセリングしたいなー」「セミナーやってお伝えしたいことがたくさんだな~」と思うと、本当に時間って足りないって思うんですよ。

 

自分が持つリソースは限られている事に気づいていなかった

そして、まだまだ上手に時間を使えないなーと考えていたとき、ふっと気づいたんです。

「あぁ、自分が持てるリソースって限られているんだ。」と。

人は才能も資源も持っていますけど、一人の人間が持つリソースって限られている。

限られているものを使いこなすことばかり考えていたから、時間が足りなかったのか・・・。

そう気づいたときに

『なるほど「自立の問題」ってこういうことなんだな』とひらめいたわけです。

ここでいう自立とは傷ついた男性性のことであり、「誰ともつながらず、誰の力も借りず、一人にこだわって生きる」という意味合いですね。

僕もこう考えやすい人間なんです。

「何事も自分一人で完結できるようにならないと」と。

この考え方にもちゃんと意味があって、たとえば僕がカウンセラーとして生きていくためには「自分で考動する」「カウンセリングやセミナーができる」という力は不可欠です。

えー誰かがやってよ~と願っても、あんまり意味ないですよね。

だから、僕の中に「全て自己完結できる人間にならんといかん」という信念があったことは確かです。

が、人の持てるリソースは限られている、と考えるとして、何より家族のために仕事や稼ぐことが大切だと思うなら、おそらく僕が持てるリソースを最も投資する部分は「カウンセラーとしての自分」なんですよね。

そして、この考え方を続けていれば、正直、夫婦関係などに回すものは少なくなるはず。

つまり、夫婦関係や子育てなどは扱えない自分になってしまい、この部分では頑張りたくとも手が回らないという状態になりやすいわけです。

ここからの話はあくまで仮定の話ですけど、このまま放っておくとどうなるか。

もはや書くことすらも憚られますけど、僕が燃え尽きまっしぐらになるか、全く逆の夫婦関係や子育てについて無関心になるか、でしょうね。

何でもできる自分になろうとするか、もしくは、手が回らなくなって家庭のことは丸投げか、ということです。

どこか白黒ハッキリさせたいような、自立タイプさんの考え方ってこんな感じじゃないですかね?

もし僕が更にネガティヴな意味での自立しようと考えれば、おそらく自分のリソースは使い果たしながら、誰の力も借りず、自分の欠点や、できていないことばかり修正しようとするでしょう。

まぁ疲れ果てながらも、自分を肯定することはあまりないってことですね。この状態でいい人、いい夫、いい父になろうとするわけですから、自己矛盾もひどくなるはず。

もし、自分が丸投げしてしまうとしたら、仕事ばかりにリソースを割いた分、家庭ではきっと言い訳ばかりするだろうなぁ(笑)

仕事なんだから仕方ないだろ、と自分が理解されないことに憤りを感じ、更に家事や育児自体に興味関心を持たないでしょう。

これじゃ夫婦関係も破綻しちゃいそうですね・・・。

そして、どちらの状態になっても、自分が大切にしたいものを大切にできないし、時間を買うという発想も持たないだろうなぁとも思います。

前者の場合は、一人で抱えすぎて疲れ果ててしまうだろうし、後者の場合は、一人で悩みすぎて家に帰らないための時間つぶしを考えそう。

そして結果的に、仕事以外に大切なものがなくなっちゃうだろうな、と想像するんです。

もちろん仕事は大切ですけどね。それだけの人生になっちゃうだろうな、と。

そうならないために手を打つとしたら、まずは最も自分の持てるリソースを割いている部分(僕の話なら仕事の面)で、やり方を変えるなり、人の手を借りる事を考えるでしょうね。

たとえ自分でできることであってもアウトソーシングする、といった発想を持つことが、家庭を大切にするというもう一つの目的が達成されることは多いだろう、と思います。

※多くのカウンセリング案件では「自分を否定的に見たり、自分の悩みを自分だけで解決しようとしている部分」にかけている時間を、どれだけ他に回すようにするかを実践していくイメージですね。

今、悩んでいる部分に使っている時間とエネルギーを、自分の幸せや楽しみ、その準備に回す感じです。

しかし心情的には仕事への情熱や責任感から「自分で何でもできないとアカンやん」と考えてしまって、自分がやるべきことばかり増やして限界を感じ、結局自分ができる範囲より大きな仕事はできなくなるでしょうね。

つまり、最もリソースを割いていた仕事ですら、限界を感じ始めるわけでね。

そうなれば、自分から与える意欲も自信もなくなっちゃうかもしれないですよねぇ。

自分の限界を感じながら、自分を嘆いているとしたら、そりゃ自尊感情も感じられないし、誰かの役に立てているとは思えないでしょうからね。

頑張った結果、なぜか自尊感情・自己肯定感がダダ下がりになるって話です。

だから余計に家に帰りたくなくなる、更に悩む・・・なんてことも起きるかもしれない。

それもこれも「自分のリソースをいかにうまく使うか」と考えることができるかの違いだと僕は思うのです。

これが自立の問題と、その解決への緒になる部分だと思うのですよね。

 

そもそもリソース自体は素晴らしい

ただですよ。

そもそも「人が持っているリソースは素晴らしい」と僕は考えています。

そもそも人には魅力も個性も才能もあって、とても価値のあるものです。

だから、そこを否定的に見る必要はないと思っていますよ。

自分は人の喜びであって、人の役に立てるのですよね。

問題を作るものは

「自分のリソースを使い果たしてしまって、他に手が回らなくなること」

これが自立の問題。何もできなくなったり、自分を信じられず、燃え尽きてしまうような感じですね。

「自分のリソースを信じられずにうまく使いこなせず、無理していること」

これは罪悪感・自己嫌悪などの疑いの問題。ハートブレイクなどの経験から、自分を肯定的に見つめられなくなっちゃったというケース。

「自分のリソースを使うより、人に面倒を見てもらいたいと思ってる」

これは依存の問題ですねー。

実は依存の問題は自立することで解決することが多いので、自らの意思で頑張ってみると解決することが多く、自立の問題や疑いの問題は、頑張って自立すると問題が更に深まるので、更に自分への疑いが増えて苦しみが増す、という部分が特徴です。

ちなみに、多くの自立の問題や疑いの問題を抱えているときほど、「実は自分は依存なのじゃないか(依存しちゃいけないんじゃないか)」と考えて、人を頼れずにいて自分の時間を大量に費やしてしまうことが多いですね。

依存の問題を抱えているときほど、何かを望んで待っている時間が無駄になってしまうことが多く、実際に行動してみると「なーんだ」と解決することが多いです。

ただ、どうあれ「自分が持てる才能や魅力は素晴らしいんだよ」と感じられるハートを持つことは大切なこと、という共通点はありますね。

さてはて、今日のコラムはこのまま書き続けると長くなりそうなのでこのへんで。

実阿、この話を基にしたケーススタディがあって、そこを皆さんにお伝えしたかったのですが、それは次回に回します。

今から書かねばいけない原稿があるのだー!そして夜も予定があるのだー!(笑)

まぁ僕の場合は、もう少しサボらないで生産性を上げたほうがいいのかもしれませんが

・・・あれ?おかしいな(笑)

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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