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「愛したい女子」ほど、自分の感情を整えるとうまくいく
僕たちの心は知らないうちに傷つくもの。「愛したいという気持ちが強い人」ほど、その傷に気づかずに人を愛しているのです。
もし、自分の愛情が相手とうまく交わらないなら、自分の心が傷ついていないかどうか見つめてみるときです。気づかないうちに自分の才能・愛情をうまく使いこなせなくなっていることも多々あります。
浅野さんへの質問です。
いつもカウンセリングでお世話になっております。
浅野さんのおかげで、日々少しずつですが前向きになり、余計なものが無くなっていくのを実感しております。浅野さんのお陰です。本当にありがとうございます。
突然ですが気になった事があり、ご連絡致しました。
先日のブログで、「私の愛を受け取ってくれる男性と出会いたい。そんなあなたに読んで欲しい話」の内容がとても刺さりました。
自分にも思い当たる節があり、あぁ…と考えてしまいました。
今回リクエストしたいのは、
3.パートナーシップに勝ち負けがつくと…の最後に、
>「優しいけど私に関わってこない男性ばかり選ぶ」ってケースでしょうか。
>女性が愛しまくっているのに、男性が反応してこないケースですね。
>この話はまたリクエストがあれば、別の機会に書きたいと思いますけれども・・。
とあります。
もろに、私の事です。
私は早く脱したいんです。でも、上手くいきません。
是非、このケースの具体的な対応策を伺いたいです。
宜しくお願い致します。
ネタ募集ネーム:トクメイさん
トクメイさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m
こちらこそいつもありがとうございますー。少しでもカウンセリングがお役に立てているならホント嬉しいです。
さて、今日は以前のコラムの続きへのリクエストですよね。ありがとうございます。
では早速書きますけど、ガチで書きますのでその点ご容赦くださいませね(笑)
愛したい人の問題・女性ヴァージョン
まずは以前のコラムの引用から。
まずこの視点から深堀りしていきますよ。
*
「パートナーをちゃんと愛したい」とおっしゃる女性のお話を伺うと、意識では「私の気持ちを否定せずちゃんと受け取ってくれる男性」を欲しておられる、と認識されている方が多いものです。
ま、そりゃそうですよね。やっぱり好きじゃない人は愛せないし、好きな人だから頑張れるし愛せるわけだから、ちゃんと受け取って欲しいしですものね。
ただ、さらに深層心理を見つめてみると「私の気持ちを否定されない状況・関係」を欲していることも意外と少なくない話なのです。
つまり、意識では愛情を受け取ってくれる男性を求めているけれど、深層心理は男性ではなく「その状況」を求めていることがあるよ、という話ですね。
「自分の気持ちを受け取ってもらえない」「ないがしろにされる」としたら、愛したい女子にとって、これこそ最悪の状況だ、と思いませんか?
その状況を避けたいと感じているならば、相手の男性云々より、自分にとって最悪な状況だけは避けたい、と感じても不思議ではないわけです。
その結果、「自分の気持ちを受け取ってくれるかどうかは不明だけど、ちょっと遠慮がちに見える(深く関わってこない)男性」に興味を持つことがあるわけです。
この「遠慮がちに見える男性」のそばにいると、なんだか安心感を感じる人もいるんです。いや、少なくないかもしれないなー。
「相手の男性が遠慮がちでガツガツしていなくて優しいからいい」とおっしゃる方も多いのですけどね。深層心理では「愛すること」に関して男性に勝てると踏んでいて、自分の気持ちを蔑ろにされることはなさそう、相手の役に立てるから大丈夫と感じている場合もあるのですよ。
もちろんその男性の「良さ」も見えているのですが、愛するという意味では負けようがないと思うので安心するのです。
もちろんあなたが愛した結果、予想通り愛することで男性が負けちゃうとしたら・・・まぁあなたのそばにいられなくなることもあるわけですけどね。
こういった男性を選ぶ女性の気持ちの裏側には、愛したい気持ちはわんさかあれど、今までの経験から「でも・・・自分が愛しても、どこか不十分じゃ」という感情・感覚を抱えている方が少なくないようです。
心理学の言葉で表現すれば「無価値感」となるでしょうか。
そして、このとき女性が持つ思いって、いわゆる「愛することでは誰にも負けたくない」といった武闘派的負けん気を意味するのではなく、「愛することを止めることで、私が私であることが根底から崩れてしまうような感覚を感じたくはない」といったものだと僕は理解しています。
うーん、ちょっと分かりにくいですかね・・・。
ということで、さらにもう少し掘り下げます。
愛したい男と女がすれ違うとき
パートナーをちゃんと愛したい人ほど「うまく愛せない」ことで自分が傷つきます。だから、自分の想いを理解してもらえないことでガックリきちゃうものでしょう。
個々に男女の違いはないと僕は思います。
ただ、女性と男性では若干ニュアンスの異なる発想・気持ちを持つようです。
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愛したい気持ちが強い男性は「女性が何を求めているのか」を知りたがり、その答えが導き出せるなら、それを相手に与えたいと思っているものです。
ただ、その答えは「男性が納得し理解できるもの」でないとダメで、自分が理解できない答え、納得できない答えしか得られない場合は与えようとはしません。
たとえば、「毎日仕事が忙しくて、トラブルも抱えていて、つらそうな表情の彼女・奥さん」がいたとしましょう。
このとき「彼女のそばにいて寄り添うこと」に意味を感じ、腑に落ち、納得している男性は、そのように行動するでしょう。
しかし、男性がこのように考えている時は、女性に寄り添ってこないものです。
「具体的に彼女や奥さんの苦しみを取り除ける手段を与えられないなら、自分がそばにいるだけでは何の意味もないだろう」
どこか知識として「女性は今の気持ちをわかってほしいと感じている」と知っていたとしても、実際に寄り添うことはないでしょう。
むしろ、何かしら心配や現実的なアドバイスをして来ることが多いかもしれない。
例えば、彼女や奥さんの気持ちを確かめる前に「仕事辞めたら?」と伝えたり。
その女性にとって「仕事」が自分を支えるものとなっている事実があり、だから深く悩んでいたとしても、その相手の様子を理解する前に、自分が理解でき納得できる愛し方で関わってくる可能性は高いです。
それぐらい共感(女性が感じていることに共鳴すること)が苦手なんです、男性って。
だから、愛したい男性って、女性の気持ちに気づけないことから生じる「自分との価値観の違い」に気づけないので、「愛する手段のなさ」を感じて追い詰められていくことが多いのです。
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一方、愛したい女子は「男性が何を求めているのか」も知りたがっている方が多いですが、そもそも「愛する思い」そのものが人一倍強い状態なんです。
愛すると決めた人が目の前にいるなら、すでに肚をくくって受け入れている人が多いんですよね。
だから、男性を愛して、時には自分の気持ちを我慢して、相手に気持ちが伝わらないことがあっても耐えて、目一杯受け入れる。
しかしそれでも男性が喜ばず、二人の関係がより良い方向に向かわないなら、一体どうすればいいのかと途方に暮れてしまうわけですよね。
つまり、愛したい女子が悩まれているとき、「かなり愛し尽くしている感がある」というわけです。
こういった状況にいる愛したい女子さんほど、「彼・夫に私の想いを受け取ってもらえない状態」をなんとか改善するために講じられる手段はなにか・・・と考えるわけですよね。
そこで「いや!やっぱり私は愛しあえる人を選ぶよ!愛情を受け取ってくれる人じゃなきゃ一緒にはいられないわ!」と思える方って、自分を取り戻している女性といえます。
しかし、「私の愛情って受け取ってもらえないんだよね」という不安が募ってくると、自分自身のことを疑いはじめちゃうんですよね。その結果、「私が愛されるかどうか」という不安を感じながら、「私の気持ちを受け取ってくれるかどうか」という部分に自信が感じられず、どんどん怖れが出てしまうわけです。
すると、私は愛される存在なのだろうか、と考えるだけで不安になるんですよね。
だから、愛されるかどうかよりも「私から相手をがっつり愛すること」が今の自分の感情を安定させる材料になってくるわけです。
それはまるで「今の私が私でいられる唯一の命綱」になってくるわけです。
これ以外にどんな正解、正しさ、愛があるんだと言わんばかりの勢いで、そう思うわけですよねぇ。
その結果
・ガンガン愛せそうな人を選ぶ(悩んでいそうな男性を選ぶ)
・傷ついていそうな男性(癒やし甲斐があり、愛情を受け取ってくれそうな男性)を選ぶ
・そもそも恋愛慣れしていなさそうな人を選ぶ
なんてことが起きることも少なくないようです。
陰性感情の影響も見逃せない
また、今回はいい機会なので、なかなかこのブログに登場しないけれど、恋愛心理を紐解くために重要なキーワードである「陰性感情」という言葉についてご説明します。
「陰性感情」とは、僕たちはどこか「不快なものに近づきたい」という矛盾した感情がある、という意味です。
たとえば
とても努力家で誠実な人が、なぜか仕事はできるけど女癖が悪い男性を選んでいたり。
真面目な女性が、なぜか超ルーズな男性を選んでいたり。
男性が怖い女性が、なぜか言葉使いが荒い人を選んでいたり。
すんごいイケてる男性が「え?あの人と?」と思うような人と付き合っていたり。
想像してみると違和感のあることだけど、実際にあることですよ、これ。
たとえば、努力家で誠実な人にとって、いい加減な態度を取る男性は「嫌い」なはずですね。
真面目で自分のルールを守っている人にとって、適当でルーズな人は嫌いなはずです。
心理的には「嫌いな人の要素」って、実は「自分の内面で嫌っている要素」でもあるんです。
だから、そもそも自分の気持ちがスッキリ整理できている人であれば、あえて自分が嫌う要素を持つ人をパートナーに選ぶことはないはずなのです。もちろん自分の幸せを優先して考えられる人も同じですね。
ただ、これは僕たちの持つ矛盾なのですが、自分の中の「不快な感情」を映し出す人に興味を持ち、近づきたいという欲求を感じることは、恋愛の中でよく起きることなのです。
これが陰性感情の影響、といえるわけですね。
その状態に「愛したい女子まるで本能とも言えるような愛したい欲求」が重なると、どうなると思います?
そう、「絶対あの人は嫌い、無理」とか思いながらも、どんどん相手に興味を持ち、愛したい気持ちが止まらなくなるわけですね。
*
この考え方を用いて、僕たちの心の傷(ハートブレイク)について考えてみると、以下のようなことが言えると僕は思います。
自分が「もうこれ以上傷つきたくない」と強く感じていると、「自分が傷つきそうな人」「一緒にいても幸せになれないかもと思う人」に興味を持ってしまう。
これが愛してくれない男性を選ぶ深層心理の理由になっている場合って少なくないんです。
たとえば、自分でも「今、辛い恋愛しているな」と感じている。悩んで友達に相談しても「その彼、やめときな」と言われてる。でも、気持ちが簡単に気持ちが切り替わらない、といったご相談を受けることは稀ではありません。
その理由を心理分析していくと、自分が不快な感情(傷ついた自分・隠しておきたい自分)を抱え続けていて、その感情を思い出させる男性に興味を持ってしまっている事実が明らかになることも少なくないんですよ。
これね、文字で書くと「ふーん」って感じになるんですけど、リアルな恋愛であれば相当切ない話になりやすいんです。
少し想像してみてください。
もし、あなたが自分の心の傷をパートナーに映し出しているとしたら、その傷って自分のものではなく相手の傷だと感じるわけです。
そして、自分も同じ傷があり、その痛みを知っていると思うわけですよ。
だから、相手のことが痛いほど分かる、と思うし、辛くても愛そうと思うわけですよね。
もちろん自分は傷ついたままでね。むしろ傷ついたままじゃないと相手の傷は見えないし、その人を深く愛そうとは思えないという矛盾もありますよ。自分が楽になって、癒やされちゃったら、もう一緒にいられなくなると、薄々気づいている人もいますしね。
しかし実際は、どれだけ愛してもしょっぱい対応ばかり。ときには相手に嫌がられたり、拒絶されたり。
さらに切ないのは、実は「同じ傷を持っていなかった」ケース。もう必死になって相手を愛しても、ただすれ違うだけで何も状況が変わらない、なんてことが起きるんです。
元を辿れば、そもそもタイプ的にそんなに好きになるはずのない人なのに、でも相手のことを癒やしたくて、助けたくて、もう必死になって愛情込めて相手を慈しんで、でも報われなくて、なんて恋愛や夫婦生活って、本当にある話なのでね。
あーもう書いてて僕が泣きそうになるのですけど(^^;
*
・・・だからといってはなんですが、今までどうしても難しい男性、いつも自分が傷つく恋愛を選び続けてきたことで悩んでいた方が、自分を見つめ直し、感情面から癒やされて、私は私でいいやん~と感じられていくと
「浅野さんありがとう!次はいつお会いできるかわかりませんけど~!」
もうスッキリした表情になって、まぁカウンセリングもスッキリ終わっちゃって(笑)それっきりお会いすることがない、なんてことが起きるのです。
いや、とてもいいことなんですよ、これ。
僕も嬉しいんですよ。
ただ、まぁ、ねぇ・・・たまには僕に会いに来てくれてもいいんですよ(ボソっ)
「愛したい女子」ほど、自分の感情を整えるとうまくいく
私は早く脱したいんです。でも、上手くいきません。
是非、このケースの具体的な対応策を伺いたいです。
ということで、今日は余談を含めていろいろな話を書きましたけども。
結論としては「愛したい女子」さんほど、自分の感情を整えるとうまくいく、となります。
僕たちは知らないうちに、気づかないうちのその心が傷ついています。「これぐらい大丈夫」「大したことないし平気」と思っていたけれど、実は深く傷ついていたという場合も少なくないんですよ。
しかし、愛したい人ほど、その傷に気づかず、手当せず、人を愛していることが多いのです。
だから僕はいつもこうご提案しています。
「もし、自分の愛情が相手とうまく交わらないなら、自分の心が(気づかないうちに)傷ついているか、その結果、相手の気持ち(自分の価値)を受け取る力をうまく使いこなせていないか、を見つめて癒やすほうが得策になりますよ」と。
いわば、自分が無理や背伸びをしていない自分になること。
自分の心に余裕を作り、受け取るキャパを作ること。
これがないと、愛情を受け取ってくれる人とはなかなか向き合えないのです。
自分に「人の愛を受け取るキャパ」がないから、遠い人を選ぶか、自分が愛しまくるか、となるわけですから。
だから、あえて「愛したい女子」の課題を示すなら、いつも「愛する(与える)こと」ばかり考えるより、「どうしてそんなに愛することばかりにこだわるのか」その理由を考えること。
そして「自分の価値を受け取ること」「人の愛情を受け取ること」を考えてみましょう、となりますよ。
言葉にすると難しいけど、このように考えてみると分かりやすいでしょう。
もし、あなたが男性に愛されて、すごく幸せだと感じられているとしましょう。
しかし、その男性はいつまでたっても自分の悩みを話さず、気持ちを分かち合わず、あなたを頼ろうとしない。
・・・さて、あなたならどんな気持ちになるでしょうか?
そこで「そもそも自分の悩みなんて自分一人で抱えていることが普通で、いちいち君に言う必要はないよ」と言われたらどう思います?
な、ブチッてキレるっしょ?どの口が言うとんねんとか、なめてんのか−とか思うっしょ(笑)
愛したい女子って、この逆パターンそのものです。
「男を愛せないで何が女ね!」と言い切っているような人たちなんですよ。
・・・もうね、頼んますから楽になって、と心からお願いしたいわけですねん、はい。
*
あかん、話が脱線しそうなのでまとめに入ります。
最後に「日常の中でできる自分癒やしの具体策」について。
自分が落ち着けること、気分が良くなることを日常に取り入れて積み重ねていく。
これが最も簡単で取り組みやすいことですね。
自分がいい気分になれば、自然と自分の幸せも選び、人と分かち合うようになりますから。
僕の狙いとしては「男を愛するぞー!おー!」というモチベーションを高めることより、自分の気持ちができるだけ安定することを優先すること。
頑張りたい、やる気を出したい、ではなく、気持ちが安定することを目指すことです。
何でもガッツで乗り越えると力も意欲もでますけど、幸せや温かい感じを感じにくくなりやすいのでね。
「ん?そんなこと?」と思われるかもしれませんが、これ、積み重ねたらかなり大きな効果を生み出します。
コツは途中でやめないこと!
すぐ辞めたくなりますけど、それでも続けることですね~。
まさに継続は力なり~。
自分が落ちつくことが、旅行なら旅行を。
仕事なら仕事を。
カフェでぼーっとすることなら、それを。
映画や音楽に触れることならそれでいいです。
実家に帰ってのんびりすることなら、それを。
人と話すことならそれを
趣味ならそれを続ける。
毎日の中で楽しみを見つけたならそれでもいい。
気分が良くなること、落ち着くことなら、まぁ何でもいい感じですねー。
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