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女性らしくありたいのにそれが難しいと感じるのはなぜ?
浅野寿和さま
いつも為になるブログありがとうございます。
私は女性らしくある事ができません。子供の頃、母が父からDVされて、『自分が強ければ、お母さんを助けてあげれるのに…』と思い女性を捨ててしまい、男性=敵、女性=弱いになってしまい女性らしくなりたいのに、女性として見られる事、女性らしい事が気持ち悪く、違うキャラという感覚です。
自分では女性として見られたい、可愛いと言われたい、色気のある下着も着けたい…と思うのに、自分じゃない、自分を裏切っている感覚があり心がチグハグしていてとても苦しいです。
ネタ募集ネーム:キリンさん
キリンさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m
なるほど・・・。
「裏切っている」という表現がホントその通りなんだろうな、と思いながらご質問を読ませてもらいました。
ホント、ショックですよね。
では、僕もなにかあなたの参考になればと思いつつお答えしますね。
自分が女性であることに対する罪悪感
キリンさんにとってショッキングな出来事ですよね、これは。
親の不仲だけでも見ていて辛いのに、もっとしんどいですよね。
だから父→男性→敵→脅威、と感じるのも、ある意味致し方ないことなのかな、と僕は思います。
その怖れやショックはできれば丁寧にケアしたいところですよね。
カウンセリングでもこういった感情のケアのためのセッションをご提供することもあります。
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また、あなたがお母さんを守りたいと思えば、女性=弱いという存在になれないですよね。
だから女性らしくなることが気持ち悪い、違うキャラと思う、という解釈ってたしかにそうだなーとい僕も思うんです。
ただ、僕は少し別の視点も持っていて
「自分が女性であることに対する罪悪感」
「母に対する罪悪感」
この二つが影響している可能性も否定できないなと思うんですね。
母との癒着に注目する
たとえば、ですよ。
お父さんとお母さんがケンカしている光景を見た子供さんがいたとします。
そして、目に見えてつらい思いをしているお母さんを助けたい、と願う子供さんがいたとしたら・・・
その子にふさわしいのは愛や許しでしょうか、それとも罰でしょうか。
おそらく前者がふさわしいと思うんですね。
お母さんを助けたいという気持ちを持つ子供さんを罰する理由、あるでしょうか?
僕はないと思うんですよね。
しかし、多くの場合、そういった子供さんは「母を助けられなかった」というショックから、自分を罰することがあっても不思議ではないと思うんです。
そこでは「助けられなかった理由」も必要になるんですよ。
今回の場合は私が女性であったから、という理由なんですけどね。
何もできなかった、助けられなかった、という痛みが罰の理由になるんです。
(※深層心理をもっと深く見つめていくと、更に複雑な分析ができるのですが、そこまで書きますと相当難しくなってしまうので、今回は省略させていただきます。)
すると、子供も不安や怖れを感じますから、母親の怖れや痛みに寄り添うようになる子供さんも少なくないようです。
母と癒着するんですね。心と心がくっついちゃうのです。
お母さんの怖れ、お母さんの痛み、お母さんの子供に対する申し訳なさ・・・
母と私が心理的につながるんですよね。
こうなると・・・
もし、お母さんの中に女性としての痛みがあるなら、それをあなたが感じるようになるわけです。
もちろんその逆も起こります。あなたがお母さんに対して申し訳ないと思っていると、母親はあなたを見て申し訳ないと感じるでしょう。
また、「女性らしくいようとすると抵抗感を感じる」という部分も、もしかしてお母さんの感情の影響もあるのかもしれない、という推測も成り立ちます。
しかし、癒着自体はなかなか自覚できないものですから、自分が女性らしく幸せになることは「裏切り」だと感じるようになるんです。
そこに葛藤や気持ち悪さも感じます。
大切なお母さんに対する裏切り、母を守りたいという感覚に対する裏切り、でもありますね。
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ただ、よーく考えてみると
子供の幸せを最も考えてくれているのもまた、お母さんではないでしょうか?
だとすれば、ここで子供側は一つの選択を迫られます。
・母を理解し、その癒着関係を解消する方向に進むのか?
・母をかわいそうな人、というイメージで捉え続けて癒着を続けるのか。
この選択次第によって、自分が女性であることを受け入れるか、それとも否定的に見つめることになるか、という違いが生まれると僕は考えます。
母を誰より喜ばせたいのは私だ、に立ち返ろう
ただ、この癒着関係を急に手放すとなると、若干心の中で何かがベリッと引き剥がされるような感覚を感じることもあるんです。
とてもじゃないけど相手を放っておけない。
そう思う分だけ、この癒着を引き剥がすときに痛みも生じるんです。
だから、癒着を手放すことができないケースも相当にある話です。
そんなときは次の2つのことを思い出したり、理解されるといいですよ。
・母は一体誰の幸せを願っているのか
・自分は誰を喜ばせたいと思っているのか
多くの場合、母は子の幸せを願うでしょうし、子は母の喜びでありたいと願っていることが多いですよね。
つまり、自分は裏切っている存在なのではなく、母がつらい状況でもその心の支えになり得た存在だ、と理解すること。
そして、自分が最も母を喜ばせるためには
「お母さんのおかげで幸せになれたよ」
と伝えられるほど、自分が幸せになること、ではないでしょうか。
もしあなたが女性として幸せになりたいと願うなら、その道を歩くことが母への貢献になるってことです。
ただ、そうはいえどもですね・・・。
この癒着を剥がすときは、後ろ髪を惹かれるような思いしか感じないものです。
まるでお母さんが一人で苦しい思いをするようなイメージしか持てないことも多いですからね。
とにかくシリアスな世界観がそこでは待っているものです。
まるで罪と罰のような世界観です。
しかしそれこそが、愛と許しとは違う、罪悪感が見せている幻想に過ぎません。
愛と許しが見せるものは、お互いに笑顔で、楽で、幸せを実感している世界ですからね。
少なくとも、今の感覚のままではどちらも幸せを十分に実感できない、という意味で、二人が共倒れになってしまう、と理
解してみてください。
そこを自分の意志をもって、自分の幸せや喜びのために前に進みましょう。
自分に幸せを許し、自分の道を歩む選択を取る勇気を持つことですね。
それが結果的に「自分が女性らしく(自分らしく)あるための許し」につながります。
まぁ女性らしく、も大切ですけど、っこでは自分らしく生きるための許しという意味合いが強くなりますね。
お互いが自由になるための「感謝」
癒着を剥がすときは、怖れや罪悪感ではなく、感謝を持ってお母さんと接してみてください。
いつもありがとう。
いろいろありがとう。
愛してくれてありがとう。
守ってくれてありがとう。
いつも美味しいご飯を作ってくれてありがとう。
なにより、お母さんが私のお母さんでいてくれて私は嬉しい。ありがとう。
・・・いろんな感謝がありませんか?
逆にお母さんに対して「悪いなぁ」「申し訳ないなぁ」「かわいそうだなぁ」と思えば思うほど、癒着は強化されますから要注意なのです。
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僕はね、あなたが体験した経験を否定する意図はもっていないのです。
しかし、そもそも、お母さんはかわいそうなのでしょうか?とも思うのです。
確かにお母さんは大変な思いをされたのだと思います。
ただ、その思いはお母さんのものですから、お話を聞いていない僕も推測でしか捉えることができないんです。
僕も一人の子の親だから思うのかもしれませんが、親は子供が罪の意識を持つことを何より避けたいと思うはずです。
そして、自分の痛みがパートナー(夫や妻)との間で生まれているものなら、それはまさに大人の事情であり、子供に背負わせたくはない、と思う可能性が高いですよ。
それはあなたの同じではありませんか?
愛する人に罪の意識を持って欲しいと思いませんよね?
しかし罪悪感はそうは囁かない。
なにか大変なことがあると「自分が悪いんじゃ?」と自分にささやくのです。
もちろんそうすることで、耐え難い感情や状況を感じないようにブロックしているのですけどね。
ただ、もしそうならば、もっと自分にメリットのある方法を使ってもいいと思いませんか?
これは客観的な意見ですけど、お母さんはあなたを立派にお育てになった素晴らしい方ではないですか?
あなたのことをたくさん愛してくれたのもお母さんではないですか?
もしそう思えるなら、その愛のあるお母さんにふさわしい思いを、あなたが届けてあげてくださいね。
愛を届けたり、母を理解することが、自分にも相手にもメリットのある上手な不安への対処法なんですよ。
もしそれが一人では難しいなぁ・・・と思えるなら、どうぞサポートを受けてみてください。
癒着の問題は根深いことも多いのでね。
また、日常の中では「自分らしく生きている人」と関わるといいですよ。
自分らしく生きている人は、母との癒着を解消している人が多いので、その生き方や考え方はとても参考になります。
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最後になりますが、こういった癒着の問題はとても多いものです。
ただ、この問題を通じて何を学ぶのか、も大切ですしね。
また、人に癒着する傾向がある人ほど、いい意味で人を理解する才能がある、と考えることもできなくはないんです。
相手の立場に立って人を理解する事ができる、という意味でね。
この才能を活かすためにも、感情の境界線が曖昧になっている癒着状態を手放すことを考えてみてくださいね。
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