恋愛の心理学

お互い好きだけでは、どうにもできないという気持ちから抜け出せません

恋愛関係、夫婦関係の中での信頼関係とは?

浅野さんへの質問です。
よろしくお願いします。

最近、男女の信頼関係とは何か、考える事がありました。
2年ほどお付き合いしている彼とうまくいっていません。当方30代の会社員です。

もちろん、明らかに悪の要素がある浮気や嘘、気持ちを試したり、ということはしない、といったことは当然なのですが、もう少し日常的なやりとりの中で、‘信頼しきれないな’と思わせているような気がしていて、そこがうまくいかない原因のひとつだと感じています。

恋愛関係、夫婦関係の中での信頼関係とはなんでしょうか。
お互い好きだけでは、どうにもできないという気持ちから抜け出せません。
彼からすると、好きで一緒にいられれば幸せという私の感情よりも、行動で判断されているのかもしれません。

これからずっと一緒にいたいなら、もっと料理を頑張ってくれる、とか、彼が今どんな気持ちでどんな風に接して欲しいか的を得ているとか、、もしくは、遠慮なく思っていることを言い合えるように配慮するとか、、、うまくいかないのは相性の問題でしょうか、、

よろしくお願いいたします。

ネタ募集ネーム:yuaさん

 

yuaさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m

なるほど。信頼、ですね。これはなかなか深いご質問ですよね。

心理にも「哲学的な領域」なんてものがありまして、いわゆるロジックだけでは紐解けないなんとも言えない領域があるわけですよ。

僕がカウンセリングをしている実感としましては

「人それぞれ信頼の定義って変わる」

そんな気がします。

私にとっての信頼はこういうものよ、と人それぞれが善意で思っているということ。

たとえば、ご飯を作ることが信頼の証になっている人もいれば、彼と同じように稼ぐことに信頼の証とする人もいると思うんです。

何が良くて何が悪いって話ではなくてね。

ただ、自分なり示した信頼が相手に常に伝わるのか、というときっとそうでもないわけで、だからコミュニケーションは必要ってことなんだと思うんです。

とはいえ、この話だけで終わるとなんだかご質問にお答えしていない気もするので、もう少し心のお話を付け加えていきたいと思います。

与える意識が強い人が感じやすい疑いもありますよ

もちろん、明らかに悪の要素がある浮気や嘘、気持ちを試したり、ということはしない、といったことは当然なのですが、もう少し日常的なやりとりの中で、‘信頼しきれないな’と思わせているような気がしていて、そこがうまくいかない原因のひとつだと感じています。

ここなんですけどね。

あなたとして「彼が私のことを信頼しきれていないな」と感じているのではないか、ということなんですよね?

彼の態度、言動、素振り、普段の行動・・・そこから「彼は私に信頼を寄せていないのではないか」とあなたが感じている部分があるということのように僕は解釈しました。

もしそうだとしたら、あなたはなぜそう思うのだろうかと、彼の言動の影響を抜きにして考えてみるといいかもしれませんよ。

「私は彼に’信頼しきれないな’と思わせているのではないか」

これはちょっとばかり加害意識(与える側の意識)が強くなっている発想かな、と思います。

フラットに物事が見えないかもしれませんからね。

少なからず僕は、このお話を読ませていただくだけで、あなたは彼に与えたい人(愛したい人)ではないか、と感じているんです。

でなければ「思わせる」という表現にはならないかな、と。

ただ、「相手にそう感じさせる」という表現には若干「相手を満足させられていないんじゃないの?実は迷惑なんじゃないの?」というニュアンスも込められていることも多いので、万が一そうであるならば、このあたりはちょいと手放したいところですね。

 

信頼の定義は様々あると思いますが

お互い好きだけでは、どうにもできないという気持ちから抜け出せません。
彼からすると、好きで一緒にいられれば幸せという私の感情よりも、行動で判断されているのかもしれません。

一緒にいられるだけで幸せ。

それは最上級の幸せの表現とも見れます。

ただこれはとっても女性的(女性性的)な発想だとも感じます。

いわゆる自立的な男性は「いるだけで幸せ」という感覚を理解できずにいるケースも少なくないですよね。

今、一緒にいること、という存在価値(そこから生まれる恋愛感情や親密感、お互いの存在の肯定)より、機能や行為としての価値、つまり「何ができて何を与えあえるか」を重視する男性は少なくないものです。

男性が自分自身を機能や行為としての価値基準で評価しているなら、きっとパートナーのことも(あなたのことも)その価値基準でみつめる可能性は高い。

自立的な人はそう考えやすいですよね。

だから「信頼ってどういうことでしょうか」というご質問をくださっているんですよね?

 

これからずっと一緒にいたいなら、もっと料理を頑張ってくれる、とか、彼が今どんな気持ちでどんな風に接して欲しいか的を得ているとか、、もしくは、遠慮なく思っていることを言い合えるように配慮するとか、、、うまくいかないのは相性の問題でしょうか、、

ただ、このお話を伺う限り、あなたからの彼への信頼(愛情)は十分感じますよ、僕は。

それはきっととても大きなものなのだと思います。

だからあなたが与えていることにはきっと価値があると思います。

しかし、「好きだけではどうにもならない」という思いを抱えているなら、それぐらいお互いの「思いの価値」が下がってしまっているということかもしれないですね。

ここから書くことはいわゆる「僕の経験から思うこと」としてご理解ください。

僕が思うに、多くの大人は「思いよりも行動に価値を見出す価値観」の中で生きていることが多くて、何もしないで幸せになれるだなんて夢物語だと認識している人も少なくないですよ。

そう考える人ほど、なんだかパートナーに与えることに正しさを求めます。

与えていることが全てだと思いやすいわけです。

ただ、そこでは「お互いが思い合うことの価値」「そばにい続けることの意味と価値」が見いだせない場合もあるわけです。

特に現実的に「愛されているかどうか」「自分の思いを受け取ってもらえているかどうか」と考えるなら、そうなりますね。

このような状態になると「好き」という気持ちを持っている人ほど、無力感を感じやすくなるんです。

そもそも好きという気持ちはとても強くて軽いエネルギーですが、現実に対してとても無力ではあるんですよ。好きだけでは実際に行動が伴わないという意味で。

こうなると「好き」という思いの意味よりも、伝わらない怖れのほうが強くなり、自分の思いの価値が下がり、現実的な行動を示さなきゃいけないような気分になるんです。

これは怖れに基づいた行動、なので、愛情のようには思えないんですね、与えている本人が。

だから与えることに躊躇する。人によっては犠牲的な感覚を感じる人もいます。

ただ本来はこのように考えているわけです。

「どうすればお互いが快適で、お互いが満たされて生きていけるんだろう?」

それこそ「思い」ですよね。それはきっとお互いに持っているものです。

その前提にはお互いに「好き」という気持ちがあるわけです。

ただここで無力感を感じる分だけ、自分の「好き」の価値を実感できなくなるわけですね。

特に男性は目に見える相手の行動でその愛情を推し量っているので、そう感じやすくなります。

それはつまり「好き」というものにまさる愛情表現を常に探しているということであって、それこそ「自分の思い」の価値が下がっている状態、とも言えるわけですよ。

その好きにまさる愛情表現が見つからないから、相手の思いを受け取らない人は結構いるぞ、といいますか。

そして、彼さんはそう思っているフシがある、とことじゃないでしょうか。

あなたがどこまで思いを持っているか、という部分を行動としてみている。

だとしたら、彼の思いもそこにはあるはずですよね。好きじゃなきゃそうは思わない。

しかし、彼は彼なりの思いがあったとしても、それをダイレクトに表現する前に、自分の思いがあなたと重なるかどうかを、彼の価値基準で推し量っている、という状態かもしれません。

僕が思うに、きっとあなたの好きは、彼が想定している以上の好きってことなんでしょうね。

まぁでも恋愛ってそんなものかもしれませんね。

自分が思っている以上に相手は愛してくれているけれど、そこが伝わらないし、自分で気づかないから問題が起きるわけです。

「受け取れない」という問題、ですよね。

 

僕の思う信頼とは・・・

僕がいつもお伝えするパートナーシップの信頼関係とは

どれぐらい自分のハートをオープンにして、相手の思いや行為と私のその価値も同じ価値であると思えるかどうか。

いわゆるイコールパートナーであると感じられていることがある意味理想ってことですね。

相手が愛してくれる価値も、自分の価値も、自分の想いの価値も、まぁ一緒だと思えるぐらいに自分の疑いを払拭することが大切ってことですよね。

ただ、この疑いを生む存在もまたあるわけですよ。

それこそ人それぞれいろいろな事情があるわけですけど、今回の場合は「無力感」かもしれませんね。

好き、だからこそ感じる無力感。

もしこの話がピンとくるならば、まず「自分の思いの価値」をさらに実感していく、自分を肯定していくことがオススメかな~と僕は思うんですね。

あなたの愛情、パートナーを思う気持ちの素晴らしさも実感していただければいいのではないか、と思います。

今回はネタという形なので、僕も全てが読み取れるわけではないんです。

ただ、かなり重要なことを書いてくださっていると思うのですごく考えて何度も書き直しています(笑)

ただ・・・カウンセリングとは違い、若干何か掴みきれていない感じがあって、そこがちょっと申し訳ないんですけどね。

ただ僕が思うに、これは「愛したい人・与えたい人」のご質問のように思うんです。

だからお互いに、今で十分なの?なんだか信頼しあえていない感じがする?という気持ちが湧いてきても不思議ではないといいますか。

ただ、この無力感は、自分自身の疑い、孤独、不安を刺激するものだから、できれば手放しておきたいトコロ。

つまり、自分の愛情やヴィジョンの素晴らしさをまず誰かと共有して、上手に肯定していくことをオススメしたいんですね。

カウンセリングの中で言えば「現状確認」から「自己肯定」をしていくプロセス。

言い換えれば、自分の思いは素晴らしい、という実感を感じていくプロセスです。

そして自分の中の不安をしっかり解消しておくことです。人に話す、不安を分かち合う、聞いてみたいことがあるなら聞く、などなど。

もちろんそれがパートナーとできれば最高ですけど、パートナーも自立的な人ですと、遠慮して受け取ってくれないんですよね。

「オレはオレで頑張るから」と、どこか一線を引かれた感じがする、といいますか。

ただ、僕はあなたの思い自体にはとても素晴らしい価値があると思います。

それがきっとあなたのパートナーを助けるときがやってくるはずなんですよ。

だからこそ、自分なりの思いの価値を下げないこと。

もっと高めておくことを僕はオススメしたいですね。

自分の思いの価値を高めることで、まずは自分の思いを信頼しやすくなります。

漠然とした「まだなにか足りないのかな?」という思いを手放し、自分のハートを開いて気持ちを伝えることもできます。

もちろん相手なりの想いをすんなり受け取ることもできるようになります。

そうすれば、お互いの気持ちも伝わりやすくなりますし、結局「どうすればうまくいくのか?何が足りないのか?」という発想から、今あるものを見ることができるようになると思うんです。

これが信頼への入り口といいますか、お互いがそばにいる意味を見出す第一歩のような気がします。

あと、お話を読ませていただいて、うーん、少しお疲れかな?とも感じます。もしそうであれば、もう少し自分を喜ばせるための時間や、おやすみがあってもいいと思いますけどね。

自分が疲れていると自分の思いの価値も下がるような感じがしますからね。

今日はちょっと内容が曖昧になっちゃったかもしれませんが、このへんで。

なにか参考になりましたら幸いです。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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