恋愛と男性心理

普段はいい人だけど、些細なことで怒る男性の対処法

浅野さんへの質問

こんばんは。夜分に失礼いたします。
なにかのご縁でこちらのブログと出会い、時々悩んだ時は拝見させていただいています。当方30代独身、女性です。
現在1年半ちょっとお付き合いしている方(バツ1子なし、40歳)とのコミュニケーションに不満があり、メールさせていただきました。
ずばり、名前を呼んでくれなくなり、とても寂しいです。
私はいつても相手を名前で呼んでいます。むしろ呼ばずに会話が出来ません。
半年くらいは常に呼んでくれたのですが徐々に減り、もう1年は呼んでもらえてません。どうしても私の事言うときは、おたく、だとか、ご自身なんて言葉を使われ、とても厚い壁を感じてしまいます。
外出していて少し離れたところからは、おーい、なんて呼ばれ方です。
ただ、おまえ、だとか、テメェのような乱暴な言葉は使いません。
一度、その事について彼本人に聞いてみましたが、特に何も考えてない、との事。
呼んでもらえなくなった原因は私にもあるかもしれませんし、彼の気持ちが冷めたということもあるかと思いますが、彼からはっきりとした返事がなくもやもやしています。

犬も食わぬというものかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。

(Aさん ※原文のまま掲載しています)

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

なるほど・・・ですね。

今回いただいたご質問はとてもシンプルですが、とても大切なことをご質問いただいていると思いますよ。

これは、より良い男女関係のために見逃せない要素ですね。

こういったことの積み重ねが別の火種や疑いをつくることもありますから。

ということで、

今日はいただいたご質問にお答えしつつ、

「普段はいい人、しかし些細なことで怒る男性の心の動き」について書いてみます。

よろしければじっくりご覧くださいませ。

私の名前を呼んでくれなくなった彼

ずばり、名前を呼んでくれなくなり、とても寂しいです。
一度、その事について彼本人に聞いてみましたが、特に何も考えてない、との事。

 

そうですね。

名前で呼ばれないってさみしいですよね。

ただ・・・おそらく彼は本当に「特に何も考えていない」のでしょうね。

んーこう書くと多少なりともショッキングな感じがするかもしれません。

けれど、でもきっとそうなんだと思います。

ただ・・・

ここでの「考えていない」ということは、実は「考えている」のですよ、きっと。

意味不明なことを書いていますが、僕はそう見ています。

少し解説しますね。

彼があなたのことを名前で呼ばなくなく理由。

それは親密さと恥ずかしさの影響だと思います。

二人が関係性を続ければ、心理的に親密な距離感になっていくものです。

お付き合いの初めは、まだこの心理的距離があるわけですが、時間の経過とともにそれが詰まっていく。

すると、初めは他人だった二人も、親密感を感じる距離間の中で過ごすことになるんです。

親密感は感じていてとてもいい気分になれるものですが、親密な距離になればなるほど、実は恥ずがしさも感じるものです。

恋愛初期は、お互いにロマンスのマジックで「普段なら恥ずかしいと感じることも大丈夫」になるものですが、ロマンスのマジックが解け、お互いにレギュラーモードに戻ると、まぁ普段の心理パターンが出てきます。

だから、彼はあなたを名前で呼ぶことに対し、

かつては恥ずかしくなかったのですが、今は恥ずかしさを感じている、ということなんですよね。

この恥ずかしさを感じないために、あなたの名前ではなく別の呼び方をする、と考えるのが妥当かな、と僕は考えています。

つまり

彼は恥ずかしさを感じないために、きっと「考えて」います。

どう呼ぶのが一番恥ずかしくないか、と。

ただ、これを「考えている」と認識することは稀なんですよ。

つい、瞬間的に名前ではなく別の呼び方をすることで、恥ずかしさを感じないようにしている、ということなので。

しかし、あなたのことを名前で呼ばないことで、嫌いになったとか、突き放したいとか、そういったことは「考えていない」と思います。

だから、彼は何も考えていない、と話すのだと思いますよ。

そこにあなたに対する特段伝えたい意味はない、という意味で。

もしかすると「自分の気持ちは何も変わってないよ」的なことをお話になるかもしれない。

それはあなたが嫌いなのではなく、恥を感じたくないのです。

ここは、二人の関係性と、彼の感情を、切り離してお考えになってみると分かってくるかもしれません。

彼は二人の関係性に関して、何ら疑うようなことを考えているわけではない。

しかし、彼は自分の感情、恥に関しては苦手なので、恥を感じない対策を考えることで感じないようにしている。

ここがなかなか女性の皆さんの発想と一致しないかもしれないですね。

だから男性の話を混乱して受け止めてしまうことも・・・。

が、今回の話を僕なりに解釈すると

彼はあなたとの関係を親密なもので、心理的に近い距離として感じている、ということでもあるわけです。

普段はいい人・・・しかし些細なことで怒る男性の話

さて、このような「恥を感じたくない」と感じている男性ほど、実は些細なことで怒りやすいものです。

例えば

・お出かけ時に、予定していた時間行動できないと不機嫌になる。
・私の行動の要領が悪いと怒る。
・私が落ち込んでいると、なんでそんななんだ、と怒り始める。
・仕事でもなんでも、自分の思い通りにならないとき、急に不機嫌になる。

まぁそんな状況が生まれる可能性が高いです。

もちろん、急に不機嫌になられても・・・と思われますよね・・・。

では、どうしてこういったことが起きやすいのかといいますと

「恥」を苦手にしている人は、「怖れ」にも敏感であるからです。

生きていれば、ミスをすること、うまくできないことってたくさんありますよね。

それはある意味「しゃーないこと」なんですけど、恥を苦手にしている人は「しゃーない」とは思えないようです。

だから、自分のことはもちろん、近くにいる他人(パートナーや家族)の「失敗」「ミス」にも敏感に反応して、ストレスを感じやすくなります。

そこでその男性が感じているのは「怖れ・不安」です。

しかし、そこで「怖いよ、不安だよ」と表現できればいいんですが、表現する人は殆どいないんです。

むしろ、自分が感じている怖れや不安、恥をブロックするために「怒る」のです。

怒りは「感情のブロック」になりますから、怒ることで不安や恥ずかしさを感じないようにしているわけです。

ただ・・・

おそらく、怒っている本人も「自分がなぜこんなに不機嫌になるのか?」その理由を見失っている可能性が高いと思います。

「そうか、自分は恥や不安に敏感に反応しているのだ」とはあまり理解しないもの。

なので、「今起きている現実」に自分が怒っている「理由」を求めますし、そう解釈します。

その結果、自分が失敗したり、自分の思う通りに物事が進まないと「俺の気持ちをわかってない」「君が至らないことがダメなんだ」といった発言をする人が多数出てきます。

なんだよ・・・人のせいなの?と思われるかもしれませんし、確かにそう聞こえますよね。

が、その根っこには「恥や不安を怖れる気持ち」があるものなんですね。

ちなみに

こういったタイプの人ほど

「自分の思い通り、計画通りに物事をすすめたい」

と感じていると思いますよ。

自分の計画通りに進む=不安を感じなくてすむ戦略、ですからね。

そこがうまくいかないことが、ある意味「危機」なんです。

ただ、このタイプの男性の特徴として

「いきなり急に起こり始めたり不機嫌になった」けれど、

ある程度の時間の経過とともに

「また普段どおりの姿に戻る」

なんてことがあるかもしれません。

その男性にとっての「危機」が去れば、普通に戻る。

そんな方が多いようにも思います。

このタイプの男性への対処法

このタイプの男性が怒り始めたとき

「ごめんね」とだけ伝えても、状況が好転しなかったり、お互いに相手に対する怖れや誤解、不信感を持つだけかもしれません。

時には、あなたが男性にあまりに当たられすぎて「そんなに私が悪いの?」「なんで私が謝らなきゃいけないの」と感じてしまい、ただただ頭にくる、いいかげんにして!と思う、なんてこともあり得ると思いますしね。

このタイプの男性には「不安・恥ずかしさ・怖れ」にガス抜きをしてもらうに限ります。

男性の怒りが出てきたとき、「ごめんね」とだけ伝えると、

相手は「怒りたくないのに怒ってる自分・・・やっぱり俺が未熟で悪いのか」という結論を導いてしまいます。

また、あなたが「いちいちめんどくさいなぁ・・・」と無反応であったり、「なんで怒るのよ!」と伝えても、相手の不安や恥などは消えていませんから、相手の怒りもすぐには収まりません。

まま、もう勝手にしてよ・・・と思うお気持ちも、心情的には理解できるのですけどね^^;。

だから、ここでの反応は「あなたの気持ちはわかってるよ」的な反応がベターかな、と僕は思うんです。

「あなたも怒りたくて怒っているんじゃないんだよね」といった感じです。

不安だったんだよね、ミスは怖いもんね、恥ずかしいのや嫌だよね、といったね。

まぁ、そこまで丁寧にできずとも、そういった視点を持って、落ち着いた態度で接すると、相手もあなたもそんなにダメージを受けなくて済むと思いますよ。

これを実現するためには少なからず「私が悪いの?」「私も怖いんだけど・・・」という部分から抜け出して必要がありますよ。

そして、今起きていることには、ちゃんと心のレベルでの理由があることを知っておくことなんです。

 

ここでの鍵は「理解」です。

ここには「感情の影響」があるのだ、という理解です。

ここが見えると、物事に対して冷静に対応できます。

しかし、感情の影響が見えないと理由がわからない=恐れを刺激されるので、「何が良くて何が間違っているか」など、不安の答えを探して勝手に「これが問題だ」と善悪判断を使って別の答えを出してしまいますから、要注意です。

そもそも人の感情自体にいいも悪いもありません。

が、苦手にしている感情を感じれば、人はやりたくもないことをしてしまうものですよね。

そういったことは日常の中で頻繁に起きていますし、そういうものなんです。何も特別なことではありません。

しかし「なぜこんな事が起きるのか」の理由に気づけば

「なーんだ」としれっとかわせることもできるようになるんですよ。

あぁ、大事なことを書き忘れました・・・。

私のことを名前で呼んでくれない彼、のこと。

この場合は

「人を名前で呼ぶって恥ずかしいよね」
「あなたに名前で呼ばれると嬉しい」

こういった話を、あなたなりにアレンジしてお伝えになってみるのはいかがでしょうか?

少なくとも「なんで名前で呼んでくれなくなったの?」は、このタイプの男性に対しては避けたい感じでしょうか。

相手は「恥ずかしいから」と、なかなか素直に言えなそうだから。

参考になりましたら幸いです。

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