愛深き忍耐女子シリーズ

愛しているつもりでも、無意識に心が愛を止めてることもある

愛しているつもりでも、無意識に心が愛を止めてることもある

心理的に見て「私からの愛を止めない」ということは、自分自身にものすごくメリットのあることです。

私たちは自分からの愛を止めないからこそ「いい気分」になれるし、「自信」もつくし、対人関係の中で感じる「怖れ・不安」も手放すことができるようになります。

ただ、僕達の中には「私が愛していいの?」「私が愛して相手が喜ぶとは思えない」といった思いを作る感情もあるんですよね。

その影響でパートナーとの溝を作ったり、短期間で終わる恋愛が生まれたり、そんなお話も切ないんですがあるようなんですよ。

今日はそんなケーススタディです。

***

ある女性(30代)のお話。

彼女は過去に何人かの男性とお付き合いしてきましたが、その中で手痛い失恋を経験されていました。

彼女はある男性とは数年お付き合いされたわけですが、彼女にとって彼は「全力で愛せる人」だった。

しかし、その彼との関係は残念だけれど別れとなった。

長い時間一緒にいただけに、彼女も「お互いに大好きだったけれど別れるしかなかった、その失恋はとてもつらかった」とおっしゃっていましたっけ。

ただ時間の経過とともに彼女の気持ちも回復し、その後彼女は数人の男性とお付き合いします。

が、全て短期間で別れる結果に。

流石にここまで短期間に数人の人と別れる経験をした彼女は不安にもなり、なぜそうなってしまうのかを知るために心理に興味を持ってくださったそうです。

短期間で終わる彼女の恋愛についてお話を伺うと、一つの傾向が見えてきます。

どうやら元カレたちは常に彼女と付き合いながら、他の女性と付き合っていた様子があったそうです。

そりゃショックですよね・・・。しかしそういった経験を何度も繰り返すので、彼女もどうしたらいいのか分からなくなった様子。

ただ、彼女が話す元カレたちのイメージが、僕にも遊び人やダメンズのようには思えなかったんですよね。

だから僕は彼女にこんな質問をしたんですよね。

「たしかに辛いことの連続ですよね・・・。

(中略)

ただ、きっと彼が別れの理由、つまり浮気だけれど、それを作る前に何かあなたに伝えているメッセージがある、そんな可能性を僕は感じるんですけど、どうでした?」

すると彼女は「そういえば・・・」と思い出しながら、こう答えてくれました。

「一緒にいて楽しい?みたいなことは、確かに聞かれていた気がします」

男性が「一緒にいて楽しい?」と女性に聞いている時、男性は「俺、彼女に愛されてんの?」と感じているときでしょう。もしくは「俺が何をやっても満足しないのかな?」とか。

そこを気にしない男性は、どちらかというと自分中心の恋愛をしているんでしょうね。

素直にパートナーを喜ばせたいと思っている男性にとって、彼女との見えない心の距離は「拒絶」「自分の愛が不十分」と言ったインパクトを与えることもあります。

彼女はもしかすると、意識していないところで男性と距離を取っていたのかもしれない。

そんな推測が僕の中にできあがる、といいますか。

でも、好きな人と距離を取りたい女性って妙ですよね。そりゃ愛されるのが怖いだのいろいろ理由はありそうですけれど。

僕も彼女に~失礼ながら~「その男性のこと、本気で好きだったんですよね?」と伺った記憶もあります。もちろん彼女の答えはYESなんですよ。

だとしたら、ここで彼を愛せなかったのは、もしかして彼女の方なんじゃないか?
という不思議なロジックが僕の中で組み上がるんですね。

もちろん彼女が悪いわけじゃないですよ、そう見ているわけじゃなくて・・・。

彼女は男性に何もできないまま、何も自分の気持ちを伝えないまま、相手から距離を取られた(浮気された)可能性ってないだろうか?という話なんです。

だとしたら、めちゃめちゃ切ない話じゃないでしょうか・・・。

「コレは僕の推論ですけど、あなたはもしかすると大好きな男性に近づけなくなっているかもしれませんね。どこか無意識的に距離をおいているのかもしれない。

もちろんあなたの意識は近づこうとしていると思うし、男性の傍にいたんだろうけど、登場してくる男性はそう感じていないようなんですよ、今の話の流れでは。

男性からすると、距離を取られている、と感じているから、一緒にいて楽しい?という疑問が浮かぶんです。

これ、あなたには見えない部分だけど・・・。

もしかして、私から彼を愛してもいいの?って思ったことないですか。

今は気づかないかもしれないけれど、自分から関わることに躊躇がなかったですか?」

その話をした途端、彼女の表情が変わり、涙を流されたことを僕は今でも覚えていますよ。

彼女の中の何かしらの感情が動いた瞬間です。

彼女は長く付き合った男性と別れましたが、もう過ぎ去ったこと、という認識で、確かに気持ちの面では楽になっていました。

ただ、それからの彼女は、大切な彼ができると「別れた時の不安、無力さ」が湧き上がってきたようなんです。

そして、感覚的に「私が愛しても彼は離れていく」といったものを感じていたようです。

だから、「私が愛しても相手がどっか行っちゃうなら最初から愛さない。そうすれば傷つかない。」そんな心の防衛反応があったようです。

これをなんとなくその後付き合った男性は感じ取っていたようなんですよね。

彼女の魅力や才能に何ら問題なんて無くても、過去の失恋から抱えた心の痛み、恋愛に対するイメージがその後の彼女の恋愛を「遠いもの」にしてしまっていたようです。

「もし、もしですよ。仮の話。

あなたが長く付き合った男性がいましたよね。その彼はあなたと別れることになったわけですけど。

その彼の意思がこの世の中に存在していたとしてね。

彼は今もあなたに一人でいてほしい、失恋して不幸になって欲しいって思ってるんでしょうか。

そんな彼だったんでしょうか?

彼にとってもあなたがものすごく大切で、二人がそばにいて幸せだった時間があったのなら。

そして今、目の前に彼がいるとしたら、その彼はなんて言っていそうでしょうか・・・」

そんな話からはじまるカウンセリング・セッション。

彼女は大粒の涙を流しながら、自分が彼を愛したこと、彼と幸せだったこと、彼も私のことを思っていてくれたことを思い出し、そこから「私は幸せになっていいし、大切な人を愛してもいいんだ」と思えるようになっていったんですね。

あれだけ好きで、頑張って愛した人がいた。けれど、それが別れになってしまった。

そういった経験は、あなたの意識とは別のところで「愛することを躊躇する理由」になり、それが理由で起きる、失恋やご夫婦関係の危機もあるようですね。

でも、そういったみなさんって愛情がないわけじゃないんです。ただ、そのココロが「コレ以上傷つかないように」と守りの姿勢になっているだけなんですよね。

そこ、難しい心の動きがあるかもしれないけれど、しっかり癒やして、どうか幸せになっていただきたいなぁ・・・と僕はいつも思うんですよね。

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