ほぼ30代からの”仕事に活かせる”心理学

人目が気になってしまう心理とそんなときの意識の使い方をご紹介

人の目が気になる

人目が気になる、という気持ち、多くの人が抱える悩みの一つですよね。

例えば

会社であんなこと言っちゃって、みんなからどう思われているだろう?と不安になったり。

変な噂を流されていないだろうか?と気が気でなくなったり。

どこか人にバカにされているような気分が増えたり。

周囲の期待に応えないといけないような気がしてストレスを抱えたり。

ただ、このような気持ち、あなただけが抱えているものではないかもしれませんよ。

意外と人目を気にしていないように見えるあの人も、実は気にしている、なんてこともあるかもしれません。

ただ、慢性的に人目が気になってしまうと、大きなストレス要因になりますよね。

また、そもそもは人目を気にしなかった人が、ある出来事をきっかけに気にし始めるとんると、どこか自分らしさを失ってしまうこともあるかもしれません。

そこで今回も「人目が気になってしまう心理とその対処法」について考えてみたいと思います。

よろしければどうぞ。

人目が気になってしまう心理

人目を気にしてしまう状態にある人は、自己意識が高い状態にあると言えるでしょう。

自己意識とは「自分に向けられる意識」のこと。

ただ、この自己意識には種類があって、「公的自己意識」と「私的自己意識」に分けることができると言われています。(出典:脳科学辞典

  • 公的自己意識とは「他人が観察できる容姿や振る舞いなどに向けられる自己意識」のこと。
  • 私的自己意識とは「他人からは観察できない感情や思考などに向けられる自己意識」のこと。

例えば

会社の同僚と仕事をするときに、公的自己意識の高い人は「相手に変に思われてないかな?」と意識する感じですね。

一方、私的自己意識の高い人は「自分が同僚との仕事の中でどう振る舞うか」と意識していることが多い、といえそう。

「人目が気になる状態にある」という状態にフォーカスして心の状態を見つめてみると

「公的自己意識が高い、もしくは、公的自己意識を意識しやすい傾向がある」

と表現することができると考えられますね。

もちろん、人目を気にしてしまう理由として、過去の失敗や否定的な経験が理由で人との関係を避けるようになっていたり、「社交不安」と呼ばれるような、人前で話すことや、新しい人と出会うことに対して強い不安を感じる状態も考えられますよ。

人目が気になってしまう人が抱えやすい観念は「失敗は許されない」

人目が気になる状態にある人は、「失敗は許されない」といった観念やマイルールを持っていることが多いのです。

人間生きていれば失敗を経験することはありますし、どのような優れた成功者さんも失敗したことがないという人はほぼほぼいないでしょう。

そういう意味では、「適切に失敗を許す、受け入れる」という観念は持っていくほうが幸せや成功にたどり着きやすくなる、と言えそう。

が、人目を気にする状態になってしまうと、何かをするにも「成功のイメージ」よりも先に、「失敗のイメージ」を抱きやすくなるものです。

その失敗を恐れるがために、どんどん自分の内面に意識が向いていく、といった感じですね。

その結果、あまりに失敗が怖くなり「失敗は許されない」といった観念やマイルールを作る人がいらっしゃるのです。

ただ、失敗を恐れ、自分の内面に意識を向ければ向けるほど、心も体も緊張状態になりやすいのです。

恐れを感じているとき、僕たちは緊張状態になりますからね。

その結果、自分の本来の実力などを発揮しづらい状況を作り、「より失敗をしやすい状態」となっていくことが少なくないのです。

もちろん本来は、失敗しないことを意識しているだけなのですが、それが逆に失敗経験を積む理由になってしまうこともあるようです。

つまり、更に人目を気にしてしまう状況となりやすい、ということですね。

人目が気になってしまう人の強みも存在する

さて、いろいろとネガティブな意味合いで捉えられがちな「人目が気になってしまう」という状態。

もちろん、あまりに人目が気になりすぎて、日常生活の中で困り事をたくさん抱えすぎていたり、やりたいことができずにいたり、ストレスが多くなると大変ですから、適切な対処法を実践したいところです。

ただ、人目が気になりやすい傾向がある人、という意味でいうならば、実はそこに強みも存在するのです。

それこそが「相手の気持ちを推し量る意識がある」ということ。

言い換えるなら、とても人に対して優しい人だということなのです。

しかし、人目が気になっている状態にあると、ついつい自分のことを良くない存在(失敗するんじゃないか、相手に迷惑をかけるんじゃないか)と思いがち。

周囲はあなたのことを優しい人だなぁと思っているかもしれないけれど、それが全く受け取れず、「失敗したらどうするべ」とばかり考えている人もいるやもしれません。

このあたり、周囲の人と関わる際に意識してみることで、少し安心できることもあるかもしれませんね。

あ、あまりあなたのことをよく知らない人にこの考え方を適用しても、うまくいかないので、そこは注意してくださいな。

人目が気になってしまうときの意識の使い方を2つご紹介

さて、人目が気になってしまう状態を、少しづつ改善するための意識の使い方2つご紹介します。

考えても理解できないこと、決められないことは考えないという意識を持つ

特に人目が気になっているときは、「考えても自分で理解できないこと、決められないことは考えない」という意識を持ってみてもいいかもしれません。

例えば、今日あなたは誰とどう関わるか、誰に何を伝えるかは、自分で考えて決められることですよね。

しかし「あの人はどう思っているのだろう」と人の気持ちを推し量ったり、何も起きていないのに「あーあの人に嫌われるかも」と思ったりしても、これは自分自身でコントロールできないことですよね。

もちろん、これは、未来に訪れるかもしれない危機に備えるための防衛的な発想なんです。

なので、そう思うことが悪いわけじゃない。誰もが考えうることでしょう。

ただ、この発想は「いいことが思い浮かばない(そもそも思い浮かぶなら防衛的発想なんて持ってない)」というものなんです。

言ってしまえば、悪いことを想定もの、なのです。(だからリスク回避できることもあるのですが)

なので、今の自分が、考えても理解できないことを考え始めているな〜と気づいたら、これ以上深みにはまらないように考えを止める、切り替えてみることがおすすめです。

僕のオススメは「なるようになる」「今起きていることは悪いことじゃない」という理解なんですよね。

ま、不安が強いと抵抗したくなると思うんですけども・・・

「なるようにしかならん」はある意味真実だと僕は思うのです。

本来そうならないことがなる、なんてことはない。

そう思えば、今からは謙虚に学び、自分の成功は大いに喜べるものではないでしょうか。

イメージを使う方法

一つのイメージトレーニングのようなものなんですが

「自分に意識を向けているときと、自分の外側に意識を向けているときで、自分の緊張がどう変わるか」

を意識してもらうといい場合があるんですよ。

例えば、「職場の中でどう思われてるんだろう」という不安があるなぁという場合。

まず、同僚さんを一人ピックアップして、その人と向き合っているときに緊張するなら、その状況をあなたの中でイメージしてみるんです。

その次に、自分に注意を向け、自分の緊張や身体のこわばりに意識を向けてみるのです。

相手と自分、どちらに注意を向けたときにより不安が高まったか、をチェックしてみるといいんですね。

ポイントは

自分の方に意識を向けているほうが緊張や不安が高まる傾向があるということに気づけるかどうか、です。

自分に意識を向けることが悪いことではないのですが、自分に意識が向けば向くほど不安や緊張は強まりやすいのです。

言い方を変えるなら「自分ばかり見ていて、適切に状況を把握できていなかったり、他人との意識のつながりがないときほど不安や緊張が強まりやすい」ということ。

その実感としてつかめると、人前でも他人や周囲へ意識を向けやすくなるんですよね。

なお、すでに緊張や不安が強すぎて体に出ちゃってたり、会社に行けないようなケースは例外で、然るべき機関にご相談になってくださいね。

さいごに

人目が気になる状態は、たしかにストレスを感じやすい状態です。

ただ、今日ご紹介した方法以外にも人目が気になる状態を改善する方法もあります。

また、実は、人との関係で癒着しやすい人や、既に心が燃え尽きている人の場合も、自分を喪失しやすいという意味で人目を気にしやすくなる(自分がよく分からないので人の評価が気になりすぎる)なんてこともあるんです。

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もし、人目を気にすることで悩まれたら、カウンセリングなどをご検討いただいて、一人で悩みを抱え込まないでいただければな、と願うばかりです。

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