パートナーは感情は何故か共有する
どうも感情というのは見えないもので分かりにくいですが、僕たちはパートナーと感情を共有することがあるようです。
もちろんそこで感じている「感情の意味付け(自分の感情についてどのように理解をするか)」は、男女(個人)によって違うかもしれませんけどね。
しかし、よくよく今の状況を見ていると、二人が同じ感情を共有して、その感情にはまり込んでいるからモメている、分かり会えなくなっているなんてケースもあるわけです。
例えば、表面的には激しいケンカが起きていたり、連絡が取れない状況が続いているとしましょう。
すると、まず自分が「辛い」と感じるわけですよ。
が、よくよく状況や相手の言動まで見ていると
相手も「愛されないのでは?」という感覚を抱えたままだったり。
自信の無さや、同じようなハートブレイクを感じていたり。
そもそも二人が一緒にいるという事実は、ある程度価値観や感覚が合うからだ、という話も少なくないので、ついつい同じ感情を共有している場合も少なくないようです。
一見すると、全くそう思えないのですが、実際に蓋を開けてみたらあらビックリ!というケースは、僕の経験上少なくないことだと思います。
このようなネガティブな感情の共有が一定時間継続してしまうと、いわば感情面で「共倒れっぽくなる」わけですね。
その結果、一緒にいても、つらい気持ち、苦しい気持ち、うまくいかない不安を共有してしまうことにもなるわけです。
しかし、多くパートナーシップの危機が訪れると、「一番不安で辛いのは自分」と考える人も少なくないでしょうか。
例えば、私から離れていった相手は私よりも辛くはないだろう、だとか、相手はきっといい思いをしているはずだ、と考えやすいといいますかね。
が、実はパートナーとの関係が悪化するということは「お互いがネガティヴな感情を共有し続けていて、それが何より苦しかったから」というケースが多いと僕は思っています。
つまり、二人が寄り添っているときに、お互いがつらい気持ち、感じたくない感情を感じていたから、もうそばにいることはできない、と感じてしまうことも少なくないのかもしれないですよ。
二人の感情のバランスが崩れるとき
また、逆に「パートナーと感情を共有できなくなってしまう」と、これもまた二人の感情のバランスが崩れて問題化することもあります。
特に、どちらが「何かしらの価値」を求める方向に進むときに、二人の気持ちのバランスが崩れることもあるようです。
例えば、夫が社会的なステータスを手に入れた途端バランスが崩れて、奥さんの方に不安が一気に雪崩れ込むとかね。
お互いに踏み込み合わない関係を求めていたのに、相手が「愛情を与えることの意味」に目覚め始めて深く愛してくれるようになった途端、自分の孤独感が強まったり、抵抗感が湧き出すとかね。
こういったパートナー間の感情のバランスが変わるとき、「相手が変わって、私は何も変わらない(今まで通りの自分でいる)」という場合がすごく多いんです。
あえて言葉を選ばず書くとするならば
「いくらパートナーが変化したとしてもそれは相手の話であって、今までの自分のスタンスやあり方、考え方は変えませんよ(今までの自分でいいよと、相手は受け入れてくれていたはずじゃないか)」
そう考える人も少なくないようです。
もちろん自分のあり方を変える変えないは自分の決断で自由でもあるのですけどね。
しかし、お互いが相互に作用しあっているパートナーシップでは、相手の変化に対してこちらのあり方や反応を変えていくこともまた必要になることがあるんです。
それがお互いを理解し合い、心の面で支え合うことにつながることも非常に多いです。
だから、「私は私」というスタンスが悪いわけではないのですが、自分を変える勇気を持てないでいることもまたパートナーシップのバランスを崩す要因になるということですね。
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もう少し具体例を書きましょうか。
例えば、「パートナーが仕事で成功して自信をつけている」状態になった。しかし自分は「いつも愛されなくなる不安ばかり抱えている」状態のまま、といった状態があるとしましょう。
このとき、自身をつけた側は、自分の変化によって手に入れた「喜び」だとか「自信」という気持ちをパートナーと共有できなくなるわけです。
が、不安を抱えている側が、今までの自分のあり方を変えず「あなたは変わったよね」と相手の変化を指摘するだけだとしたら、どんなことが起きると思います?
そうです。
相手は「二人はもうもう合わなくなったんだ」と思いやすくなるわけです。
だから、今の自分が感じている「喜び」だとか「自信」を共有できる誰かを選びたくなっちゃうんですよね。
こんなときほど、やはりいい意味でお互いが前向きに成長するような心の変化が求められているのかなと僕は思いますけどね。
二人の間に起きた変化を見つめると見えてくる事実もある
よくパートナーシップに関するご相談を受けていると
「二人がこうなることは運命だったのでしょうか」
というお話を伺います。
まぁ、そう思われるお気持ちもわかるんです、僕なりに。
ただ、「二人の間に訪れた変化が必然だった」といった発想って、常に後付だとも思うんですね。
もちろん今起きたことを受け入れるという意味では、そういった考え方があってもいいのかと思うのですよ。
ただ、僕はそういった運命的は話にはあまり興味は持たないカウンセラーかな、と自分で思います(すんません)
むしろ
「今、なぜ二人は今の状態に至ったのか?それまでにどんなことが起きていたのか。」
ここを見ることが多いですね。
なぜ二人は今の状態に至ったのか。
そのとき、パートナーである二人の感情のバランスに何が起きたのか?
実は問題が起きるまでの二人は、どんなバランス感覚の上に成立していたのか?
どんなきっかけで、どんな感情の影響で、どんな誤解が生まれて、バランスが崩れたのか?
ここが大切だと思うんです。
これが見えないと、関係修復に向けた改善策を考えることすら難しくなりますからね。
また、表面上取り繕って関係を取り戻そうとしても、パートナーとの間の感情のバランスが変わっていないなら、そもそも戻るということ自体の意味がなくなってしまうんです。
だから、今までの関係に戻りたくて、いくらパートナーをなだめても、怒っても、泣き叫んでも、尽くしても、受け入れても、忍耐しても・・・たとえ関係が戻ったとしても、また同じように二人の関係が崩れる怖れは払拭できないんですよね。
このような状態にあれば、多くの「別れたいと思っている側」の気持ちはなかなか変わりません。
今のまま一緒にいても同じだ、とか、何をしても同じ結果しか出ないだろうと、あなたを見て思うから。
そんな状況が長く続けば、確かにパートナーシップは停滞するしかないですよね。
二人の関係を前向きに進めるために必要な視点
そんなときに考えて見るといい部分が「パートナーは感情を共有することがある」という部分なのです。
二人はどんな感情を共有していたから、そばにいられなくなったのか。
今、二人はどんな感情を共有できなくなったから、一緒にいる意味を感じられななくなったのか。
そして、これからどんな感情を共有できれば、二人が幸せだと感じられるのか。
そこを考えていくことってすごく重要なことだよな、と思うのです。
特に最近、そんなお話をさせてもらうことが多い気がしているので、今日は簡単にまとめてみたのですけどね。
そう考えると、もう一度関係をリスタートさせる、関係を改善するには
二人の間にどんな感情があったのかを見つめ、二人の感情のバランスをある程度見極めた上で「新しいバランス(スタンダード)」を考えていくことが必要になることも多いのかな、と僕は思うのです。
それが二人がこれからも愛し合っていくために必要なのかもね、と思うんですよね。
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