「毎日、仕事と家事に追われて自分の時間がない・・・」
もしあなたがそう感じているなら、この記事がお役に立てるかもしれません。
30代、40代の女性は、仕事では責任ある立場を任されていたり、家庭をお持ちの方は育児や家事に奮闘する毎日。
まさにスーパーウーマンのように多くの役割をこなしていますが、ふとした瞬間に「私だけがこんなに大変なのだろうか?」と孤独を感じたり、先の見えない不安に襲われたりすることはありませんか?
実は、多くの働く女性が、あなたと同じように仕事とプライベートのバランスに悩み、見えないプレッシャーを感じています。
今回は、そんな頑張るあなたが、まるで鎖のように感じているその見えないものから解放され、自分らしい生き方を取り戻すためのヒントをお届けします。
Index
なぜこんなに息苦しいの?「見えない鎖」の正体
毎日、仕事とプライベートの間で揺れ動き、まるで終わりのないシーソーゲームをしているように感じるのはなぜでしょうか?
それは、私たち自身も気づかないうちに、社会から 「無意識に取り込んでしまった社会の規範や期待」 や、自分自身で作り上げてしまった「制限的な信念」に縛られているからかもしれません。
無意識に取り込んでしまった社会の規範や期待とは?
社会的な規範や期待を、まるでスポンジが水を吸い込むように無意識のうちに取り込み、「女性はこうあるべき」「母親ならこうすべき」といった考えを、いつの間にか自分の考えとして受け入れてしまっている人もいらっしゃるかもしれません。。
このような「取り込み」は誰にでも起き得ることですし、常にネガティブな作用をするものというわけではありません。
ただ、取り込まれた考え、価値観などを、あたかも自分自身のもの、つまり自分らしさとして捉えてしまうことで、心のなかで見えない鎖を感じ、日々の息苦しさとなっている場合も少なくないようですね。
制限的な信念とは?
制限的な信念とは、「証拠がない場合や現在の現実ではなく過去の経験に基づいている場合でも、絶対的な真実として受け入れる仮定や意見のこと」を指します。
場合によっては、いわば根拠のない思い込みによって、「私には無理だ」「完璧にこなさなければならない」といったように、自分の可能性を狭めてしまう考え方とも言えますね。
見えない鎖がもたらす心の状態
社会から 「無意識に取り込んでしまった社会の規範や期待」 や、自分自身で作り上げてしまった「制限的な信念」に強く縛られていると、以下のような状態を生み出す可能性があります。
1. 常に「~べき」というプレッシャーに苛まれる
社会的な規範や期待を内面化すると、「母親はこうあるべき」「妻はこうあるべき」「仕事ではこうあるべき」といった無数の「~べき」という考えが頭の中で常に囁き、自分を追い立てるようになります。
これにより、常に何かを達成しなければならないという焦燥感や、現状の自分に対する不満を感じやすくなります。

2. 罪悪感や自己嫌悪に苦しむ
内面化した「~べき」像と現実の自分とのギャップを感じると、「私はできていない」「私はダメな人間だ」といった罪悪感や自己嫌悪に陥りやすくなります。
特に、仕事と家庭の両立においては、どちらかに時間を割けばもう一方に手が回らないことが多く、常に何かを犠牲にしているような感覚に苛まれることがあります。
3. 慢性的なストレスと疲労感
常に複数の役割を完璧にこなそうとすることで、心身ともに大きな負担がかかります。
睡眠不足や休息不足に陥りやすく、慢性的な疲労感やストレスを感じるようになります。これは、バーンアウト(燃え尽き症候群)にも繋がりかねない状態かもしれません。

4.本当の自分の気持ちが分からなくなる
社会的な期待や制限的な信念にばかり囚われていると、自分が本当に何をしたいのか、何を感じているのかが分からなくなってしまうことがあります。
他者や周囲の期待に応えることばかりを優先し、自分の内なる声に耳を傾けることを忘れてしまう、といいますかね。
5. 周囲との比較による焦りや不安
SNSなどで理想的なライフスタイルを発信している人たちと自分を比べてしまい、「自分だけが遅れている」「自分だけが不十分だ」といった焦りや不安を感じやすくなります。
これは、自己肯定感のさらなる低下を招く可能性があります。
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このように、社会から無意識に取り込んだ規範や期待、そして自身で作り上げてしまった制限的な信念は、私たちの心に様々な形でネガティブな影響を与え、生きづらさを生み出す原因となることがありますよ。
【解決策】「見えない鎖」を解き放ち、自分らしいバランスを見つけるための7つのヒント

1. 自分にとっての「心地よいバランス」を知ることから始めよう
まずは、自分にとって本当に心地よい仕事とプライベートのバランスがどんな状態なのかを深く考えてみましょう。
心地よいバランス感は人それぞれ違うはずです。
ただ、「無意識に取り込んでしまった社会の規範や期待」 や、自分自身で作り上げてしまった「制限的な信念」に強く縛られていると、このバランスを知ること自体が難しくなることがあります。
とかく「私はこうすべきではないか」「こうあるべきではないか」と考えすぎてしまう、といいますかね。
どこか「本来の私ってこういう人で、こういったタイプなんだよね」という部分が見えなくなっているわけです。
そんなときは、まず客観的な意見をもらいながら、自分を改めて知るプロセスもオススメです。
あなたのことをよく知る人(ご家族や親友など)やプロのカウンセラーとの対話の中で自分自身を見つめ直していくと、バランスが取りやすくなることも多いようですよ。
2. 意識的に「オフ」の時間を作る
仕事の時間とプライベートの時間を意識的に区切りましょう。
仕事が終わったらモバイルデバイスをオフにする、仕事用のデバイスをしまうなど、物理的に区切る工夫が大切です。
3. 「やらないこと」リストを作る勇気
全てのことに完璧に対応しようとせず、本当に大切なこと、自分がやりたいことに時間を使うために、「やらないこと」を決める勇気を持ちましょう。
4. 完璧主義を手放し、自分を許す
仕事もプライベートも、いつも100%で頑張ろうとしなくても大丈夫。時には人に頼ったり、少し手を抜いたりすることも、自分を大切にするためには必要なことです。
5. 何よりも「休息」を優先する
どんなに忙しくても、質の高い休息は心身の健康を保つ上で最も重要です。意識的に休息時間を作り、睡眠時間を確保するように心がけましょう。
6. 困った時は遠慮なく「SOS」を出す
仕事で困ったことがあれば同僚や上司に、家庭で大変なことがあればパートナーや家族、友人に、遠慮せずに頼ってみてください。
もちろんプロのカウンセリングを受けて、自分自身を見つめ直す方法もあり、です。
人に頼ることは決して恥ずかしいことではないですよ。

7. 日々の「小さな好き」を大切にする
忙しい毎日の中でも、ほんの少しの時間で良いので、自分が本当に好きなことをする時間を作りましょう。
カフェでリラックスしたり、好きな音楽を聴いたり、近所を散歩したり。
そんな小さな時間が、心を豊かにしてくれるはずです。
まとめ|「見えない鎖」に気づき、自分らしい生き方を
仕事とプライベートのバランスは、常に変化していくもの。大切なのは、社会から無意識に取り込んでしまった規範や期待といった「見えない鎖」に気づき、その鎖を少しずつ解き放っていくことです。
どうか、自分を責めすぎず、周りのサポートも借りながら、あなたにとって心地よいバランスを見つけてください。そして、仕事もプライベートも、どちらも大切にできる、そんな豊かな毎日を送れるよう、心から応援しています。
【編集後記】
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回のコラムが、少しでも皆さんの心に響き、明日からの活力になれば幸いです。
もし、今回の内容について共感したことや、試してみたいと思ったことがあれば、ぜひネタ募集コーナーにお声をお寄せ頂いたり、SNSでシェアしてくださいね。
皆さんの声が、また次のコラムのヒントになります。

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