夫婦のための心理学

離婚しなければよかった・・・。離婚したことを後悔する心理

暗いベッドルーム

「離婚しなければよかった・・・」

離婚は、誰にとっても辛い経験です。

特に、心の奥底ではまだ相手への未練があったり、子どもへの影響を心配していたりする場合、後悔の感情は深まるかもしれません。

この記事では、そんなあなたの心に寄り添い、離婚後の心の整理の仕方を一緒に考えていきます。

離婚したことを後悔する主な理由

離婚を後悔する主な理由・事情としては次のようなものが考えられます。

経済的な問題

離婚により生活水準が低下し、経済的に苦しくなることも要因の一つでしょう。

特に、シングルマザー・ファザーの場合、子育てと仕事を両立させながら生活費を稼ぐのは容易ではないことから、その大変さに離婚を公開する場合もありますね。

孤独感・寂寥感

パートナーとの別れにより、孤独感や寂しさ(寂寥感)を強く感じる人もいるでしょう。

特に、長年一緒に生活してきた配偶者との別れは、心の支えを失うことに繋がり、精神的な負担が大きくなるものです。

子供の将来への不安

子供がいる場合、その子の将来への不安が離婚を後悔する大きな理由となりえます。

親として責任を感じてしまうのです。

別れたパートナーの良さの再認識した

離婚後、冷静になって改めて元配偶者の良いところが見えたり、離婚によって失ったものを感じたりすることがあります。

また、パートナーがいない生活が、以前の生活リズムや生活環境が大きく変化し、それに適応できないことでストレスを感じ、後悔するケースもあります。

離婚したことを後悔する人の心理

離婚に関する研究では、上記のような理由に加え、以下の様な心理的な要因が指摘されています。

理想と現実のギャップに悩む

離婚前には理想的な結婚生活を想像し、期待していたが、現実には様々な問題があり、離婚によって理想を諦めなければならなかったという感覚を持つことがあります。

すると、ここに後悔や「こんなはずではなかった」といった深い失望を感じることがあるのですよね。

ここで感じる失望は、いわば期待した結果に対するものなんです。

もちろん人は幸せを期待するものですから、期待することが悪いわけではないのですが、期待が大きかった分だけ、現実とのギャップを強く感じることになるんですね。

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喪失感を強く感じる

パートナーとの別れは、やはり「大切なものを失った」という喪失感をもたらすことが多いです。

この喪失感は、離婚後も長く続くことがありますね。

ここでは適切な心のケアが求められるところですが、無理に喪失感を忘れようとしたり、何かで埋め合わせようとする(補償行為)が続いていると、喪失感が癒えず苦しい思いを抱えることにもなります。

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自己否定が続く

離婚は、自己肯定感を低下させ、自己否定を強める要因になります。

例えば、「離婚してしまうなんて、自分はダメな人間だ」というような自己否定をしてしまい、自信を失ってしまうことがあります。

多く、このような場合起きる自己否定は、防衛の作用、つまり、心の奥底に閉じ込めようとしている喪失感や悲しみを抑え込むために自分を否定している場合が多いと考えられます。

離婚をきっかけに「理想の自分」と戦うとその行動動機が強化され、幸せを感じにくくなることもある

さて、離婚をきっかけに辛いお気持ちを抱える人の中には、いわば「理想の自分」と戦い始める方もいますね。

例えば、「私は離婚してしまった、きっとなにか自分に問題があるのだろう。もっと自分を見つめ直して、理想的な自分、幸せを得られる自分にならなければ」と考えてしまうケースがそれに当たります。

それ以外にも、もっと外見を磨かないと(外見が良くないからダメなんだ)、もっと良い妻、彼女にならないと(自分の性格が悪いからダメなんだ)と考えてしまうケースもあります。

もちろん自分を磨くことに問題はないんです。

ただ、ここでの問題はその行動動機なんですよ。

もし、自分を否定的に見て、理想の自分と戦うように自分を変えようとすると、どんな行動をしても、その行動動機が強化されてしまうんですね。

例えば、もっと良い妻、彼女にならないと(自分の性格が悪いからダメなんだ)という行動動機で、次の恋愛や結婚をと考えて頑張ると、頑張り自体に問題はないのですが、その頑張りが強化するものは「自分の性格がダメ」といったそもそもの行動動機になるのです。

だから、頑張っても頑張っても自分を良いと思えない、とか、新しいパートナーが現れても愛されているとは感じにくかったりするのです。

※このような「行動は行動動機を強化する」という心理に関して解説した動画が、僕のYouTubeチャンネルにありますので、どうぞこちらも参考になさってくださいね。

離婚したことを後悔する人が立ち直るための具体的方法

では、離婚後の後悔から立ち直るための具体的な方法もまとめておきますね。

悲しみを認める

離婚は時に悲しくつらい出来事です。それは間違いありません。

そしてその悲しみはなかなか消えてくれず、心の中にとどまり続けることもあるやもしれません。

ただ、その悲しみを無視したり、抑え込もうとすることは、かえって心に悪影響を及ぼしかねないんですよね。

悲しみを受け入れることはたしかに辛いことです。

しかし、ゆっくりと着実に受け入れることで、心の整理がつき、前に進むことができます。

  • 悲しみを表現する: 泣いたり、誰かに話を聞いたりするなど、自分の感情を表現する。
  • 悲しみの時間を与える: 悲しみに浸る時間を与え、感情を整理する。
  • 悲しみを乗り越えた人の話を聞く: 同じような経験をした人の話を聞き、勇気をもらう。

自己肯定感を高める

離婚は自己肯定感を大きく傷つける可能性があります。自己肯定感が高まると、自信を取り戻し、未来への希望を持てるようになります。

  • 自分の良いところを見つける: 日記に毎日3つの良いところを書くなど、小さな成功体験を積み重ねる。
  • 目標を設定し、達成する: 達成可能な小さな目標を立て、達成することで自信をつけていきましょう。
  • 自己肯定感を高める言葉をかける: 「私はできる」「私は価値がある」など、肯定的な言葉を自分に言い聞かせる方法もありますね。
  • 専門家のサポートを受ける: カウンセリングやセラピーを通じて、自己肯定感を高めるための具体的な方法を学ぶことも良い方法ですね。

新しい生活を始める

新しいことに挑戦することで、気持ちの切り替えが促され、前向きな気持ちを取り戻すことができます。

  • 新しい趣味を見つける: 興味のあることを始めてみる。
  • 新しい人との出会いを求める: 友人やコミュニティに参加してみてもいいでしょう。
  • スキルアップを目指す: 資格取得やスキルアップのための勉強をする。
  • 旅行に行く: 新しい場所へ行くことで気分転換になりますね。

最後に

離婚後の後悔を一人で抱え込むと大きな負担がかかります。

信頼できる人やカウンセラーのサポートを受けることで、より客観的に状況を把握し、適切な対処法を見つけることができます。

苦しいときは一人で悩まず、ぜひ誰かを頼る選択も考えてみてくださいね。

今回は以上です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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