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彼が大切な話に向き合ってくれないとき
例えばこんなケース。
私の彼、確かに優しくて悪い人じゃないんです。でも、大事なときにちゃんと向き合ってくれないというか。そろそろ二人の将来のことを私は考えているんですけど、彼はどうも考えてくれないし、話をしようとしてもはぐらかすんですよね。
怒ってもダメ、優しくしてもダメ。時には彼が怒り出したり・・・。ホント彼は大事なことになると特に何も言わないことが多くて・・・。
彼が向き合ってくれないんです、というご相談はたしかにたくさんいただきますね。
結婚、仕事、同棲、子供のこと・・・そんな未来の話に向き合ってくれない彼。
その姿を見ていれば確かにイライラしたり、悲しくなりますよね・・・。
きっと、どうして向き合ってくれないの?という疑問ばかりでてくるでしょう。あなたの中に彼との幸せや、彼を幸せにしたいという思いが溢れていればなおさらに。
「なるほど・・・そうなんですね、それは切ないですよね・・・」
僕もそうお話を伺いながら、「さて、どうしたらいいんだろうね」と一緒になって考えさせていただくんです。
その中で「あなたから見て、彼ってどんな人でしょう?」というご質問をさせてもらうことも多いですね。
実際、お二人のお人柄や心理状態をお聞きしていくと「なるほど、ここですれ違ってるのね」と分析できることがいくつかあるんですよね。
今日はそういったお話で登場する「幸せに向き合えないちょっとナイーヴな男性の一面」の話を書いてみたいと思います。
よろしければお付き合いくださいませ。
言語化されない男性の不安が向き合わない態度を作る
例えば、彼が二人の将来のことについて不安を感じていたとしましょう。
「このまま結婚してもやっていけるか不安だ。ちゃんと相手を幸せにできるだろうか?」
しかし、その不安を表現できない男性ってとても多いんです。
その彼が表面上はしっかりしていて、男らしくて、自信ありげに見えても、誰だって将来のことを真剣に考えたとき、不安になることだってありますからね。
そして多くの男性はその不安を表現することなく隠そうとします。
自分の中で沸き上がる感情をひたすら我慢するわけです。
そしてできる限り感じないように押し殺す。
できるだけ自分の感情を感じないようにするわけです。
そんな彼が更にこう思っていたらどうなるでしょう?
「女性の前で不安だと言ってはいけない」
「不安を伝えたら彼女が悲しむ」
「今の自分では十分ではない」
きっと彼はさらなる不安やプレッシャーを抱えて、彼の心の中が不安やおそれで一杯になるかもしれません。
だから更に何も言えなくなるし、女性と向き合うことがどんどん恐ろしくなっていくわけです。
そしてその恐れも抑え込んでいく。
そんなことを感じている内に、彼は自分の感情を抑えることで精一杯になっていき、いつしか何も言わない彼、感情的に反応しない彼になっていくわけですね。
時には「女性にどう反応していいのかよく分からない」
そんな状態になっておられる方もいらっしゃいます。
どうしても弱さを禁止されて育つことが多い男性は、このような感覚を持つ人が多いんですよね。
「怖い」が言えない男性もパートナーの話に向き合えない
「怖いと言えない」
たったこれだけのことが理由で、大切な話に向き合えない男性もいます。
それぐらい普段から「怖さ」を表現することを良いものと思えず、半ば無意識的に認めていない人もいます。
これ、意外と男性にとっては大きなテーマかもしれません。
「怖いと言えない=感情を開放できない男性」は多い。
むしろ怖れを認めること=「弱さ・未熟さだ」という思いが多くの男性の中に存在しているでしょう。
だから怖れを隠す。ビビってないぞという態度をとる。
それが人によっては威嚇のような態度や怒りになることもありますが、優しい男性にとっては我慢になったり、何も反応しないという行動になることがあるんですよね。
もちろんその男性の態度は無関心さを示すので、事情はあるにしても良い態度とは言えないかもしれませんが、実は「何を言われるのか怖い」と感じている男性も少なくないものですよ。
彼だってうまく向き合えていないことを自覚している
また、彼があなたに向き合っていないことについて、彼自身もどこかで自覚していることって大いにあり得ると思うんです。
そこで彼も少なからず「悪いな」「自分はダメだな」という感情を感じるものなんですよね。どこか自分を責めてしまうといいますか。
すると、彼は彼の気持ちであなたの気持ちを推し量るようになるんです。
ここで心理学でいう「投影」の作用が働くのです。
投影とは「自分が感じている気持ちを相手に映し出し、さも相手は自分と同じようなことを思っているだろうと感じる」心理作用です。
「今、彼女に向き合えていない自分がいる。そんな自分に彼女は怒っている。そのうちそっぽ向いてしまうだろう」といった感じで。
自分が向き合っていないことを自覚しているからこそ、彼女はきっと自分を許さないだろう、といった感覚を覚えやすいんです。
だから、向き合った方が良いと分かっているけれど、向き合っていい結果が出るとは思えない、と
すると、彼は「彼女が今どんな思いでいるのか?」が見えなくなっていってしまうんですね。(いわば、女性の愛情や不安などが見えなくなるんです。)
もちろん彼の気持ちは普段以上にブレやすくなり、バツの悪さを感じてしまうのでこの状態から抜け出したい!と思うようになる。
そして更にあなたに向き合えなくなっていくことも有り得る話。
もし彼がそんな気持ちを抱えているなら、まぁ追えば逃げると言いますけど、あなたが彼と向き合いたいと思えば思うほど、どんどん彼が向き合わなくなるという循環ができあがるという。
ちょっと切なくてイラっとする話かもしれませんね・・・。
彼が向き合ってくれないときの対処法を考える
では、このような状況になったとき、彼とどう向き合っていけばいいのか、いくつかの考え方をお伝えしたいと思います。
なかなか向き合ってくれない彼も、実はあなたの表情や態度をよく見てたりするんですよ。
ここがポイントかなと思います。
先に書きましたけれど、男性は女性とは違い感情的なことが苦手で、どうしても思考や事実で物事を判断する傾向が強いもの。
ということは、彼はあなたの感情や気持ちにまで意識が向いていないかもしれませんが、表情や言動、態度などをちゃんと見ています。
そして自分の態度を決めています。
いわば後出しジャンケンなんですけど、でもそんな感じなんでしょうね。
だから、あなたが彼を愛し、真剣に将来を考えているという事実も、あなたの態度次第で彼に伝わらなくなってしまうんですね。
むしろ、あなたも不安や怒りにかられていると、彼のネガティヴな感情を強化してしまう材料になってしまいます。
特に今回のようなケースでは、あなたが感情的なコミュニケーションばかりしてしまうと、彼は怖れを感じるか、あなたの感情から遠ざかるか?といった反応に終始してしまう可能性がとっても高いんです。
ただ、彼に優しくしていても彼が向き合わないのであれば、その手も使えない・・・。
ここで追い込まれちゃうんですよね。
もしそういった状況があるとしたら、彼が何を怖れているのか?を上手にコミュニケーションしてポジティヴなものに変換するコミュニケーションが鍵になってくると僕は思うんですね。
○ここまでの考え方をまとめると
- 大切な話に向き合ってくれない彼はどこかで怖れを感じていて、何を言われるのかドキドキしている事が多いもの
- だから、相手の表情や態度をよく見ているもの。
- ただ、あなたの感情・気持ちにまで意識が向いていないこともあります。
- だからどんな気持ちをわかってもらうかより、どんな態度、どんな言葉で接するかがポイントになります。
これは例え話ですが、僕が以前、その当時していた仕事について深く悩んでいたとき。ある女性にこう声をかけてもらって本当に心が軽くなった経験があります。
「あのさぁ。それだけ仕事で悩むってことは、もっとより良くなりたいってことじゃない?それって凄い情熱だよね。」
彼女の言葉で「自分がウダウダ悩んでいたこと=ネガティヴである」という感覚が書き換えられて、悩むことが自分を責める理由にならなくなったんですね。
「そんな考え方もあるんだなぁ~」と驚き、同時に本当に心が軽くなる一言でした。そしてもう一度仕事に向き合う元気を貰ったものです。
彼があなたに向き合っていないとき、彼の中には何かしらのネガティブな気持ち、自分を責める理由があります。
もしかすると彼なりに二人の未来について考えているのかもしれない。
でも、向き合えない何か理由があるのかもしれない。
もちろんあなたが少し一息入れて落ち着いてからでいいんです。
彼の気持ちを知って、その上で彼の不安を拭い、書き換えていくような言葉って一体何だろう?と一度探してみるのもいいかもしれませんね。
彼の気持ちが見えてくれば、どう関われば効果があるのかが見えてくることもよくあることなのですね。
今回は以上です。皆さんの参考になれば幸いです。
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