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恋愛感情が分からない男性の悩み
例えばこんなケース。男性の方のお悩みという形でお届けします。
自分自身の恋愛感情がよくわからないと感じています。
今まで女性を「大好きだ!」と思えたことがないんですよね。
過去に恋人もいましたし、男性としての欲求もあります。
ただ、よく言うじゃないですか。「好きな人と出会うと『この人だ!』って感じるものがある」って。それが今まで感じたことがないんですよ。
もちろん女性を素敵だな、可愛いなと思うんです。いつもそばにいてくれる女性のこと大切にしたいと思います。
ただ、なんかいつも違和感があるというか「違う」という感覚を感じるんです。
正直、人を愛せているのか不安になってきまして。本当は自分はひどい人間じゃないか?と思う部分もあってご相談したくなりました。
恋愛感情が抱けないということ。これは実際にありえることなんですね。
実は「好きな人を好きと思うこと」が恋愛感情かというと、意外とそうではないからです。
今回は「男性が恋愛感情を抱けない」というケースで書いてみますね。
よろしければお付き合いくださいませ。
恋愛感情を抱けない男性の心理とその葛藤
さて、恋愛感情を抱けない男性の心理を見つめると
「それが好き・大好き」
という感情を感じられない何かしらの理由が存在していることが多いものです。
好きという気持ちがわからないのであれば、確かに恋愛感情にもピンと濃ない可能性がありますよね。
*
今回のような「恋愛感情が抱けない」というお話を伺うとき
僕がよく引き合いに出す話が「子供時代の自分自身」なんです。
例えば、このようなご質問をさせていただくことがあります。
「よく思い出していただきたいんですけどね。あなたが本当に小さいころに『遊び方がわからない』『どうしたら遊ぶことができるの?』って考えた経験があります?」
実際、本当に小さい子供で遊び方を聞く子はほとんどいませんよね。
僕の実家にも3才の甥っ子がいるのですが、本当に見ているだけで「感情の塊だなぁ」と思うほど、自分の思うように自由に遊び回ってます。
好きだけで行動する、怖れを知らない、ってこういうことかもなぁ・・・としみじみ思うのです。
とにかく子供は勝手に遊んでいます。
感情や感覚に素直だから心のおもむくままに行動するんですよね。
そこに「うまくできるか?」なんて考えずに、ただ純粋に遊んで楽しんでいるだけ。
実は僕たちの感情的な側面の話をすると
「子供にとっての遊び=好きなこと」と「私たちが誰かを好きになること」は同じ感情を感じている状態なんです。
いわば「それが好き・大好き」という感情です。
ただ、僕たちは成長するに従って、この感情や自由な感性を忘れてしまうことがあるわけです。
「好きより、やるべきことを優先しなきゃ」
「好きなことばかりしていてはいけない」
そんなふうに思った経験ってありませんか?
好きと同時に感じた怖れの影響で、恋愛感情がわからなくなることもある
一方、僕たちが成長し、いわゆる恋をする、つまり「誰かを好きになった」とき。
自分でも止められないほどの感情が生まれて、急に積極的になったり周りが見えなくなってしまったなんて思った経験をした方もいるかもしれませんね。
ただ、それって
「好きという気持ちを感じながらも、同時に傷つくかもしれないリスクを味わう体験」
でもありますよね。
これは私たちにとってとても怖い経験なのです。
恋愛で言えば
「誰かを何かを好きになったときに感情的に傷を感じて怖くなり、心のブレーキをかけていく」
といった感じ。
つまり、「好きが分からなくなる」のは、好きと同時に怖れを感じたり、怖れを伴う経験をしたことがあるからかもしれない、と言えるんです。
恋をすることも、パートナーを愛すると決めることも素晴らしいことでありながら、やっぱり怖いこと
また別の視点でお話しましょう。
僕たちは人生に置いての重要な決断をする際、得も言われぬ怖れを感じることがありますよね。
例えば
「この恋に、この人に、この結婚に、本当に人生をかけてもいいんだろうか?」
私たちは未来を決める時、強い不安を感じることがありますよね。
それは男性女性同じことなんです。
その時、心の深いレベルでは
「私は本当にこの結婚に飛び込み、やり遂げられるだろうか?」
「私はパートナーにふさわしいだろうか?」
そんな、不安と自信のなさが入り混じった感情を感じているものです。
このとき僕たちは自分自身への不信感を感じている、とも言えるんです。
要は、今の自分がこれから選ぶ未来をきちんと歩んでいけると信じきれないわけですね。
そしてそんな気持ちを、自分の内面に隠そうと頑張ります。
ビビっちゃいけない。逃げちゃいけない。怖れてはいけない。
いわば「強くあろう」とする男性がよく考えることではないでしょうか。
その怖れをぶっとばして無理矢理にでも前に進もうとすることもあるでしょう。
でも、それって、やっぱり楽しくないし、心がときめかないんですよね。
だから更に恋愛や人を好きになるときも、心がときめかなくなる。
つまり、「恋愛感情や好きがよく分からなく」なる、というわけです。
どこか普段から自分を追い込めば追い込むほどに、よく分からなくなってしまうでしょう。
恋愛感情に伴う怖れが教えてくれるものは「愛したいという気持ち」でもある
ただ、この怖れという感情はまた別の事実を教えてくれるものでもあるんです。
私たちは、どうでもいいことに怖れたり、不安になったりしないもの。
興味のないものに脅威を感じることはないんです。
何かを大切だと感じていたり、真剣に考えているからこそ怖くなる。それはどこかで「パートナーを最後までちゃんと愛したい」と考えているからこそ出てくる怖れでもあるんですよね。
だから悪いことじゃないんです。
だからこの種のお話は本当に愛したいという心の声でもあるんですよ。
誰だって自分や大切な人にとって大きな影響を与える行動を起こそうとすれば、強い怖れを感じるもの。
そういう意味では誰もが未来を考えたと同時に失敗を考えて怖れますから、「不安」を感じるのはある意味当然なことなんですよね。
つまり、恋愛感情を抱いたり、誰かを好きになるときに
「怖いと感じること」は何ら恥じる必要のないことなのです。
もちろん悪いことでもありません。
しかし、その怖れを心の中で否認し続けると、自分の中の「好き」がよくわからなくなるのです。
もっと言えば、「うーん、好きがよくわからないな」と自分を疑ったとしても答えは出てこないことがとても多いんですね。
「恋愛感情が分からない」から卒業する方法
もしあなたが「恋愛感情がよくわからない」と感じたならば
「もしかすると自分は誰かを愛するのが怖いと感じているのか?」
と考えてみることです。
そして、もし愛すること、好きになることに関する怖れに気づいたら、
その理由を知り、気づきを深めていくことがオススメです。(もちろんカウンセリングで扱わせていただくという方法もありますよ。)
セルフワークとしては
- もしかして、今自分は、好きになることを怖れているのかも?と自覚すること。
- もし怖れているとしたら、一体何を怖れているのか?と考えてみる。一体それは過去のどんな体験からやってきてるのか?恋愛関係か家族関係?他の体験?などなど、思いつくことをリスト化してみる。
- 過去に色々あったけれど、でも今の自分はどうしたいんだろうか?そのためにどんな自分になり、どんな変化があればいいのだろう?
少し時間をとって考えてみると意外な気づきがあるかもしれませんね。
もちろんこのブレーキの理由は人それぞれ。
あなたにとってとてもインパクトが強かった出来事がその理由になっていることはとても多いものなんですよ。
ただ、今の自分の気持ちに対する気づきを得ることができると、好きという気持ちや愛情を表現しやすくなっていきますよ。
あなたのパートナーが恋愛感情を抱けない葛藤を抱えていたならば
最後になりますが
あなたのパートナーがこのような悩みを抱えている人であったり、「好きがよくわからない」という人であったならば。
まず、パートナーのその怖れを理解してあげてみてください。
そして怖れを直接扱うのではなく、その向こうにある「相手の愛情の部分」を見て伝えてあげて欲しいのです。
自立していればしているほど、自分が何かを怖れていることって隠したくなるもの。
それをガンガン指摘したり無理やりひっぺがそうとすれば相手は逃げるか怒るか・・・
そんな「拒絶」という反応が出てきやすいですよ。
しかし、好きがよくわからない、恋愛感情がよくわからないという男性の中にも
人を大切にする気持ち、想う気持ち、愛する気持ち、支える気持ちなどはあるはずなのです。
そこを一番近くで見つめてあげて、伝えてあげてほしいのです。
それは何度も何度も、ですよ。
最後に
これは本当に余談ですが、僕の奥さんはこれを見事にやってのけました。
数年前、まだまだ自分や自分の未来に自信がなく、結婚を怖れつつも必死に強がっていた僕を見て、彼女がしれっと一言。
「じゃぁ、それだけ女性を大切にできる人なんだね!」
この一言で僕の心の中から結婚への怖れがすぅっと消えていったことを今でも覚えています。
でも僕は素直にとても救われた気持ちになり、一歩前に進む気持ちがググッと高まってきましたね。
同時に「何やってたんだろ、俺」と恥ずかしくもなりましたけど(笑)このあたりが男のプライドですかね?
自分でも気付かなかった愛情を人から教えてもらうことって、とてもパワフルな癒し。
これを「承認」なんて心理学では呼びますけどね。
この「承認」こそ「怖れ」を超える情熱や勇気を思い出させてくれるものなんですよね。
ぜひあなたの日常の中でで使ってみていただくといいかな、と思います。
今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
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