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彼への怒りが抑えらなくなってケンカばかり・・・というご相談
私、怒りが抑えられず彼にアタってしまうことが多いんです。
本当にちょっとしたこと、些細なことで怒れてきて、彼にガンガン文句を言ってしまうんです。
ただ、普段は一切怒らないです。志事でも何があっても怒らないですし、むしろ職場で起こっている人を見ると正直引きます・。
ただ、恋愛になるとどうしても・・・。
このままじゃまずいなと思って我慢しようとするけれど、怒りが抑えきれません。
一体どうしたらいいんでしょう?
このような「普段は怒らない自分。けれど、パートナーにはガチ切れる」というケースって少なくないよなーと思うんです。
むしろ、パートナーだから怒りが噴出する、なんてことはザラでしてね。
かなり妙な見解ではあるのですが、パートナーに怒る、ということは、ある意味「自分の感情が死んでない」という風に見ることもできるのです。
ただ、実際にパートナーに怒りをぶつけていれば、まぁあまり良い関係にはならないですよね。
時には関係を壊す理由にもなりかねんわけですよ。
ということで、今日は「彼への怒りが抑えられなくなる心理〜普段は怒らない私なのに〜」というテーマのコラムです。
よろしければどうぞ〜。
彼への怒りが抑えられなくなる理由
彼への怒りが抑えられなくなる理由の多くは
「共感してもらいたい」「味方でいてもらいたい」などの感情が存在するからです。
ま、至ってシンプルな話といいますかね。
*
そもそも「怒り」って強いエネルギーを伴う感情なんですよね。
「その強いエネルギーを使ってパートナー・恋人に訴えたいことってなんなんでしょう?」
そう考えてみると、意外と答えは出やすいのではないか、と僕は思うのですけどね。
ただ、怒るからといって「私は相手に共感してもらいたいんだ」と認識している人ばかりではありませんよ。
大人である我々は「自分のやり方・価値観」というものを獲得しているわけですけどね。
この自分のやり方にケチをつけられたり、自分の価値観を否定されることで怒り始める人も多いです。
ただ、これも突き詰めていくと「共感してもらいたい」という気持ちなんですよね。
そんなニーズを僕たちは持っているわけですし、そのニーズがある事自体は、自然なことなんじゃないかな、と僕は考えるわけでございますな。
※なお、別れたパートナーや失恋後の怒りに関しては、次のコラムにまとめていますので、こちらもよろしければ参考になさってくださいね。
怒りは人と分離するときに使われる感情でもある
ただ、ついつい彼(パートナー)に怒りをぶつけてしまうと悩まれている方には知っておいてほしいことがある、とも言えるんです。
それが
「怒りって人と分離するときに使われる感情でもあるんだよ」
ということ。
相手との信頼関係やつながりなどをぶった斬るという意味になる感情なんです。
例えば、自己防衛的に「怒り」を使って他人を警戒させる人がいます。
これは、怒りを使うことで相手との距離を取り、自分が傷るか内容にしている、とも考えられるんです。(怒りを使わずとも相手との距離はとれますけどね)
つまり、ケンカのように強い怒りを持って相手の価値観などを否定するということは
「あたしにゃあんたとの信頼関係やつながりなんていらねーんだよ!」
と表現しているようなものです、ハイ。
しかし、怒りって「共感してほしい」という気持ちがあるときに出るものですよね・・・。
だとすると
「怒りを使ってつながりを切り、相手と距離を取る。しかし、共感してもらいたいという気持ちだけが残る・・・」
となりますよね。
・・・うーん。
まぁ怒るにも事情がありますし、怒ることは悪いことだとまで僕は考えていません。
が、怒りを表現することで自分が他人にだけでなく、自分に対して発するメッセージに関しては少し理解されておいてもいいかもしれませんね。
怒りは身近な人に向かいやすい
実は、怒りって身近な人に向いやすい感情なんです。
言い換えるなら、
「僕たちはそばにいる大切な人に対して怒りやすく、傷つけてしまいやすい」
というリスクを常に伴って生きている、ということなんです。
なぜ、怒りが身近な人に向いやすいのか、といえば
「身近な人にはニーズ(要求)が出やすいから」
「信頼関係があるから」
とも言えるのですが、最もシンプルな理由は「相手との距離が近いから」なんでしょう。
次のようにイメージしていただくとわかりやすいと思うのですが
10m先にいる人にガチで切れても、相手に怒りが伝わると思います?
まぁあんまり効果はないですし、そもそもそれぐらい距離のある人にガチで切れる人ってそんなにいなさそうですよね。
ただ、1mぐらいの距離感にある人に怒る、としたら、これはすごく伝わると思いません?
かつ、自分から相手との距離を作ったり、相手が自分から距離を取るようなイメージを抱きやすいですよね?
このように、僕たちは近い距離にある人に対して怒りを表現しやすい傾向があると言えるんです。
どうして彼への怒りが抑えられなくなるのか?
では、どうして彼へのが抑えられなくなるのでしょうね?
たまに怒る程度なら自然なことなのでしょうが、いつも怒りばかりを伝えたっていい関係にならないって多くの方が理解されていると思うのです。
なのに、僕たちは怒ってしまうことがあるわけです。
その理由として代表的なものが
「自分の気持ちが誰かに伝わる、とは感じられていない」
という、「自分に対する過小評価」が挙げられます。
言い換えるなら、自分には影響力がない、と感じているということですよ。
だから、強く怒らないと相手に気持ちが伝わらない、と感じ、何度も怒ってしまうというわけです。
ま、その結果、怒りだけが伝わって大変なことになることが多いのですが(^^;
怒りがあるところには不信がある
要は、怒りがあり、その怒りを「相手にぶつけまくらんと気がすまない」という気持ちは
怒りを表現してすっきりしたいわけではなく
「誰も私のことを分かってくれない」という(自己)不信から生じていることが多いです。
かつ、それを作るだけの「心の痛み」が存在していることを示していることが多いものだと僕は思いますよ。
(※なので、心の痛みのケアは進めておかれるといいと僕は考えますけども)
つまり、何かしらの痛みがあって
「私は誰かに理解される存在ではない」
という自己概念を持っている。
だからこそ、パートナーには「どうか自分を理解してほしい」という気持ちが向くのです。
が、そのままの自分が穏やかにコミュニケーションしていても理解されると思えない、という怖れもある。
だから、怒る。
強いエネルギーを使って何度も訴える。
しかし、その結果手に入るものは「相手との距離だった」という超切ないループが待っているわけですね。
彼への怒りが抑えられなくなる私から卒業する方法
では、最後に、彼への怒りが抑えられなくなる私から卒業する方法についてまとめますね。
ぶっちゃけ何度も彼やパートナーに怒りをぶつけてしまうなら、自分自身の心と向き合って行くことがおすすめではあります。
が、そういったプロセスはカウンセリングなどで行われることが多いもので、なかなか自分だけで自分と向き合うことは難しいものですよ。
(僕も同じですよ。むしろ、「自分で自分ときちんと向き合えている」と思っているときほど向き合えていない、と思っています。)
そこで、今回は日常レベルでできる方法について簡単にまとめますね。
怒り自体を嫌わない
まず、怒り自体を嫌う必要はないということです。
怒らないように我慢しても、いつか爆発するだけということが多いもの。
また、怒り自体はやる気やモチベーション維持にも使える感情なので、悪いものじゃありません。
ここでは「怒り」や「怒る自分」を嫌うのではなく、「怒りを使って繋がりをぶっ壊すコミュニケーションが、自分の求めているものではない」と気づくことが重要です。
怒りを生み出しているのは自分自身だと気づく
彼がムカつく、夫にイライラする。
たしかにそんな気持ちになることもあると思うんです。そう感じること自体、まぁ日常茶飯事といいますかね。
ただ、怒りは、自分の中にある共感してもらいたい気持ちや、自分のやり方・価値観が理解されない、伝わらないと感じているときに生じやすいものなんです。
まぁ確かにパートナーに全く共感しない人や、共感のかわりに拒絶を行う相手の問題もないことはないと思いますよ。
ただ、怒りに関して言うなれば「怒りを生み出しているのは自分自身」。
そして、その怒りを嫌わず、どこにも悪者を作らず
「どうしてこんなに怒れてしまうのか」について見つめておくことおすすめしたいですね。
価値観を広げる
怒りが湧き出すときとは、自分のやり方・価値観にこだわっているときです。
そして、そのこだわりを理解されないことで怒るのです。
が、もし怒りを手放したいと思うなら、自分のやり方や価値観へのこだわりを緩め
多様な価値観に触れて、実際にそれを取り入れていくこともおすすめです。
よくあるケースとして、「海外で生活したら価値観が広がって怒らなくなった」なんてもの。
要は、自分の価値観、世界観の中だけにいるから怒れる(自分の価値観を守ろうとしすぎる)ということもあり得ると思います。
ただこれは「自分の大切な価値観を否定する・譲るということではない」ので、その点はご理解くださいね。
感情のキャパを増やす
最後は「自分自身の感情のキャパを増やす」ということ。
人が抱えていられる感情にもある程度の容量のようなものがあります。(人それぞれで違うものではありますが)
普段、気づかないところで、悲しみ、切なさ、不満、怒り、など抱え、それが抱えきれないほどパンパンになっていると、どうしたって怒りが出やすいんです。
こんなときは、話を聞いてくれる、共感してくれる信頼できる人に自分の気持ちを話す、など、抱えこんだ感情をある程度解放することも視野に入れてみてほしいな、と思います。
話せばスッキリする、分かってもらうと安心する。
そんな経験が一時的に感情のキャパを増やしてくれるものですよ。
それを繰り返しながら自分を見つめ直すこともまた大切なプロセスだったりするのですね。
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