今日はこんな恋愛のケースについて扱ってみます。
最初は彼が告白してきて、彼が私を追いかけてきていたんです。
その当時、私はそんなに好きじゃない感じだったんですよね。
でも今は私も彼のことが好きになっていて。
そんなとき、彼から別れようと言われて、別れることになったんです。
私は別れたくないよ、と 何度も伝えたんですがダメで。
今の私は自分でも「自分らしくない」って思います。でも彼と別れたくないって思うんです。
付き合いはじめはそんなに彼のことがよく見えなくても、一緒にいるうちに好きになったり、相手の良さを実感することってよくありますよね。
今日はそんな恋愛心理についてコラムにまとめてみます。
Index
最初は追いかけてきた彼が今は私と別れたがる理由
さて、最初は追いかけてきた彼が今は私と別れたがる理由には、大きく分けて2つのポイントがある、といえます。
一つは「期待の心理の影響」
もう一つは「自立と依存の関係性が逆転した」という部分です。
「期待の心理」が影響し、彼のことをどんどん好きになっていった
そもそも最初は彼が私を追いかけてきた、という恋愛であるならば、惚れられた女性側にとって、「恋愛の入り口での期待があまりなかった」可能性があるんですよね。
例えば、彼と付き合う前、彼に対しても、彼と恋愛関係になること自体にも、あまり大きな期待を持っていなかった可能性がある、といいますか。
ある意味、そんなフラットな気持ちで始まった恋愛だったからこそ
「一緒に過ごす中で、彼の良さを素直に実感できた」
と考えることができるんですよね。
どこかマイナス(減点)方式ではなく、期待のないところから始まった「プラス(加点)方式の恋愛」ほど、知らない間に相手に夢中になる傾向がありますからね。
ただ、そんなときに彼から「別れよう」と言われると、自分の弱いところをガツンと刺激されちゃうようなショックを感じることもあるのかもしれません。
「期待は失望の母」なんていいますけど、期待がなかった分だけ失望もなかったけれど、こちらの期待が高まるとどうしても失望も大きくなる、といった感じでしょうか。
自立と依存の関係性が逆転したとき、お互いの心の反応が変わっていった
もし、彼の良さをじわじわ知って、彼のことが好きになったとしたら、そりゃ彼に対してあれこれ期待したくなることもあると思うんですよね。
このとき、期待する側(つまり今の私)は、期待する人(つまり彼のこと)に対して依存的なスタンスを取ることになるんです。
恋愛関係において、依存側には「関係性の主導権がない」ので、まぁ相手次第の関係になってしまうんですね。
関係が始まった頃は、彼が「依存側」だったわけです。
「彼」が「私」を追いかけてきていたのだから、彼側に恋愛の主導権はなかった、ということになるんです。
このとき、彼は、「私」や「二人の関係」に「たくさんの期待していた」でしょう。
そして、「私」が「彼」を受け入れたことで、彼は彼女に受け入れられた喜びを感じ、彼女や二人の関係に対する期待を満たそうとするのでしょう。
だから「私」のために頑張ったり、合わせていた時期もあったのでしょう。
だから、「こんな自分でありたい」と努力した彼もいたでしょうし、彼女の気持ちをひくために努力しようとした彼もいるでしょう。
ただ、二人が共に過ごす中で「え、彼ってこんないい面もあるんだ、こんな意外で隠れた魅力を持っていたんだ」とか「すごく優しい人なんだな」と思うとしたら、そりゃ「私」の気持ちも入っていくわけですよね。
まぁこちらが惚れる側(依存側)に回るわけです。
このとき、なかなか気付けないんですが、二人の関係の中の「自立と依存が逆転した」というわけです。
もちろん、惚れる側に回ること自体は素敵なことなんですよ。それが悪いわけでもなければ、ダメなことでもないんです。
ただ、このとき彼が惚れられる側(自立側)に回ることになるわけですよね。
自立側とは惚れられる側、でもあれば、この関係をリードしていく側、与える側、と言い換えることもできます。
このときに、彼がその立場をどう理解し、どう振る舞おうとするかに関しては、彼の心理パターンがめちゃくちゃ影響するんです。
実は彼が彼女に惚れていたい人の場合、こちらが惚れると関係性のバランスが崩れることがある
実はですね。
彼が彼女に惚れていたい人の場合、女性側が彼に惚れたときに、なぜか関係性のバランスが崩れることがあるんです。
実際のご相談事例として伺うことが多いのは
「実は、彼は彼女に惚れていたい人、恋愛では依存側でいたい人だった」
というケースです。
普段は自立的な彼であっても(これが女性の場合もありますが)恋愛でだけは、惚れる側にいたいと思う人がいます。
例えば、彼女を好きでい続けたいと思いながら、彼女に自分のことを好きでい続けてほしい、と願っていたり。
彼女に自分のことを受け止めてもらいたい、と思っていたり。
そんな惚れる側、追いかける側の恋愛スタイルを続ける人もいるんです。
そんな彼にとって、彼女に惚れられるという事実は、彼が今の関係をリードしていく側、与える側に回るということになるんです。
このとき、彼は彼女に惚れるというスタンスを取れなくなるんですね。
むしろ、自分が惚れられる、という部分に直面することになる。
すると、隠れていた不安や自信のなさ、彼女に依存したい気持ちを抑えて、二人の関係のためにあれこれ考えることになるんですよ。
もちろん彼も、彼女に惚れられる事自体、嫌な気持ちはしないでしょう。
しかし、半ば無意識的に「自分が二人の関係をリードする自立側に回る」ということによって、彼の中の無意識的なパターンが登場するのです。
人によっては、やたら未来の責任について考えて思い悩むこともあるでしょう。
自分の経済力や未来の展望について考え始める人もいるでしょう。
隠していたコンプレックスの類が刺激されて、彼女から愛されることをすごく嫌がる人もいるかも知れない。
この自分の無意識的な反応、パターンを自覚できない男性は、本来彼女のことが大好きだったのに、彼女と一緒にいることに抵抗感を覚えるようになるんですよね。
その反応が「彼女と別れたがっている」という部分につながっていることも少なくないんですよね。
彼が今は私と別れたがっている時の対処法
さて、最初は追いかけてきた彼が、今は私と別れたがっている。
そんな時の対処法について考えていきたいわけですが、ポイントは大きく分けて3つあります。
それぞれご紹介していきますね。
自分自身の感情のケアを優先する
彼が私と別れたがっている。そんな様子が見えてくれば不安ですよね。
彼のことをどんどん好きになっているなら、その不安も増大していくことでしょう。
ただ、その不安を抱えながら彼とコミュニケーションし続けることはあまり得策とは言えないかもしれません。
お互いが不必要に傷つくリスクが高まるだけ、といいますかね。
なので、自分自身の感情のケアを優先することがおすすめなんです。
例えば、「彼を好きになっている最中(加点方式の恋愛の途中)」に、彼から別れを切り出されたことですでに傷ついてしまうこともあると思うんです。
彼を好きになっていっている状態で別れを切り出されましたから、とても引きずりやすいですし、執着の対象にもなりすいですしね。
また、彼から別れを切り出された時に「私、彼のことが好きだったんだ」と気付くケースもあって、「彼が私を追いかけてるから」と安心していた気持ちが一気にひっくり返されて大きなショックを受けるケースもあります。
このようなショックを受けて「何がダメだったんだろう」と考えてしまうこともありますよね。
時々お話を伺うことなんですが、「そもそも最初は彼のことがそんなに好きじゃなかったから、こんなことになっちゃったの?」と考える女性の皆さんもいらっしゃるのですが、うーん、そうとも限らないと思いますよ。
なので、できる限り丁寧に、自分自身の気持ちを整理していくのがいいと思います。
信頼できる友だちに話を聞いてみるとか、カウンセリングを使って自分の気持ちと向き合っていくことなどがおすすめです。
不安が強くなりすぎて、好きになってる彼のことを否定的に見つめて吹っ切ろうとされる方も少なくないのですが、それは「自分の好きという気持ち」を否定することになるので、結構しんどいです。
今の感情を感じたことを受け入れてみること。
自分自身のケアを優先してみてくださいね。
いつの間にか二人の関係が変化していることを理解する
その上で、二人の関係(心理的な自立と依存の立場)が変化していることを理解してみてほしいのです。
最初はそんなに好きじゃなかったけど、今は彼のいいところが見えているだけ。
これって喜ばしいことだと思いません?
ただ、こういったお互いの気持ちの面の変化が起きているということは、二人の間にある心理的なバランスも変化している可能性があるのです。
しかも、このような変化は無意識的な変化である場合も少なくないので、お互いに「自分の気持が変化していることに戸惑っている」なんてことも少なくないんです。
実はこういった変化って、二人の関係が成熟していく上でのプロセスの一つ、とも言えるんですよ。
ただ、プロセスが進むと、今まで想像していなかった気持ちと出会うこともよくある話なんです。
急に不安になったり、急に責任を感じたり、今までのように好きという気持ちを感じられなくなったり。
だから、頭で考えて気持ちをコントロールできるものではないことが少なくないんです、お互いに。
まず、そういった事が起きるんだ、という理解をされておいてください。
そしてこのような変化って恋愛の当事者だけでは気づきにくいことなので、もし必要であれば第三者の意見であったり、カウンセラーの意見などを聞いてみることもおすすめなんですよ。
彼が別れたがっている理由を見極めて対処しましょう
彼が別れたがっているのは、嫌いだからか?それとも困っているからかを見極めていきましょう。
その上で、必要なコミュニケーションを取ることがおすすめですかね。
たとえ、彼が「もう好きじゃなくなった」「女性として見れなくなった」と言っていたとしても、その真意がどこにあるかで、対応の仕方も変わってくるのです。
もし、彼が惚れられる側に回ることで心の反応が変わり、いろいろと考え込んでいるならば、その部分を見つめてフォローしていくことが大切になりますね。
例えば、責任について考えているならば、彼とリラックスできる時間を共有してみたり、彼の悩みに理解を示してみたり。
彼が惚れられることに対して怖がっているのであれば、優しく接してあげたり。
そもそも恋愛関係において「自立側に回ることで不安などを感じやすい人」って、自分自身をあまり肯定的に捉えていない場合があるんですよ。
だから、恋愛では惚れる側に回っていたいと思う、といいますかね。
なので、彼を受け入れてあげるとか、彼が何でもかんでも一人で抱え込まないように声をかけてあげるとか、まぁケースバイケースですけれど、できることはいろいろあるやもしれません。
最後に
そもそも、お付き合いを深めていくうちに「彼のことをどんどん好きになること」って本当に素敵なことです。
そして、彼の良いところが見えて、好きになれたなら、それは愛する力があるという証拠でもあります。
ただ、そういった気持の変化が起きるということは、関係性にも何らかの変化が生じている可能性がある。
そういった視点で二人の関係を見つめていくことで、関係が再構築できたり、よりよい関係になれることもあるみたいですよ。
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