恋愛の心理学

嫌いな母に近づくのは嫌だから「恋愛や結婚というプロセス」に葛藤する

嫌いな母に近づくのは嫌。だから「恋愛や結婚というプロセス」に葛藤する

母と葛藤する女性

カウンセリングでも結構なテーマになる「母との葛藤」。

男性にとっての母との葛藤は

異性に愛されるかどうかの自信(女性が怖いと感じるなど)に関わる場合もあれば(この場合は母への依存や癒着問題も相当大きな要素となりますが)

安心感や親密感、家族というものに対する葛藤や、自分自身の無力感にまつわる要素(苦労している母を助けられんかった、母に愛されなかったなど)につながる場合が多いでしょうか。

一方、女性にとっての母との葛藤は

深いレベルでの自己価値にまつわる葛藤となる場合もあれば、自分自身が母に近づくプロセスに関する葛藤につながる場合も少なくないでしょうか。

まぁ親との葛藤が人生のすべてを決めるわけではないにしても、とかく同性の親との葛藤は、自己価値と深い関係性があるなんて考え方がありますから、癒やしておいて損はない事柄かもしれませんね。

ということで、今日は「母が嫌」と「パートナーシップ」の関係性についてサクッとコラムにします。

よろしければどうぞ。

とかく「母が嫌い」であれば、そりゃ近づくことが嫌になるでしょう

「母が好きか嫌いか」で人の価値が決まるとは僕は思いませんが

「母が好きか嫌いかで恋愛や夫婦関係のプロセス・その質が変わる」ことがあることは、僕なりに理解しています。

そもそもですね。

何かを嫌うには事情があることなので、それ自体が悪いことだと僕は思わないのですが

「何かを嫌うということは、自分自身がそうなることを嫌う」

ということでもあるんですよ。

だから例えば、母が嫌いだと思うと

「母に物理的に近づくことだけじゃなく、自分自身が母になる(近づく)ことに葛藤する」

なんてケースも少なくないんですよね。

母との葛藤が強いと生じる恋愛の問題事例

そもそも恋愛をすすめて結婚に至るプロセス自体、自分自身が「母」という存在に近づくプロセスでもありますから

  • 彼に結婚を迫られるのが嫌だから、彼に塩対応をかましまくる
  • そもそも結婚できなそうな彼や難しい彼を選ぶ
  • 恋愛だけでよくて結婚は嫌。だからたくさんの彼を作って一人にコミットしない

なんて無意識的なパターンも存在すると言えばそうなのです。

だからでしょうか。恋愛の中でも

  • これ以上親密になったり、深い関係性を構築すると「自分自身が母という存在にプロセス的に近づいてしまう」ので別れてしまう。
  • 相手から別れを言わせるような態度をとってばかり
  • 実は自分としては「彼に嫌われそう・もう別れそう」という不安しか感じていない。けれど、それを使って(無意識的に)、自分から彼を警戒したり、距離を作っていたり(めちゃ理解が難しい事例)
  • お互いがそれぞれの人生を進めればいいと、パートナーと近い距離感を構築するのではなく、どこか自立的で距離のある関係しか作らないでいる(その間に彼が他に好きな人を作っちゃった、とか。)

嫌いな母との葛藤は自己嫌悪と深い関係がある

いわゆる近親憎悪や母との葛藤。

これって「自己嫌悪」とすごく密接な関係があるといえるんですね。

とかく女性にとっての母との葛藤は「自己嫌悪(自信のなさ)」とよく結びつきます。

ここでの自信のなさとは「人として・社会人として」というよりは「女性として」という意味合いなんですけどね。

この自信のなさが難しい恋愛やうまくいかない恋愛を作る「パートナーに対して胸を張れない受け身な姿勢」を作ることもしばしば。

その理由を書き始めると長くなりすぎるのですが

「自分と同性の親との葛藤」とは「自分の性や存在理由に対する葛藤を持つ理由になりやすい」

なんて考え方があるんですよね。

例えば、母が嫌、ワガママ、鬱陶しい、高圧的、いい加減だとか、あんな母にならない!と思うことがあったとしてね。

そう思うということは、実は深層心理レベルで

「自分も同じような女性になるかも」

と感じていて、そうならないように気をつけている可能性があるわけです。

もちろん気をつけている事自体が悪いわけじゃないんですが

このような意識を持つと、本当の私は

「どこか母と似ているんじゃないか」

と感じてしまうこともあるわけです。

むしろ、そう感じていなければそこまで母とは葛藤しないわけでね・・・。

だから、母との葛藤を癒やすと、自分自身に大きなメリットがあることが多いです。

恋愛・結婚の困難さを手放すために「母との関係を見直すこと」はたしかに効果的

ただ、恋愛・結婚の困難さを手放すために「母との関係を見直すこと」はたしかに効果的だと考えられます。

「それが全てか」と言われるとそうではないとも言えるのですが、かなり大きなウエイトを締めている問題だといえます。

特に、自分自身が愛されていると感じられない、とか。

自分自身が大人としての自信を感じられない、魅力を感じられない、とか。

そのあたりの問題は「自己嫌悪」と絡んでいるのでね。

自分の価値を見つめ直すことも重要なんですが、母親や家族関係の問題をクリアにすることで、心が軽くなることは少なくないものです。

あ、ちなみに男性の場合は、父親との関係を重視するほうがいい場合も多いですよ。

父との葛藤は自分自身の男性としての存在価値に影響を及ぼしていることが多いようですよ。

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