恋愛の心理学

心が癒やされると恋愛観も変わるという話

胸に手を当てる女性

心が癒やされると恋愛観も変わる、という話

心が癒やされ恋愛観が変わった女性

「あなたの心が癒やされると、恋愛観や、時には仕事観、人生観まで変わることがありますよ」

そんなお話をさせていただくことがあるんですけどね。

自分自身の心の成長プロセスが進んだり、今まで支えていた感情が解放されたり、こだわり続けていた価値観を手放したり。

そんなことが内面で起きるたびに

「あれ、今までの自分と違う」

といった実感を持つことがあるようです。

例えば

今までならパートナーや仕事に強い興味を持っていたのに、カウンセリングや日常の中での気づきを重ねるうちに、強い興味を抱かなくなる

なんてことも起きます。

すると、まるで自分自身が変わった感じがして

「あれ、今の私ってパートナーや仕事を大切に思っていないのかな」

なんて疑問を感じることも有り得る話なんですね。

確かに自分の感じ方、捉え方、物の見方が変わりはじめたときほど、違和感をおぼえるものです。

が、だからといって愛していないわけでも大切にしていないわけでもないのです。

その愛や興味、大切にする感覚が変わっているだけ、ということは意外と多いものですよ。

いわばトランジション(ある段階から次の段階へと移り変わる時期のこと)ですよって話なんですけども。

ということで、今日は「心が癒やされると恋愛観も変わる」という話をコラムにまとめます。

よろしければどうぞ。

心が癒やされるとは

「心が癒やされる」と聞くと、いわば「楽になる」といったイメージを抱かれる方も多いと思うのですけども。

実際に、「心が癒やされる」という言葉って結構曖昧な意味合いで使われることが多いんですよね。

ただ、「心が癒やされる」という言葉は

「モノの見方、感じ方がより成長した形になるという結果を指すものだ」

と僕は考えています。

つまり、自分の気分が良くなり、楽になったとしても、それが結果として「心の成長ではなく退行」となっているなら、癒やされたということにはならない、と考えています。

逆に、今までの自分とは違う価値観を得ることで違和感を覚えたとしても、それが「心の成長」であるならば、癒やされたということなのだろうと考えるのです。

より寛容に、より多面的に、今まで以上に物事の価値を感じられるようになれば、たしかに僕たちは生きやすくなりますからね。

ただ、心が癒やされる、つまり、心の成長のプロセスが進むことで、気持ちが楽になり、物の見方がいい風に変わる一方で

今までのような強い興味・関心・情熱を抱けなくなったり、どこか孤独感を強めることもありえます。(孤独であって分離じゃないですよ)

それこそが心のプロセスが進んでいる証であったりすることも少なくないんですよ。

具体例

例えば、今まではパートナーや恋愛・結婚というものに強い興味があった、という方がいるとしましょう。

だからこそ、どこか束縛的な態度を取ったり、相手のことを愛しているからこそ、その気持ちを受け止めてもらわないときが済まない、といった気分になっていた。

しかし、様々なパートナーと共有される体験、人生経験を積んでいったり。

どこか新しい価値観を得たり、カウンセリングなどで自分の感情を整えていくうちに

今までのように「絶対私の気持ちを受け止めてもらわないと気がすまない」という自分ではなくなっていくなんてことは大いにありえます。

自分の気持ちとしては確かにパートナーのことが好き。

だからといって相手に自分の気持ちを理解してもらい、常に気持ちが一致していないと気がすまない、とは感じなくなった。

ただ、この変化が何故起きているのか、変化が起き始めたときって理解できない場合があるんです。

だから、この気持の変化に自分がついていけないということも意外と少なくないようです。

自分の気持ちを見つめては

「あれ、どうしちゃったんだい、私」
「あの情熱はどこへいったんだい」

なんて感じる方も少なくないようですよ。

そんなとき、僕に「私どうしちゃったんでしょ」というご質問を投げかけていただくこともあるといえばあるんです。

心が癒やされると「相手を尊重する恋愛観」に変化する

概ね、僕たちの心が癒やされ、ある意味自分の年令やプロセスに沿った形で心が成長していくと

どんどん「相手を尊重する恋愛観」に変化していきます。

誤解を恐れず書くならば

今までは「私が愛されたい」「私が愛したい」だった恋愛観が

「私はあなたのことをこう愛したいけど、で、あなたはどうなの?」

「私はあなたにこう愛されたいけど、あなたはOKかな?」

みたいな変化が起きやすいんです。

感覚として、私がどうしたいか、どうされたいか、ではなく

相手はどう感じているか、を踏まえていく感覚が強くなるんです。

だから、ある意味、相手から「好き」と言われても「嫌い」と言われても、それだけで一喜一憂することが少なくなるんですよね。

「そうなんだー」的に捉えるようになるといいますか。

逆に、恋愛となるといつまでも相手の気持で振り回されている感じがしたり、パートナーの態度次第で気分が決まるなら

未だ自分がどうするかにこだわらざる事情があるのかもしれません。

心が癒やされると孤独感を受け入れることにもなる

心が癒やされ、プロセスが進むということ。

これをあえて言い換えるなら「成長する」ということだけでなく

「老いや死に近づく」ということでもあるんです。

もちろんダイレクトに老いや死を感じることは少ないものかもしれませんが

漠然と「終わり」を感じやすくなるといいますかね。

また、心が成長し、相手を尊重するスタンスをとれるようになることは

「依存的視点」から「自立的視点」に切り替わるということでもあります。

だから、パートナーと「一体となっている感覚」が感じにくくなる場合もあるんです。

実は、このプロセスのあとに、二人がかけがえのない存在同士として尊重死会えるようなロマンスがやってくることは大いに有り得るのです。

が、その前に孤独感を引き受けることにもなるんです。

このとき

「あれ、私は今までのように人を好きだと思えなくなったのかも」
「今までのようにパートナーシップを楽しめなくなったかも?」

なんて感じる方がいるんですよ。

ただ、それは愛がなくなったわけではないんです。

「今までの愛する目的(私が愛したい、私が愛されたい)が切り替わり始めた」

そう考えてみたほうがいい結果を導くことが少なくないです。

いわば次の目的

「私はどんな幸せを本当に受け取ろうとしているのか。どんな幸せをパートナーに与えたいのか。」

といった部分に興味を持つようになっているだけなのかもしれませんよ。

心の成長・トランジションが起きている時期ほど「わからないが増える」もの

ビジネスのプロセスにもトランジション(ある段階から次の段階へと移り変わる時期のこと)があるように

恋愛・結婚・夫婦関係などのプロセスにもトランジションが起こり得るものだと僕は考えています。

とかく

  • 「依存的視点(愛されたい・思い通りにしたい)」から「自立的視点(自分は自分・相手は相手)」への変化
  • 「自立的視点」から「共存・共生的視点(お互いの幸せを見つめる)」への変化

これが起きているときがそれに当たると思うのです。

が、このトランジションのプロセスを進んでいるときほど

気持ちが少しだけ不安定になりやすかったり

「よくわからない」と感じる機会が増えたり

自分や物事を疑いやすくもなるのです。

ときには感情的に余裕がない、いつも自分や他人に違和感を覚えることもあるでしょう。

トランジションが終わるまでその感覚はなんとなく続くと思います。

そんな時期ほど

「もしかすると今、私の中でトランジションのプロセスが進んでいるのかも」

と理解されることを僕はおすすめしたいかな、と思う部分もあるんです。

そうでないと、ただ不安になったり、今までのような感覚・エネルギーを感じない自分を疑ってしまうこともあるようなのでね。

今までとは違う自分、違う感覚に意向していくからこそ不安を感じることもある、と知っておくことも重要かもしれませんね。

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