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カノジョがいる男性を奪う恋愛を繰り返してしまう、というお悩み
お寄せいただくご相談の中に
「ついつい彼女がいる男性を奪いたくなる」といったものがあります。
「でも、いつも関係は長続きしないんですけどね」というお声とともに、です。
あからさまに相手を奪うことはしなくても、相手に彼女がいると分かっていながら、見えないところで関係を深めていく、なんてケースもそれにあたりますね。
ただ、実際に彼がこちらに向いた途端、なんだか気持ちが冷めてしまう、という場合も少なくないようです。
なお、今日のコラムでは、人の彼氏を奪う行為の是非について語ることはありません。
そもそも奪う恋愛を繰り返すことに疑問を持っていないならお悩みにはならないわけでしてね。
「彼女さんがいる男性と口説き落としたい、振り向かせたい、と思う自分を変えたい」
というお悩みって結構切実、かつ、どうしたら修正できるのか悩んでしまうものかな、と僕は思っています。
では、よろしければお付き合いください。
カノジョがいる男性を奪う恋愛を繰り返す理由
カノジョがいる男性を奪う恋愛を繰り返す理由としては、何らかの事情で
「私は何かを奪わないと幸せになれない」「奪わないとより良いものは手に入らない」
と感じている場合が挙げられます。
だから、彼女がいる男性に興味が向き、ときに好意を抱くようになる、という感じが多いですよね。
ただ、どうして「私は何かを奪わないと幸せになれない」「奪わないとより良いものは手に入らない」と感じているのかは、おそらく人それぞれ違うでしょう。
ということで、もう少し突っ込んだ話もまとめてみます。
カノジョがいる男性を奪う恋愛を繰り返す心理
さて、カノジョがいる男性を奪う恋愛を繰り返す心理についてですが、先程書いたように、これも一つの理由でまとめられるようなものでもありません。
そこでいくつかの可能性についてお示ししたいと思います。
無価値感の投影パターン
これは奪う恋愛を繰り返す心理としての典型例です。
無価値感とは、自分には価値がないと感じる感情・観念のことを指します。
しいて言うなれば「自分は自分でいい」という自尊感情の対極にあるような感情です。
※無価値感につきましては次のコラムに解説がありますので、よろしければご覧になってください。
無価値感が必要以上に強くなると
「(表面的な自分ではなく)本当の自分にはすごく価値がない」と感じます。
だから、今どれだけ恵まれていても
「本当に良いものはただ待っていても手に入らず、諦めるか奪うしかない」
と感じやすくなってしまう、とも言えます。
が、この無価値感パターンの本質はこれだけではないのです。
遠くにあるものに価値を感じ、近くにあるものに価値を感じなくなる
実は、無価値感が強いと
「遠くにあるものに価値を感じ、近くにあるものに価値を感じない」ようになりやすいんです。
要は、自分の身近にあるものに、自分の無価値感を投影するんですね。
※投影に関しての解説は次のコラムにあります。こちらも参考になさってください。
だから、「彼女さんがいる男性」と出会った時点で、ものすごく価値を見出してしまう可能性があるんです。
言い換えればすごく欲しくなる、魅力を感じる、ということです。
場合によっては、魅力を感じた男性の彼女さんに嫉妬心を抱くこともあるでしょう。
その一方で、実際にその男性が手に入ってしまうと、急に魅力を感じなくなったり、気持ちが盛り上がらなくなる、なんてことも起こります。
よって長続きしない、という結末を導く可能性がある、という話ですね。
恋愛に絆ではなく刺激を求めているパターン
また、恋愛に絆ではなく刺激を求めている場合も、奪う恋愛を繰り返す可能性があります。
これは、自分の興奮材料として恋愛を捉えている場合、とも言いかえられますね。
確かに「恋に落ちる」「人をすごく好きになる」と、僕たちはある意味興奮状態になります。
が、これは「ワクワク・ドキドキ」といった怖れの要素でもあるんです。
つまり、人を好きになることで刺激を感じている、というよりは
人を好きになることで感じる怖れによって刺激を感じている、ということ。
「好きになる人はいつもカノジョさんがいる人」なんて状況はとても刺激的だから、なかなかシングルの男性に興味が持てない人もいるかも知れない。
人によっては、すぐ手に入ってしまいそうな男性には一切興味がない、という場合もあリえること。
だから、毎日仕事などのストレスが溜まっていたり、自分の現状に納得がいかない、という場合、ついつい刺激を求めたくなる可能性が出てきますね。
ただ、これはあくまで興奮材料、刺激として恋愛を捉えた場合の話。
恋愛やパートナーシップの素晴らしさは、心のつながりや絆にあるとも言えまして、まぁどう恋愛を捉えるかによって変わってくるよね、という話でもありますね。
実は男性への怖れを抱えているパターン
また、なかなか気づきにくいことなのですが
深層心理で「男性への怖れを抱えている場合」も、奪う恋愛を繰り返してしまう場合がありますね。
要は、すぐに近づいてきそうなシングル男性とは怖くて恋愛ができない、と感じている可能性がある、という話です。
よって、既婚男性や彼女さんがいる男性など、今この時点では急に親密な関係になることはない人に恋をし続ける、なんてケースもあります。
そして、実際にその男性に好意や興味を抱いた場合
こちらのペースで近づくことになることが多く、感情的に相手にコントロールされづらい安心感を感じられる
という場合もあります。
人によっては、
彼女さんがいる彼を好きになっているとき
あれこれ考えて相手の興味を惹いているときが
最も自分の心が満たされる、と感じる人もいるとかいないとか。
が、実際は男性に対する怖れがあるので、手に入った途端手放したくなる、なんて場合もあるようですよ。
ちなみに、どうして男性がそこまで怖いのか、に関しては更に分析ができるのです。
が、その部分に関してはかなりナイーブな話になることが多く、今回は割愛させてもらいますね。
母親との葛藤が強いパターン
彼女さんがいる男性を奪う恋愛を繰り返す心理として、大本命とも言える部分が
「母親との葛藤」です。
これはかなり深くとても重要な要素になります。
実は、母親との葛藤が色濃く残る人の中には
いつも「恋のライバルとの競争をする人がいる」ということになりやすいのです。
よって、いつも同性との葛藤や競争を抱えながら恋愛を続ける人も出てくるのですよね。
どうして母親との葛藤が奪う恋愛につながるのか
僕たちが子供の頃の理想のパートナー像って、異性の親なんですよ。
女性であれば父親なんです。(男性であれば母親ですね)
そして当たり前ですけど、母親は父のパートナーですよね。
で、ですよ。
母親との葛藤・相克が強いということは、何を意味するかといいますと
恋愛や結婚というものにおいては「恋のライバルとの葛藤が続いていく」ということになる場合が多いんです。
心の中に
「自分の理想の異性を得るためには母親を超えなきゃいけない」
といった感覚が残るんですね。
これは
「自分と母親との比較(母のような女性じゃないといい男は捕まえられない)」
「母親のようにはなりたくない(母のような女性になるといい男は捕まえられない)」
といった形になることも多いのですが
奪う恋愛に影響する部分は
「いつも私の好きになる人にはパートナー(邪魔者)がいる(母親のように)」
という葛藤が残っちゃう部分なんですよね。
つまり、母親との葛藤が色濃く残る人の中には
いつも「恋のライバルとの競争をする人がいる」ということになりやすいのです。
ちょっと難しい話なんですが、こういったことも可能性の一つとして考えられますよ、という話なんですね。
カノジョがいる男性を奪う恋愛から卒業するためには
いかがでしたでしょうか。
では、最後になりますが
「カノジョがいる男性を奪う恋愛から卒業するためには」という部分を簡単にまとめてこのコラムを終わりたいと思います。
刺激よりも人との心のつながりや絆に興味を持ってみよう
もし、「カノジョがいる男性を奪う恋愛から卒業すること」をお考えになるなら
恋愛・対人関係全般的に
「刺激よりも人との心のつながりや絆に興味を持ってみること」
がおすすめではあります。
要は、自分の心を刺激して、興奮・高揚するような要素を人間関係に求めていくよりは
人との相互理解、気持ちのつながり、人がそばにいる安心感にフォーカスした関係性作りを意識されるといいと思います。
例えば、仲間や友人、恋人などとの近しい人との関係を刺激としてのみ捉えると、やっぱり疲れちゃうし、気持ちも落ち着かないんですよね。
だから、とくに気の合う仲間・友人とのつながりの中で
「お互いがお互いを仲間や友人として捉え、交流しているんだ」
といった相手の気持ちへの意識を強めながら関わることがおすすめでしょうか。
「私には価値がない」と感じやすい場合は、そんな自分を受け止めてあげよう
また、なかなか人には見せられないけれど、
実は「私には価値がない」と感じやすいという場合は
まず、その自分を受け止めてあげてくださいね。
私には価値がないと感じることは確かに切ないことですが、悪いことではありません。
そもそも、無価値感を感じている自分を蹴飛ばしても
無価値感の問題を自分一人で解決しようとしても、なかなか解決しないことも多いです。
なぜなら、無価値感って自分の問題なんだけど、結局は「自分が人に与える影響力があるかないか」みたいな側面が強いからです。
要は、自分が人に良い影響を与えられていると実感できないときほど、無価値感は強烈になるんです。
ただ、それも自分ですし、無価値感を感じるにも事情があるものです。
なのでまずは、今の自分に対して敵対するんじゃなく、受け入れてあげてみてほしいのです。
その上で、自分には価値があるよね、と感じられるような体験を積み重ねるといいんでしょう。
が、自分を褒めたり、良いところを認めるだけでは足りない、という場合もあります。
そういったときは「人とのつながり、人との対話などを重視してみる」といいんですよ。
カウンセリングもその一つの選択肢ですけど、今自分が感じていることを誰かに優しく受け止めてもらうことで解ける気持ちもありますからね。
ポイントは誰かとともに自分を見つめ直すこと、になるでしょうか。
家族との葛藤が残っているならば、解決してみよう
また、もし家族との葛藤が残っているならば、解決していくこともおすすめです。
ただ、家族との問題はなかなか深いものがある場合も少なくなく
許せない家族や親をそのまま許すことは、かなり困難なこととも言えるんですね。
とはいえ、親や家族を許すことには大変な価値があることは確かですよ。
だから、焦らずじっくり、自分自身を癒やしたり、許しや愛について学んでいかれることをおすすめしたいところです。
そもそも許しとは
許せないものを無理やり許すことではなく
今まで許せなかったもの許せる大きな自分になること、です。
「許さなくていい」というのは、「自分はそれぐらいのちっぽけな自分でいい」と言っていることと同じなんですよね。
よって、僕から「許さなくていいですよ」なんてことはお伝えしないんです。
その言葉が意味することは
「あなたは何かを許せない程度のちっぽけな人間のままでいいですよ」
と言っていることに近いからです。
そんなこと、僕の口から言えませんよ、うん(^^;
一方、親を許せない事情があることは十分に理解させていただきたいと思っています。
つまり、許しや愛を学び実践することは、自分のマインドの成長を意味しているんですよね。
だから、自分のために愛や許し、葛藤の乗り越え方を
あなたのご意思で学んでいただけるといいのではないかな、と思っています。
え?どこで学べばいいのか?って?
それはカウンセリングという選択もありますし
僕の母校のスクールで学ぶことも可能だと思いますよ。
他にもたくさん学ぶ方法はあると思いますから、ご興味がお有りでしたらチャンレンジしていただければと思っています。
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