浅野さんへの質問
彼は普段優しく大切にしてくれるのですが、突然つめたく突き放してきたり音信不通になったりします。
普段と真逆のことを言ったり、今まで言ったこともなかったことを明らかに因縁をつけているとしか思えないようなことをネタに離れたいなど言い出します。
そのときは言っていることが支離滅裂だとじっくり説き伏せても、ひたすら寄り添っても好転することがありません。
いつもいつのまにか戻っていることが多く、仕事や対人関係など、私以外のことでトラブルがあったときにそのような感じになることが多いような気がします。
今もまた突き放すモードで、何を言ってもマイナスに転びます。
正直とても疲れているのですが、良い時の彼を思い出すと、今はおかしいけど、嵐がすぎさればまたあの人が戻ってくると期待してしまいます。
でも、最近ではこれが一生続くとなると、お互いが与え合える対等なパートナーになるのは厳しいんじゃないかなと悟ってきました。
浅野さんに質問したいのは、こんな彼ですが私のやり方次第で、ちゃんとしたパートナーシップを築くことができるようになるのか
彼のこの気性は治ることがあるのか
そして、このような関係を続けているのは不毛でしょうか。教えていただきたいです。
ネタ募集ネーム:うさ子さん
うさ子さん、おまたせしました。ネタのご協力ありがとうございます。
今日はあなたのご質問にお答えしますね。
今回のご質問は
- 「私のやり方次第で、ちゃんとしたパートナーシップを築くことができるようになるのか。彼のこの気性は治ることがあるのか。」
- 「このような関係を続けているのは不毛でしょうか」
この2つですよね。
では、僕なりにお答えします。
ちなみに、ダダ〜っと書いていたら6500字を超えてしまいました(^^;
今回は内容が長くスマホで見るとしんどいかもしれませんが、よろしければお付き合いくださいね。
愛を与え続ければよい関係になれるのか?
さて、まず
「私のやり方次第で、ちゃんとしたパートナーシップを築くことができるようになるのか。彼のこの気性は治ることがあるのか」
についてですが、これは正直、今回ブログにいただいたご質問だけではハッキリしたことを申し上げることはできないかな、と思っております。
個人的な心情としては「愛すればうまくいきますよ」などとお伝えしたい気持ちもあるのですが、現状ではそうお伝えできる材料がないので、このようにお答えするしかありません。
カウンセリングで扱わせていただく案件の多くは、一般的な「こういったケースはこうですよ」といった内容で解決できる問題もあれば、正にケースバイケース、個別案件として対応させていただく問題もある、とご理解いただけると幸いです。
ただし、いただいたご質問から「このような可能性がある」という話はできます。
もちろん常に例外が存在する話である、という前提がつきますが(今回もさくっとまとめて書きますね。)
*
僕はうさ子さんからご質問をいただいた理由をこのように考えていたりします。
僕にご質問を送ってくださったのは、うさ子さんご自身も書いてくださっているように、あなたが非常に疲れてしまっていて、彼の態度によってご自身を疑い始めているのではないからではないでしょうか。
何度も愛情を与えて、彼と向き合って、それでも彼の態度が変わらない、いつも距離を置くとしたらなんとも切ない気持ちになっても不思議ではないだろうな、と僕は思うのです。
その前提でご質問を読ませていただくと、なるほど僕にこのご質問を届けてくださった意味がわかるような気がするのです。
もう、この関係をどのように扱い、どこで決着をつければいいのか、わからなくなりますものね。
だから、もし心理学にその答えがあるなら、その答えを知ることで、ご自身の気持ちに決着が付けられるかもしれない、とお考えになられたのではないでしょうか。
どこか、付き合い続けるか、それとも見切るか、といった決断ができるとお考えになられたのではないだろうか、と思っております。
(実際は、好きになった人の気持ちを知ったとしても、そう簡単に自分の気持ち、相手への思いが止まることはないので、相手の状況を知るだけでは結論が出ない方も少なくないと僕は感じていたりしますけれども。
それぐらい、好きな人への思いって簡単に止まるようなものではないんですよね。)
*
もし、そうだとするならば、僕からご提案したいのは「うさ子さんご自身の心のケア」です。
人は疲れ果てていたり、何度チャレンジしても現実がうまく進まないといった状況になると、どうしてもネガティヴなモノを見方をしてしまうものです。
未来に希望を持っていたくても、それが難しくなることだってあるでしょう。
自分の愛情を信頼したくとも、信頼できなくなることだってあるかもしれません。
しかし、あなたがそういった状況に置かれたとしても、あなた自身がなされてきたことが彼への愛情ならば、それは否定的に見るどころか、肯定的に見ていいものだ、と僕が考えています。
だから、どうか彼のことを思い続けてきたあなた自身のことを大切にしていただきたいな、と願っています。
また、そのプロセスを進めることによって「自分の未来(幸せ・豊かさ)を選べる私」になりますからね。(もちろん葛藤しますけど、僕たちはそのプロセスのサポートをさせてもらっています。)
*
また、今回いただいたお二人の問題って、どこかで「彼の態度によってもたらされている悩ましい現実」だとも見ることができますね?
ただ、その部分はあくまで彼の問題です。
彼がどのように自分と向き合い、どのようにあなたと向き合うか、という話であって、あなたの問題ではないのです。
ここはよーく線引してくださいね。
万が一、自分に問題があるとしたら「彼の態度ではない、別の部分にある」とお考えいただくほうがいいと思います。
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また、あなたが彼を包み、愛し続ければ、彼の心情の変化が起きる可能性もあれば、起きない可能性もあります。
ここはもう彼の状態やお二人の関係性次第です。
少なくとも僕は占いができないので、お二人の関係がうまくいく可能性を高めるサポートはできますが、未来を予測することはできないんですよ。
そして、もし今の状態で二人の関係を続けることを考えるなら、そのために最善を尽くすなら、おそらく「彼の事情を理解し愛してあげること」になります。
そんな自分を誇らしく思い、自分の価値を受け取ること、になると思いますよ。
ただ、きっとあなたは今までもそうされてきたんですよね。
でなければ、僕に質問してくださらないのではないでしょうか。
あなたなりに何度も彼を受け容れてきたからこそ、悩まれるのではないでしょうか。
だとしたら、彼のためになされてきたことはちゃんと意味があると僕は思うのです。
つまり、決して不毛ではない、と僕は思うのですよ。
これがもう一つのご質問への答えです。
普段は優しいのに急に私から離れようとする彼の心理
彼は普段優しく大切にしてくれるのですが、突然つめたく突き放してきたり音信不通になったりします。
普段と真逆のことを言ったり、今まで言ったこともなかったことを明らかに因縁をつけているとしか思えないようなことをネタに離れたいなど言い出します。
そのときは言っていることが支離滅裂だとじっくり説き伏せても、ひたすら寄り添っても好転することがありません。
いつもいつのまにか戻っていることが多く、仕事や対人関係など、私以外のことでトラブルがあったときにそのような感じになることが多いような気がします。
さて、ここからは(ブログなので)彼の心理状態について少し見つめることにします。
もちろんあくまで一つの可能性、傾向の話だとご理解くださいませ。
*
僕たちは自分から相手に愛情を与えることができるから、これからも与え続けるか、それとも別に選択を取るか、を自ら選べるようになります。
しかし、自分から与えることを止めると、自分がどうするかを選べなくなります。
例えば、「口では彼女(相手)に好きだと言っているけれど、自分は何も与えておらず、自分のことしか考えていない」と感じているならば、おそらく「こんな自分のことを愛してくれる人はいないだろう」と感じるようになる、ってご理解いただけるでしょうか。
「自分は何もしていないのに、相手から愛してほしいって、そんな都合のいい依存ちゃんにはなりたくない」って思う人って少なくないのではないかな、と思うのです。
すると、今のパートナーと積極的に関わりたいけど、自分が何もしていないと思うなら関っちゃいけないような気持ちになる方もいます。
今回の彼さんの場合は、普段はこの罪悪感を感じていて、しかし仕事などで問題ができると、不安になり、そのときは「罪悪感<不安」となるので、誰か信頼できる人のそばにいたくなる、って感じかな?と推測しております。
ただ、その不安がある程度落ち着くと「罪悪感>不安」となり、あなたに感謝している部分はきっとあるのでしょうが、それ以上に自分の罪悪感に蓋をしようとして(防衛)、意味不明な文句を言ったり、「自分が悪いんだ」と自分を責めて、パートナーと関わらないように距離を置く人も出てきます。
もし、そうだとするならば、これは「何もしていない罪悪感」と呼ばれるものかもしれません。
すなわち、その彼は普段優しいのだから「人の役に立ちたい気持ち」はあるけれど、しかし何らかの理由で「本当に誰かの役に立っているのだろうか?」と疑っている可能性がありそうです。
もし、自分は相手のために何もしていない、そんな自分が人に愛されるわけがない、と思っているとしたら、大切な人と距離を置きたくなると思いませんか?
(実際には「ガチで相手のために何もしていないケース」と、実際は与えているんだけど「与えている実感がからっきしないケース」に分かれますけどね。)
この場合、相手と距離を置く動機は「自分の何もしていない罪悪感を感じたくない」なのです。
そもそも離れる理由が罪悪感が理由(本当に愛せないという気持ちでない)ならば、だいたい離れる理由は意味不明なことが多いんです。
それぐらい自分が感じる罪悪感を切り離したいと焦ってるってことです。
そして、その罪悪感がある程度落ち着いたら(消えてはいない)、またパートナーと向き合えるかなーと連絡を取り始めるわけです。
どこかで、今の自分を受け入れてくれる人は彼女しかいないと思う人もいるでしょうしね。
しかし一緒にいると罪悪感をまた感じるので、また再度距離を取る、なんて人もいます。
また、この手の罪悪感を感じている人って、どこかで「自分なりに相手のために頑張っても、十分に相手を喜ばせているような気がしない」と感じやすいんです。
普段は優しい彼ならなおさらです。
罪悪感が強いのでいつも自分が不十分であるような感じがする、ということです。
また、ガチで何もしないと「ガチで自分は最低だ」と思うので、超絶自分を責め、罰し、最悪な気分になってしまうんです。
だから、「いつも良い自分でいなきゃいけない」と思いこんでいたり、どこか馬車馬のように働き続け、止まったら死ぬ、ぐらい思っている人もいつとかいないとか。
たとえ人に「いいね」「好きだよ」と言われても、一瞬安心するかもしれませんが、そのうち罪悪感モードに戻ってしまうと、「相手は自分のことをどう思ってるだろう?」と気にし始めます。
そんな自分がダセェと思っていたり、人と一緒にいると気分が下がると思えば、まぁ一人になろうとするでしょうね。
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ただ、このような「何もしていない罪悪感」で苦しむ人は、そもそも人の役に立ちたい気持ちが強かったのではないか?ぐらい僕は感じていたりするのです。
役に立ちたい気持ちが強くなければ、何もできないことで自分を責める気持ちも強まらないでしょうからね。
だからでしょうか。
このタイプの彼のそばにいる女性の皆さんほど、今が寂しくて、辛くて、なかなか彼とあえなくても、今後どうするかを決断することでかなり迷うのかもしれませんね。
彼のそばにいるからこそ、どこか彼の優しさ、良さを(うまく愛せない悲しみや痛みを含めて)なんとなーく垣間見ることになるからです。
この人、悪い人じゃないってわかるから。
でも、今の状態で愛し続けることが難しいから、苦しいんですよね。
ただ、こういった罪悪感などの感情は、すべて「彼本人がどう自分と向き合うか」という話であって、パートナーがすべてをコントロールできるものではないんです。
もちろん、彼のことを愛したいし一緒にいたいのに、彼が向き合ってくれないとめっちゃ苦しいし悶えますよね?
「好きなら私のために自分と向き合ってくれるはずじゃないの?」といった気持ちになることもあると思うんです。
そのお気持ちは僕なりによく理解できるのです。
が、そういった気持が出てきているならば、既にあなた自身のケアが必要なのかもしれません。
そもそも多くの方が、そんな事を言いたいわけではないからです。
彼を受け容れ愛してあげたいと思えど、どこか自分が思うようにコントロールしたいと思う人は少ないからです。
しかし、ここで苦しい気持ちを抱えながら無理をして、その結果、彼を責めたり、コントロールしようとすると、それが致し方のないことだとしても、やはりそれは愛じゃなくなるんです。
すると、今度は「私の中に自分を責める理由」ができ、「彼と関わることが難しくなり、関係を続けていく理由が失われる」なんてことが起きやすいんです。
そこに残ったのは、ただただ悲しい気持ち、私の気持ちが伝わらなかったという感覚だけ、なんて場合も起こり得ることです。
もう超切ないな話ですよ、こうなるとね。
だからこそ「まぁまぁ一息ついて落ち着いて、あなたの気持ちを整えましょう」が、僕からのご提案になるんです。
「あなたの価値を下げない方向で物事を考えられるようになっていきましょう」
「その上で『どうしたいか』を一緒に考えていきましょう」
「できれば彼にいい影響を与え、かつ自分の気持ちも楽になれる状態を目指しましょう」
といった方向でご提案をさせていただくことが多い、というわけでございます。
全ては、今の関係がどのような状況であったとしても「お互いの価値を下げない」「お互いが共にいたことを不毛なものにしない」という目的のためにご提案させてもらっているところです。
最後に
そう考えますと、もしかするとお二人の関係の中で「依存(愛を貰う側、受け容れられる側)」と「自立(愛を与える側、受け容れる側)」が固定化され、お互いの愛情が循環しなくなっている可能性がありそうです。
おそらくうさ子さんの方に愛の欠乏感が出やすいのではないか、と考えていたりします。
この欠乏感が「不毛な関係なのか?」と思わせる理由になるのかもしれませんね。
もしかすると、あなたのエネルギーが失われていっているのかもしれませんね。
*
僕のいるカウンセリングの世界では、彼が取るような態度のことを「愛しにくい態度」といいます。
その態度を取る彼に対して、あなたがその気持ちを寄せてい続けていたならば、それは偉大なチャレンジであって不毛なことではないと僕は思っていますよ。
そのあなたが、万が一ご自分の価値を下げてしまうとなると、それはそれで問題が大きくなっちゃうんです。
要は彼のことを愛すると決めているのに、つい彼を責めたり、彼を疑ってしまう自分と出会ってしまうことになっちゃうんですね(それはもう致し方ないことなのでしょうが。)
その結果、自分を疑ったり、価値を感じられなくなるなら、「大切な人に愛されない自分」といった感覚(無価値感)がすごく強くなってしまいます。
だから、彼との関係をどうするか、ドンドン決められなくなっていく方もいらっしゃいますよ。
もちろんそれらはすべて誤解なのですが、そう感じてしまうものなのです。
だから、まずご自分のことを大切にしていただきたいなと僕は思っているところですし、実際のカウンセリングでも同じようなご提案をさせてもらうことは多いですよ。
その上で、私にふさわしい、私が望む幸せを見つめていく、って感じでしょうかね。
ただ、僕はこう思うのです。
たとえ今が苦しくても、しかし大切な人との関係をよりよくしたいという気持ちがあるなら、誰もその気持ちを否定することなんてできないだろう、と。
できるのは自分だけだろう、と。
だから、少なくとも僕がお伝えできるのは、「好きになったこと、愛したことに何ら罪はない」ということだけなのです。
以上、なにか参考にしていただければ幸いです。
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