人に期待しないで傷つかない私になりたい!というご相談
「人に期待しないこと」について、相談したいと思い、投稿させていただきました。
最近、日々漠然と感じるストレスの元はなんだろうと考えていたところ、人への期待なんじゃないかと思うようになりました。
例えば、彼氏ために(もしくは彼氏と私のために)とった行動が、逆に嫌がられたり、相手も私と同じような気持ちに違いないという思いこみや期待から外れると傷ついてしまいます。
相手が悪いという事ではなくて、きっと自分が勝手に傷ついていることだと思います。これは見返りというものなのでしょうか?
そこで、相手に期待しないということは、自分は傷つかなくてよいし、相手にも私の不機嫌なリアクションを見せなくても済むので、「期待しないトレーニング」を意識して人と接していけばよいのかなと思いました。
見返りや共感(相手からの良い反応)を期待ぜずに人と接していく事は、人として成長に繋がるでしょうか。
それでも、人に期待すべき場面というのはあると思いますが、それがどういう時なのか分からないんです。
よろしくお願いします。
ネタ募集ネーム:おひるねさん
おひるねさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m
とってもいいご質問をいただいたなと思っています。ありがとうございます。
※更に詳しい「期待の心理」の解説が以下のページにありますので、よろしければ参考になさってくださいね。
それでは解説編へ。
Index
人に期待しないトレーニングの前に「期待の心理」を簡単に解説します
それでも、人に期待すべき場面というのはあると思いますが、それがどういう時なのか分からないんです。
はい、ではこのご質問からお答えしますね。
僕の学ぶ心理学での「期待」とは大まかに2つの側面を持ちます。
不足感からの期待
「期待」の心理の1つの側面には
- 満たされない欲求から生じる期待
- 不十分だと思う自分に、自らが向けている期待(プレッシャー)
このような「不足感から生じるもの」があります。
これは「要求のようなもの」とも言えますし「依存心に近いもの」とも表現できますね。
例えば、
- 彼に〇〇してほしい!
- 毎日頑張っているからご褒美に海外に行きたいな!
- 今の自分ではできないことがある。もっと頑張なきゃ!
などがあたります。
より良い結果への期待
「期待」の心理のもう一つの側面は「より良い結果を望む気持ち」です。
解釈次第では「祈り」「応援」とも言えるかもしれませんね。
*
カウンセリングの現場にいますと、「期待するとろくな事がない。全て良くない」と思っておられる方と出会うことがあります。
「良い結果への期待」まで否定しようとされている人がいるのです(^^;
確かに期待が裏切られるとつらいし、残念に感じますが、この「より良い結果への期待」までも否定的に認識するのは誤解だと思いますよ。
この期待まで否定すると
- どこかさみしい人
- 合理的すぎる冷たい人
- 自分しか興味のない幼い人
- 人の幸せや成功を願えない人
- どこかとっつきにくい近づきたくない人
そのように誤解されかねず、ときには「未成熟な人間」であるかような印象を与えかねませんので要注意です。
人に期待しないためにはどうしたらいい?
人に期待して傷つくことは「不足感によるもの」でも「良い結果へのもの」でも起きることだと思います。
つまり、期待して、その通りにならなければ失望するのです。
ただし、
「良い結果への期待」が失望に変わると「がっかり」「残念だな」「悔しいな」と思うわけですが
これには応援や祈りの意味もあるので、そこまで嫌な気分にはなりにくいものです。
一方、「不足感から人に期待」ばかりしていると
自分の思い通りにならないように思えてがっかりしたり、不満や失望を溜め込みます。
このことを「傷つく」と感じる人もいますね。
なので、その失望への保障、つまり「見返り」が欲しくなるわけです。
ただまぁ、こう感じることが悪いわけじゃないんです(^^;
普通、そう思います。
ただ、期待があるからこそ、自分が腹が立つし、残念な思いをするですよね・・・。
※期待して傷つくことに似た「何かへの執着と手放し」の解説記事もあります!よろしければ合わせてご覧くださいね。
不足感からの期待は手放すといいですよ
そうですよね。
この期待を手放すことに関して言うならば
特に、不足感からの期待が強い人ほど、「人に期待しないトレーニング」を実行することでで、人に左右されない楽な自分になることができますよ。
ここからは「人に期待しないトレーニング方法」についてお伝えしていきます。
人に期待しないトレーニングとその方法
「不足感による期待をしないトレーニング法」は
「自己ベストを尽くす」「他人のせいにしない」「自分の心を満たす」
の3つの要素でできています。
もう少し詳しく解説しますと、「不足感からの期待の心理」は
- 「力不足感」(能力・知識・経験などの不足・無力感)
- 「自信のなさ・不安」(他人への依存心と相手との境界線(距離感)の曖昧さ)
- 「満たされていない欲求」
などの感情を自分が抱えていることを示すのですね。
だから、自分の中にあるこの3つの要素を整えていくことを考えればいいわけです。
「力不足感」に対応するトレーニング
「力不足感から人に期待してしまう人」のためのトレーニングは
目の前の仕事、目の前の人、目の前の出来事にベストを尽くして取り組むことです。
言い換えるなら
- 実力・能力を高める努力をする
- きちんと目標設定をして行動する
- 何事にも自分のベストを尽くす
- 相手のために与え尽くす意識を持つ
ということになります。
「できない言い訳」や「できないという無力感」にフォーカスするのではなく
「どうすればできるか」「できるようになるためには何が必要か」と考え、実践、行動、学習などを積み重ねていくことです。
これによって「能力・知識・経験など」が高まっていくということです。
また、パートナーや仲間、友人と楽しんだり、相手をいい気分にさせるように接することもいいですね。
このように「目の前の出来事にベストを尽くす」ことは、不足感からの期待を手放す「土台」の要素になります。
「自信のなさ」に対応するトレーニング
「自信のなさ・不安から人に期待してしまう人」のためのトレーニングは
「自分の不満を人のせいにしない態度を整えること(他責的態度をやめる)」です。
自分の不満、自信のなさは「自分が感じていること」と捉えることです。
その不満、自信のなさ、不安を我慢するのではなく
「そう感じてもいい。けど、人のせいにしない」
という態度を整えてみましょう。
そもそも「不足感からの期待」は「自分が満たされないのは相手が悪い」という被害者意識から生じています。
もちろん相手に非があることならば、そう感じることは自然です。
が、自分の期待通りにならないことを「他人の責任と思う」としたら、自分の不足感が強まるばかりで、自信は手に入りません。
また、何事も「うまくいかないのは他人の責任だ」と思いがちな人ほど
相手との適切な距離感も取れなくなり、相手に依存しすぎたり、適切な距離で関わることができなくなり、仕事、恋愛、対人関係で問題が生じやすくなりますから要注意ですね。
「満たされていない欲求」に対応するトレーニング
「満たされていない欲求から人に期待してしまう人」のためのトレーニングは
自分の好きなこと、やりたいこと、楽しめることを日常に取り入れることです。
いわば「自分を満たしてあげること」なんですね。
例えば
美味しいものを食べる。
趣味を楽しむ。
恋愛を楽しむ。
興味のあることを学ぶ。
リラックスできる手段を持つ、などなど。
これはトレーニングと言うより、人生を楽しむことに近いですね。
一人で悶々となにかに期待するより「楽しめる、満たされるため」に行動するわけです。
とってもシンプルですね。
「良い結果への期待」は「経験」がトレーニングになる
この「人に期待しないトレーニング」は
人に期待しないで自信を深める意味で大変な価値があります。
ただし、「良い結果への期待」までネガティブに捉える必要はありません。
むしろ、「心から自分の成功への望む」「誰かの幸せや成功を心からから願う」ならば、期待したほうが失望に強くなります。
つまり、「人の良い結果への期待」に強くなるトレーニング方法があるとしたら
「あなたが、心から人と想い、誰かの幸せを願い、応援する。」
そんな心がけを持つことでしょう。
たとえ、期待が裏切られ自分が失望し傷ついても、それでも人の幸せを本気で願えることは、「人間としての成熟さ・懐の深さ」だからです。
だから、あなた自身が、自分の、そして大切な誰かの一番の支援者になってみてください。
すると、自然と「人にどんな期待をしても失望しない強い自分」になれますよ。
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