恋愛の心理学

その失恋の受け入れ方と癒やす方法

浅野さん、こんにちは。
今日は浅野さんに、失恋の癒し方を教えていただきたいのです。

私は先日、好きだった人にフラれてしまいました…。
この一年半、自分なりにやれることはやったし頑張ってきたと思うんです。
だからよく頑張ったよと自分に言ってあげたい。
でも終わり方がなんとも切なく、どうにもやるせない気持ちになってしまいます。

というのも、結局、いわゆる既読スルーで返事が来なくなり、終わってしまいました。

私は一言、ごめんやっぱり好きになれなかったとか、何か言ってもらえていたなら、まだ受け入れられたと思います。

でも何も言ってくれなかった。
先月久しぶりに会った時に、(私は彼に気持ちがある上で)これからもお誘いをしていいのか聞きました。その時彼はokはしてくれたんです。だからお誘いをしたのに…。

おそらく、やっぱり気持ちに応えられないことにその後気づいたんですね。
それでいっぱいいっぱいになり、返せなくなった。

思えば、彼への片思いは、勇気を出し頑張ったことが多々ありました。
でも結局、私の愛は受け取ってくれなかった。
そんな風に思え、それが悲しいのです。
浅野さんのブログを読んで、彼は自立の人で、愛を受け取らない人(受け取れない)だったんだなと思いました。

未だに、本当にこの終わり方で、彼はいいのかな…と思ってしまいます。
付き合う前の間柄とはいえ、あんなに一緒によく出かけ、私の想いも知っていたはずなのに。

次こそ私は幸せな恋愛がしたいです。

やれることはやったつもり、昔のように一方的に引きづることはしたくない。
でも、そうはいっても、あぁしたら彼は心を開いてくれたのかな…などやはり後悔も出てしまいます。
どんな風に受け入れていったら良いのか、次につなげるためにもアドバイスいただけたら嬉しいです。

ネタ募集ネーム:素敵な恋愛がしたいさん

素敵な恋がしたいさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m

なるほど、失恋の受け入れ方についてのご質問ですね。

ただ、その前に。

どうかあなた自身がご無理をされず、今、過ごしやすいように毎日を送っていただければいいなぁと僕は願っておりますよ。

失恋を受け入れることを考えるのは確かに良いことです。

が、無理をして受け入れることばかり考えても辛いもの。

まずはゆっくり、あなたのための時間を過ごしてくださいね。必要であればちゃんと自分の感情を解放する時間を作ってみてください。

今からお伝えすることは、それから取り組んでも良いこととお考えください。

それでは本題へ。

失恋したときの処方箋

よく「失恋の特効薬は恋愛」なんて言葉を聞きますが、これは別れを切り出した側、つまり加害者側に効果のある話だと僕は考えています。

別れを切り出された側、つまり被害者側が失恋直後に次の恋を目指しても、どこか新しいパートナーを信じられなかったり、また裏切られるのではという不安を強めるなど、恋愛関係を持つこと自体に苦しみを感じやすいかもしれませんよ。

そもそも失恋したときの処方箋って、加害者側、被害者側で異なるものなのです。

なぜ加害者側の特効薬が「恋愛」なのか、その理由は「愛していた人を傷つけた、幸せにできなかった」という罪悪感は、もう一度心から与え、愛することで乗り越えられるからです。

私は誰かを傷つけたという罪悪感は、自分がもう一度愛することにチャレンジし、それが成功することによって乗り越えることができるのです。むしろ「私はもう誰も愛さない」と決めてしまうと、この罪悪感に苛まれ続けることにもなりかねません。

だから、自分が抱えた罪悪感を受け止めながらも、もう一度「自分から誰かを幸せにする」プロセスを進むことで、自分自身が許されていくのです。自分から与えることで、自分を解放することができるのですね。

そう考えると「相手をふった気まずさや、相手がいない寂しさから次の恋愛に進もう」とだけ考えても、それは恋愛の特効薬になりずらい、というわけです。

ポイントは、もう一度人を好きになり、心から愛すること。自分の手で相手を喜ばせようと関わる勇気を持つことなんです。

一方、フラれた側、つまり被害者側の場合、なかなかそうはいきません。被害者側には無力感、劣等感などの感情が伴いやすいので、特に失恋直後に無理をして恋をしようとすると、逆に自分自身が苦しむ場合も少なくないのです。

だから、フラれた側は自分を見失わないように、自分の気持ちを話す、自分をいたわるなどの行為を通じて、丁寧に今の気持ちを解放していくことが癒やしにつながっていきます。

誰かを無理に愛する(頑張る)ことより、自分を見つめて丁寧に扱うことです。

自分には価値があるよと感じられるだけの心の回復がまず優先されるのです。

その時、必要なのは「優しさ」なんです。

 

もちろん失恋直後にめっちゃいい人と出会い、そのパートナーの愛に包まれて癒やされ、幸せになる可能性は十分にあります。

ただ、失恋の辛さを抱えているときほど、自分の外側に幸せを置かないものです。置けばより葛藤するから辛いのです。

これこそ同質の法則そのものですね。自分の内面と外側と一致させると気持ちが安定する、という、前回のコラムでご紹介した法則ですよ。

https://www.asanohisao.jp/archives/6303.html

つまり、辛いと感じているときに無理に幸せを感じようとしても、頑張らないと受け取れない、もしくは受け取ること自体が難しくなる、ということなんです。

辛い時ほど、何でもかんでも自己肯定感!自分を好きになる!と当てはめて考えないことですよ。

今には今の処方箋が必要です。あなたにはあなたの処方箋が必要です。それを焦らず丁寧に取り入れていけば、おのずと未来は開けてきます。そのプロセスをサポートするのが僕たちカウンセラーというわけです。

また、自分の気持ちを落ちつける、安定させる方法を学び、実践することも効果的です。

https://www.asanohisao.jp/archives/20201018spws.html

失恋後は恋のチャンスを受け取りにくい

失恋の問題において最も悩ましい出来事は、そのダメージを引きずっている時期に、自分をものすごく好いてくれる人と出会ったケースです。

相手の好意は嬉しいし受け止めたいと思うけれど、そんな気分になれないどころか、どんどん気分が落ち込んでしまう、なんてことが起こります。

時には相手に申し訳無さすら感じている方もいらっしゃいますよ。

それが辛くて、今度は自分がフる側にまわり、愛してくれる人に「ごめんなさい」と伝えてしまう。

自分でもこんなつもりじゃなかったのに、と思うけれど、どうしようもない。

そんなお話もたくさん伺ってきました。

これこそ以前のコラムに書きました「永遠の片想いメーカー」の状態でもあり、傷を抱えていると無意識にハートブレーカー(ハートブレイクを他人に与える人)になってしまうパターンだというわけです。

https://www.asanohisao.jp/archives/5966.html

失恋の傷を抱えながら、今度は自分が加害者になる。想像しただけでも苦しいですよね。

その結果、自分の中で彼に愛されたいし、大切にしてほしいという欲求を感じながらも、しかし愛されることに不安を感じるようになるのです。

しかし、自分も大切にしてくれた人の愛を拒絶したわけだから、「私も悪い、人を傷つけてた。だからそんなに求めちゃいけないんだ」と考えるようになる。

だから、今度こそ頑張って新しい彼を愛し、受け入れようと思うんだけど、気持ちがついていかない。きっと相手が喜んでくれるだろうという想像すら持てない。

と、同時に、やっぱり私も一人じゃいられないし、誰かに甘えたいし支えてほしいと感じる。けれど、実際は甘えようと思っても怖くてできそうにもない。むしろ相手の迷惑になっていないか、嫌がっていないかばかり気にしてしまう。

もうどうしたらいいかわからない。

何が正しくて何が問題なのかを考えてもよく分からない。

このような気持ちを抱えた方から「浅野さん、私って本当に人を幸せになれるのでしょうか」というお声をうかがうこともしばしばです。

もちろん答えは「YES」なのですが、そう即答されただけではなかなか気持ちスッキリしないものではないでしょうか。

こんなときは、丁寧に自分を見つめて「YES」という答えが信じられる自分に立ち戻ることですよ。

逆に、失恋の傷を残していると幸せのチャンスを受けとれなくなるんです。まぁ超切ない話ですわ、ほんまにねー。

だから、悲しいけれどフラれる経験したならば、まずは自分の心を見つめ、丁寧に癒し、感情を解放し、ゆっくりと元気になり本来の自分を取り戻すことを僕はオススメしています。

癒やしのプロセスとしては

・まず感情の解放を考え、「失恋の傷(ハートブレイク)」を癒やす。
・その後、恋愛がうまくいかなかった理由を見つめたり、自分が誰かを振る側に回った経験があるならば、「加害者意識(罪悪感)」について対処していく。

このように癒やしを進めると、なかなか良い結果が待っていることが多いですね。

これらは僕が学ぶ心理学の理論に基づいているプロセスです。根性論、感情論ではないんです。カウンセリングが常に一般論ではなく、オーダーメイドなものである理由はここにあります。

ゆっくりと元気を取り戻し本来の自分に戻れば、それこそ「同質の法則」で、癒やされた自分にふさわしい状況を自分の外側に置くようになりますから。

そう考えると、フラれた側の失恋は頑張って克服するものではなく、自分をいたわりながら克服するものだと僕は考えています。

自分の辛さをなかったコトにしようと我慢を続けることは、心の防衛策としてよく起こることです。

が、それはいつか限界がやってきます。もしくは、辛さを感じないために恋愛と距離を置き続けて時間を使いすぎてしまう事も起こりえます。

やはり、その状態は早く手放したほうが自分にメリットがあるのではないでしょうか。恋愛をするにしてもしないにしても、心の軽さは格段に違ってきます。

万が一、辛さをなかなか手放せないなら一人で頑張らないことです。誰かとともに癒やしの道を歩むこと。それこそ、きっとあなたの未来にやってくるであろう幸せなパートナーシップの予行演習のようなものですよ。

 

とはいえ、失恋直後ほど誰とも会いたくないと思うものなんですよねぇ・・・。

ここが本当に悩ましい部分。

ただね、少なからず僕はカウンセラーとして、皆さんに向けて手を差し出しています。きっとあなたの近くにいる仲間、家族の皆さんも同じでしょうよ。

その手を掴むかどうかは、あなた次第。あなたの勇気次第です。

そこはあなたにおまかせします。

癒やしの入り口は自分の気持ちに素直になることにある

未だに、本当にこの終わり方で、彼はいいのかな…と思ってしまいます。
付き合う前の間柄とはいえ、あんなに一緒によく出かけ、私の想いも知っていたはずなのに。

そうですよね、そう思いますよね。彼はそれでいいのかなって。

いや、正確にお伝えするならば、第三者的な視点で見ると、僕もこの思いに納得するのです。彼は「そんなやり方であなたは辛くないのかな?」と言いたくなるものでしょう。

しかしあなたはこの恋愛の当事者ですね。

とてもつらい思いを抱えているのはあなたではないでしょうか。

そう考えると、この「彼はそれでいいのかな」は、あなたの必死な我慢の結果ではないかと僕は感じていますよ。

・・・そうやっていつも、自分の気持ちを後回しにして、彼のことを優先してきませんでしたか?

彼の気持ちを乱さないようにずっと気を使っていなかったでしょうか。

彼のことを笑顔にしようと頑張ってこなかったでしょうか。

きっとあなたは気遣いの人なのでしょうね。心の優しい方なのだと僕は思います。

ただ、だからといってあなたが傷ついているのに、そこまで後回しにして第三者的な視点を持ち続ける必要は・・・。

いや、たしかにそう思っていないと気持ちが持たないこともあるかもしれませんよね。

ただ、これは彼への疑い、つまり自分の好きになった人への疑いであり、自分の愛情に対する疑いとなるので、できれば手放すほうがあなたの癒やしにつながるでしょう。

そもそも「彼はそれでいいのかな」って本心でしょうか。

もし僕があなたなら絶対に「よくない、よくないよっ!」って思うかな。私はこんなに好きだったんだ!良くないに決まってるじゃんか、と思います。

それぐらいあなたの気持ち、悲鳴をあげていないでしょうか?

もしそうだとするならば、まずは今の自分の気持ちに素直になるところから初めてみてはいかがでしょう。それだけで気持ちが落ち着き、スッキリすることもありますよ。

話を聞いてくれる人がいるなら素直な気持ちを話してもいいし、言いづらくて気を使ってしまうなら僕などのカウンセラーに話してみてください。

ちなみに、一人でできるエクササイズは「感情を紙に書き出す」です。今の気持ちを紙に遠慮なく書きなぐっていくのです。

ただ、一人で頑張り過ぎちゃうことがパターンなら、もうひとりで泣かないことから初めてみませんか。

それがきっとあなたの癒やしの始まりになると思いますよ。

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