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自分のことをアテにする、ということについて
浅野先生への質問
読者の皆様のネタになれば是非お答えいただけたらありがたい次第です。
浅野先生のお陰で、仕事については自分をあてにできている。相手の役に立てていると感じられているが、まだ、恋愛には、過去の恋愛にも含めまだしんじられてないよね?そこが踏ん張り時といってくださいました。
その理由はなんだったのか、私が彼以外の方など男性から自分がいる喜びを得られてないのか。
ただ、彼と向き合うのは私の本来の自分に戻ることが一番のポイントであったとは思いますが、そこが少しずつできつつある中、男性?恋愛という相手には自分がまだ役に立てないという意味なのか気になりました。
また、そう言う意味では、まだ離せない過去への執着があったのか、自分なりに自問自答しています。
逆にこの恋愛について自分を信じられない時に1番するべき良い方法があればありがたいです。
いつもありがとうございます!
こういったこと、素直に聞けるようになったのも浅野先生のお陰です!ありがとうございます
ネタ募集ネーム:setunaさん
はい、ご質問ありがとうございますm(_ _)m
これはなかなか良いご質問なので、ぜひシェアさせていただきたいと思います。
自分をアテにすることが、いかに日常に良い効果をもたらすかについてのコラム。
よろしければどうぞ。
自分をアテにできなくなる理由はそこかしこに転がっている
まぁ僕たちが日常を生きている中で「自分のことをアテにできなくなる理由」はそこかしこに転がっている、ともいえますね。
自分は自分でいいとどこかで思いつつも、人の素晴らしさが眩しく見えたり、物事うまくいっている人に妬いてみたり、自分の能力的な限界を感じてがっくり肩を落としたり、頑張ってパートナーを愛してみたけど別れることになったり・・・。
何か自分なりにチャレンジしてみると、自分ってこんなものか・・・と感じたり、自分をちっぽけに感じてしまうこともあるかもしれません。
それがまぁその人の「物事の感じ方・捉え方」なんですけどね。でも、実際にそうなるとショボーンとしちゃうこともあるかもしれませんね。誰かに励まされたり、気にしなくていいじゃん、と言われても、なかなかそう思えないこともある、といいますか。
もちろん僕も同じように感じることがない、とは言えませんよ。
ただ、このしょぼーんとしてるときや、自分をアテにできない時こそ、癒やしのチャンスとも言えるんですよね。
ここで自分をどう扱うかで、これからの毎日が変わってくると言っても過言じゃないかな、と僕は思っています。
もちろん、思いきり落ち込んでいるときは、一人で頑張らず、誰かを頼って話を聞いてもらったり、今何が自分に起きているのかを理解したほうがいいかもしれません。
なぜなら、思いきり落ち込んでいるときに一人でふんばろうとすると、怒りを使いすぎて、人と分離しすぎてしまうこともありえるからですね。
怒りは分離感情とも呼ばれていて、人との距離を作り、自立を強める感情でもあるので、めっちゃ苦しいときに一人で立ち上がろうとしすぎたあまり、人との関わりがうまくいかなくなった、というケースもありますから。
例えば、めっちゃ好きだった彼女にフラレて、ガッツリ落ち込んでいる男性がいたとして。
ここで、友達とZOOM飲みしながら「泣けるわ、めっちゃ辛い」と話せたら、まだ人との関わりの意味や温かさを感じられるんですけどね。自分だけで処理しようとした結果、「女性が苦手」「人を愛することはやめよう」と自立を強めてしまうこともある、という感じです。
せっかく誰かを愛そうとしたのに、うまくいかなかったことをきっかけに今まで以上に分離しちゃうって、自分の心のあり方としてまぁ仕方ないことですけど、ちょっと切ないですもんね。
どんな癒やしにおいても大切な目的は、自分の幸せのために、人ともう一回つながれるようになること、なので。
痛みを一人で抱えると、分離したくなりますもんね。
どんな自分も全て自分
自分をアテにする、とは、いいときの自分をアテにする、という意味もありますけど、大切なテーマは「ダメだったときの自分をアテにする」なんです。
もちろん普段の自分、いいときの自分は認めてあげてほしいのです。
しかし一方で、ダメだったときの自分のことって、そう簡単にはアテにできないでしょ?
もちろんそれが問題ではないんですけどね。
ただ、自分をアテにできなくなるときって、良い自分はOK、ダメな自分はNGと考えていることが多いわけですよ。
だから、自分がダメになっちゃうと「もうダメだ」と自分で思いはじめる。自分をアテにできないし、恥にしてしまう。だから、問題を自分で抱えちゃう。
その結果、「ダメなんだから、最悪な結果がやってくる」と想像する。
よって、別れそうな彼、失いそうな仕事に執着したり、更に気を使って役に立とうとしたり、今までの自分を罰したり、自分をちっぽけにあつかう、なんてことが起こるんですよね。
ただ、この前提には「それぐらいショックで、不安なことが起きた」という事実があるはずで、それに伴って自分自身もショックや不安、怖れを感じているはずなんです。
この感情を扱わず、なかったことにしようとして、頑張ろうとすると焦るわけですよね。
だから、誰かとつながって話したり、分かってもらったり、自分の現状を知ることは「焦り」を手放し、自分の不安や恐れを上手に扱うための良い方法だと僕は思うんですね。
すると、冷静に物事が見えるようになっていきます。
例えば恋愛での事例なら、彼との関係がこじれちゃって「彼が離れていく〜」という焦りや不安を分かってもらうことで、彼がどういう気持ちなのか、私は今、どんな状態になっているのか、が見えてくるというわけです。
だから、よく「彼を取り戻すためにはどうしたらいいですか?」というご質問を伺いますが、僕の答えは「まず自分を取り戻しませんか」なのですよ。
僕の臨床経験上、自分の不安や焦りを隠して相手と向き合って、もう一度向き合えたケースって超レアですから。
相手からしたら、「自分を一緒にいるとそんなに不安になるのか、じゃ一緒にいないほうがいいじゃん」となるでしょうからね。
「役に立つ」と「喜びになる」の微妙な違い
ただ、彼と向き合うのは私の本来の自分に戻ることが一番のポイントであったとは思いますが、そこが少しずつできつつある中、男性?恋愛という相手には自分がまだ役に立てないという意味なのか気になりました。
また、そう言う意味では、まだ離せない過去への執着があったのか、自分なりに自問自答しています。
逆にこの恋愛について自分を信じられない時に1番するべき良い方法があればありがたいです。
そうそう、本来の自分=「誰かの喜びである」という部分に戻ることがポイントです。
ただ、ここに書いてくださってあるのは「役に立つ」ということですよね。
まぁ、日常の中で「ほんとあなたのおかげで」と言われることはあっても、「あなたは私の喜びなのよ」なんて言われることはほぼないと思うので、なかなか思いつかないことかもしれませんけど、「役に立つ」と「喜び」には微妙な違いがあるんです。なかなか分かりにくいですよね。
例えば、仕事であれば「自分の行為が誰かの役に立てばいいな」と思うことが多いでしょうし、その感覚を持ち続けて、すぐに問題が起きることってあまりないのかもしれません。
ただ、仕事においても「自分は誰かの喜びで、喜びを届けている」と思えば、もっとモチベーション上がりません?
役に立つとは、頑張るイメージ。
喜びとは、自分の存在が誰かの喜びであると感じられているイメージ。
ちょっと違うでしょ?
そもそも僕たちは子供時代に「誰かに愛してほしい・なんとかしてほしい」という依存的な態度をとっていたわけです。
が、それではうまくいきませんから「誰かの役に立とう」と頑張るわけですよね。そこで喜びや充実感を感じられるようになる。だから更に頑張る、ということを続けていくわけです。
ただ、そもそも僕たちは生まれたときって、ただそこにいるだけでみんなを笑顔にしていたような、そんな存在だったわけですよ。みんなの希望で光で喜びのような存在。
このような「自分って誰かの喜びなんだよな」という感覚って、自分の存在やその価値をしっかり感じ取れていることそのものなんですよね。
ここを自分の中で取り戻せるかどうかが癒やしとして大きな意味を持つので、僕も幼少期の感情や、親子関係に着目したセッションを考えていくことも多いんですよ。
大人になった今、自分は喜びだと感じ取れるかどうか次第で、「役に立つように頑張り続ける」という自立や燃え尽きの問題に行き当たるか、それとも、その状態を超えて「もっと喜び合い、幸せを分かち合える」ようになるか、の違いが出てくるわけです。
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setunaさんにも同じような話をしたかどうかは曖昧にしておきますけど、たとえばあなたが仕事で喜びを感じられているとき、「あなただけでなく相手も喜びを感じている」って感じられているでしょうか。
あなたの仕事の結果によって、相手がすごく嬉しくなって「ありがとう」と言ってくれるなら、相手も嬉しさ、喜びを感じているわけです。
その喜びを与えたのはもちろんあなたです。
しかし、自分が役に立つことを目的としていると「相手のお役に立てたようで良かった」と感じるわけですね。
こうなるとお互いの喜びを共有し、分かち合うことができないんです。これが自立のパターンでよくあることで、なにも悪くないんですけど、お互いの喜びを止めちゃう結果が生まれるんですよね。
「役に立つ」を目的としている人にとっては、相手が喜んだ理由は、自分の仕事の結果によるものだ、と理解するでしょう。どこか自分ではないと感じるわけです。
しかしぶっちゃけた話をすれば、別の人が同じ仕事の結果を残しても相手がそこまで喜ぶかどうかはわかりません。
むしろ残した仕事の結果は同じでも、自分ってそんなにすごくないと感じていたり、つっけんどんとした態度でいれば、相手は感謝してくれても、ありがとー!嬉しいー!と喜ばないはずなのです。
そもそも、一生懸命に心を込めて、相手のためにと願いながら仕事をする時点で、自分って喜びですよね?それを共感できす理解してくれない人もいるけど、共感し理解してくれる人もいるはず。
もし自分のパートナーを探すなら、自分の思い、願い、愛情を理解し、共感し、分かち合ってくれる人がいいですよね?
そこで、自分って誰かの喜びなんだ、お互いの喜びあえるんだ、と思えていれば、毎日がとっても幸せですよね。
そして自分と関わる人たちも「誰かの(私の)喜びだ」って思えません?
それこそみんなを祝福したくなりますよね。嬉しい!って気持ちももっと感じられるし、この世界は美しいもんだなーと感じられませんか?
そんな自分に戻れば、もし過去にうまくいかない恋愛があったとしたら、なぜうまくいかなかったの理由が、自ずと見えてくるはずなんですよ、という話なのです。
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ただ、勘違いしてほしくないのは、「誰かの役に立つ」という考え方が間違っているわけじゃないのです。
相手のお役に立つことを考えて学びを深めることも素晴らしいことですからね。
ただ、そもそも「私が喜びだ」って思うなんて、なんだか偉そうに感じたり、勘違いしてる?みたいな感じがして、躊躇しちゃいそうじゃないですか?
だから、つい恥ずかしがって自分のことを遠慮しちゃう人はとても多い、ってことです。
また、なかなか子供時代に愛された経験がない、辛い経験が多かったというタイプの方にとっては、自分が喜びだったらなんであんな目に合うんだよ、と感じても不思議ではないと思うんですね。
だから、恋愛でも仕事でも、相手が何を感じているか以上に、「誰に必要とされるか、誰の役に立つか」を優先して考えるようになっても不思議ではないと思うんです。そして、うまくいかなくなると「ダメだ」という判断を下す、という感じ。
その結果、いろんな問題が起きちゃうこともあるので、できれば「私は誰かを喜び、喜ばせてきた」という事実を受け入れることにチャレンジするといいですよね、というご提案をさせていただいていますよ、というわけです。
あなたらしさを見つけて、受け容れてみること
逆にこの恋愛について自分を信じられない時に1番するべき良い方法があればありがたいです。
例えば、男らしくないと悩んでいる男性が、優しい男性を目指すこともあるわけです。が、もし男らしくないことを隠すために優しさを使うなら、優しい男性だと言われても喜べないし、いつまでたっても男らしくないという悩みは消えないでしょう。
この考え方をあなたなりに修正して考えてみていただくといいかな。
自分のキャラ、話し方、立ち振舞い、自分のイメージで、自分を隠している部分がないか、苦手にしている部分がないか、と考えてみるといいですね。
もちろん何がいい悪いという話ではないですよ。
たとえばサバサバしている女性がいたとして、そのサバサバ感が自分を隠すものかどうかの判断は一概にできないものです。
そのキャラを気に入っている人もいるでしょうし、自分らしさだと受け容れている人もいるはずですから。
しかし、本当は女性らしさを出したいけど、超恥ずかしくて隠していたり、過去の失恋を乗り越えるためとか、思春期あたりで他の可愛い女性をみて「敵わないな」と思いそのキャラを使い始めた、といった事情があるとしたら、それは本当の自分を隠すものになる場合もあるわけですよ。
そんなときは自分と向き合ってみて、本当の自分を認めてみてもいいかもしれません。
ただ、こういったプロセスには隠していた感情が伴うことが多くて、自分の隠していた感情を受け容れることに抵抗したくなって、うまく向き合えないということも起こります。
だから、カウンセラーと一緒になってプロセスを進めると、ひと味もふた味も違うぜよ、みたいな話になるんですけどね。えぇ、これは立派な宣伝です(笑)
そもそも物事がうまくいかないときは、自分らしさを表現できていないとき、ともいえます。社会性という言葉の意味を超えて、人にどう思われるかを気にしすぎているとき、ともいえます。
だから僕のカウンセリングって「あなたらしくいればいいじゃん」という考え方が基本にあるんです。
人にこう思ってほしい、じゃなくて、「本当の意味であなたらしくいる」が大切じゃないかなーといつもお伝えしています。
すると、自分と価値観が違う人、合う人もわかってくるし、こう思ってほしい、こう思われたい、って気持ちの多くは「自己嫌悪だった」と気づけますしね。
あぁ、愛してもらえないと思いこんでいたのは自分だったな、と。
その逆の感覚こそ、喜びだ、って感じなんですよね。
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