ほぼ30代からの”仕事に活かせる”心理学

なぜ「自分らしさ」が大切なの?自己受容との深い関係

深呼吸する女性

「あなたらしさを大切に、迷いのない未来へ」。

これは、私がカウンセリングを通して、本当に皆さんに届けたいと心から願っているメッセージです。

自分らしく生きていくこと。ありのままの自分を受け入れ、その個性を大切にすることこそが、未来への不安を乗り越える、力強い羅針盤になると信じています。

実際、カウンセリングの現場では、この視点からご自身を見つめ直していただくことで、まるで磁石のように幸せをググッと引き寄せられた方を、私はたくさん知っています。

その大切な視点で見つめたとき、心理学は私たちに何を教えてくれるのでしょうか。

私は、

「自己受容感」「自己尊重感」「自己信頼感」。

この3つの気持ちを育むことの重要性を、静かに、でも力強く示唆しているように感じています。

ありのままの自分を「これでいいんだ」と優しく受け入れていく自己受容感。

そんな自分自身のことをかけがえのない存在として大切に思う自己尊重感。

そして、「きっと大丈夫!私ならできる!」と、未来への可能性を信じる自己信頼感。

これらは、皆さんが誰でもない「あなた」として輝き、自信を持って人生を歩んでいくための、何よりも強い味方になってくれるはずです。

なぜ「あなたらしさ」が大切なの?自分を愛し、信じる気持ちと「らしさ」の深い繋がり

日々の生活の中で、周りの目を気にしたり、「みんなと同じようにしなきゃ」と誰かの期待に応えようとしたりするうちに、気がつけば本当の自分を見失ってしまうことって、ありますよね。

私自身も、過去にはそんな経験があります。

でもね、「本当の自分」を心の奥底に置いてけぼりにした生き方って、どこか満たされないような思いがいつも心に残る、というか。

その小さな違和感が、未来へのモヤモヤとした不安へと繋がっていく。

ちょっと想像してみてください。

いつも、本当の自分ではない誰かになったつもりで、あるいは誰かに求められているだろうと思う自分で毎日を過ごしているとしたら…。

心の中に、どんな気持ちが芽生えてくると思いますか?

だからこそ、私たちは自分の「らしさ」にしっかりと目を向け、大切に、丁寧に育てていく必要があるんです。

これは、年齢や性別に関わらず、全ての人に共通して言えることだと、私は確信しています。

私のように40代後半になると、「もう今までの生き方を変えることは難しいかもしれないなぁ」と感じる瞬間もあります。

でも、そんなことは決してありません。人はいつからでも変われます。私自身、最近になって生き方を見つめ直し、変化を実感していますから(笑)。

「あなたらしさ」を大切にするってどういうこと?〜過去の自分を否定しないということ〜

「あなたらしさを大切に」という言葉を聞くと、心がふっと軽くなるような、温かい気持ちになる方もいるかもしれませんね。

もちろん、それは「らしさ」の大切な一面です。

しかし、心理学的に考えると、「あなたらしさを大切にする」ということには、もっと深い意味合いがあります。

それは、「今までのあなたの全てを否定しない、ありのままを受け入れる」ということ。

私たちは、生まれてから今日までの様々な経験を通して、今の自分自身を形作ってきました。

その道のりには、良いこと、嬉しいこと、楽しかったことだけでなく、時には苦しかったこと、後悔したことだってあったはずです。

それら全てが、今のあなたを創り上げる、かけがえのない大切な一部。

時に、自分が犯してしまった失敗、誰かを傷つけてしまった経験があると、そんな過去の自分を否定したくなる気持ちが湧き上がってくるかもしれません。

「もう二度とあんなことを繰り返さないように」と強く願うからこそ、そう思うのは自然なことです。

しかし、「あの時の自分は本当にダメだった」と過去の自分を強く否定しようとすると、不思議なことに、自分が不安定になってしまうことが多くあります。

なぜなら、自分のことを許せないと感じている部分は、他人に対しても同じように厳しくなってしまい、結果的に周りのことも受け入れられなくなってしまうからです。

その心の状態は、心の奥底で「自分は本当にこれでいいのかな?」という拭いきれない疑念を生み出してしまうのです。

心理学では、人は過去の経験をしっかりと受け止め、今の自分の中に統合していくことで、心の土台がしっかりと安定すると考えられています。

もちろん、過去の失敗から学びを得ることは非常に重要です。

しかし、その失敗は未来への糧であって、今の自分を疑い、責める材料にしてしまうのは、あまりにも苦しいことです。

例えば、昔は人見知りで引っ込み思案だった自分を「ダメだった」と否定して、無理に明るく振る舞おうとすると、心のどこかで「本当の自分は違うのに…」という違和感が拭えなくなることがあります。

これは、心の中で小さな葛藤、いわば心のケンカが起きているような状態とも言えるでしょう。

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過去の経験から学んだ教訓、あの時大切にしていた気持ち、それら全てが「あなたらしさ」を形作る大切な要素なのです。

過去の自分を否定することは、その学びや気持ちを無かったことにしてしまうようで、どこか寂しい気持ちになりませんか?

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あなたらしさを大切にすることは、過去の自分を認めてあげること

「あなたらしさ」を大切にするということは、過去の自分もひっくるめて、「まあ、色々あったけど、それも今の自分の一部だよね」と認めてあげることでもあります。

なかなか未熟だった自分、人に迷惑をかけてしまった経験などは受け入れがたいものかもしれません。

が、受け入れることで、今の自分自身の内面のあり方をより深く理解することができます。

もう少し突っ込んだ書き方をすれば「心の詰まりがなくなる」って感じなんですが、これは文字で書くとわかりにくいですね(^^;

抱え込んできた感情を整えることで、心がスッキリするだけでなく、ものの見方や考え方も自分らしくなっていく、というわかりやすいでしょうか?

それは、自分を大切に思う自己尊重感にも自然と繋がっていきます。

過去の自分を否定し、「自分はこうあるべきだ」という理想像に固執してしまうと、確かに表面上は失敗を避けることができるかもしれません。

しかし、心の奥底では、どこか自分らしくない、生きづらい感覚を抱えてしまうことが増えるのではないでしょうか?

逆に、過去の自分を丁寧に受け入れ、今の自分を大切にすることで、「きっと未来も大丈夫!」と心から信じられる自己信頼感が育っていくのです。

「あなたらしさ」を見つけるメリット

「あなたらしさ」を見つけることは、決して自分だけの殻に閉じこもることではありません。

むしろ、人生をより豊かに、そして充実したものにするための、素晴らしいギフトのようなものなのです。

心が温かくなり、毎日が楽しくなる: 自分の気持ちに正直に生きることは、何よりも心地よいものです。誰かの期待に応えようとするのではなく、自分が本当にやりたいことをすることで、毎日がワクワクと輝き始めます。

  1. 本当にやりたいことが見つかる

    「あなたらしさ」を知ることで、自分が何を大切にしたいのか、どんなことに心が惹かれるのかが明確になります。

    「これが私の道だ!」と、迷うことなく進めるようになるため、毎日が充実感で満たされます。

  2. 人との繋がりがもっと深くなる

    飾らない自分でいると、同じように飾らない、心地の良い人たちが自然と集まってくるものです。

    心から分かり合える仲間や、温かいパートナーシップを築けるようになります。

  3. ストレスや不安が軽くなる

    「こう見られたい」とか「失敗したらどうしよう」といった、無理に着飾る必要がなくなるため、心がとても楽になります。

    自分らしくいることが、心の平穏へと繋がります。

  4. 大切な決断も、自信を持ってできるようになる

    周囲の情報に惑わされることなく、「これが私にとって一番良い選択だ」と、自信を持って決断できるようになります。後悔することも少なくなるはずです。

  5. ピンチを乗り越える力が湧いてくる

    自分自身を深く理解している人は、困難に直面した時も、「自分ならきっと大丈夫!」と信じ、乗り越えるためのエネルギーを生み出すことができるのです。

「あなたらしさ」を見つけるための心理学的ヒント

では、具体的にどうすれば自分の「らしさ」を見つけて、大切にすることができるのでしょうか?

ここからは、私がカウンセリングでもお伝えしている、いくつかのヒントをお伝えしますね。

心が動く瞬間をレコーディングする

あなたはどんな時に心が動きますか? 何をしている時にワクワクしますか? 日常の中で、心がググっと動いた瞬間があったなら、すぐメモしてみてください。

こういった感動はすぐ流れていって忘れてしまうものなので、「レコーディング(記録)」するといいんです。

それらが「らしさ」を見つける大切な手がかりになりますよね。

(ちなみに僕の場合、ブログに思いついたことを書き残すことがレコーディングになっていたりするんですよねぇ。)

「好き」なことを少しづつでもやってみる

周りの目を気にせずに、好きなこと、興味があることをやってみましょう!

たとえ周りの人が「え?」と思うようなことでも、あなたにとってはすごく大切なことかもしれません。それは、自分を大切にする自己尊重感を高めることにも繋がります。

義務感や完璧主義的な考え方を一旦横においておく

「こうあるべき」「ちゃんとやらなきゃ」と、自分を追い詰めすぎると、「らしさ」が顔を出せなくなってしまうことがあります。

ありのままの自分を「まあ、いっか!」と受け入れてみましょう。これは、自己受容感を深めるための良い練習になります。

過去の「失敗」にもヒントが隠されている

これは非常に重要なポイントです。

上手くいかなかったこと、少し後悔していることの中にこそ、「本当はこうしたかったんだ」「これは譲れないんだ」という、あなたの価値観が見えてくることがあります。

失敗には意味がないと思わないことも大切なこと。

ただただ「失敗だった」で終わらせずに、「ここから何を学べるかな?」と考えてみることが、自己信頼感を育む第一歩になります。

「あなたらしさ」を未来へつなげる

自分の「らしさ」を受け入れ、大切にすることは、未来への漠然とした不安を大きく減らし、迷いのない道を自信を持って歩むための強力な力となります。

それは、自己受容感、自己尊重感、そして自己信頼感という、3つの心強い味方を手に入れるようなものです。

もし、自己受容感を高め、自分らしい未来を築きたいとお考えでしたら、カウンセリングがお力になれるかもしれません。

このテーマについてさらに考えてみたいという方は、お気軽にご連絡ください。

「あなたらしさを大切に、迷いのない未来へ」

この言葉を胸に、今日から、あなたの心の中にある「らしさ」、いわば本当の自分を取り戻してみてほしいな、と思います。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー
恋愛・夫婦関係・対人関係・性格・生きづらさなど様々なお悩みに心理学でお答え。活動歴16年し、9,000件を超える臨床実績。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。名古屋・東京・オンラインでカウンセリングを行う現場主義のカウンセラー。
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