スピード婚とは、出会ってから短期間で結婚を決断することを指します。
スピード婚は情熱的でロマンチックな一面がある一方で、後悔する人も少なくありません。
この記事では、スピード婚後に後悔する心理と理由を探り、後悔を避けるための対策を考えてみましょう。
Index
スピード婚後に後悔する主な理由
一度は「この人と!」と思った結婚。
しかし、それがスピード婚だったがゆえに後悔することになるとしたらなんとも切ないお話ですよね。
では、どのような理由でスピード婚後に後悔することになるのでしょうか。
その理由として考えられることには、以下のようなものが挙げられます。
相手の本質を理解する時間が不足している
短期間での結婚は、相手の性格や価値観、ライフスタイルを深く理解する前に決断することを意味します。
その結果、結婚後に相手の本質を知り、後悔することがあります。
とはいえ、スピード婚であれど「結婚を決意したこと」は事実ですよね。
スピード婚を決める人は「相手のことをよく知っている」「相手の魅力をよく理解している」と感じているから結婚を決断している可能性も否定できないのかもしれません。
ただ、本当によく知っていたかどうかに関しては、結婚後に後悔を感じたときに実感するものなのかもしれません。
では、結婚を決断したときに感じていた「相手のことをよく知っている」「相手の魅力をよく理解している」という気持ちは一体何だったのでしょうか?
この点に関しては次項で解説していきますね。
理想と現実のギャップ
結婚前のロマンティックな気持ちや理想像が、結婚後の現実と大きく異なる場合があります。
これは一つの期待の心理の現れとも言えるんです。
いわゆる、結婚に対する期待、パートナーに対する期待、ですね。
この期待は今の自分自身の現状や、結婚していないという事実に対する不満などから生じることが多いです。
しかし、この期待が結婚後のストレスや不満を引き起こし、後悔の原因となることもあるようですね。
コミュニケーション不足
結婚前に十分なコミュニケーションを取らないまま結婚すると、お互いの期待や希望を理解し合えず、トラブルが発生しやすくなります。
これが原因で関係が悪化し、後悔することがあります。
要は「パートナーはもっと話ができる人だと思った」「パートナーはもっと話が分かる人だと思った」という部分で悩むイメージです。
スピード婚後に後悔する心理
さて、スピード婚後に後悔する心理を解説するうえで役立つ理論として、心理学者ロバート・スタンバーグが提唱した「愛の三角理論」があります。
実は、スピード婚を決めやすい人は「愛の三角理論」の中での
「激しい愛」
という愛の形を持った人である可能性があるのです。
愛の三角理論とは
「愛の三角理論」は、心理学者ロバート・スターンバーグ(Robert Sternberg)によって1986年に提唱された理論です。
この理論では、愛を3つの主要な要素(親密さ・情欲・責任)に分け、それぞれの組み合わせによって異なる形の愛が生じると説明しています。
- 親密さ(Intimacy)
親密さは、互いに深い理解と結びつきを感じる感情的な要素です。
この要素は、友情や愛情の中核を成し、信頼や尊敬、共感、共有の感覚などを含みます。 - 情欲(Passion)
情欲(情熱)は、ロマンティックな引力や性的欲望を伴う身体的な要素です。
これは、恋愛の初期段階で強く現れることが多く、興奮や魅力、性的な引力などを指します。 - 責任(Commitment)
決意またはコミットメントは、長期的な関係を築くための意識的な選択や意志の要素です。
これは、短期的には「愛している」という決意、長期的には「一緒に居続ける」というコミットメントを含みます。
スタンバーグはこれらの3つの要素(条件)がきちんとそろうことで「完全な愛」になると主張しています。また、この3つの要素のうち、一つでも欠けると不安定になるとしています。
また、スタンバーグは愛の形を以下の8種類にわけています。
「非愛」「好き/友情」「夢中の愛」「空の愛」「ロマンチックな愛」「思いやりの愛」「激しい愛」「完全な愛」
この理論によれば、いわゆる急速に燃え上がり短期間で結婚に至る関係や、 一目ぼれの状態となる愛の形は「激しい愛」である、とされています。
激しい愛とはどういう愛の形なのか
この理論によると、「激しい愛」とは、情欲と責任が存在する愛の形であり、親密さがない状態だとされています。
つまり、スピード婚を決める人の心理状態として考えられることは
情欲、つまり、ロマンティックな引力や性的欲望(パートナーに対する性的な魅力)などは感じている。
責任、つまり、「愛している」という決意を持っており、それが長期的な意味合いでの「一緒に居続ける」と感じられている。
しかし、親密さは、互いに深い理解と結びつきを感じる感情的な要素があまりなく、信頼や尊敬、共感、共有の感覚などが少ない状態だった。
このように考えることができるのです。
親密さが感じられない関係に後悔する人は少なくない
実際に結婚生活を送るとなると、どうしても親密さや信頼が必要になりますよね。
信頼できない相手とともに過ごすことはやはりストレス。
つまり、親密さが感じられない関係に後悔する人は少なくないのです。
それはスピード婚の場合も同じで、生活を共にすることで、更に相手のことがよく分かってくることもあれば
お互いが親密になろうとした途端、なぜかお互いを知り合えない、一方が自己開示しない、コミュニケーションを図ろうとしない、といった問題が生じることもあるでしょう。
また、親密な相手に対してどのような態度を示すのかも、人によって様々違いますよね。
親密な人に対して、適切な距離感で関わる人もいます。
が、過度な依存や期待を向ける人もいれば、過度に距離を起き関わろうとしない人もいます。
こうなると、なかなか親密さや信頼が築けないことになるのですよね。
スピード婚後の後悔を避けるための対策
では、スピード今後の後悔を避けるにはどのような対策を取れば良いのでしょうか?
いくつか考えられることをご紹介したいと思います。
時間をかけて相手を知る
短期間でもお互いの価値観やライフスタイルについて深く話し合い、理解を深めることが重要です。
相手の本質を理解するための時間を確保することがオススメです。
ただ、親密な関係に対して近すぎる、もしくは遠すぎる距離感を取ってしまう人の場合、適切な距離でパートナーと関わりよく知り合うことが難しいと感じる場合があります。
らだ、もし、自分自身がうまく相手とよく知り合えない、うまく関われない、と感じても、自分を責めたり疑わないでください。
自分自身の親密な人に対する心理パターンが理解できたら、カウンセリングなどを通じてどのように対処するかを考えていかれることがおすすめなんです。
現実的な期待を持つ
結婚は日常生活の連続。
特に授かり婚などの形でスピード婚となっている場合は、思い描いていた結婚生活と現実のギャップに苦しむこともあるやもしれませんね。
結婚やパートナーに対する期待ばかりが選考するとやはり失望が増えてしまいます。
ただ、結婚やパートナーに対して期待ばかりしてしまう自分を責める必要はありませんよ。(もちろん自分の期待や要求を過度に肯定してパートナーにぶつける必要もありません。)
ここでは、理想と現実のギャップを認識しつつ、現実的な期待、いいかえるならお互いが上手に支え合う関係を構築していくことが大切なのです。
ただ、もしパートナーに対する期待が止まらない、過剰になってしまうならば、それは
「自分自身に向けた期待、もしくは失望が大きくなっているとき」
と言えます。
もし、結婚やパートナーへの期待が大きくなりすぎて、それがスピード婚後の後悔につながっているなら
「普段から自分自身にどのような期待や失望を感じているか」
を丁寧に見つめ直してみるといいでしょう。
オープンなコミュニケーションを心がける
結婚前にお互いの期待や希望、問題についてオープンに話し合いましょう。
コミュニケーションを通じて、互いの理解を深めることができます。
自分自身の意志を尊重する
結婚は自分自身の人生の一大イベントです。自分の幸せを第一に考えることが重要です。
自分自身の意志を尊重しましょう。
ただし、自分自身が人に対して癒着する傾向を持っていると、どうしても自分の意志がわかりにくくなってしまうのです。
その結果、パートナーの意思を優先させすぎて自分を見失ったり、それが苦しくなり「もう別れるしかない」と感じてしまう場合もあります。
もし、今の結婚に対して自分の意志がわかりにくくなっているなら、自分自身の癒着に関する心理パターンを見つめ直してみる方法もあります。
ただ、癒着はとても分かりづらい心理でもありますので、カウンセラーなどに相談する形で対応されることがオススメです。
最後に
そもそもスピード婚であっても、正しい判断と準備があれば成功することも大いにありえます。
大切なのは、結婚前にお互いを深く理解し、現実的な期待を持つことです。
後悔のない結婚生活を送るために、しっかりとしたコミュニケーションと自己理解を大切にしてみてくださいね。
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