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仕事も恋愛も頼まれたら断れなくて辛くなる
仕事も恋愛も頼まれたら断れなくて辛くなる。どんどん引き受けることになる。
恋人や友達との付き合い方が常に受け身になってしまう。
つい対人関係の中で相手に合わせてしまうことが多い。
いつもNOを言えない。
だからどうしても毎日が辛くなりがち。
自由に生きている人がうらやましい。
もし、あなたがそんな感覚をお持ちならば、今日のコラムはお役に立てるかもしれません。
仕事も恋愛も断れない人は優しい
まず、仕事も恋愛も断れない人は、とても気遣いができて優しいが多いのです。
これは長所として扱っていい部分です。
あなたが人に優しくできることはあなたの強みです。
なんら恥ずべきことでも悩むことでもありません。
優しさの質には注意を払おう
ただし、その「優しさの質」にはちょっとした注意が必要かもしれません。
あなたの優しさは「相手への労わり、感謝、理解、慈しみ、信頼」といった形を保てていますか?
どこか、人の苦労や大変そうにしている姿を必要以上に「かわいそう」と感じていないでしょうか。
相手にお願いすることを「負担をかける」としか認識できない、なんてことはないでしょうか。
NOを伝えることが相手を傷つける行為としか認識できない、ということはないでしょうか。
まずそこをチェックしてみてください。
相手に悪意を持って負担をかけようとすることは、たしかに慎重に考えたほうがいいことですが、いつも相手に迷惑になる、相手が怒る、と感じるなら、それは罪悪感の影響かもしれません。
仕事も恋愛も断れない人は「優しさと罪悪感の境界」にいる
「なんだか申し訳ない」「かわいそう」「相手に悪いなぁ」
そう思うとき、僕たちは「優しさと罪悪感の境界」の中にいると言えるでしょう。
そこで、罪悪感(自分が悪いという感覚)を選択するか。
それともほんとうの意味での優しさを選択するか。
それ次第で、あなたの毎日が変わってしまうと言っても過言ではないでしょう。
僕たちが「優しさと罪悪感の境界」の中にいるとき。
罪悪感(自分が悪いという感覚)を選択するとしたら、「相手に悪い影響力を与える」と自覚することになります。
ほんとうの意味での優しさを選択するとしたら、「相手に良い影響力を与える」と自覚することになります。
「自分は相手に良い影響を与えている」という自覚があると、相手がいい反応を示さなかったときに「なぜ相手はそんな反応をするのだろう」と思えるようになります。
しかし「良い影響を与えられない」という思いが強いと、「なぜ相手はそんな反応をするのだろう」と思えず、「私が悪いのではないか」と考えてしまう癖が付きます。
この考えグセ、感じグセを変えることはとても大切なことです。
https://www.asanohisao.jp/archives/9824.html
仕事も恋愛も断れない人は「人との境界線」を自覚してみよう
カウンセリングの現場にいると
仕事や恋愛において頼まれると断れななくて辛い、とお感じの方から
「いくら私が優しくしても相手は私の気持ちを分かってくれない」
「優しくしていると利用されてしまう」
なんて声を伺います。
たしかにそれが事実ならば大変嫌で切ないことですよね。
そのお気持ちもまた大切にされるべきことでしょう。
ただ、相手が喜ばないことも、あなたを利用する人がいることも、それはあなた以外の人の選択だという側面があることには気づいていただきたいのです。
また、「優しくしていないと相手が怒る・傷つく」という思い込みをお持ちの方がいますが、相手が怒るのも、傷つくのも、相手の選択なのです。
怒られることは確かに嫌なことですし、自分の影響で人が傷つくこともまた心苦しいことでしょう。
もちろん、こちらが悪意を持って意図的に怒らせていたり、傷つけているのであれば、心苦しさを感じて当然でしょう。
それは訂正したほうがいい点です。
が、そうでないならば、相手が怒ることも、傷つくことも、相手の選択なのです。
このあたりの「相手との心の境界線」は明確にしておくことをオススメします。
特に罪悪感を感じやすい人は、人と人との境界が曖昧になりやすいのです(癒着の心理)。
あなたが取るべき責任を誤解してしまうと、どんどんNoが言えなくなってしまうもの。
本当に優しいあなたでいたければ、罪悪感は選ぶべきではないのです。
仕事も恋愛も断れない人は「良い影響力」を自覚してみよう
もし、あなたが仕事も恋愛も断れない人で、辛さや切なさを感じるならば。
あなたが取り組むと良いことは
「相手に良い影響力を与えられるという自覚を養うこと」です。
(心理学では自己肯定感や自己有用感という言葉が用いられることがあります。)
あなたが相手をいたわり、傷つけない選択を取ることは優しさです。
ただ、優しくしていないと自分が悪い、と感じるとしたら、それは罪悪感です。
あなた自身が「自分には良い影響力がない」と感じているとき、罪悪感を感じるのです。
そして、それは誤解なのです。
どんな人も完璧に良い影響力だけを発揮できるわけではありませんが、良い影響力を持たない人もいません。
あなたには確実に良い影響力を与える力がありますよ。
その力や自覚を意識的に育んでいクことにチャレンジしてみてください。
例えば、
- できることを増やす
- 知識を増やす
- 様々な経験を積む
- 自分の良さを知って素直に受け入れる
- 自分の弱さを知って許す
- 大切な人のことを心から大切にする。
- 自分を大切にしてくれる人とのつながりを大切にする。
様々な方法で「良い影響力」を自覚することは可能なのです。
すると、自然にコミュニケーションスキルが高まりやすい自分になれますよ。
最後に
いくらあなたが上手に断れなかったとしても、あなたの優しさは間違っていません。
でも、優しいあなたが間違っていると感じ続けることは間違いです。
僕は人に優しさを向けることができることもまた才能だと感じています。
何事も困難に立ち向かう勇気を持って行動する人も強いですが
困っている人に手を差し伸べることができるあなたも、とても強い人なのです。
それが辛いと感じるのは、いくら優しくしても、人の負担を引き受けても、そもそも自分を肯定できなくなっているからなのです。
だからこそ、頼まれると断れないとお悩みの方には
本当に優しくしなやかで、信頼に値する大きな私を目指していただきたいと思っています。
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