「もう頑張れない」まで愛する女性。「もう限界」まで耐える男性。
「もう頑張れない・・・」
そう思うまでパートナーを受け止め、愛し、傍にいようとする愛する女性。
カウンセリングをしていると、そんなお姿をお見受けすることがあります。
パートナーだからこそ、傍にいてほしい、私の気持ちを理解してほしい、支えてほしい気持ちがあって。
しかし、私の気持ちがうまく伝わらない。
どうしてもうまくいかない二人の現実が、そこを揺さぶる。
虚しさ、分離感、孤独感、無価値観・・・。
どこか男女がすれ違い「男性に突き放されたり」「全く理解されない気持ち」を抱えても、「私が選んだ人だから・・・」とギリギリになるまで愛し続ける女性の皆さんのお声、僕自身、何度も聞かせていただいてきました。
もちろんそんな時、素直な気持ちを相手に伝えているわけじゃないかもしれない。
けれど、「どうしてあなたは・・・」って魂の叫びのような言葉を紡いでいる女性ってたくさんいらっしゃるかもしれないですね。
一方。
日々の仕事のストレスや責任感・・・そこから生まれる孤独。
そんな中で「どうしてあなたは・・・」「何で分かってくれないの」というパートナーの言葉を聞いて、もう限界だ、と思うまで耐えている男性の皆さんのお声もお聞きします。
相手を責めちゃだめだ、傷つけてはいけない。
そんな思いで、高ぶる気持ちをグッとこらえて飲み込もうとする。俺が耐えればいいんだよ、という風に。
しかし、あまりにお互いの気持ちが分かり合えない形になったとき。
どうしても言葉としてパートナーを突っぱねるような言葉を使ってしまうかもしれないですね。
そしてその言葉を使ってしまった自分に自己嫌悪し、罪悪感を感じていく。
多く、パートナーシップがこのような形になってしまうと、何をしても相手への不信感と、その投影・・・「自分への不信感」でどうにも身動きが取れなくなってしまうこともおこります。
どこか、あなたの大切な「自信」を失ってしまう、自己価値を感じられなくなって、自分なんてどうでもよくなっていってしまうことがあるんです。
すると、もう、何を言ってもダメ。何をどう説明してもダメ。
それは相手だけじゃなく、自分の気持ちに対しても同じ。
全く変化もないし、気持ちも動かないし、感覚も変わらない・・・。
そんな状況になり更に分かり合えなくなっていくかもしれません。
僕個人的な見方としては、そもそもは「お互いがお互いを愛しているから」こそ
「もう頑張れない・・・」まで女性は男性を受け止めようとするし。
「もう限界だ・・・」まで、男性は自分の気持ちを我慢するのだろうと思うのです。
ただ、今、パートナーシップのカタチが壊れそうになるぐらいまで、関係がこじれているのであれば。
もはやお互いに「自分の存在価値・理由」を感じなくなってしまって、その辛い感覚から逃れるために、相手に必死で自分の想いを訴えていることって少なくなさそうなんですよね。
「どれだけ俺が、私が、二人のことを考えてきたか・・・」
でも、そこには俺なりに、私なりに、という言葉が抜けてることも少なくないですよね。
そして、何が間違っていて、何が正解かなど、誰にも語れない。
しかし、その俺なり、私なり、が相手にとって「意味をなさないこと」だと認識する度合いだけ、お互い、相手に自分の感情をぶつけて、理解させようとするかもしれません。
お互いが自分の気持ちをね。
こうなってしまうと、もはや素直に言えないんですよね・・・。
お互いに寂しいとか、辛いとか、苦しいとか・・・いえばもっと苦しいから。
なので、お互いがお互いを必要としていることより、「お互いがこれ以上傷つかない」ようなコミュニケーションをしてしまう。その形が相手を責めたり、自分の想いだけを語ることに繋がっていきます。
もちろんそうなれば更に分かり合えなくなっていくわけですが。
もし、もう頑張れない・・・もう限界・・・
そう思うまでお互いが頑張ったのなら、一度やっぱりクールダウンが必要かな、と僕は思うこともありますよ。
「分かる・分からない」
「私のこと、俺のことを考えている・考えていない」
そのような「価値基準」しかない状態でコミュニケーションをすると、結局結論だけを急いでしまい、その途中にある様々な感情・・・あなたや相手の「気持ち」「本音」を無視してしまうことにもなりかねないんです。
そうなると、もはや相手との間でどう立ち振る舞うか?なんて考えられません。
一度クールダウンして、気持ちを落ち着けて、時には感情の整理や解放にもチャレンジしてみる。
「もっと頑張る、耐える」というより、「今の自分の気持ちと向き合う」時間を作ってみて、あなたの気持ちがどう流れているのか?何を感じているのかを見つめる時間を作ってみてもいいかもしれないですね。
こういったケースからのパートナーシップの回復には、ある程度多様な「価値基準」を取り戻せるような、そんな状態にお互いがなることは不可欠かな、と僕は思います。
それがもう一度互いのコミュニケーション、信頼関係を取り戻すカギになっていくことが多いですね。
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