Index
弱点の中の美点を探してみると・・・
たまにカウンセリングの中で
「あなたの弱点の中の美点を探してみるといいですよ」
なんてお話をさせていただくことがあります。
いわば、視点の切り替え、発想の転換をオススメしながら自己評価ているわけですけどね。
「愛される気がしない」「自分の魅力がわからない」
とおっしゃる方には特に。
まぁ自分の魅力や価値を明確にバババーンと感じられている人のほうが少ないように僕は感じていますけど(自分のことはよくわからんのでね)
ただ、自分に魅力がない、愛される要素がわからない、となると、ちょっと悲しい気持ちになりやすいものかもしれません。
そんなときに使える「弱点の中の美点」という視点について、今日は簡単にコラムにしてみます。
よろしければどうぞ。
「弱点の中の美点」とは
弱点の中の美点とは、自分が欠点や劣等感を感じている部分の中にある、キラリと光る部分のことを言います。
例えとして、僕の話で言えば、
僕という人間は人が好きなんですけど、人と積極的に関わる力はあまり強くないんですね。
まぁそれなりに関われるとは思うのですけど、得意な人から見るとそうではない。
そこが弱点だといえば弱点なのです。
とくに、人と関わることが得意な人と比較すれば、そりゃ負けなわけですよ(^^;
ただ、人と関わる力があまり強くないけれど、人を大切にしたいと思っていないわけではないのですよ。
もし、人を大切にしたいと思っていないのに、人と関わる力が弱いことで悩むって、変なんです(^^;
そもそも悩む必要がなくない?ってことなので。
ということは、人を大切にしたいという思いが自分の中にある、という美点が見えてくるわけですね。
確かにあまりに一人でいすぎてニーズが爆発すると、それはそれで問題になりますけど、人と関わる力が弱くたって生きていけますし、幸せになれます。
それはどんな弱点についても同じことが言えると思うのです。
いわゆる弱点には、努力で訂正するほうがよいものもあるんですけど
なかなか変わらない弱点は、個々の気質や特性などの要素が影響しているものも少なくないので、単純に人と比較して凹むことはある意味リスキーだと僕は考えています。
「私って女らしくない」という事例と自己拡大
例えば、「私って女らしくないっていうか、かわいくないんですよね」というご相談があったとしましょう。
これ、他人が扱うにはちょっと繊細な話です。
「そんなことないよー」と言ってもあれだし。
「そうなんだ、それはつらいね」と下手に共感してもあれですし・・・。
じゃ、どないしたらいいのか、といえば
多くの場合(つまり例外はあるという意味ですが)
「女らしくない、と思っているその要素の美点を見ればいい」
ということになるんです。
こういったことを「自己拡大」なんて心理学では言います。
自己拡大とは
自己拡大とは「今まで自分が意識していなかった部分への評価」のことです。
僕の視点での話を書けば
「女らしくないと感じている人」って「女らしさ」を知っているんです。
これはカウンセラーだからこそ言いそうな慰めでもなんでもないんですよ(^^;
「女らしさ」を知らないのに「らしくない」と思えるはずがない、という視点によって導かれるものです。
もし知らないのにそう思っているなら、女らしくないと思うこと自体がただの誤解なのです。
それは、あなたがパッタイを食べたことがないのに、パッタイが苦手とか、パッタイが大好きと言っているようなものなんです。
(なぜパッタイが事例に上がっているのかは勝手にご推測くださいm(_ _)m)
ただ、何かしらの事情でその女らしさが発揮できないでいる可能性が非常に高い、と僕は見るのです。
例えば
女らしさを表現することが恥ずかしいとか
女らしさという繊細な部分を無粋な男に傷つけられたくないとか
失恋や挫折、生育歴の中で感じた自己否定、劣等感など
様々な要因が考えられると思います。
そういった事情をどう乗り越えていくかは、実際のカウンセリングの中での話になるんですけどね。
ただ、ここで言えるのは「女らしくない」と感じるのであれば、「女らしさを知っている」ということ。
ここをどう自分の中で受け容れていくか(受け容れられるようにマインドを整えるか)あたりが鍵なのです。
「弱点の中の美点」は強がりではない
よって、「弱点の中の美点探し」って、強がることとは全く違います。
強がりとは、欲しいのにいらないとか、〇〇のようになりたいのになりたくないとか
まぁ怒りの表現の一つとも言えそうなんですけど、それとは全く違います。
もちろん自分を慰めることとも違います。
弱点の中の美点探しとは、事実を探すことなのです。
言い換えるなら、実際にあるんだからしゃーない、のです。
そこを素直に「しゃーないなぁ、あるんだから」と受け入れられたとき
人はニヤリ、ぐふふと笑うのでしょう。( ̄ー ̄)ニヤリ
弱点の中の美点を探して、人を喜ばせるといいよ
僕たちの世界では
「自分の弱さは誰かに愛してもらう部分」だとか
「人の愛は強さではなく弱さに向かう」と言います。
例えば、パートナーの美しい部分、強い部分だけに惚れている「本気で愛している人」ってあまりいなくて、ですね。
相手の弱い部分もしゃーないなぁ、とか、可愛いなぁと思えているから、愛せている感が湧くわけです。
だから、自分の弱さを受け容れておく勇気ってものも大切なのです。
ただ、自分の弱さほど受け容れたくないものはない、とも言えるんです。
弱くな〜い、強い自分でいた〜い、と思いたいものなんですよね。
それぐらい、弱点は見たくないもの、触れたくないものでもあるんです。
だったら、その中の美点を見ておけば、比較的触れやすくなると思いません?
もちろんそれが弱点を受け容れていることにならなくとも、今までよりは自分を上手に扱えそうじゃないでしょうか。
そして、その弱点の中の美点を使って、人を喜ばせたり、愛するなら、それはそれで素晴らしいことだと僕は思うのですけどね。
本当の幸せを見つめる・見つけるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。