「自分嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる」
この言葉を聞くと、あなたはドキッとします?
それとも、私のことじゃないかもって思います?
僕のもとにお寄せいただく恋愛や結婚生活に関するご相談の多くは
「私なりにめっちゃ頑張ってきたんだけど、なぜか関係が良くならない」
というご相談なのです。
それは彼のために尽くすというより「好きな人のためなら何でもできる」というイメージなんですよね。
ですが、当のご本人は「その自分に納得していない」なんてケースが本当に多いんですよね。
まだできることがあるんじゃないか。
私が彼のために与えられることがあるんじゃないか。
そんな意識がお強いんですよね。
この場合、もう少し自分の価値を見て、受け容れていく方がいい感じなのですが、自分になかなか納得しない人ほど「課題を見つけること」に意識が向きがちなのですよねぇ。
まぁそのお気持ちは個人的にめちゃめちゃ分かるのですが(^^;
ということで、今日は「自分嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる人」についてのコラムです。
よろしければどうぞ。
Index
自分嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる人の特徴
さて、最初に「自分嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる人」の特徴を挙げておきますね。
心理面での「自分嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる人」の特徴は
「自分を評価する経験が少ないので、自己肯定感がなかなか高まらない」です。
自己肯定感が高まっている状態って「どんな自分でもええねん♡」を感じられている状態なんです。
が、自分が嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる人って
「好きな人のためにがんばれている私」は肯定的に見ているのですけど
それ以外の自分を「かなり否定的に見ていること」が少なくないんですよね。
言い方を変えれば
「ずっと成功していないとしんどくなる」とも
「一つの失敗で傷つきやすい・心が折れやすい」とも言える場合が少なくないんです。
誰しもダメな自分を歓迎しているとは思えませんが、自分にダメな部分があってもいいわけで、それは問題じゃないんですよ。
しかし、このタイプの方ほどなかなか自分にダメな部分があることが許せないと感じていることが多いようです。
だから、「失敗で傷つきやすい自分」をもまた否定的に捉えて
「ハートを強くしなきゃいけない」
と頑張られる方が少なくないんですよね。
これはどこか「自分に完璧を求めている様子」とも言えなくもないんですよ。
だから、何をやってもしんどい、いや、頑張り続けることになるのでかなり気持ちの余裕がなくなりやすいんですよね。
自分が嫌いな理由と「期待の心理」
さて、「自分が嫌いだけど彼のためなら何でもできる人」ってどうして自分が嫌いなんでしょうね?
例えば、自分に完璧さを求めたり、傷つきやすい自分を否定的に見てしまうとしたら、それはなぜなんだ、という話です。
一般的に、完璧を求めたり、傷つきやすい自分を否定する人の心理は「自分に失望している」という状態であることが多いんですよ。
要は「この程度のことで傷つく自分が嫌だ」とか「頑張れない自分が嫌だ」と自分に失望しているんですよね。
そう考えると「自分が嫌いだけど彼のためなら何でもできる人」って、自分に失望するのが嫌で頑張り続けている、ということになるんです。
これは一つの「期待の心理」とも言えるんですよね。
不十分だと思う自分に期待をかけて頑張ろうとする。
そして、その期待に応えられない自分がいると、ひどく失望する、という感じ。
だから、いつも自分の不十分さが気になりやすく、自分を肯定することが苦手になっちゃう方も少なくないんですよね。
※期待の心理に関する解説は次のページにありますので、よろしければ参考になさってくださいね。
自分嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる人ほど、自分のすごさ・強みを認めるといいですよ
もし、自分のことは嫌いだけど彼のためなら何でもできる、と思われる人がいるならば。
自分の思いや行動を彼に受け止めてもらい、彼に喜んでもらって、その価値を実感したいと思われるかもしれませんよね。
そのお気持ちも分からなくもないんです。
が、自分嫌いという意識が強くなっていると、他人に価値を認めてもらっても
「自分自身が納得しない」
という状態になりやすいんです。
いくら人から認められても、素晴らしいことをしても、自分が自分を嫌いだと、その効果は小さくなっていきますからね。
※人からの好意を最小化させてしまう人の心理については「カウンセリングサービスWEB・すぐに役立つ心理学講座」に寄稿した記事もありますので、よろしければご覧くださいね。
なので、もっと「自分の強み」「素晴らしさ」を受け取る方向で自分を向き合ってみるといいんですよね。
いわば、できていることを当たり前にしない姿勢、といいますか。
一旦、自分のことが嫌いだという意識を残していていいから
「自分の凄さや強みを受け止めていくこと」を考えてみてほしいのです。
自分嫌いを直すより先に「自分の凄さ・強み」を認めていきましょう
確かに恋愛や日常の中で安心感や幸せを実感するには「自分嫌い」をある程度弱めておくほうがいいに違いないんです。
が、急に自分嫌いを直そうとしても、時間がかかる場合も多くないでしょうか?
自己嫌悪や罪悪感はなかなか手ごわい相手ですからね。
ある程度の時間を見て向き合うほうがいいんです。
なので
「自分嫌いをなんとかすること」よりも先に
「とりあえず自分の凄さ・強み」を認めて受け容れていくこと
を僕としてはオススメすることがありますよ。
まぁ人間って大なり小なり自分のことが嫌いなんですよ(^^;
だから、完璧に自分嫌いを直すことを目指すより
自分の強いところ、いいところから認めていくほうが現実的ではないでしょうか。
すると、「少なくとも自分の好意の価値」を認めることができるので
「自分の好意や行動の価値が彼に伝わっている」
という実感を得やすくなるんですよね。
その結果、過剰に無理をする恋愛を手放しやすくなるんです。
すぐに「自分のことが好き」と思えないとしても、ですよ。
自分が与えていることの価値が分かるなら、不安のすべてが消えなくても、ある程度安心してパートナーと関われますからね。
自分嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる人は幸せになれますよ、きっと。
自分嫌いだけど好きな人のためなら何でもできる人って
基本的に「人を愛する・応援する・支える」といった力はお持ちなので
基本的に幸せになれる力は備わっていることが多いです。
ただ、その実感がなかなか感じられないことがお悩みとなりやすいようですよ。
もちろん、自分が嫌いだから自分の好意や行動の価値が分からなくなる、というツッコミは重々承知の上でこの記事を書いていますよ。
ただ、たとえ今すぐ自分が好きになれないとしても。
例えば、自分の好意や行動の価値を今以上に感じられたり。
わたしを好きでいてくれる人との気持ちを理解し、大切にできるなら、そこに癒やしや幸せのタネがあるとも言えないでしょうか?
なんといっても「みなさんの日常の質が上がること」はかなり重要なこと。
もちろん、自分嫌いを直せるならそれに越したことはないのです。
が、自分嫌いを何とかすることに執着し続けても、しんどい時間を過ごすことになる場合もあるのではないでしょうか。
なので僕としましては
「まぁまぁボチボチやっていきましょうか〜」とお話することもしばしばなのです。
そして、カウンセリングを通じて
自分嫌いを作る感情や認知をコツコツ癒やしていただいていることが多いでしょうかね。
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