随分前に別れた彼のことを今も引きずっています。
私は今、30代で結婚を意識して婚活もはじめています。いい人と出会いたいと思う反面、なぜか別れた彼のことを思い出してしまう私がいます。
時々「私の何がダメだったんだろう?」と思うこともあるんです。
私も思い出したくて思い出しているわけじゃないんですけど・・・。
やっぱり私はまだ別れた彼に執着しているのでしょうか?
できれば手放して前に進みたいのですが、なかなか一人では難しく感じています。
何かヒントがあれば教えていただければ幸いです。
はい、ではサクッとお答えしますね。
よろしければどうぞ。
※「失恋直後に彼のことばかり考えてしまう場合」は次の記事を参考にしてくださいね。
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終わった恋が忘れられないことは誰にでも起こり得ること
終わった恋・別れたパートナーのことが忘れられないことは不思議なことではありません。
例えば、パートナーのことがとっても好きだったから。
自分にとって特別な人だったから。
そんな事情があれば忘れられない記憶が残ることもあるでしょう。
なので、まずは
「終わった恋を忘れられないことそのものを疑う必要はないですよ」
とお伝えしたいわけでございます。
あなたの心がそう感じるのだから「しゃーない」のです。
まず、その自分の気持ちを受け止めていきませんか?
終わった恋ほど美化されやすいことも事実
ただ、終わった恋の記憶は、時間の経過とともに「美化」されことも多いんですよねぇ。
「思い出は美し過ぎて」ではないですが
人は、時間の経過とともに、辛い出来事(自分にとって都合の悪い記憶)を忘れ、良い記憶だけを残す傾向があるのです。
それでも忘れられない辛い出来事は、未処理の感情とともに記憶されている、ということが多いようです。
だから、やたら終わった恋は美しく感じるし、過去の彼や彼女は素敵に感じてしまうものでもあります。(最悪な別れ方などをしない限りね)
終わった恋を忘れないのは、特別な自分を忘れないためでもある
ただ、終わった恋が忘れられない理由は「美しすぎる思い出」だけではなくて
「特別な自分」の存在を手放せないから、という場合もあります。
*
例えば、あなたが恥ずかしがりで「好きな人に好きと言えない」タイプだったとしましょう。
ただ、「別れた彼には自分から好きと言えた」といった事実があるならば、
「ちゃんと好きと言えた経験、好きと言えた私」が、まるでモニュメントのように「特別な自分」として、心の中に残ることがあるのですよ。
すると、好きだった彼を忘れられない、だけでなく
「ちゃんと好きと言えた私」も忘れたくない存在となるのですね。
これは一つの執着といえますね。
終わった恋というよりは、「過去の自分」に執着していると言えます。
*
また、別の例を挙げましょうか。
例えば、終わった恋の中で
「私、彼のためならどんな事でもできた」
「今までにないほど、素の私でいられた」
「今までになく体の相性があった」
そんな経験ができたとすれば
それもまた忘れられない貴重な経験となっても不思議ではないですよね。
ただ、もしあなたが
「あんな私になれることなんて、もう二度とないのではないか?」
「あの時感じた幸せは、もう二度と手に入らないんじゃないか。」
そう思い込めば思い込むほど、終わった恋を手放せず、思い出してしまうこともあるわけです。
これは一つの浸りこみ、とも言えます。
浸りこみとは、過去の記憶に浸り込むことで、今は味わえない感情を味わおうとしている状態のこと。
これは「もう二度とあんなロマンスは手にはいらないのではないか」という思いが強いほど起こることでもありますよね。
終わった恋を手放して前に進むヒント
では、リクエストにお応えして「終わった恋を手放して前に進むヒント」を3つほどお伝えします。
好きだったという気持ちを受け入れてみる
別れた人は大好きなパートナーだったのであれば、簡単に好きという気持ちが消えることはないかもしれません。
むしろ、簡単に好きという気持ちが消えてしまうことを恐れる人もいるでしょうし。
だから、「別れた人のことが好き・忘れられない」という気持ちは受け入れていったほうがいいでしょうね。
別れた人に好きと伝えるのではなく、自分の中で「好きだったという気持ち」を、認めていく感じです。
その気持ちを信頼できる人に話して聞いてもらう、受け止めてもらってもいいでしょう。
逆に「昔の気持ちを忘れよう」と自分の感情を否定しても、その気持ちはなかなか消えてくれないことも多いものですよ。
特別な自分への執着や浸りこみに気づいて手放す
先に書いたような特別な自分への執着や、今は味わえない感情を味わうための浸りこみがあるなら、まずそれに気づくことです。
「あぁ、今私が終わった恋を忘れられないのは、あのときの私を忘れたくないんだ」
「私は過去の記憶に浸り込むことで、今は味わえない感情を味わおうとしているのかもしれない」
そんな自分に気づいたら、そんな自分を責めず理解していきましょう。
ただ、ここでは自分の中の執着や浸りこみを正当化するわけではないんですよ。
「終わった恋が忘れられないのは、執着や浸りこみがあったからなんだな」
そう、素直に自分を責めずに認めることです。
そして、そんな自分をすぐに否定的に見ることなく、少し俯瞰して、客観的に眺めてみましょう。
まるで執着や浸りこみを抱えている自分を、もうひとりの自分が冷静に見つめているようなイメージを作って見るんです。
すると少しづつ「もういいかな」と手放しやすくなります。
逆に、執着や浸りこみに気づかない
もしくは
それらを否定的に見すぎてしまうと、なかなか客観的に自分を見つめられないので注意してみてください。
自分の可能性や成長に気づく
「あなたが特別な自分でいられたこと」は、忘れられない記憶となっている以上に、事実として、経験としての重みを持つわけです。
だから、「もう二度と手にはいらない」という視点で過去の事実を見るよりは
例えば
「なかなか好きと言えなかったけど言えた私」
「相性の合う人と出会えた私」
といった風に、自分が想像している以上に可能性や成長している自分として受け止めてみましょう。
確かに、過去の恋愛とは「もう二度と手にはいらないもの」です。
それは事実でしょう。
しかし、過去の恋愛を超える幸せな関係性を手に入れられる可能性は十分にあるのです。
そう見つめられるように、丁寧に過去の恋愛や過去の自分を見つめ直してみましょう。
すると気づくでしょう。
「もうあんな素敵な恋愛はできない」と思い込み、自分の幸せや可能性を諦めている自分に。
過去の経験を喪失の対象とするのではなく、自分の成長や今後の可能性として見つめていきましょう。
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